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名古屋城の歴史
「尾張名古屋は城で持つ」という言葉がある程に名古屋で存在感のあるのが名古屋城です。その歴史、由来は古く室町時代まで遡ります。室町時代の名古屋城は「那古屋城」という表記で、この辺り一帯を領有していた今川氏の一族が築いた城が由来とされています。
室町幕府が衰退し戦乱の世になると織田信長の父である信秀が今川氏から奪い取り、のちに信長に譲りました。その後に一度は廃城になるものの、徳川家康が東海道の防衛の要として加藤清正に命じ築城した巨大軍事要塞が「名古屋城」です。
現在の名古屋城は1959年に再建されたものになります。日本百名城にも選定され、国の特別史跡にも指定されている名古屋城は名古屋を訪れる観光客に人気の観光地になっています。
現在も復元工事半ば
2018年に建物の細部まで忠実に復元された本丸御殿が完成し、障壁画や欄間などの豪華絢爛で細かな匠の技を間近に見ることが出来るようになりましたが、復元工事はまだ終わっていません。2020年2月現在でも、復元工事は続いています。
現在は木造天守閣復元に向け石垣の調査などが行われております。計画当初は2022年末の復元を予定していましたが完成時期は未定となっています。日本最大を誇った天守が復元されるとあり、地元住民や観光客などから「今から楽しみ」との声もたくさん聞かれます。
名古屋城・金のしゃちほこ由来と歴史
ここでは金のしゃちほこの由来と歴史をご紹介します。名古屋城といえば金のしゃちほこと言われる程有名ですが、これにはある出来事が由来だとされています。1872年の日本で最初の博覧会「湯島聖堂博覧会」、1873年のウィーン博覧会に出展された事が由来です。
博覧会に出展され脚光を浴びたことにより、名古屋城の金のしゃちほこは日本国内のみならず海外にも由来やその名が知れ渡ったと記録されています。しかし1945年の名古屋大空襲で焼失し、現在の金のしゃちほこはその後に復元されたものです。
金鯱の意味と役割
名古屋城の歴史や由来が分かったところで、金鯱とは?どうして金鯱が据えてあるのか?その意味に迫っていきます。意味が分かると、名古屋城で金のしゃちほこを見たときに見方が変わるはずです。
まずは金のしゃちほことは?の意味を紐解いていきます。「しゃちほこ」と呼ばれるので、海のギャング「シャチ」を意味するのかな?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。海のシャチとは全く関係なく、中国の伝説に出てくる架空の生き物が由来だと言われています。
ではなぜ屋根に据えられているのか?の意味も紐解いていきましょう。金のしゃちほこをよく見てみると、頭は竜ですが全体は魚のようで背中に鋭いトゲを持っています。オスとメスがあり、口を開けている方がオス、閉じている方がメスになります。
竜や魚といった形にも意味があります。火災の際は竜のように空を飛び、口から水を吐き城を守るという意味を持っていると言われています。そのような願いを込めて天守閣に据えられています。
名古屋城・しゃちほこのトリビア
名古屋城の観光へ行く前に知っているともっと楽しくなるトリビアをご紹介します。意外なトリビアから、えっ?と驚くようなトリビアが満載です。トリビアの意味や由来などが分かると観光がもっと楽しくなりますし、一緒に行く人に思わず話したくなります。
1:江戸時代に何度も改鋳
トリビアその1は、「実は財政難のために何度も改鋳している」です。1612年(慶長17年)に天守が竣工した時の金のしゃちほこは歴代の中で1番大きく、1対で金の重量も約215kg使用されていました。
しかし藩の財政が悪化すると3度に渡り、うろこの金板の改鋳を行って金の純度を下げていきました。純度が下がればうろこの金の輝きも鈍くなり、これを隠すために金のしゃちほこの周りを金網で囲いカモフラージュしました。
この金網は表向きの事情は盗難防止や鳥避けのためで、戦災で焼失するまでずっと取り付けられていました。
2:明治時代に3回盗難被害
