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こんなにあった!納豆の種類
和食の朝ごはんに欠かせない納豆は、大豆を原料にした発酵食品です。和食では古くから納豆のほかにも味噌や醤油など、さまざまな発酵食品を使ってきました。ちなみに納豆を除く味噌や醤油は調味料として使われますが、原材料は納豆と同じ大豆です。
納豆の起源についてはよくわかっていません。弥生時代には現在のような納豆が作られていたのではないかといわれていますが、その理由は「稲作が行われていたこと」「住居に藁を敷いていたこと」が挙げられます。
稲作が始まる前の日本では納豆の原材料・大豆が栽培されており、収穫した納豆は住居内で保存していました。
住居内に敷かれていた藁には大豆を発行させ納豆にする菌が付着していますし、暖を取るために住居内に設置された炉も納豆作りに欠かせない道具です。
住居内で保存された大豆には藁の納豆菌が付着し、炉によって菌の発酵に適した温度になるなどの偶然によって、現在のような納豆が作られたのではないかと考えられています。このように日本の食文化と納豆の歴史は非常に古く、さまざまな種類の納豆があります。
たとえば名称に「納豆」がつく甘納豆は、朝食で食べる納豆の種類とは違い、菓子の一種として分類される納豆です。またスーパーの納豆売り場に陳列している納豆も、大粒納豆・小粒納豆・ひきわり納豆などさまざまな種類があります。
もちろん産地や大豆の種類によっても、納豆の種類は異なります。スーパーの特売で購入出来る納豆といえば、3~4パック入りで税込み110円前後が相場です。ところが納豆の種類によっては、最高級大豆を使った1パック税込み2160円の納豆もあります。
ちなみに一般的に「納豆は混ぜると糸を引く食材」というイメージがありますが、納豆の種類の中には糸をひかない種類の納豆も存在するのです。
このように分析してみると身近な食材である納豆には、イメージしている以上に種類があります。さらに種類によって違いもあるので、「納豆は奥が深い食材」といえるでしょう。
納豆の粒の種類
スーパーで納豆の種類に注目する場合、判断のポイントとなるのが「サイズ」でしょう。ここでの「サイズ」とは粒の大きさのことで、種類としては大粒納豆・中粒納豆・小粒納豆の3種類になります。
ただし街のスーパーですべての種類を常備していることは少なく、大粒納豆と小粒納豆の2種類を取り扱っていることが多いです。
大粒
大粒として種類分けされる商品は、大豆のふっくらした食感がおすすめの納豆です。どの種類の納豆も原材料は大豆ですし、それ以外の食材を加えて作ることは基本的にありません。
しかも手でつぶせるほど柔らかくなるまで蒸した乾燥大豆を発酵させて作るのですから、煮豆のようなふっくらした食感は納豆の共通点です。
大粒種類の納豆の原材料にはサイズが大きい種類の大豆を使うため、豆に含まれる水分が多く、納豆とは思えないほどほっこりした煮豆のような食感があります。また大豆の旨味がしっかり味わえるところも、大粒といわれる納豆の特徴でしょう。
小粒
小粒として種類分けされる商品の特徴を一言で表現すると、「ご飯との相性が良い納豆」といえます。原材料に使われる大豆の種類も小粒サイズですし、出来上がった納豆も大粒種類の納豆と比べると明らかに小さいです。
小さいとはいえ小粒種類の納豆の大きさは、ご飯粒の大きさとほぼ同じサイズをしています。つまり小粒は「ご飯と同じサイズだから食べやすい」というのが特徴です。
納豆の食べ方は種類や食べる人の好みで違いますが、「納豆はたくさん混ぜてとろみ(ねばり)を出した方がおいしい」という説があります。納豆を混ぜる専用の納豆鉢が存在するのも、それが理由でしょう。
ただし納豆のとろみは種類によって違います。実は小粒種類の納豆はとろみが出やすいことも特徴の1つなので、とろみがたっぷりついた納豆がご飯に絡まりやすいことも、「ご飯との相性が良い納豆」と表現される理由です。
納豆の種類と食感の違い
納豆の種類は食感の違いでも種類分けされます。前述の大粒・小粒納豆も、食感の違いで種類分けをすると同じ種類の納豆です。なお食感の違いで種類分けをすると、糸引き納豆、ひきわり納豆、五斗納豆、寺納豆の4種類になります。
「糸引き納豆」
