秋の那須は紅葉の見所がいっぱい！滝・ロープウェイ・吊り橋など名所スポット紹介

那須は栃木県にある街で、位置的には東京と仙台の中間あたりになります。日本人なら誰もが1度は耳にしたことがある「那須御用邸」や「那須高原」という名称からイメージできるように、那須は観光業をメインとした街です。

那須の北西部には雄大な那須連山がそびえ、主峰である那須岳は今現在も活発に噴煙を上げています。麓にはハイキングトレイルや歩行者専用の吊り橋などが整備されており、眺望できる美しい自然に観光客が後を絶ちません。

那須と言えば「那須温泉」を連想する人も多いのではないでしょうか？麓には西暦630年開場の那須温泉郷をはじめ、たくさんの宿泊施設や別荘地、史跡やテーマパークなどが集まり、「ロイヤルリゾート那須」として一大リゾート地化されています。

優美な自然に囲まれた那須は、夏の避暑地として有名です。しかし、秋も美しい紅葉を楽しめるとして人気の観光地となっています。那須のおすすめの紅葉の名所をご紹介しましょう！

都心から那須へ向かう手段には、新幹線を使う方法や高速バスを利用する方法があります。マイカーで向かう場合には、東北自動車道を利用する方法が便利です。

東北新幹線「なすの」を使うと、東京駅から那須塩原駅まで約75分で到着します。高速バスを利用するなら、東京駅の八重洲南口から「那須ハイランドパーク号」が、バスタ新宿からは「那須・塩原号」が運行中です。

東京方面からマイカーで那須へ向かうなら、東北自動車道を利用しましょう。川口JCから1時間40分足らずで那須ICに到着が可能です。

那須では秋になると、モミジやナナカマド、ドウダンツツジなどの紅葉を楽しめます。那須連山の標高が高い場所から麓へと、徐々に紅葉で埋め尽くされていく様は圧巻の美しさです。

関東近郊では、那須が最も紅葉シーズンの到来が早いと言われています。那須の紅葉が始まる時期は、その年の気候にも左右されますが、山頂などの早い場所で初秋の9月下旬です。

那須の紅葉は11月初旬と晩秋まで長く楽しめますが、最も美しい紅葉を求めるなら、紅葉のピークである10月下旬に訪れることがベストでしょう。

那須には紅葉の名所がたくさんあります。1つの名所にポイントを絞りじっくり隅々まで眺め尽くすのも良し、また、あちこちの名所を回ってそれぞれの紅葉の個性を楽しむのも良しです。

しかし、初めて那須の紅葉狩りを楽しもうという人には、目的地選びに迷ってしまうことでしょう。まずは、那須の紅葉の定番と言える名所からご紹介します！

「大山参道」は、那須塩原市にある紅葉スポットです。最寄り駅はJR西那須野駅で、駅から歩いて10分ほどで到着できます。

参道と言うと、一般的にお寺や墓所までの道を思い浮かべることでしょう。「大山参道」は明治時代に国のために大きな功績をあげた、大山巌元帥らのお墓までの参道なのです。

180mほどの参道には約80本ものイロハモミジが植えられており、秋になると一斉に色づき始めます。真っ赤に染まった参道は、さながら樹齢100年のイロハモミジが織り成すアーケードです。那須の紅葉の定番である名所と言えどまだ穴場で、狙い目のスポットと言えます。

「大山参道」と同じ那須塩原市にある紅葉スポットが、「紅の吊橋」です。東北自動車道の西那須野塩原ICから、車で約25分のところにあります。

「紅の吊橋」は那須塩原温泉郷の中心部、那須塩原渓谷を流れる箒川にかかる全長52.5mの吊り橋です。吊り橋の両側にはモミジが連なり、秋の紅葉シーズンには燃えるように色づきます。

赤々と染まる木々から伸びる吊り橋の美しさもさることながら、箒川と鮮やかな絵画のような渓谷美の競演には、優美さに思わずため息が漏れ出てしまうことでしょう。

嵐山と言えば、京都です。那須にも「関東の嵐山」と称される見事な紅葉スポットがあるのをご存知でしょうか？那須烏山市にある「落石（おちいし）」です。

那須烏山市は那須塩原市から見ると宇都宮市寄りで、宇都宮市の中心部からは車で50分ほどで行けます。那須烏山市の中央には一級河川の那珂川が流れており、「落石」とは那珂川にかかる境橋付近の地区を呼ぶのです。

境橋は現代に遺る珍しいアーチ橋です。秋にはノスタルジックな風貌の境橋と、奥に望める八溝山系の鮮やかな紅葉とがコントラストを描き、風光明媚としか言い表しようがありません。

