青森県の猿ヶ森砂丘は鳥取砂丘より広い!知る人ぞ知る観光名所へ行こう

青森県の猿ヶ森砂丘は鳥取砂丘より広い!知る人ぞ知る観光名所へ行こう

あまり知られていませんが青森県下北半島に猿ヶ森砂丘という、有名な鳥取砂丘を圧倒する面積日本一の砂丘があります。猿ヶ森砂丘は現在ほとんどの部分が防衛装備庁の施設として使われ立ち入り禁止となっています。この隠れた名所の観光について詳しくご案内します。

    記事の目次

    1. 1.猿ヶ森砂丘は穴場の観光名所
    2. 2.青森県の猿ヶ森砂丘は鳥取砂丘より広い
    3. 3.猿ヶ森砂丘は立ち入りできない?
    4. 4.猿ヶ森砂丘のみどころ
    5. 5.猿ヶ森砂丘への行き方・アクセス方法
    6. 6.猿ヶ森砂丘の周辺観光施設
    7. 7.日本一の砂丘・猿ヶ森砂丘を訪れてみよう!

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    猿ヶ森砂丘は穴場の観光名所

    Photo by the.young66

    本州の北端・青森県は、十和田八幡平国立公園・三陸復興(旧陸中海岸)国立公園の2つの国立公園や津軽国定公園・下北半島国定公園の2つの国定公園など自然の観光資源に恵まれ、たくさんの行き方があるアクセス方法をもつ観光名所があります。

    青森県の観光名所としてまず挙げられるのは、世界最大級ブナ原生林や貴重な生態系が世界自然遺産に指定された白神山地、日本第3位の水深を誇り新緑や紅葉の美しさで知られる神秘の湖・十和田湖、古くから山岳信仰で人々が分け入り津軽富士と称えられ美しい山容で知られる岩木山などです。

    Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

    たくさんの行き方があるアクセス方法をもつ観光名所がある青森県ですが、青森県の形の一番のシンボルとなっているのは、陸奥湾の西に太く突き出た津軽半島と、東から陸奥湾を取り囲むまさかりのような形をした下北半島です。

    下北半島は全体が国定公園に指定されていて恐山・小川原湖湖沼群などが観光名所として有名です。しかし、下北半島の北東端には名前はもとより行き方もアクセス方法もあまり知られていませんが広大な砂丘があります。それが本記事のテーマ「猿ヶ森砂丘」です。

    住所 青森県下北郡東通村
    電話番号 0175-27-2111(東通村役場)

    青森県の猿ヶ森砂丘は鳥取砂丘より広い

    Photo byAnnaER

    砂丘というのは、風が砂を吹き飛ばし溜まって丘になった場所のことです。日本で砂丘というと、まず思い浮かぶのは観光名所として有名な鳥取砂丘です。

    鳥取砂丘形成のプロセスとして考えられるのは、まず中国山地の花崗岩などの岩石が、長い年月の間に風化し砂となり、雨によって一帯の水を集め日本海に注ぐ千代川(せんだいがわ)に流れ込みます。

    砂は、日本海へ流されたあと、ふたたび潮流で海岸に押し戻されます。海岸に溜まった砂は、強い季節風によって飛ばされ堆積し、鳥取砂丘は形作られたというのが定説となっています。

    Photo bypolyfish

    鳥取砂丘は、南北2.4キロメートル, 東西16キロメートルにおよぶ日本の代表的な海岸砂丘で鳥取県鳥取市の海岸に広がり、行き方やアクセス方法に恵まれた観光可能な砂丘としては日本最大の面積で約545ヘクタールあります。

    鳥取砂丘の中でも景観が良好な部分131ヘクタールは、山陰海岸国立公園の特別保護地区に指定され、1955(昭和30)年には国の天然記念物に、2007(平成19)年には日本の地質百選に選ばれるという充実ぶりです。

    砂丘の中のエリート・鳥取砂丘に比べると、青森県の猿ヶ森砂丘はほとんど無名の存在ですが、面積は約1500ヘクタールで約545ヘクタールの鳥取砂丘を圧倒する3倍もの広さを誇っています。

    猿ヶ森砂丘は立ち入りできない?

