国宝5城に選ばれた彦根城の見どころは?お城の魅力をたっぷりご紹介

国宝5城に選ばれた彦根城の見どころは?お城の魅力をたっぷりご紹介

国宝5城に数えられる「彦根城」は、今や知らない人はいない魅力溢れる滋賀県の代表的な観光名所です。多くの有力大名を世に送り出した35万石の領主・井伊氏と共に歩んできた国宝彦根城の歴史や見どころ、アクセス方法をたっぷりとご紹介します。

記事の目次

  1. 1.400年の重みを感じる名城「彦根城」
  2. 2.彦根城とは
  3. 3.彦根城の魅力
  4. 4.彦根城のおすすめイベント
  5. 5.彦根城周辺の観光スポット
  6. 6.彦根城の基本情報
  7. 7.彦根城は滋賀県だけでなく日本の誇る城!

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400年の重みを感じる名城「彦根城」

Photo bystux

「彦根城」と聞くと、大半の人は有名なマスコットキャラクターの「ひこにゃん」が真っ先に出てくるのではないでしょうか。しかし彦根城の魅力はひこにゃんだけでにとどまりません。

彦根城が建っている彦根市、ひいては滋賀県が魅力あふれる観光地であり、古くから人のアクセスが多い交通の要所として、重要な役割を担ってきた歴史を持ちます。さらに戦国から近世にかけてはまさに激動の時代の中心地でもありました。

現在も武家屋敷や商家があり、城下町として賑わっていた名残がみられます。彦根の地にはかつて彦根藩が置かれ彦根城は藩の象徴であり、戦時の重要拠点でもありました。やがて井伊家が彦根を束ね、35万石の城下町を築くまでに大きく発展するのです。

彦根城とは

国宝彦根城は1604年に徳川家康の命を受け築城が開始されます。彦根城が現れる以前、近江国には鎌倉時代に築かれた佐和山城がありました。特に戦国時代~江戸時代、織田・豊臣・徳川の軍事と政治の要衝として重きを置かれました。

豊臣家家臣の石田三成が佐和山城城主に任じられた際、周辺は安定し、城下町の人々は豊かに暮らせたそうです。

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その後家康が天下を取ると城主は家臣であった井伊直政に変わり、さらに直政の死後遺言に応じて彦根城が建てられることになったので佐和山城は廃城となります。

彦根城は高い石垣、四方を見渡せる櫓、深い堀と防衛に重きを置いた、まさに戦のための城と言えます。また城内に馬屋がある大変珍しい構造をしていて彦根城のみに見られる特徴の1つです。

1606年に完成した彦根山に築かれた平山城

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彦根城が建っている場所は小高い丘のように見えますが、実は「彦根山」と呼ばれるれっきとした山です。別名「金亀山(こんきやま)」とも言い、彦根城も「金亀城(こんきじょう)」の異名を持っています。

城のメインともいえる天守が完成したのは着工から2年後の1606年で、井伊直政の息子・井伊直継が入城します。しかし順調に進んでいると思われた建築作業は城郭の大改造や御殿の造営など度重なる変更に伴い、完成までなんと20年の歳月を要しました。

井伊氏14代の居城

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井伊氏の根城であった彦根城は、直政~直憲(なおのり)までの14代に渡って居城としての役割を担っていました。彦根城を築城した直継を歴代城主と数えるかどうかは専門家によって見解が違い、未だに決着はついていません。

初代藩主の直政は彦根城の完成を待たずして亡くなってしまい、後を次いだのは兄・直孝と伝えられています。4代目の井伊直興(なおおき)は幕府の最高職・大老を2度も務め、以降井伊家は何度も大老職に就いています。

天守は国宝指定

彦根城は国宝に指定されている歴史的にも貴重な天守を持ちます。1952年に指定を受け、今は2024年の世界遺産登録に向けて議論が進められている最中です。本丸内に建築されて以来、410年余りの間に修復を繰り返しつつ現在の姿を保っています。