トリビアその2は、「明治時代に3回も盗難被害に遭っている」です。名古屋城の金のしゃちほこの盗難といえば、江戸時代に大凧に乗ってうろこを盗もうとした「柿木金助」の伝説が有名ですが、それ以降も何度も盗難に遭っています。
1回目は1871年(明治4年)3月に宮内庁への献上の際にうろこ3枚が盗難に遭いました。2回目は1876年(明治9年)4月には東京博物館で保管中に盗難に遭っています。
3回目は1878年(明治11年)にしゃちほこの復元作業中に盗難に遭っています。3つのうち1つ目と3つ目は陸軍関係者が犯人だったため、軍の機密として処理されたとのことです。
3:昭和12年に58枚鱗が盗まれる
トリビアその3は、「鱗を盗んだ犯人…実は一般人」です。昭和12年1月4日、名古屋城の金のしゃちほこからうろこが58枚も盗まれるという事件がありました。
金のしゃちほこのうろこを売ってお金儲けを企んでいたと言われています。犯人は昼のうちに天守に侵入し、夜になるのを待って天守閣の屋根に上り犯行に及んだのだそうです。しかし、すぐに足がつき捕まったと記録されています。
4:金の鯱はオスメス対になっている
トリビアその4は、「実は金のしゃちほこは雄と雌があり、夫婦のように1対になっている」です。北側にあるしゃちほこが雄で、南側にあるしゃちほこは雌になります。雄は高2.621m、重量が1272㎏あり、雌は高さ2.579mで重量1215㎏あります。
明治時代は夫婦バラバラで出張することがあり、たびたび名古屋城を空けることがありました。雌のしゃちほこは海外の展示会へ出かけ、雄のしゃちほこは国内の展示会へと出かけていました。
その度に名古屋市民や観光客からは「金のしゃちほこがいない名古屋城は寂しい」との声が多く聞かれたと言われています。
名古屋城・金のしゃちほこの値段は?
金ピカで存在感のある大きな金のしゃちほこですが、やっぱり気になるのはお値段です。トリビア番外編ということで、金のしゃちほこの値段を探っていきます。
実は金板を使用!
名古屋城の金のしゃちほこは他のお城のしゃちほことは違う点があります。大阪城などの金のしゃちほこは金箔を貼って作られているのに対して、名古屋城の金のしゃちほこは「金板(金の延べ板)」が使用されているのです。
そのため使用されている金の重量も多く、現在の金のしゃちほこ1対に使用されている金の重量は88kgになります。使用されている金は18kで、純金量換算は66kgになります。これを現在の地金価格に当てはめて計算してみます。
地金価格は2020年2月時点の相場で、1g=6134円です。66kg×6134円=404844000円(4億484万4千円)になります。この金額を知ると、過去に何度も盗難に遭ったという意味もわかります。
名古屋城・金のしゃちほこ観光への貢献
名古屋城の金のしゃちほこを観光した後には、しゃちほこ関連のお土産をチェックしてみましょう。金のしゃちほこはお土産でも大活躍しています。ここではお土産物からグルメまで幅広く紹介していきます。
金のしゃちほこはお土産にも人気
名古屋城のお土産売り場でも金のしゃちほこは人気の商品です。名古屋城や金のしゃちほこのレプリカなどが色々とある中、おすすめするのは「金シャチプルバックカー」お値段1個650円です。
一般的にチョロQといわれるものです。サイズも小さく嵩張らないですし、お値段もお手頃で遊ぶことも出来ると人気です。金のしゃちほこが走る姿に「癒される」とか「かわいい」と買っていかれる方も多いです。お子様へのお土産としても人気があります。
グルメでも金のしゃちほこは貢献
名古屋城の園内でも気軽に金のしゃちほこを「食べる」ことができます。土日祝日やイベント開催中には行列ができる程人気の「金シャチ焼き」です。金のしゃちほこを模ったカステラの中にクリームが入っており、あんこ・カスタード・抹茶の3種類があります。
そして、その金シャチ焼きが乗っているソフトクリームもおすすめです。カップに入れてもらえるので食べ歩きの際にソフトクリームが溶けて垂れる心配もありません。
金シャチ横丁は名古屋グルメの宝庫
金シャチ横丁には名古屋グルメを楽しむことができるお店がたくさん出店しています。正門に近い「義直ゾーン」と東門に近い「宗治ゾーン」があり、それぞれのおすすめのお店をご紹介します。名古屋城観光の合間に、ランチやディナーにも利用できるので是非参考にして下さい。
