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ビステッカは、フィレンツェの名物料理として世界中に知られています。フィレンツェだけでなく、シェナやピサといった地域でも提供しているレストランがあり、トスカーナ州各地で食べられます。
トスカーナ料理といえば、ビステッカといわれる位、外国人観光客からも認知度が高い料理です。しかし、狂牛病の影響からビステッカが食べられなくなった時期もあります。骨付きの塊肉を使っているため、イタリアだけでなく日本でも提供を控えていました。
安全性が確認されたことから、現在はビステッカはフィレンツェ及びトスカーナの名物として復活しました。しかも、ユネスコ無形文化遺産登録を目指して運動が繰り広げられているため、フィレンツェでは以前よりも食べられるお店が増えています。
イタリアは各地に美味しい食べ物がありますが、郷土料理はその土地でしか食べられません。トスカーナの伝統的な味とともにビステッカを食べるなら、フィレンツェや周辺の地域で食べるのがおすすめです。
高級ブランド牛“キアニーナ”の産地
ビステッカは、フィレンツェ及びトスカーナの郷土料理として有名です。骨付きの牛肉で、フィレやサーロインの部分も一緒に焼いて食べます。使用する牛肉の銘柄に指定はありませんが、伝統的なビステッカは、イタリア最古の牛といわれる「キアニーナ牛」を使います。
古代の遺跡にも描かれているキアニーナ牛は、トスカーナ州のキアーナ渓谷周辺に生息しています。農耕牛として使われていたキアニーナ牛は、成長すると筋肉質で立派な体格になります。食用として育てられている牛では、最も大きく育つことで知られています。
キアニーナ牛に関しては希少種ということもあり、EUによる厳しい規定に合格したもの以外は名乗ることができません。輸出が認められるようになったのも、2017年とごく最近です。本場のトスカーナでも、キアニーナ牛を使ったビステッカは、なかなか食べられません。
キアニーナ牛は生産農家も少ないため、高級な牛肉といわれています。他の牛肉を使って作ったビステッカに比べると値段は高くなります。キアニーナ牛は、美食家に愛された牛ともいわれます。本場のビステッカは、キアニーナ牛を味わう良い機会といえます。
ビステッカの特徴
日本では「サシ」といわれる脂が多く入っている牛肉が好まれます。ビステッカに使われるお肉は、赤身が多い牛肉です。トスカーナで古来から育てられているキアニーナ牛も筋肉質で、赤身の部分が多い牛肉になります。
ビステッカに使われる牛肉は、歯ごたえがあり、しっかり噛んで食べるタイプです。口の中でとろけるような、柔らかいタイプの牛肉ではありません。
伝統的な作り方を重視するレストランでは、歯ごたえを重視した焼き方をしています。近年、ビステッカの作り方にも変化が見られます。固くなりすぎないように焼き加減を工夫したり、牛肉の種類を選べるようにしているレストランもあります。
それでも、赤身を中心にしたビステッカは、サシが多く入った牛肉で作ったステーキよりはあっさりしています。現地で提供されるビステッカは1kgというように量も多いのですが、さっぱりしている分、大量のお肉でも完食しやすいといわれています。
焼きたての肉の風味や口に入れた時の旨味、赤身肉ならではの味にハマる人もいます。ボリュームがある見た目にも驚かされるビステッカは、歯ごたえや味、肉の醍醐味を味わうのに最高の料理といえます。
約5センチから6センチの分厚いお肉を使う
ビステッカといわゆるステーキの違いは、肉の厚さにあります。ステーキ用の肉は、厚さが1センチ程というのが一般的で、ボリュームがあっても3センチくらいといわれます。
ビステッカ用の肉は、普段食べているステーキの肉よりも厚く、5センチ~6センチと分厚くカットしたものを使います。ビステッカの肉が分厚いのは、見た目のボリュームだけなく、美味しさとも関わりがあります。