天守は3階建て、屋根は3重構造で、「牛蒡積み(ごぼうづみ)」と呼ばれる積み方をした石垣の上に建っています。石同士の接触面が広くなるので、耐久性が高まり崩れにくくなると言われています。

また彦根城天守には土台から天辺まで柱を通す「通し柱」の技法は用いられておらず、各階ごとに積み上げられ、それぞれに魅力があります。

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1階は「突上窓(つきあげまど)」と呼ばれる棒で蓋を突き上げて開けるタイプの窓で、2階以上はデザイン性の高い「火灯窓(かとうまど)」を取り付けています。各階の屋根は入母屋や千鳥などを一緒にしたような複雑な造形です。

戦用の城と言いつつも外観はお洒落で、造形美を追求したかのような姿にはギャップを感じざるを得ません。

また昭和に行われた解体修理時の調査で、現在の天守は大津城天守を移築したものである可能性が浮上しました。実際、井伊家の年譜にも当時城主であった京極氏の名と大津城天守の記載が見つかりました。

「国宝五城」

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全国には彦根城以外にも天守が国宝していされている城があります。世界遺と産の姫路城をはじめ、松本城、犬山城、松江城の4城は彦根城を含め「国宝五城」と呼ばれています。

そもそも日本に存在する文化財が国宝や重要文化財に分類される際の基準とは何なのでしょうか。国宝は重要文化財に指定されている中でも特に優れたものが選ばれます。

しかし実は基準が明確なわけではなく、歴史的根拠がしっかりと証明でき、造った時期を判断できる史料などが鍵を握っているようです。

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直近で国宝五城に認定された松江城は必要な資料が足りず見送られていましたが、市の尽力で根拠を示すことに成功した珍しい例です。

松江城の魅力を伝えたいという思いが形になった結果と言えます。調査技術の向上に伴い、毎年新たな歴史的事実が発見されているので、これからも国宝指定の城は増えるかもしれません。

彦根城の魅力

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国宝・彦根城は戦のための城として造られましたが、ついに戦を経験することなく役目を終えました。強固な造りで守りを固めていたことがわかる設備が今も多く残っています。

一方で頑丈さとは裏腹に造形美的な魅力もあります。様々な視点から観察してみると彦根城の違う一面が見えてくるはずです。

現存する「天守」

Photo by masahiko

先に紹介した国宝五城の他にも実は天守を持つ城はたくさんあります。中でも彦根城天守のように現在まで保存されているものは全部で12城です。

保存といっても修理や改築、再建など紆余曲折を経てもなお現存している状態を指しています。日本には25000以上の城が存在しました。しかし一国一城令、廃城令の施行と第二次世界大戦の影響で数は激減し、今見学できる数は200城ほどです。

Photo bykirahoffmann

実は彦根城も取り壊される運命にありましたが、たまたま彦根を訪れた明治天皇が残すべきと進言されたことで奇跡的に廃城を免れたという一説もあります。

他にも大隈重信が保存をお願いしたなど逸話がいくつか残っているのです。国宝天守は人の心をも動かす魅力が溢れる希少な城と言えるでしょう。

天秤のような形の「天秤櫓」

中央に門がある造りで両端にある櫓がまるで天秤に下がった荷物に見えることから、天秤櫓(てんびんやぐら)と呼ばれるようになったといいます。

櫓の下が大手門と表門の合流地点のため、上から左右が見渡せるよう2階建てとなっており、敵の侵入にすぐ気づける構造となっています。

また彦根城の櫓は左右で窓の数も屋根の向いている面も非対称で、他の城には見られない特徴です。櫓にかかっている橋は本丸の繋がる唯一の道ですが、非常時には落とすことで敵の侵入を阻むことができました。