    Photo by spinster cardigan

    実は、青森県の猿ヶ森砂丘は1959(昭和34)年にそのほとんどの部分が当時の防衛庁に買収され「下北試験場」(現在は防衛省の外局・防衛装備庁の下北試験場)となり部外者は立ち入り禁止となりました。当然、アクセス方法も少なく行き方も苦労することになります。

    青森県の下北試験場では火器・弾薬類の弾道性能関連の試験が行われています。森や林がなく見通しが良い広い土地で弾道試験に最適地とされています。同時にかなり危険な場所で2017(平成29)年7月にはヘリコプターで輸送中の物件落下事故が航空重大インシデントに認定されています。

    Photo byWikiImages

    青森県の下北試験場内は立ち入り禁止で周辺とはパイプや有刺鉄線の柵で区切られていますが、柵外は自由に歩けるので周囲からは見物出来ます。実際に周辺に行ってみると所々で柵が壊れたまま放置された部分があり厳密には管理されていない模様ですが、もちろん中に入るのは厳禁です。

    青森県の猿ヶ森砂丘は、鳥取砂丘や、あるいはミケランジェロ・アントニオーニ監督の映画「砂丘」のような雄大な砂丘とは違います。鳥取砂丘のところで述べたように砂丘とは、他の場所の砂が風で飛ばされ集積した場所のことです。猿ヶ森砂丘の見た目はただの砂浜のようにも見えます。

    猿ヶ森砂丘のみどころ

    Photo by Travel-Picture

    青森県の猿ヶ森砂丘は総延長15キロメートル、幅は狭く1キロメートル程度・最大幅でも2キロメートル程度で、面積は公表されていませんが1500ヘクタール程度と言われています。

    ヘクタール数は猿ヶ森砂丘を、例えば、15キロメートル×1キロメートルの長方形と見ると15000メートル×1000メートル÷10000=1500ヘクタールなどと大まかに計算できます。間違った情報も出回っているので一度自分で計算してみましょう。

    猿ヶ森砂丘の大部分は立ち入り禁止となっており、観光化はされていないのでアクセスも少なく行き方を見つけるにも苦労することになりますが、最近はじわじわと人気の秘境となっています。やはり、それなりの見どころがあるということが理由です。

    Photo byFree-Photos

    青森県の猿ヶ森砂丘の見どころは、まず面積日本一です。面積日本一のブランドが魅力となって道なき道を突き進む冒険者たちの心を引き付けるため地味ながらもファンを確実に増やしています。

    つぎに猿ヶ森砂丘は「猿ヶ森地区」という集落のそばにあります。猿ヶ森地区には「大沼」「長沼」「妹沼」「左京沼」「タテ沼」など十数ヶ所の沼があり、青森の四季折々の美しい風景を楽しむことが出来ます。「ひめマリモ」が生息している沼もあります。

    さらに、後述する「鳴き砂」や「埋没林」のような猿ヶ森砂丘でしか見られない観光名所もあります。砂浜の茫漠とした風景と波の音、鳴き砂のキュッ、キュッという音の取り合わせ、あるいは生きている林の中に立ち枯れたヒバの大木が混在する不思議な光景が探検心を引き立てます。

    砂丘の形成

    Photo by mstkeast

    青森県の猿ヶ森砂丘は、6000年前の縄文海進以降に東の太平洋からの海風に飛ばされてきた砂で形成されました。砂が吹き付けられたのは最大で内陸へ約2キロメートルにもおよびました。

    年代分析により砂丘の形成期は現在から、5000年前以降、2500年前以降、1000年前以降、600年前以降、100年前以降の各時期と考えられています。砂による被害を防ぐために内陸部へは防風林としてクロマツが植えられています。