糸引き納豆は、スーパーやコンビニなどで気軽に購入できる身近な納豆の種類です。種類名から見てもわかる通り、この種類に分類される納豆は触ると糸を引きます。糸は「ねばり」と呼ばれるのもので、納豆菌によって大豆が発酵・熟成すると現れます。
糸引き納豆は原材料である乾燥大豆と菌があれば手作りできるので、お家時間を使って手作りした納豆も「糸引き納豆系」に種類分けされます。
一般的な納豆
糸引き納豆という種類名は知らなくても納豆を食べたことがある人は、ほぼ間違いなく「糸引き納豆を食べたことがある」といえます。それくらい糸引き納豆は非常に身近な種類の納豆で、スーパーの納豆売り場を占領するたくさんの種類の納豆も、その大半が糸引き納豆です。
ただし糸引き納豆には大粒・小粒納豆のようにサイズによって種類分けされるものもあれば、使用する大豆の種類によって種類分けされることもあります。
同じサイズ・同じ種類の大豆であっても、産地によって種類分けされる納豆もあるため、糸引き納豆の種類は非常に多いといえるでしょう。
「ひきわり納豆」
ひきわりも、スーパーの納豆売り場で手に入る身近な種類の納豆といえます。ひきわりも、糸引き納豆のように粘りを持っているのが特徴です。
ですから「粘りがある=糸引き納豆」であれば、ひきわり豆も糸引き納豆と同一種類の納豆といえるかもしれません。ところがひきわりと糸引き納豆は、まったく別の種類の納豆です。
製法が異なる
ひきわりが一般的な納豆と区分される理由は、製造方法の違いがあるからです。ひきわりを見てみると、一般的な納豆を細かく刻んだように見えます。ところがひきわりは、菌を付ける前に大豆を細かく砕くのが特徴です。
しかも一般的な種類の納豆は大豆の皮がついた状態で発酵させるのですが、ひきわりの場合は皮をすべて取り除きます。しかも蒸さずに直接菌をまぶすため、一般的な種類の納豆と作り方が大きく違います。
「五斗納豆」
五斗(ごと)は通年で作れる一般的な納豆とは違い、季節限定で作られる珍しい種類の納豆です。もともと秋田や青森など東北地方を中心に作られてきた伝統的な納豆で、かつては冬の寒い時期に仕込み、春の農繁期に食べていました。
発酵熟成させた納豆
五斗の作り方は、ひきわりの製造工程によく似ています。そのためその昔は雪で外に出られなくなると五斗の素となるひきわりを作るために、乾燥大豆を細かく砕いたといいます。ひきわりが出来上がった後に、さらに米麹を加え発酵させると五斗の完成です。
五斗の由来は諸説ありますが、1度にまとめて大量に作ることが関係するといいます。何しろ五斗を作るために用意する樽は「五斗樽(容量約90L)」です。伝統的な作り方だと、原材料の大豆は一石、長期発酵・熟成のために使う米麹と塩はそれぞれ5斗を用意しました。
「寺納豆」
寺納豆は、別名「塩辛納豆」といいます。寺納豆と呼ばれる理由は「寺で大量に作られていたから」であり、精進料理にも使われています。現在でもその伝統を守っている寺院は存在し、京都の大徳寺納豆や浜松の大福寺納豆などは名物品として今でも有名です。
糸を引かないのが特徴
寺には肉食を禁じている戒律があるので、納豆の原材料の大豆は肉に代わる貴重なたんぱく源です。そんな仏教のお寺で作られる寺納豆ですが、一般的な納豆とは違い粘りがありません。つまり「糸をひかない納豆」なのです。そのため古くは保存食として重宝されました。
用途別でおすすめの納豆の種類
納豆の種類によってサイズや違いがあるので、用途別に使い分けるのがおすすめの食べ方です。たとえばシンプルに納豆ご飯を楽しむなら、混ぜるほどにとろみが増す小粒の糸引き納豆がおすすめです。
「大豆本来の味を楽しみたい」という人には、ふっくらした食感の大粒・糸引き納豆が良いでしょう。納豆を使ったアレンジレシピに挑戦したい人には、ひきわり納豆がおすすめです。
たとえば納豆汁や納豆炒飯などのアレンジレシピには、細かく砕かれたひきわりの方が扱いやすいです。なおホームパーティーで手巻き寿司をするなら、ひきわりを準備するだけで子供に大人気の納豆寿司が作れます。
色々な納豆の種類を試してみよう!
納豆は昔から身近な食材なので、身近過ぎて違いがあることに気が付かないことも多いです。そんな納豆ですが、種類によっておすすめの用途があるので、用途に注目しつつ、数ある納豆の種類から最も適した納豆を選ぶのが良いでしょう。