Photo bySchmidsi

天秤櫓の下には「大堀切(おおほりきり)」という深い堀が広がっており、簡単に登ることは不可能で彦根城の防衛力の高さが伺えます。

実は天秤櫓も天守と同じく別の城から移築された説があります。同じ滋賀県内に築城された長浜城の大手門ではないかと言われています。

移築の事実は判明していますが、長浜城の一部であるという確証が持てる文献などはないため、あくまで一説として伝わっているようです。

守りの要「西の丸三重櫓」

三重櫓は櫓の中でも格式が高く、天守にも引けを取らない規模を誇ってます。櫓は貯蔵庫や武器庫としての実用的なものだけでなく、月見用など風情を楽しむものまで様々な用途で使われていた点も魅力です。

彦根城にはもともと2棟の三重櫓が築かれていましたが、山崎曲輪(くるわ)の方は明治初期に取り壊されてしまい、現存しているのは西の丸三重櫓のみとなっています。現在は国の重要文化財に指定され、背後から本丸に攻め入られないための大切な防衛拠点でした。

Photo by torisan3500

1階部分は櫓の東西に「く」の字型の続櫓(つづきやぐら)が設けられており、さらに天秤櫓下に広がる大堀切にも面している点が特徴的です。大堀切から見上げる西の丸三重櫓は登ることが不可能な絶壁に見えたことでしょう。

日本の音風景100選「時報鐘」

音風景とはその土地ならではの音を目で見る風景と共に楽しむ、聴覚と視覚が融合した時に初めて感じることができる特別な世界のことを表します。

近代化の進んだ日本では音風景が失われつつあり、守り伝えていくためにも魅力的な音風景を残そうと環境省が選定を行いました。

Photo by Katsujiro Maekawa

100選の中に入っている彦根城の音風景は「彦根城の時報鐘と虫の音」に認定され、時報鐘は今も現役で美しい音色を響かせています。1844年に12代目藩主・井伊直亮(いいなおあき)が鐘の丸に造りましたが、音の響きが悪いと現在の高台に移されたといいます。

移築後は城下町全体に響くようになり、生活を営む人々の時を知る手段として重宝されました。毎日6時~16時の間に3時間間隔で鳴らされ、夏は蜩、秋には鈴虫や松虫の歌声と一緒に聞くこともできます。

現存する「二重の堀」

Photo by k14

彦根城は二重の堀が残っている全国でも珍しい城です。内堀と外堀があり、内堀より中は本丸や西の丸など重要な拠点が集まっています。守備の要である櫓も端々に設けられ、高い位置から外堀方面が監視できる仕様です。

堀が二重に巡らされていることで天守まで突破されるリスクが格段に下がり、敵が攻めにくい地形を造っていたと言えます。

春になると咲き誇る「約1100本の桜」

Photo byminato-ichi

彦根城観光にぴったりの時期と言えば断然春がおすすめです。内堀には約1100本のソメイヨシノが植えられていて、例年4月上旬が見ごろとなっています。

堀を巡る屋形船も運航されており、別視点で彦根城の魅力と桜のコラボレーションを楽しむことができます。彦根城博物館側を通るルートで、平日は10時~15時、土日祝は1時間長い16時までの運航です。

水面に映る幻想的な桜の姿を写真に収めたり、薄桃色の花びらの絨毯を眺めたり、様々な一面を目にできるでしょう。

彦根城のおすすめイベント

フリー写真素材ぱくたそ

国宝彦根城では毎日のように何かしらのイベントが開催されています。特に季節限定のイベントは多くの人が見物に訪れ、城の周りはとても賑やかになります。ぜひイベント期間に予定を合わせ、いつも以上に盛り上がっている彦根城を肌で感じてみてください。

ひこにゃんに毎日会える

彦根城のマスコットであるひこにゃんは今日のゆるきゃらブームの火付け役とも言え、観光の目玉にもなっています。真ん丸の小さな黒目と少しでっぷりした体形がチャーミングで、戦道具を赤や朱で統一した軍団「井伊の赤備え」をモチーフにした兜も魅力です。