義直ゾーンの営業時間は10時30分~17時30分まで、宗治ゾーンの営業時間は平日が11時~22時まで、土日祝が10時30分~22時までです。各店舗により営業時間が違う場合がありますので、詳細はお問い合わせください。両エリアとも名古屋城外にありますので無料で立ち寄ることができます。
名古屋城観光の後は、名古屋名物を押さえておきたい方も多いのではないでしょうか。まずは、名古屋名物の中でも知名度が高い「味噌煮込みうどん」をご紹介します。義直ゾーンには老舗の「山本屋総本家」が出店しており、金シャチ横丁限定メニューを味わうことができます。
その名も「金シャチ煮込みうどん」です。金のしゃちほこに見立てた大きな海老の天ぷらが乗っていて、見た目にも迫力がありボリュームも満点です。お値段は1968円で、ご飯とお漬物が付いたセットは2145円になります。
宗治ゾーンからは食べ歩きにぴったりなフードをご紹介します。「カフェダイナーPOP・OVER」です。自家製ブレッドポップオーバーと肉料理が自慢のカフェダイナーです。
ハンバーガーやステーキ、カレーなどのディナーにもぴったりのメニューから見た目も可愛いスイーツまで幅広く揃っています。
おすすめは「忍者アイス」と「忍者チーズドック」です。忍者アイスは思わず写真を撮りたくなるほどで、可愛い忍者の形をしたアイスに手裏剣の形のクッキーがトッピングされています。求肥で作られた頭巾はピンク色以外にも黒色や緑色などがあります。
また、冬季限定の忍者チーズドックも忍者の絵柄が可愛く、伸びるチーズが食べていて楽しい食べ歩きにピッタリのおやつになっています。忍者アイスは540円、忍者チーズドッグは430円、いずれもテイクアウトのお値段になります。
名古屋城の基本情報
名古屋城の開園時間は午前9時~午後4時30分です。ただし、本丸御殿、西南隅櫓への入場は午後4時までになります。休園日は12月29日~31日、1月1日(4日間)です。催事等により変更となる場合があります。
観覧料は大人500円、名古屋市内高齢者(名古屋市内在住の65歳以上の方)100円、中学生以下無料です。また、徳川園との共通券は大人640円、名古屋市内高齢者160円です。こちらは購入日以外でも利用できますので観光の予定に合わせて利用でき便利です。
一年有効の定期観覧券や、観覧料減免の条件など、その他の料金などの詳細は名古屋市観光文化交流局名古屋城総合事務所までお問い合わせください。
電車でのアクセス
電車を利用する方は名古屋市営地下鉄か名古屋鉄道を利用が便利です。名古屋市営地下鉄を利用の場合は名城線「市役所」を下車し7番出口から徒歩5分です。名古屋鉄道を利用の場合は瀬戸線「東大手」を下車し徒歩15分です。
バスでも名古屋城へ行くことができます。名古屋市営バスの栄13号系統(栄~安井町西)を利用し 「名古屋城正門前」下車、名古屋市営バスの基幹2号系統 を利用し「市役所」 下車し徒歩5分です。
JR名古屋駅を利用する方には、なごや観光ルートバス「メーグル」の利用が便利です。乗り換えなしで名古屋城まで行くことができます。「名古屋城」で下車をすると名古屋城の正門まですぐです。
車でのアクセス
自動車をご利用の方は名古屋高速1号楠線 「黒川」 出口から南へ約8分、または名古屋高速都心環状線 「丸の内」 出口から北へ約5分で名古屋城に到着します。
駐車場は有料の名古屋城「正門前駐車場」の利用が便利です。308台分あり、普通車は30分以内ごとに180円になります。利用可能日時は1月2日〜12月28日で、利用可能時間は午前8時45分~午後9時30分と少し早めに閉まるので注意が必要です。
住所 | 愛知県名古屋市中区本丸1番1号 |
電話番号 | 052-231-1700 |
名古屋城のしゃちほこを見に行ってみよう!
この記事で名古屋城のしゃちほこに関する色々な意味や由来、歴史にトリビアなどを知ったうえで、ぜひ名古屋市民に愛されている名古屋城と金のしゃちほこを見に行きませんか?
今も復元工事が続いており、日々変わっていく名古屋城と金のしゃちほこを名古屋グルメやお土産共に楽しむというのも良いのではないでしょうか。