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秋葉原ラジオ会館とは?
「秋葉原ラジオ会館」は、東京都千代田区秋葉原の電気街口からのアクセスが便利な商業施設で、アニメ関連商品や様々なホビー・ドールやカード・書籍などを扱うテナントが主に入居しています。近年ではインターネットの影響も大きく、世界的にアニメファンなどの間でも有名になっています。
秋葉原ラジオ会館の運営は「株式会社 秋葉原ラジオ会館」という会社です。現在では不動産賃貸業となっていますが、前身はとても古く1893年(明治26年)七條愷氏が創業した「西東(せいとう)書房」という書道関連の専門書店でした。
最先端の秋葉原サブカルチャーと中国に端を発し4000年の時を経て日本にも深く関わった書の文化が「株式会社 秋葉原ラジオ会館」を通して交錯しているのはとても興味深いことです。
ここで秋葉原の歴史も少し振り返っておきましょう。戦後の混乱期、秋葉原にも近い東京・千代田区神田須田町の靖国通り沿いには復員兵や焼け出された人たちが営む露店街がありました。
露店街には当時の一番の娯楽のラジオに目を付け、先端電子機器でもあったラジオの部品のコンデンサー・抵抗・真空管などを売る露店が多く集まっていて、軍からの流出品も出回り軌道に乗りかけていました。ところが、1949年(昭和24年)9月に進駐軍から突然の露店撤廃令が発令されました。
これには東京都も動き、交通便利で電気材料の問屋が集まり始めていた秋葉原の総武線ガード下などにラジオ部品の露店を移しました。店舗の屋号には先進テクノロジーを想起させる言葉として「ラジオ」や同義の「無線」が多く使われました。
さて、露店街を移設する一連の動きの中で、秋葉原ラジオ会館は1950年(昭和25年)国鉄(現JR東日本)秋葉原駅前に開館しました。露店街がそのままテナントになりました。
ラジオ部品から始まった秋葉原ラジオ会館ですが時代の変化とともにテナントの商品分野も少しずつ入れ替わり、次の2つの象徴的な出来事もありました。
1976年(昭和51年)には、秋葉原ラジオ会館の7階に日本電気のショールーム「Bit-INN東京」がテナントとして入居し、マイコンブームの口火を切りました。
1998年(平成10年)には、秋葉原ラジオ会館に「海洋堂」「K-BOOKS」「ボークス」がテナントとして入居し、秋葉原にフィギュアの販売店が増えて行くさきがけとなりました。