ひこにゃんは2代目・井伊直孝が雷雨に見舞われる前にお寺の門前で手招きをして助けたという猫の伝説から生まれました。

そんなひこにゃんに彦根城では毎日会うことができます。趣味が彦根城周辺の散歩なので、城はもちろん、博物館などにも姿を現します。

Photo by karinckarinc

登場時間や場所が毎日違うので絶対に会いたい場合はひこにゃん公式HPの確認が必須です。また大人気キャラなだけあってグッズやお菓子も多数販売されています。彦根観光の記念やお土産にぜひ購入してみてください。

彦根城桜まつり

例年3月下旬~4月中旬にかけて開催される彦根城桜まつりは春の一大イベントです。城の周辺には屋台も並び地元住民や観光客で大変賑わいます。玄宮園前~表門前にはぼんぼりが飾られ、華やかな雰囲気で気分も春一色に染まることでしょう。

桜まつりの期間は夜間ライトアップも行われ、水面に映る幻想的な夜桜を鑑賞することができます。桜の開花状況やまつりの開催日によって変動はありますが、日没後~21時まで照らされています。

また期間中は屋形船の夜間運航も実施され、春の彦根城観光の目玉にもなっています。水辺から見上げる桜の姿はどこか儚げな佇まいで、昼に見る朗らかな様子とは違う魅力が詰まっていることでしょう。

ひこねの城まつりパレード

Photo byOrnaW

毎年11月3日、文化の日に催されるひこねの城まつりパレードは、市民と観光客が一体となって作り上げるまさに参加型のまつりです。

5万人以上の観光客が訪れ、一文字笠列や彦根町火消し列など、彦根の魅力が溢れる多種多様な行列が城内~城下町(市内)を総勢1000人以上で練り歩きます。

絵巻物に描かれている彦根藩の象徴・井伊の赤備えを再現すべく、直政を主軸に足軽らが旗を掲げ行軍します。

しかも重さ10kgもある朱色の甲冑を実際に身に着け、なんと約3kmの道のりを2時間かけて行進するのです。赤一色の行列は圧巻で、本当に合戦がはじまるのではないかというくらいの臨場感が味わえます。

女性は公家の女性が着用していた「市女笠(いちめがさ)」と呼ばれる薄い白布が垂れ下がった傘を被り、煌びやかな着物を着て市女笠列に参加することもできます。

何れも先着順で参加者を市内外から複数名募集するので、当時の雰囲気を肌で感じたい人は積極的に応募してみましょう。

Photo by themonnie

また子ども大名行列や子ども時代風俗行列など、重たい甲冑を身に着けて歩けない子供でも参加できるパレードもあります。豪華絢爛な一大絵巻・ひこねの城まつりパレードは、まさに国宝彦根城の歴史を物語るまつりと言えるでしょう。

ただ秋の一大イベントなだけあり、当日の彦根城周辺は大変混み合います。交通規制も行われ通れない道も出てくるので、車でアクセスする人は注意が必要です。駐車場の混雑や渋滞等を避けたい場合は公共交通機関でのアクセスがおすすめです。

住所 滋賀県彦根市金亀町1-1
電話番号 0749-22-2742

彦根城周辺の観光スポット

Photo byveerasantinithi

国宝の彦根城だけでも十分魅力的な観光スポットではありますが、付近には魅力をさらに増幅させるスポットが満載です。彦根の歴史と繁栄を学んだり、人々が生活した城下町の面影を感じることもできます。

城周辺に博物館などの施設が集約されているので迷うことなくアクセスでき、充実した時間を過ごせること間違いなしです。

展示数は9万1000点以上「彦根城博物館」

彦根城にかつて存在した藩主の住まい兼政の場であった表御殿は、明治時代に取り壊されて跡地となっていました。1987年に市政50年を記念して表御殿の復元及び保存を行いつつ、彦根に関する資料や品物を展示しようと彦根城博物館が建設されました。

