超簡単【桃】を使ったデザートレシピをご紹介！定番のゼリーやタルトも

子どもも大人も大好きな甘くてみずみずしい夏のフルーツといえば、7月～8月に旬をむかえる「桃」が思い浮かびますが、桃の種類は非常に多く産地によって品種や旬の時期が異なるため、実際には7月から11月ごろまで様々な桃を楽しむことができます。

桃には大きく分けて、水蜜桃と蟠桃、ネクタリンの三つのタイプがあり、水蜜桃だけでも数え切れないくらいの品種があります。

一般的に「桃」と呼ばれている水蜜桃は系統で分けると白鳳系、白桃系、黄金桃系の3つの品種に分けられ、また旬の時期が少しずつずれるため、夏中次々と異なる品種の桃が店頭に並びます。

甘くてみずみずしい夏の代表的なフルーツである桃は、そのままで食べてももちろんおいしいのですが、簡単なデザートレシピを覚えておけば、目先も変わっていろいろな味わいが楽しめます。

また、前述でご紹介したように意外と長い期間市場に出回ってさまざまな種類があるので、ジュースやケーキ、ジェラートなど、その桃の良さを生かしてデザートを作ることができます。桃のデザートレシピは、難しいのではないかと思われがちですが、意外と簡単なレシピもあります。

本記事では、おいしい桃を使って簡単にできる桃ジュースのレシピやタルトレシピ、ケーキレシピ、ゼリーのレシピなど数種類のデザートレシピをご紹介しますので、ぜひお気に入りのレシピを見つけてトライしてみてください。

桃を使ったデザートレシピをご紹介する前に、まずは覚えておきたい桃の切り方と下ごしらえの方法についてご紹介します。皮が薄く実も柔らかい桃ですから、できるだけ傷をつけずに上手に桃を切れば、デザートの見た目もきれいに仕上がります。

ここでは、覚えてしまえば意外と簡単な桃の上手な切り方からご紹介します。基本的な桃の切り方を覚えておけば、そのままで食べる時にも無駄なく使え、後ほどご紹介するデザートレシピでも役立ちます。

まず、桃の産毛を取るようにやさしく水洗いします。次に、桃のくびれ（割れ目）に合わせて包丁をあててぐるっと1周回し、真ん中の種までしっかりと切れ目を入れます。同じように、十文字にさらに包丁を入れて切れ目を入れます、

4等分に切り込みを入れたらひねるようにすると、種から桃がきれいに剥がれます。種を取り除いた桃の皮は、手でするっと簡単にむけます。ただし、あまり熟していない桃の場合は手で剥けないこともあるので、その場合は皮と身の間にすっと包丁を入れればきれいに剥けておすすめです。

桃を上手に切るポイントは、皮をむいてから切るのではなく、先に桃を切ってから皮をむくことです。そうすることで、桃の実に触れることなくきれいに切れ、桃がつぶれてしまうのを防いで、さまざまなデザートレシピにも使えます。

前述の要領で桃を切ったら、すぐに食べない場合はレモン汁をつけておくと赤くならずにすみます。また、桃のデザートレシピには、よく桃をシロップで煮た「コンポート」が使われますので、コンポートのレシピを知っておくと便利です。

ここでは、後述の桃のデザートレシピにも必要な、簡単にできるコンポートのレシピをご紹介します。桃のコンポートレシピ1個分に必要な材料は、桃1個、水200cc、砂糖（あればグラニュー糖）大さじ2杯、レモン汁小さじ1杯です。

桃を流水で洗って産毛をしっかりとります。桃の割れ目に包丁をぐるっと一周回して切れ目を入れ、左右を持ってくるっと回して半分に切ったら、片側に残っている種をスプーンで取り除きます。ここで皮は剝かなくても大丈夫です。

鍋に分量の水と砂糖を入れて中火にかけて混ぜ、砂糖が溶けたら半分に切った桃を皮ごといれ、クッキングペーパーの真ん中に穴をあけた落し蓋をして5分ほど煮ます。そこへレモン汁を加えてサッと混ぜ、火からおろします。