    Photo byActivedia

    現在から3000~2000年前には、現在よりも海水面が2メートルほど低下したとされる「弥生の小海退」という現象が起こり、砂丘砂の移動がありました。現在から1000年前以降に形成された砂丘は人間の活動による影響を受けたために形成された可能性があります。

    猿ヶ森砂丘周辺には、現在から700~500年前の製鉄遺跡が多数く分布しており、江戸時代の後期には、南部藩によって製鉄が試みられました。

    砂鉄採取のために砂丘を掘ったり崩したりや製鉄用に木炭を製造するために砂丘や周辺部での森林伐採を行う、といった人間の活動によると見られる砂丘砂の移動が600年前以降と100年前以降にありました。

    歩くとキュッキュと音がする

    Photo byleovalente

    青森県の猿ヶ森砂丘の名所として挙げられるものには「鳴き砂」が楽しめる海岸があります。ビーチサンダルをこすりつけるように歩くとキュッキュッ、キュッキュッと砂が鳴くのを聞くことが出来ます。

    どうして音が鳴るのかは砂の表面の摩擦で砂の層が振動するためと考えられますが、詳しい仕組みは未だに分かっていません。砂の塊が動く面ができて鉛直方向に振動すると考える「すべり面説」などいろいろな学説が提唱されています。最近は砂の層のバネとしての性質に着目されています。

    Photo byeminens

    鳴き砂の成分は石英が多く62パーセント以上含まれています。ゴミが少ない必要があり、また、大きさも関係して1ミリメートル以上や200マイクロメートル以下の鳴き砂はないと言われています。波消しブロック設置などのために海流が変化し砂の成分が変わると鳴らなくなることもあります。

    鳴き砂は、砂の出入りがない場所に均一の粒が集まって長い年月のうちに表面研摩されたものであると言われています。海洋汚染にも関係がありゴミや自然破壊があると鳴き砂が鳴らなくなることもあります。これは長い時間をかけて洗浄すれば、また鳴るようになることもあります。

    ヒバ埋没林

    Photo by goonmirk

    下北半島は太古からヒバの大森林がありました。ヒバとアスナロは、日本固有種のヒノキ科アスナロ属の常緑針葉樹で同じものを言っています。ヒノキチオールという芳香成分を多く含み耐久性が強く日用品・住宅建材など広く利用価値の高い木材です。防風林としても利用されています。

    さて、風に吹かれて絶えず海岸から内陸まで移動する砂丘の砂にヒバが覆われ枯死して、地層に埋もれた状態で立ち木のまま化石となり残っているのが埋没林です。

    ヒバ埋没林の形成された年代と砂丘が形成された年代がほぼ一致しているためにヒバ埋没林の形成には砂丘の砂の移動が大きく関わっているとされています。

    Photo by sjiong

    埋没現象は、5000年前に始まり、2600~2000年前、1000~850年前、500年前、および現代でも起ったことが様々な研究で分かっています。

    猿ヶ森砂丘では間近に埋没林を観察できます。特定地理等保護林の「猿ヶ森ヒバ埋没林」では、1000~850年前に直立したまま砂に覆われ埋没していったヒバ林の化石を見学できます。猿ヶ森ヒバ埋没林は、県指定自然環境保全地域にも指定されている名所です。

    猿ヶ森砂丘への行き方・アクセス方法

    フリー写真素材ぱくたそ

    猿ヶ森砂丘は、地元では下北砂丘と呼ばれています。青森県の下北半島の東側・太平洋に面した東西1~2キロメートル・南北15キロメートルの細長い海岸に沿った日本一の広い面積を持つ砂丘です。北端は東通村(ひがしどおり)の尻労(しつかり)、南端は小田野沢となります。