なるべく正確に復元するため跡地では発掘調査と資料の照らし合わせが行われます。問題となったのが博物館は展示品を火災等から守れる設備が必要で、素材としては鉄筋コンクリートが1番優れていました。

そこで展示スペースはコンクリート造りとし、藩主の住まい部分は木造建築で当時の様相を再現したのです。

彦根城博物館の展示室は6つあり、芸能や武具などそれぞれジャンル別にわかりやすく紹介されています。井伊家に代々伝わる品々は約4万5000点にも及び、郷土資料も含めると収蔵数はなんと約9万1000点と膨大な数を誇ります。

博物館内は実際に井伊の殿様たちに使われていた品々や城下町の暮らしぶりを見られる貴重な場なので、彦根城を訪れた際は必ず立ち寄りたいスポットの1つです。

城と合わせて観覧したい人向けにお得なチケットも販売されているので、観光プランに応じて上手に活用しましょう。

住所 滋賀県彦根市金亀町1-1
電話番号 0749-22-6100

井伊直弼の学び舎「埋木舎」

13代目藩主・井伊直弼が約15年間過ごした「埋木舎(うもれぎのや)」では国学や宗教学、戦に必要な武術など多くのことを学んだと言います。現在は内装や井伊家を紹介する小さな博物館のようになっています。

当時嫡男以外の藩主の子供は他家の養子となるか、寺に入ることが主でした。城下町にある埋木舎は、最終的に行く先が見つからなかった子たちが暮らす場所だったのです。

Photo byFree-Photos

直弼は32歳まで養子縁組の話がなく、不幸な境遇を嘆き「世の中を よそに見つつも うもれ木の 埋もれておらむ 心なき身は」という歌を詠んだことが、埋木舎命名のきっかけになったと伝えられています。

長い時を屋敷で過ごした直弼は茶道や能面作りなどたくさんの趣味にも没頭しつつ、為すべきことを為すまで着々と知識を蓄えていったのです。まるで現代の学生のような雰囲気には少し親近感が感じられるかもしれません。

住所 滋賀県彦根市尾末町1-11
電話番号 0749-23-5268

槻之御庭と槻御殿「玄宮園・楽々園」

玄宮園(げんきゅうえん)と楽々園(らくらくえん)は4代目藩主・井伊直興(なおおき)によって造られた庭園と二の丸御殿です。両方とも隣接しており、1951年には国指定の名勝となっています。

玄宮園は古代中国の離宮庭園の影響を受けていて、瀟湘八景(しょうしょうはっけい)と呼ばれる風光明媚な景観地帯を模したのではないかと言われているのです。

桃源郷伝説をはじめとした様々な神話が生まれた地として知られ、園内を見渡せる数奇屋建築「八景亭」は瀟湘八景から命名したと考えられています。

ただ江戸時代の資料には「臨池閣(りんちかく)」との記載があり、八景亭の名が付いた経緯はわかっていません。

また玄宮園には「龍臥橋(りゅうがばし)」や「春風埒 (しゅんぷうれつ)」など名所が10ヶ所あるので、「玄宮園十勝」とも呼ばれていたそうです。

庭の中心に大きな池があり、4つの島と9つの橋による回遊式となっています。さらに庭園内には船小屋や水門も備わっていたので、舟遊びもしつつ菩提寺への参拝なども行われていました。

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

そして楽々園は藩主の住まいや政治の場としてだけでなく、隠居後の居住地としても使われていました。もともとは干拓地で、一時は現在彦根城博物館となっている表御殿より敷地が広かったと言います。

11代目藩主・井伊直中(なおなか)の引退と同時に拡張が行われ、今の10倍以上もある巨大建築でした。両者共にとても趣深く、静かな場所なのでゆっくり散策するのにぴったりのスポットです。

井伊家菩提寺「龍潭寺」

彦根・龍潭寺(りょうたんじ)は井伊谷のある静岡県浜松市にある同名の寺院の分寺です。733年に僧・行基によって開かれ、平安時代中期に井伊氏の始祖とされる井伊共保(ともやす)が弔われたことから菩提寺となりました。

後に直政が佐和山城へ移る際に静岡・龍潭寺から昊天宗建禅師を招き、彦根の地にも建立されたのです。別名「庭の寺」と呼ばれるほど庭園が美しく魅力的なことで知られ、各部屋から違った造りの景観を眺めることができます。

Photo by Richard, enjoy my life!

