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福岡の代表的な郷土料理「がめ煮」
がめ煮とは福岡県を代表する郷土料理の一つです。鶏肉に加えてこんにゃくやゴボウ・レンコンなど具だくさんの具材をだし汁と醤油やみりんで炊き合わせた煮物のことです。様々な具材をじっくりと煮込むことにより、それぞれの旨味が出て味わい深い料理になります。
がめ煮という言葉は福岡県を含む九州地方では知られていますが、多くの方にとって筑前煮とか煮しめという言葉の方が馴染みがあることでしょう。がめ煮と筑前煮はどのような点が違うのでしょうか。ここではがめ煮と筑前煮の違いを詳しく取り上げます。
また簡単に美味しくがめ煮を作るためのレシピもご紹介します。美味しく作るためのおすすめのポイントも併せてマスターしましょう。
がめ煮ってどんな料理?
さてがめ煮とはどのような料理でしょうか。どのような時に食べられる料理なのか、またがめ煮という名前の由来について詳しく解説します。がめ煮という名前に馴染みのない方でも筑前煮を食べたことがある方は多いでしょう。
がめ煮はいわゆる筑前煮として知られている煮物で、福岡の郷土料理として知られています。元々福岡や九州地方ではがめ煮という名前でしたが、福岡の郷土料理として全国に広める際に筑前煮という名前で学校給食などで出されたため筑前煮の方が知られるようになりました。
そのため筑前煮の元祖ががめ煮と言っても過言ではないでしょう。がめ煮と筑前煮は基本的には同じものですが、決定的に違うことが一つあります。その点は後ほど詳述します。
福岡ではお祝いの時に欠かせない料理
がめ煮は元々お正月やお祭りの時に作られていたお祝いの料理でした。がめ煮はその家ごとに味付けや材料が少しずつ異なり、おふくろの味と呼ばれています。福岡県をはじめとする九州地方では結婚式などのお祝いの席には必ずがめ煮が出されます。
がめ煮はお祝いの席には欠かせないもてなし料理なのです。九州では地方によりお祝いの行事などもはっきりとした特色がありますが、がめ煮も地方により少しずつ異なります。例えばお祝いの席で出されるがめ煮にタケノコが入っている所もあればピーナッツが入っている所もあります。
がめ煮という名前には諸説あるものの、お祝いの席に欠かせない家庭料理であることが分かります。今ではお祝いの席だけでなく普段から一般的に食される料理になっています。
名前の由来
がめ煮という名前には諸説あります。一つはがめ煮の由来は博多弁の「がめくり込む」という言葉からきているという説です。「がめくり込む」という言葉の意味は「寄せ集める」という意味で多くの具材を一緒に炊き込むのでそう呼ばれるようになったとのことです。
がめ煮の由来のもう一つの説は、豊臣秀吉が朝鮮出兵のため博多に立ち寄った際、兵士たちが当時「どぶがめ」と呼ばれていたスッポンを捕まえてあり合わせの野菜と煮込んで食べたのが始まりとも言われています。
さらに昔から博多湾にたくさんいた亀を捕まえて煮込むことが多かったことから亀煮(がめ煮)と呼ばれるようになったという説もあります。
筑前煮とがめ煮の違いは?