    猿ヶ森砂丘への行き方・アクセス方法ですが、地元自治体は観光地として力は入れておらず、観光地としての整備は全く行われていません。アクセスも本州の北端という非常に交通困難な地方なので、行き方には苦労することになります。

    Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

    猿ヶ森砂丘の西側は山地続きなので北端の尻労、または南端の小田野沢に行くことになります。比較的アクセスしやすいのは南側の小田野沢ですが、鉄道では一番近くにあるJR大湊線・近川駅から直線距離でも徒歩12キロメートルと現実的ではない行き方なので、車使用が一般的な行き方です。

    車では、第二みちのく有料道路下田百石ICから北へ75キロメートルほどのアクセスになります。最近では、小田野沢漁港の駐車スペースに車を停める行き方が多くなっているようなので、地元の人に会ったら名所の猿ヶ森砂丘の見学ですと目的を言ってきちんと挨拶するように心がけましょう。

    猿ヶ森砂丘の周辺観光施設

    Photo by Joe Jones

    猿ヶ森砂丘は残念ながら、観光施設としての整備は進んでいません。したがって情報も少なくアクセス方法も限られていて行き方を決めるにも相当自分で調べる必要があります。しかし、下北半島の猿ヶ森砂丘の周辺には観光しやすい人気観光施設がたくさんあるのでご紹介します。

    尻屋崎

    Photo by houroumono

    尻屋崎(しりやざき)は、青森県下北郡東通村にあります。下北半島・猿ヶ森砂丘をさらに北に進んだ岬で、西側の津軽海峡と東側の太平洋の境目にあたり、後述の下北半島国定公園の中に位置している観光名所です。

    尻屋崎には南部馬の一種で胴長短足ずんぐり体形の寒立馬が放牧されています。寒立馬の逃走を防ぐために尻屋崎への道にはゲートが設置されており写真ポイントになっています。なお、ゲートは冬期および夜間には閉鎖されます。

    Photo by koji1106

    岬の突端には、高さ33メートルの東北地方では初めての灯台「尻屋埼灯台」があります。尻屋埼灯台は、1876(明治9)年10月20日(金)に竣工しました。お雇い外国人のイギリス人・R.H.ブラントンの設計によるもので耐震性を考慮した二重のレンガ壁を持っています。

    尻屋埼灯台は灯台としての高い評価を受け土木学会選奨土木遺産、近代化産業遺産、日本の灯台50選にも選ばれました。なお、灯台の内部は公開されていません。

    住所 青森県下北郡東通村尻屋
    電話番号 0175-27-2111(尻屋崎公園ビジターハウス)

    下北半島国定公園

    フリー写真素材ぱくたそ

    「下北半島国定公園」は、青森県の下北半島にある本州最北の国定公園で1967(昭和43)年7月22日(土)、国定公園に指定されました。面積は18641ヘクタールとなります。

    下北半島国定公園には、日本三大霊場の一つに挙げられる恐山霊場、巨岩奇岩で知られる仏ヶ浦、本州最北端・マグロで世界的ブランドになった大間崎、寒立馬で人気の尻屋崎などの有名観光地が多数含まれています。

    住所 青森県青森市長島1丁目1-1
    電話番号 017-722-1111(青森県庁)

    日本一の砂丘・猿ヶ森砂丘を訪れてみよう!

    Photo by Jevgenijs Slihto

    あまり知られていないと言うよりも、ほとんど無名の知る人ぞ知る猿ヶ森砂丘ですが、有名観光地の鳥取砂丘を圧倒する日本一の広さというのを聞くとやはり一度は見たくなります。

    猿ヶ森砂丘はそのほとんどが防衛装備庁の下北試験場でアクセスできません。観光のための情報も多くはないのですが、それでも困難を克服して実際に見物に行く人は着実に増えています。今はまだ公開されていない貴重な砂丘を見学してみてください。

    uzimodo
    ライター

    uzimodo

    良く調べて分かりやすい記事を書くようにしています。

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