「那須岳」は栃木県の北部にあり、日本百名山の1つとされています。標高2000m級の山々が連なる那須連山の主峰であり、別名は「茶臼岳」です。

ハイキングから本格的な登山まで楽しめる「那須岳」は、秋になれば那須の紅葉の定番中の定番スポットとなります。紅葉のピーク時には山腹から麓にかけて一面が真っ赤に色づき、紅葉の絨毯を敷いたような光景は絶景という言葉がぴったりです。

那須には、有名な観光名所となっている吊り橋があります。並木道や登山道を歩きながら見上げる紅葉はもちろん素敵ですが、吊り橋の上から眺める紅葉もまた格別です！

吊り橋から眺められる絶景の那須の紅葉ポイントと言えば、「もみじ谷大吊橋」をおいて他にありません。最寄り駅はJR西那須野駅です。駅からはバスが出ており、約30分で到着します。

「もみじ谷大吊橋」は、全長320mの無補剛桁（むほごうけた）歩道吊り橋です。補剛桁は吊り橋にかかる荷重を支える役割を担っていますが、「もみじ谷大吊橋」には設置されていません。

「もみじ谷大吊橋」は補剛桁の代わりにワイヤーロープを横に張ることにより、吊り橋そのものの強度を高める構造になっています。そうした無補剛桁の吊り橋としては、那須の「もみじ谷大吊橋」は本州一の長さを誇っているのです。

「もみじ谷大吊橋」の周囲には自然が広がり、秋には得も言われぬ美しい紅葉を吊り橋の上から楽しめます。また、「もみじ谷大吊橋」は平成25年に「恋人の聖地」として認定済みです。恋人と訪れると、美しい景色と相まって2人の愛がより深まることでしょう。

平地で眺める紅葉、高地でロープウェイやゴンドラに乗って眺める紅葉と、様々な角度から紅葉を楽しめるのは那須という土地だからこそではないでしょうか？那須連山を抱えた那須ならではの、ロープウェイやゴンドラから眺める紅葉スポットをご紹介します！

那須連山の主峰である那須岳（茶臼岳）には、ロープウェイが設置されています。那須岳に広がる紅葉は実に多種多様で、ロープウェイから眺める紅葉はまるで色彩豊かな絵画のようです。

ロープウェイの終点である山頂駅までは、約4分間で到着します。ロープウェイでの約4分間の空中散歩は短いながらも、価値ある時間を連れてきてくれるでしょう。なぜなら、ロープウェイから眺める那須岳の紅葉は、那須で最も美しいと呼び声が高いからです。

ロープウェイの山頂駅からは、紅葉の絶景ポイントを求めるトレッキングの旅に出てみませんか？日の出平方面への登山ルートを40分ほど歩けば、姥々平という紅葉の名所に到着します。ひょうたん池に映り込む逆さまの那須岳と紅葉のコラボレーションは圧巻です！

スキーやスノーボードを趣味とする人なら、「マウントジーンズ那須」の名称は聞いたことがあることでしょう。冬季はスキー場として賑わう「マウントジーンズ那須」は、紅葉シーズンには色とりどりの山々をゴンドラから眺められる紅葉スポットに変貌するのです。

鮮やかに色づいた木々の間をゴンドラが進み、山頂駅では真っ赤なゴヨウツツジが出迎えてくれます。那須ICから車で約30分で着く、とびっきりの紅葉の名所です。

那須に紅葉狩りに訪れたならば、滝と一緒に鑑賞できる紅葉も外せません。那須の滝と紅葉のコラボレーションは、ついついカメラのシャッターを切りたくなる美しさです。

那須ICから車で約40分走ったところに、「那須平成の森」があります。皇族の方々がご静養なさる「那須御用邸」を一般に開放した公園です。「駒止の滝」は、手つかずの自然が美しい「那須平成の森」の中にあります。

「駒止の滝」は幻の滝とも呼ばれています。滝のあまりの美しさに駒（馬）までもが足を止めたという逸話があり、その由来が幻という言葉を生んだのでしょう。

幅3mに落差20mの滝が、燃えるような鮮やかな紅葉に染まった森から流れ落ちる様は荘厳であり、優美です。すぐそばには滝を眺めるための観爆台が設置されており、写真愛好家たちがこぞって訪れる紅葉ポイントになっています。

「回顧（みかえり）の滝」は、旅人がつい振り返ってしまうほど美しいと言われている滝です。西那須野塩原ICから車で約15分のところにある、「回顧の橋」という吊り橋の近くにあります。