方丈のある南側は「ふだらくの庭」と呼ばれる枯山水が広がる庭園で、書院の東側からは川や山などの自然を取り入れた池泉鑑賞式の「蓬莱池泉庭」を楽しめます。

また方丈の襖絵は松尾芭蕉の優秀な弟子の1人・森川許六(もりかわ きょりく)の作品で、彦根市指定文化財に登録されています。

住所 滋賀県彦根市古沢町1104
電話番号 0749-22-2777

彦根の天神さん「天満宮 北野神社」

彦根藩2代目藩主・井伊直孝が幼いころ過ごした群馬県の北野寺が忘れられず、彦根城主となった際に城下町を守る神社として建立したとされています。

北野寺内には天満宮と呼ばれる学問の神様・菅原道真を信仰した神社があり、11歳の時に本殿の左右に杉と檜をそれぞれ植え、出世や子孫繁栄などを祈ったそうです。

もとは寺院でしたが社殿の焼失と明治期の神仏分離、廃仏毀釈の流れを受け、直中の代に現在の北野神社という名称に変わったのです。城下町では彦根中・西部を中心に氏神として崇拝され、今でも彦根の天神さんと呼ばれ親しまれています。

住所 滋賀県彦根市馬場1-3-10
電話番号 0749-22-5631

現代の城下町「夢京橋キャッスルロード」

彦根城の大手門側にある京橋からすぐアクセス可能な夢京橋キャッスルロードは、かつて存在した彦根の城下町を彷彿とさせるような江戸時代の城下町をイメージして造られました。

彦根城を訪れた人は必ず立ち寄るといっても良いほどの人気観光スポットで、ノスタルジーな建物の雰囲気も魅力の1つです。

外観が白壁と黒格子にいぶし瓦の町家風ですが、どこか彦根城を思わせる風貌が城下町感をより演出しているように見えます。景観の良さから写真映えするスポットとしてもおすすめです。

彦根ならではのお土産や食べ歩きのできるお店が立ち並び、さらにお店のショーウィンドウには甲冑やパネルなど彦根ゆかりのものを飾って博物館の展示のような演出も見どころです。

昔ながらの伝統的な手作り和ろうそくを販売しているお店や、名物・近江牛のコロッケやメンチカツが評判の名店など、彦根を満喫できる場所がたくさんあります。古さと新しさが融合した新しい城下町は、彦根観光に欠かせない名所と言えるでしょう。

彦根観光で人気の夢京橋キャッスルロードを紹介!風情ある城下町で食べ歩きものイメージ
彦根観光で人気の夢京橋キャッスルロードを紹介!風情ある城下町で食べ歩きも
懐かしく新しい街「夢京橋キャッスルロード」をご存じでしょうか。滋賀・彦根ご当地グルメの有名店や、銘菓名産が並ぶお土産処などがあり、イベントも開催される観光拠点のひとつです。彦根城観光するならぜひ立ち寄るしかない、夢京橋キャッスルロードについて紹介します。

彦根城の基本情報

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彦根城は全国でも有数の一大観光地で、周辺にも見どころがたくさんあります。ただ有名どころは比較的集約されているので、細かくスケジュール割りをすれば1日でも満足できるプランは立てられます。

城や博物館など各施設の営業時間や利用するアクセス手段を加味して彦根藩や井伊家の足跡を辿ってみましょう。

観覧時間

Photo bySplitShire

彦根城は敷地が広く見どころが多いので、1日でまわり切りたい場合は観覧時間に気を付けながら観光すると良いでしょう。城と玄宮園は8時30分~17時まで、年中無休で開いています。