桃の粗熱が取れたら、箸で桃の皮をむきます。火の通った桃の皮は手でもするっと剝けますが、保存することを考えて箸を皮と実のあいだにすっとさして剥きましょう。シロップとともに桃のコンポートをタッパウェアなどに入れて冷蔵庫で冷やして完成です。

なお、時間がないときには、材料をすべて耐熱容器に入れて600ワットの電子レンジで3分煮て、表裏を返してさらに3分煮るだけの、さらに簡単な桃のコンポートレシピもおすすめです。

もともとコンポートというのは、フランス語の「compote」からきており、果物を水、もしくは薄い砂糖水で煮て作る、ヨーロッパの伝統的な果物の保存方法です。

ただし、ジャムのようにたくさん砂糖を入れるわけでも煮詰めてしまうわけでもないので、保存期間はコンポートの方が多少短くなりますが、形が崩れにくく、果物のそのものの味わいが残り、冷蔵庫で保存すれば3日ぐらいは持ちます。

もう少し長く保存したい場合には、ジャムと同様に密閉できる瓶などを煮沸消毒して乾かしておき、出来立ての桃のコンポートをシロップごと入れます。手作りのコンポートには保存料が入っていず、空気に触れると雑菌が増えて傷むので、しっかりと密閉することがポイントです。

さらに長く保存したい場合には、冷凍保存がおすすめです。桃のコンポートを冷凍保存するには、少量ずつ（1回に食べきれる量）密閉できるジップ袋にシロップと一緒に入れます。袋の中の空気をしっかり抜いて密閉し、冷凍庫に平らに置いて凍らせます。

もし、急速冷凍用のアルミ皿などがあればぜひ利用して下さい。冷凍保存の場合でも日がたてば味も落ちてくるので、1ヶ月以内に使い切るようにしましょう。

桃の上手な切り方や、事前に作っておけばデザート作りにも便利なコンポートのレシピなどをご紹介してきましたが、ここからは桃を使って簡単にできるデザートのレシピをご紹介します。

最初にご紹介するレシピは、みずみずしい桃ならではの甘みと、とろりとした舌触りがそのまま味わえる桃ジュースのレシピです。桃ジュースのレシピは、ご自宅にミキサーさえあれば超簡単です。

桃ジュース2人分の材料は、桃2個、水100cc、甘めの桃ジュースがお好みの場合は砂糖大さじ1杯、レモン汁小さじ1杯、あれば生ミントの葉2枚です。

桃は流水できれいに洗って、産毛を優しく取り除きます。前述にご紹介した「桃の上手な切り方」のように桃を4等分に切り、さらに２等分してそれぞれ2センチ角に切ります。

分量の水と桃、砂糖、レモン汁をすべてミキサー入れて、なめらかになるまで混ぜ合わせます。グラスに桃ジュースを注ぎ、ミントの葉を乗せれば、とろりと甘い桃ジュースの完成です。なお砂糖の分量はお好みに合わせて調整してください。

次にご紹介する桃を使ったデザートのレシピは、暑い夏にもぴったり、ひんやりとした桃の甘みとヨーグルトの酸味がおいしい「桃のヨーグルトジェラート」のレシピです。

桃のヨーグルトジェラート2人分の材料は、桃1個、無糖ヨーグルト200グラム、砂糖大さじ2杯です。桃は水で洗って産毛を取り除き、前述の桃ジュースのレシピと同様に8等分に切ります。

フードプロセッサーに、桃と分量のヨーグルト、砂糖を入れてなめらかになるまで混ぜ合わせます。密閉できるジップ袋などに移して冷凍庫に入れ、1時間ほど冷凍します。一度冷凍庫から取り出してジップ袋の上からもみほぐし、再び冷凍庫に入れて30分ほど冷凍すれば完成です。

できた桃のジェラートを器に盛り、さらに事前に作っておいた桃のコンポートを乗せれば、見た目にもきれいでおしゃれな桃のパフェになります。

次にご紹介する桃を使ったデザートのレシピは、お子様も大好き、プルプルで口当たりの良い「桃のゼリー」のレシピです。桃のゼリー2人分の材料は、桃1個、水200cc、砂糖（あればグラニュー糖）大さじ2杯、レモン汁小さじ1杯、粉末ゼラチン小さじ1杯、ゼラチン用の水30ccです。

