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うなぎとは?どんな魚なの?
夏が近づくと土用の丑の日というポップやのぼりと共に、スーパーにはたくさんのうなぎ料理が並びます。そのため、うなぎの旬は夏だと信じ込んでいる人は多いことでしょう。
実は、うなぎの旬は夏であると一概には言えません。うなぎには国産と輸入ものの他に、天然ものと養殖ものとがあります。うなぎは天然か養殖かで、旬の時期が異なるのです。うなぎが本当においしい旬の時期はいつなのか、うなぎの種類とその特徴から紐解いていきましょう!
うなぎの種類と特徴
うなぎは細長い体でぬるぬると掴みづらく、食べると脂が乗っていておいしい高級魚です。ここまでは常識として知られていても、うなぎの詳しい生態まで知る人は少ないのではないでしょうか?
うなぎの分類はウナギ目ウナギ科ウナギ属です。元々の住み処は河川や湖沼などの淡水ですが、産卵期には時に何千kmという長距離を南下して海に出ます。卵から孵化するとまた淡水に戻ってくる、降河回遊魚という魚です。ただし、これは天然のうなぎの場合に限ります。
養殖のうなぎは、天然うなぎの稚魚であるシラスウナギを捕獲して育てたものです。日本から遠く離れた海で孵化して稚魚となったうなぎは、故郷を目指し黒潮に乗って戻ってきます。現在の市場のほとんどを占めているものは、北上の途中で捕獲され約10ヶ月間飼育される養殖うなぎです。
養殖もののうなぎと言えども、資源となる稚魚は天然もののうなぎです。養殖うなぎの卵を孵化させる完全養殖での大量生産の技術は、現在のところまだ確立されていません。天然うなぎの稚魚は年々数を減らしており、国産のうなぎは天然であろうと養殖であろうと高級食材である現状です。
うなぎとあなごは何が違う?
うなぎによく似た魚に、あなごがあります。あなごもうなぎのようにひょろっと長い体で、脂が乗っており、かば焼きで食べられるなどうなぎと共通点の多い魚です。
あなごは、ウナギ目アナゴ科アナゴ属に分類されます。ぱっと見は似ているうなぎとあなごですが、よく見るとうなぎは黒っぽい灰色、あなごは薄い茶色です。また、うなぎは腹部のみが白っぽい色であるのに対して、あなごは白い斑点が全体的にあるなどの違いが見られます。
うなぎとあなごの大きな違いは、住み処です。うなぎは降河回遊魚であるため、産卵と孵化の時以外は海ではなく河川や湖沼などで暮らします。一方のあなごは、産卵した後も海の浅瀬で生活する海水魚なのです。あなごはうなぎより脂質の量が格段に少ないという違いもあります。
うなぎの旬はいつ?
うなぎの種類には、天然ものと養殖ものがあることをご紹介しました。うなぎの旬は、天然ものと養殖ものとで異なります。天然うなぎの旬の時期と養殖うなぎの旬の時期について、そして、なぜうなぎは種類によって旬が変わってくるのかをご紹介していきましょう。
天然うなぎの旬は秋~冬
暑い時期に食べる機会が多いうなぎは、夏に旬を迎えるイメージがあります。しかし、天然のうなぎの旬は秋から冬にかけて、一般的に認識されている夏とは真逆の寒い時期に旬を迎えるのです。
なぜ秋から冬に旬を迎えるのかは、うなぎの生態に理由があります。うなぎは冬眠することをご存知でしょうか?冬眠するという生態が、寒い時期に旬を迎えることに深く関係してくるのです。
他の冬眠する動物と同じように、うなぎも外気温が低くなり水温が下がってくると、冬眠に備えて体に栄養を蓄えます。つまり、うなぎは冬に最も脂が乗り、おいしい旬を迎えるのです。特においしいとされる旬の時期は産卵期で、海に向かうために川を下ることから下りうなぎと呼ばれます。
ちなみに、天然うなぎが獲れるとして有名なのは静岡県の浜名湖、高知県の四万十川、滋賀県の琵琶湖などです。旬の秋から冬には、きれいな水に育まれた貴重な天然うなぎを味わえます。
養殖うなぎは旬が夏になるように管理されている
天然うなぎの旬は秋から冬にかけてになります。次は養殖うなぎの旬についてですが、実は養殖うなぎに旬という概念はありません。なぜなら、養殖のうなぎはいつどんな時期にでも旬と変わらないおいしい状態で提供できるように、水温を徹底的に管理して育てられるためです。
裏を返せば、養殖うなぎは旬の時期を自由に調整できるのです。現在、国内で最もうなぎの需要が高まる時期と言えば、やはり夏の土用の丑の日に他なりません。養殖うなぎは、1年の内で購入される機会が1番多い夏においしい旬を迎えられるように、水温を管理して旬が調整されています。
要するに、夏に旬を迎えると広く信じられているうなぎは養殖ものがほとんどなのです。おいしい養殖うなぎの産地としては、鹿児島県や愛知県、静岡県などが知られています。
人の手によって旬が管理されているとはいえ、養殖うなぎも元々は天然うなぎの稚魚です。徹底管理されているからこそ、身は柔らかく脂の乗りも抜群で臭みもほとんど感じられません。夏に旬を迎える養殖うなぎの味わいは、秋から冬に旬を迎える天然うなぎと遜色ないと言えるでしょう。
土用の丑の日にうなぎを食べるのはなぜ?
