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博物館「網走監獄」とは?
網走監獄とは、明治以降、実際に刑務所として使われていた「網走刑務所」の建物を保存し、一般向けにも公開している博物館です。囚人たちによって作られた建築物や使われた痕跡、北海道開拓の歴史的価値から、他とはひと味違う観光が楽しめると人気があります。
網走監獄(網走刑務所)について
明治23年、多くの政治犯や凶悪犯が逮捕されていた世情の中で、北海道開拓の労働力として囚人を使うことを期待して作られたのが網走監獄(網走刑務所)です。明治期の西洋建築を模して建てられているため、近代的で当時の特徴が残る建築物となっています。
現在も受刑者を収容している網走刑務所はありますが、博物館「網走監獄」はその網走刑務所の古い建物を移築して設立されました。
北海道開拓のため囚人に強制労働させた
明治維新後の北海道は開拓の必要に迫られており、開拓の過酷な環境でも廉価に使える労働力とされたのが囚人でした。仮に死んでも悲しむ者もおらず監獄費の節約になる、という理由で網走監獄の囚人たちは道路の開削工事に駆り出されました。
脱走防止のため足を鎖で繋いだ状態での重労働と怪我、食糧不足により死亡者が続出しましたが、それでも工事は決行されました。あまりに犠牲者が多かった道路は囚人道路と名付けられています。
網走監獄(網走刑務所)は日本一脱獄が困難だった
また、網走監獄は「日本一脱獄が困難な刑務所」としても有名でした。その理由は、何より外の環境の過酷さから来ています。当時は食料運搬すらままならない土地のため、脱獄できたとしても食料もなく険しい地形の中では逃げ切ることが困難でした。
網走刑務所の改築計画が公表される
昭和48年、網走刑務所の改装計画が公表されました。暖房完備の鉄筋コンクリートに改築するための10年計画です。そして、計画公表の際に懸念されたのは、価値ある貴重な建築物が失われてしまうことでした。