始めに桃と200ccの水、砂糖、レモン汁で桃のコンポートを作っておきます。コンポートのレシピは前述にご紹介した「桃のコンポートのレシピ」をご覧ください。

粉末ゼラチンは分量の水に溶かしてふやかしておきます。ボウルにコンポートのシロップだけを入れて、そこへふやかしたゼラチンを加えて混ぜ合わせます。

ゼリー用のカップそれぞれに桃のコンポートを半量ずついれ、上から静かにゼリー液を注ぎます。ラップをかけて冷蔵庫で3～4時間冷やし固めれば、見た目もかわいい桃のゼリーの完成です。

次にご紹介する桃を使ったデザートレシピは、訪問客がいらしたときのおもてなしにもぴったりの桃のタルトのレシピです。

桃のタルト（直径18センチ）に必要な材料は、タルト台用にビスケット150グラムと無塩バター750グラム、桃のコンポート2個分、レアチーズ用のクリームチーズ150グラム、生クリーム100cc、粉ゼラチン5グラム、水大さじ1.5杯（粉ゼラチン用）です

まずタルト台を作ります。ビニール袋にビスケットを入れて、袋の上から麵棒などでたたいて細かく砕きます。バターを耐熱ボウルに入れてふんわりラップをかけ、600Wの電子レンジで30秒加熱します。バターの溶け具合を見ながら10秒ずつ加熱を加えて溶かしバターを作ります。

砕いたビスケットの袋に溶かしバターを入れて袋ごとよくもみ、タルト型に敷き詰めます。スプーンの背などで型に押し付けるように詰めたら、冷蔵庫で10分ほど冷やし固めます。

次にレアチーズを作ります。ボウルに水と粉ゼラチンを入れてふやかします。別のボウルにクリームチーズを入れ、砂糖を少しずつ加えながらよく混ぜ合わせます。そこへ生クリームも加えてさらに混ぜます。その上にふやかした粉ゼラチンを湯せんで溶かしたものを加えます。

ゴムベラなどでよく混ぜて冷やし固めておいたタルト台に流し入れ、冷蔵庫で１時間ほど冷やし固めます。レアチーズが固まったら、3センチ幅に切った桃のコンポートをバラの花びらのようにきれいに並べて完成です。なお、市販のタルト生地を使えば、さらに簡単なレシピになります。

続いてご紹介する桃を使ったデザートのレシピは、一見難しそうに感じるけれど、実は意外と簡単にできる桃のケーキのレシピです。ここでご紹介するレシピはホットケーキミックスを使って作る初心者にも簡単なパウンドケーキのレシピなので、ぜひトライしてみてください。

桃のパウンドケーキ（20センチ×７センチ×5.5センチの型）の材料は、ホットケーキミックス150グラム、サラダ油大さじ3杯、卵2個、砂糖大さじ3杯、牛乳50CC、桃のコンポート2個分、シロップ大さじ2杯です。

ボウルにホットケーキミックス、牛乳、溶き卵を入れ、さらにサラダ油に砂糖を溶かし混ぜたものを加えてよく混ぜます。そこへ事前に作っておいた桃のコンポートを1センチの角切りにして入れ、コンポートシロップも加えて混ぜ合わせます。

パウンドケーキ型にクッキングシートを敷いて流し入れ、テーブルの上で型を数回トントンとたたいて空気を抜きます。予熱なしの180度のオーブンで35分～40分焼いて、冷めたら型から取り出してお皿に切り分けます。あれば市販のホイップクリームを添えて完成です。

みずみずしくて甘い夏のフルーツ・桃を使ったデザートレシピをご紹介してきましたが、お気に入りのレシピは見つかったでしょうか。そのままでもおいしい桃ですが、本記事を参考にして、ぜひ一度桃を使ったデザートレシピにトライしてみてください。