また彦根城博物館の開館時間は同じく8時30分~17時までですが、最終入館が16時30分なので注意してください。

さらに年末年始や展示替えの期間は休館や博物館は開いていても入れない展示室が出てきます。博物館のHPで最新情報をチェックしてからアクセスすれば閉まっていた等のトラブルも防げるでしょう。

観覧料金

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博物館の建っている外堀部分は無料で散策できますが、彦根城の内堀内を観覧したい場合は入場料がかかります。大人800円・小中学生は200円で彦根城と玄宮園を見学できます。もし玄宮園のみ行きたい時は大人200円・小中学生100円で観覧可能です。

チケットは表門、大手門、黒門、玄宮園、開国記念館前の券売所で買えます。そして彦根城博物館の入館料は大人500円・小中学生250円で、一部展示室が閉まっている期間はそれぞれ割引があります。

また彦根城・玄宮園と博物館がセットになったチケットも販売されています。大人は1200円、小中学生は350円と100円お得で、バラバラに買う手間も省けてまさに一石二鳥です。

アクセス

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彦根城まで電車でアクセスする場合、遠方から訪れる際は新幹線か特急を利用してまずはJR米原駅を目指してください。名古屋・東京方面、新大阪・博多方面の何れも東海道新幹線でアクセスします。

その後東海道線に乗り換え京都方面行の列車に乗車してください。約5分でJR彦根駅に着き、彦根城までのアクセスは徒歩15分ほどになります。

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そして自家用車でアクセスする場合は高速道路を使い、名神高速彦根ICで降りると便利です。東京からは東名高速、金沢からのアクセスは北陸自動車道を経由する形となります。

彦根ICを降りた後は国道306号線を彦根市街地方面へアクセスし、外町交差点を直進すると10分程度で到着です。また彦根駅前からは「ご城下巡回バス」が走っており、彦根城をはじめ主要観光地を周回しています。

1回の乗車で210円かかりますが、1日券が400円で販売されているので、往復で乗る場合でも1日券を買ったほうがお得にアクセスできます。

駐車場情報

Photo byDidgeman

彦根城と城下町には6ヶ所駐車場がありますが、それぞれ停められる車種や料金形態が異なります。まず彦根城にある一般駐車場は3ヶ所で、収容台数が多い順に桜場駐車場が70台、二の丸駐車場が40台、最後に大手前駐車場が25台です。

いずれも8時30分~18時まで利用可能で年中無休、料金も1日1000円となっています。バス等の大型車種はいろは松駐車場に20台収容でき、料金は2000円です。

そして夢京橋キャッスルロードにある駐車場は収容台数が多い点が魅力で、彦根城観光と城下町散策も兼ねている人におすすめです。

Photo by __U___

京橋口駐車場は普通車が160台、大型車が10台駐車できます。大型車は1日2000円で変わりませんが、普通車は料金形態が城内駐車場と異なり2時間400円で以降は100円ずつ増え、最大で1日1000円という形になっています。

短時間で観光を済ませる予定の人は京橋口駐車場の利用が便利です。また普通車での利用は24時間いつでも可能です。大型駐車場に関してはもう1ヶ所本町駐車場があります。全部で6台停められ、営業時間や料金は他の駐車場と同様になります。

彦根城は滋賀県だけでなく日本の誇る城!

Photo by lasta29

国宝・彦根城には多くの城が失てしまった建築物や貴重な歴史的資料が多く残されています。日本の城だけでなく、建築技法や文化を研究する上でも彦根城の存在は大きいと言えます。

るるいえ
ライター

るるいえ

小学生のころから旅行と文化財を愛してやまない、るるいえです!行きたいところ、見たいものがあれば1人でどこにでも行きます。最近は刀剣にはまっているので、暇があれば博物館や関係地各所を巡っています。皆さんのお出かけの助けになるような情報を発信できればと思っています!

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