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山鹿灯籠まつりとは?
そもそも「山鹿灯籠」の起源は、九州を巡幸していた第12代景行(けいこう)天皇が、濃い霧に行く手を阻まれ立ち往生してしまった時に、山鹿の人々が松明の灯りで、道を照らし迎えたことに由来します。
それ以来、山鹿の人々は、天皇が巡幸した際の仮宮だった行在所(あんざいしょ)の跡地(現在の大宮神社)に景行天皇を主祭神として祀り、毎年8月に松明を灯して、神事を行うようになったのが「山鹿灯籠まつり」の原形だったようです。
現在の山鹿灯籠まつりに大きく近づいたのは、室町時代に入ってからです。毎年、神事で使われてきた松明は、手すきの和紙で作られた灯籠に変わりました。
さらに時を経て、金灯籠を頭につけて女性が舞う「山鹿灯籠踊り」が作られ、山鹿灯籠まつりの最大の見どころにもなっている「千人灯籠踊り」に発展したのです。
山鹿灯籠が彩る夏の二夜
山鹿灯籠まつりは、毎年、8月に2日間かけて行われています。夜になると、淡い光を放つ金灯籠を頭につけた女性たちが「よへほ節」に合わせて、ゆったりと踊る山鹿灯籠踊りで、祭りを盛り上げます。
最大の見どころは、2日目の夜に行われる「千人灯籠踊り」です。1000人の女性たちが、金灯籠を頭につけて、全員が同じゆかたの衣装に身を包み、よへほ節にあわせて舞い踊ります。
1000人の女性たちが輪になって踊る姿は、ゆったりとしていて力強く、目を離せなくなるほどの迫力があります。
伝統工芸品「山鹿灯籠」を知ろう
山鹿灯籠まつりには「山鹿灯籠」が欠かせません。山鹿灯籠は「灯籠師」によって、手すきの和紙と糊だけを使い、一つ一つ手作りされます。
一口に山鹿灯籠といっても、その形は様々です。代表的な山鹿灯籠は、女性が頭につけている金灯籠ですが、日本家屋を精密に再現したものや、日本のお城を再現したものなどが、大宮神社に奉納されます。
現在では、毎年およそ30基の山鹿灯籠を奉納します。灯籠師たちは、山鹿灯籠の制作開始の前に大宮神社で4月にお払いを受けて、山鹿灯籠まつりまでに山鹿灯籠を仕上げなくてはなりません。