それではがめ煮と筑前煮の違いについて詳しくご説明しましょう。がめ煮も筑前煮も福岡の郷土料理です。元々福岡県ではがめ煮と言われていたものを全国に広める際に筑前煮という名前になりました。それはがめ煮が作られていた福岡県北部が筑前国と呼ばれていたためです。
そのため学校給食で出される際に筑前煮として献立に取り入れられ全国へ広まりました。がめ煮は元々お祝いの食事として出される料理ですが、その際鶏を一羽つぶして作られました。そのためがめ煮には鶏肉だけでなく皮から脂、内臓も共に使われました。
その名残から、がめ煮は今でも骨付き鶏肉が使われています。筑前煮として広める際に骨付きの鶏肉は使われなくなり、鶏もも肉などで作られるようになりました。
ポイントは骨付き肉
がめ煮と筑前煮はほぼ同じものであるということがお分かりいただけたでしょうか。大きな違いは骨付き鶏肉かそうでないかという点です。がめ煮は鶏を一羽丸ごと使って作られていたため油をひかなくても良かったのですが、最近ではがめ煮も筑前煮も油で炒めて作るレシピになっています。
がめ煮というのは福岡の郷土料理ですが、今では一般的にがめ煮も筑前煮も全国で食べられるようになっています。両者の特徴は油でまず炒めてから煮込んでいくという点です。是非自分でおいしいがめ煮を作ってみるのもおすすめです。
作ってみよう!がめ煮のおすすめレシピ
それではおいしいがめ煮を作ってみましょう。基本のレシピをマスターしたら是非お好きな具材を足したり自分好みに味付けをしてみてください。そうするとあなただけのレシピ、おふくろの味が出来上がりご家族にとって大切なレシピになるでしょう。
基本のがめ煮
がめ煮は骨付きの鶏肉を使いますが、鶏もも肉で作るのもおすすめです。基本的にがめ煮は具材が多いのが特徴ですが、少ない材料でもおいしいがめ煮を作ることができます。材料は鶏もも肉・ニンジン・こんにゃく・レンコン・ゴボウ・里芋・絹さや・干ししいたけなどです。
まず干ししいたけは水に入れて戻し、軸を取り4等分に切っておきます。次に全ての具材を一口大に切ります。ニンジンは乱切り・こんにゃくは手でちぎったりスプーンで食べやすい大きさにちぎったりします。ニンジンとこんにゃくは下茹でしておきます。
レンコンはいちょう切りにし、水にさらします。ゴボウは斜めに切り水にさらします。里芋は塩で揉み、洗ってから食べやすい大きさに切ります。鶏肉は食べやすい大きさに切っておきましょう。鍋にサラダ油を熱し鶏肉を炒め、肉の色が変わったら絹さや以外の具材を入れ炒めます。
全体に油が回ったらしいたけの戻し汁・酒・みりん・砂糖を加えひと煮立ちさせます。アクを取り除き、落し蓋をして約10分煮込みます。その後しょうゆを加えてさらに5~6分煮込みます。最後に全体を大きく混ぜ強火にして煮汁を飛ばします。
器に盛り付け、熱湯でさっと茹でておいた絹さやを飾って完成です。どの具材にも味が染みていてお箸が止まらないとてもおいしい一品が出来上がります。
おいしいがめ煮を電子レンジで作ろう
美味しいがめ煮を作りたいと思っていても忙しくてじっくりと煮込む時間のない方やアク抜きの手間が大変という方もいらっしゃるでしょう。そのような方には簡単でおいしいがめ煮を電子レンジだけで作るレシピがおすすめです。
鶏もも肉や使う具材は基本のレシピと同じです。レンコンとゴボウは水にさらしておきます。耐熱容器2つにこんにゃくと干ししいたけを別々に入れ水を入れます。それぞれにふんわりとラップをかけ、同時にレンジに入れ600wで5分加熱します。
大きめの耐熱容器に切っておいた具材をすべて入れ、酒・みりん・砂糖・しょうゆ・しいたけの戻し汁を入れラップをして600wで15分加熱します。全体をさっくりと混ぜて粗熱を取り完成です。
おいしいがめ煮を作るコツ
がめ煮はとても簡単に作ることができるおすすめの料理ですが、ちょっとしたポイントを抑えるだけで格段に美味しくなります。がめ煮というのはおふくろの味で料理に熟練した人が作るというイメージがありますが、どんな人でもコツをつかむととても美味しいがめ煮に仕上がります。
おいしいがめ煮を作るコツは、鶏肉や根菜類はよく炒めてから煮込んでいくという点です。がめ煮は元々鶏から出る脂でその他の具材を炒めて作ります。そのため脂でコーティングされた具材はアクが出にくいというメリットがあります。また味が染み込みやすくなります。
さらにおいしいがめ煮を作るポイントは、具材の大きさを揃えるという点です。そうすることにより均一に火が通り美味しく出来上がります。具材の大きさを均一にすることにより必要以上に煮込むことはないという利点もあります。
またシンプルな味付けで具材から出る旨味によって全体が調和することを考えると、下茹でをする必要があるものは下茹でし、水にさらす必要のあるものは水にさらすというひと手間によってより美味しいがめ煮に仕上がるでしょう。
絹さややインゲンを飾ることも重要ですが、さっと茹でる程度で発色を良くします。さらに煮込んだ後に粗熱を取って冷ますと、一層味が染み込んだおいしいがめ煮に仕上がります。
がめ煮は自分好みの具材を足してもおいしい!
がめ煮の魅力をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。基本のがめ煮をマスターしたら是非自分好みの具材や味付けであなただけのおふくろの味を創り上げるのがおすすめです。きっと料理の腕前が何歩も上がり、ご家族に喜ばれることでしょう。