うなぎの旬が夏という認識は、土用の丑の日にうなぎを食べるという日本人の習慣によるものが大きいと言えます。なぜ日本では、土用の丑の日にうなぎが食べられるようになったのでしょうか?
そもそも、土用の丑の日は夏の時期だけに限ったものではありません。土用は立春・立夏・立秋・立冬の4つの日の、それぞれ直前のおよそ18日間のことを言います。しかしながら、土用の丑の日と言えばやはり夏のイメージが強く、うなぎの旬を夏であると思い込むほどです。
理由には諸説ありますが、有力な説は江戸時代に誕生したという説です。発明家として有名な平賀源内が、「土用の丑の日、うなぎの日」の張り紙をうなぎ屋に提案したことが始まりとされています。夏には濃いめのタレで味付けしたうなぎは売れないと、うなぎ屋に相談されたためでした。
真相は定かではありませんが、うなぎには非常にたくさんの体に良い栄養素が含まれています。土用は言わば季節の変わり目で体調を崩しやすく、特にバテやすいと言えば夏です。夏にうなぎを食べるという平賀源内の案は、とても理に適ったものだったと言えるのではないでしょうか?
旬のうなぎをおいしく食べるレシピを紹介
天然うなぎの旬は秋から冬、養殖うなぎの旬は夏です。言うなれば、日本ではおいしい旬のうなぎをおおよそ1年を通して楽しめるということになります。せっかく脂がたっぷり乗った旬のおいしいうなぎなので、おすすめのレシピでよりおいしくいただいてしまいましょう!
うなぎのかば焼きの上手な温め方
専門店で食べると旬のうな重は高価ですが、旬の時期にうなぎのかば焼きをスーパーで購入してくればリーズナブルに楽しめます。とはいえ、温め方を間違えてしまうとおいしさは半減です。
旬のおいしさを詰め込んだかば焼きを、上手に温めるコツをご紹介しましょう。旬の味わいを損ねないように温めるポイントは手間を怠らないことと、温めすぎないことです。
かば焼きを温める方法はグリルはもちろん、フライパンでも電子レンジでもOKです。購入してきたかば焼きはまず、焦げ防止にタレを洗い流します。水気をしっかり拭き取ったら食べやすい大きさにカットして、少量のお酒を振りかけましょう。このひと手間でふんわりと温まります。
電子レンジで温める場合は、耐熱容器に皮目を下にしてかば焼きを置きます。軽くラップをかけたら、加熱は1~2分ほどでOKです。グリルやフライパンで温めるなら、アルミホイルを敷いてやはり皮目を下にしたかば焼きを乗せましょう。ふつふつとしてきたら蓋をして、約5分蒸し焼きです。
贅沢な玉子焼き「う巻き」
旬のうなぎをおいしく楽しめるメニューと言ったら、う巻きも外せません!う巻きはかば焼きを卵で巻いた、旬のうなぎを味わい尽くせる贅沢な玉子焼きです。2人分でかば焼き80g、卵4個を用意します。タレは手作りしてもOKですが、かば焼きに付属のものを使えば楽ちんでおすすめです。
普段通りに玉子焼き用の液を作り、卵焼き器で焼いていきます。卵液を1/4入れて固まり始めたところで、温めたかば焼きを奥に置きましょう。奥から手前に玉子焼きを折りたたむようにします。また1/4の卵液を入れて焼くを繰り返し、巻き簀で形を整えたら完成です!
うなぎの旬は天然と養殖で違う!
うなぎの旬は、天然ものと養殖もので異なります。しかしながら、どちらのうなぎも旬を迎えたものはおいしいことに変わりありません。うなぎは古くから、精がつくスタミナ食として人気です。暑い夏も寒い冬も、栄養満点でたっぷり脂が乗ったおいしいうなぎで乗り越えましょう!