赤や黄色の紅葉に染まった渓谷に「回顧の橋」はあり、吊り橋を渡ると対岸に展望台が設置されています。展望台から眺める落差53mの「回顧の滝」と紅葉とのコントラストは、美しいの一言です。帰る際には、名残惜しく振り返りながらの帰路になることでしょう。

那須には、紅葉の名所であると共にパワースポットでもある場所があります。紅葉狩りを楽しみながら元気やご利益まで貰えるなんて、嬉しいことこの上ありません！

那須ICから車で30分ほどの「那須温泉（ゆぜん）神社」は、那須与一にゆかりの深い神社です。弓の名手として有名な那須与一は、授業で習った記憶がある人は多いことでしょう。

「那須温泉神社」の境内には、モミジがたくさん植えられています。鳥居や本殿を彩る様が美しいのはもちろんですが、境内からは色づいた那須の山々が一望できるのです。

「那須温泉神社」では「一矢必中 心願成就」のお守りが手に入ります。片思い中の人は、那須に訪れた際にはぜひともゲットしましょう。那須与一の弓の腕前になぞらえたお守りですが、恋愛成就のお守りとしても効果があるのです！

那須は天然温泉でも有名です。せっかく那須に訪れたのなら、温泉でリフレッシュして帰るのはいかがでしょうか？のんびりと温泉に浸かりながら眺める紅葉もまた乙なものです。

那須温泉郷の最奥地にある「大丸温泉旅館」は、創業200年という歴史ある秘湯の旅館です。標高1300mという高地にあるため、浴場の窓からは壮大な雲海と紅葉を一緒に楽しめます。

5種類ある露天風呂は日帰り入浴も可能です。大人1000円、子供700円とお手頃に利用できるので、紅葉狩りの帰りにいかがでしょうか？

「那須温泉 山楽」は、かつて昭和天皇も来館なさった伝統ある日本旅館です。那須ICから車で15分とアクセスしやすく、行き届いたおもてなしも魅力となっています。

名物は、真っ赤に紅葉した日本庭園の見事さです。旅館のラウンジから望める紅葉はオーロラのような美しさで、思わず息を飲んでしまうことでしょう。

那須ICから車で約10km走ると「ホテル エピナール那須」があります。露天風呂のそばを川が流れており、温泉に浸かりながら清流のせせらぎと美しい紅葉をセットで楽しめる宿です。

「ホテル エピナール那須」はワンちゃんと泊まれる客室がある、愛犬家に嬉しい宿です。ホテルの屋上に設けられた「空の遊歩道」から、愛犬と一緒に那須連山の紅葉を眺めれば、一層感慨深いものがあるのではないでしょうか？

「フロラシオン那須」の特徴は、露天風呂にウッドデッキが設けられている点です。宿の周りには自然が広がり、ウッドデッキから耳を傾ければ、澄んだ渓流のせせらぎと共に鮮やかな紅葉を楽しめます。

館内の大浴場はガラス張りになっており、眼前に迫る紅葉の美しさに出会えます。建物の外と中で違った紅葉の楽しみ方ができる「フロラシオン那須」は、那須ICより車で約13分です。

那須の紅葉を目で楽しみながら、美味しい料理でお腹も満足できたなら、こんなに幸せなことはありません！絶品のグルメと紅葉を一緒に満喫できる紅葉スポットをご紹介します！

「カフェレストラン洋燈（ランプ）」は、JR西那須野駅からバスで45分ほどのところにある「塩原もの語り館」の中にあります。

「カフェレストラン洋燈」では、栃木で採れる食材を積極的に使っています。栃木の大地の恵みをいただきながら、一緒に紅葉を楽しめる穴場スポットです。

カフェ好きの聖地として名高いカフェが、那須高原の「NASU SHOZO CAFE」です。カフェ通をうならせる「NASU SHOZO CAFE」は、JR黒磯駅が最寄り駅となっています。

店内はセンスある空間で素敵ですが、紅葉シーズンにはテラス席がおすすめです。絶品と評判のスコーンや季節に合わせたスイーツを、テラス席で紅葉と共にまったりと楽しみましょう。

那須には「那須ハイランド」という別荘地があります。その一角にある別荘を改装して作られたカフェが「那須高原の隠れ家、Crafts ＆ Cafe "えな"」です。

別荘地にあるとても静かなカフェでは、オーナーこだわりのランチやコーヒー、スイーツをいただけます。窓から望める手入れが行き届いた美しい庭と紅葉を眺めながら、美味しい食事に舌鼓を打ちましょう！

秋の那須には、紅葉を心ゆくまで満喫できる魅力あるスポットがたくさんあります。美しい自然を味わうことで、日々のしがらみがほどけていくことでしょう。すぐに行ける絶景に会いに、那須に小旅行に出かけてみませんか？