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山椒とは?
うなぎに欠かせない調味料・スパイスといえば「山椒」です。濃厚な旨味のうなぎには、刺激的で潔い辛さと、爽やかな香り・風味が特徴の山椒が良く合います。古くから日本人が親しんできた山椒とは、どのような植物・食品なのでしょうか。
今回の記事ではジャパニーズペッパーとも呼ばれる「山椒」の魅力をたっぷりとお届けします。山椒の基本情報や山椒のおすすめ商品、山椒を使ったおいしいおすすめレシピなどを詳しくご紹介します。
スパイス好きの方、山椒が好きな方、料理の腕を上げたい方など必見の記事になっています。山椒はミカン科サンショウ属の落葉低木です。
山地の雑木林などに自生し、若葉は食用として「木の芽」とも呼ばれます。山椒は雄株と雌株があり、春に葉の脇に黄緑色の花を咲かせ、雌株だけが実をつけます。葉と球果に山椒独特の爽やかな香りがあり、香辛料として使われます。
ピリッとした辛さが特徴的なスパイス
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」は古くからなじみのある故事ことわざの1つです。体は小さくとも才能や力量が優れていて、侮れないことのたとえとして使われます。山椒はその言葉の通り、小さいまたは少量ながらもしびれるような刺激的な辛みと爽やかな香りを持つ独特なスパイスです。
山椒の基本情報
山椒といえば、うなぎとの相性が良く、鰻重に必ず添えられているものというイメージを持つ方も多いでしょう。山椒はピリッとした独特の刺激と、爽やかな辛みが特徴のスパイスで、日本では古くから親しまれてきました。
科名・原産地
うなぎの定番スパイスとして知られている山椒は、ミカン科サンショウ属の植物です。原産地は東アジアで、原産国は日本です。北海道から屋久島までと、朝鮮半島の南部にも分布するといわれています。各地の山地に広く分布し、雑木林などの落葉樹林に自生します。
山椒は乾燥や夏季の日差しに弱く、半日陰の湿潤な地勢を好みます。山椒の樹高は約3メートルで、大きなものだと5メートルになります。
枝には葉柄の基部に鋭いトゲが2本ずつ対生して付きます。トゲの無い山椒も存在し、丹波国の朝倉谷(兵庫県養父市)原産の「朝倉山椒」がトゲ無し山椒として有名です。山椒の花が咲く時期は春で、枝先に小さな黄緑色の花を多数つけます。
雄花は「花山椒」として食用にされ、雌花は若い果実または完熟したものを利用します。実山椒の収穫量は和歌山県が国内トップでなんと、国内生産量の約80%を占めています。
特に和歌山県有田川町、紀美野町の特産品として栽培されている「ぶどう山椒」は、果実・果穂が大型で、ぶどうのようにたくさん実るためこう呼ばれています。
他に、トゲが無い裁判品種である「朝倉山椒」、トゲが短く、普通の山椒と朝倉山椒の中間に位置する「山朝倉山椒」、小葉が卵形で3~5枚と少ない「竜神山椒」、さらに飛騨地方の高原川流域で栽培されている「高原山椒」などの品種があります。
いわゆる日本でいう山椒は前述の通りですが、実は山椒の仲間であるサンショウ属の植物は世界の熱帯、亜熱帯及び温帯地方に広く分布しています。中華料理で有名な「花椒」は華北山椒の果皮を香辛料として使用するスパイスで、四川料理に欠かせないものとして使われています。
「犬山椒」は、山椒が芳香を持ちトゲが対生するのに対し、犬山椒は芳香が無くトゲが互生するという特徴があります。犬山椒の果実は青椒と呼ばれ精油を持ち、煎じて咳止めの民間薬として重宝がられるほか、中国では青花椒という香辛料で利用されます。
ちなみに、国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオですが、オオサンショウウオは魚ではなくカエルやイモリの仲間です。
清流と呼ばれる川の中流域から山間部の谷川などに生息するオオサンショウウオですが、驚くことにその体から山椒の匂いがするといわれています。
両生類は水の中と陸上とどちらでも生きていける生き物と考えがちですが、実は乾燥に弱いため多くの種は水辺に近いところでしか生きていけません。皮膚の乾燥を防ぐために粘液で体を覆っている種類が多くいるのです。
サンショウウオは、外敵に襲われると毒性の強い粘液を皮膚から出します。この粘液の臭いが実は山椒の香りに似ているというわけです。このことから「山椒魚(サンショウウオ)」と呼ばれるようになったといわれています。
適した料理
乾燥した果皮を粉末にした粉山椒は、うなぎの蒲焼きの薬味として定番です。味噌や醤油などとの相性が良いので、味噌汁やお吸い物、魚やお肉の照り焼き、肉と野菜の味噌炒め、味噌煮など幅広い料理に適しているといえます。
また、ごま油ときゅうりに粉山椒を合わせて和えたり、アボカドに和えたりするのもおすすめのおいしい使い方です。
魏志倭人伝にも登場する山椒
山椒は日本では最も古くから親しまれてきたスパイスの1つです。日本人と山椒の縁はとても深く、有名な「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」にも記載されているという事実があります。魏志倭人伝は中国の歴史書「三国志」の中の「魏書」第30巻烏丸鮮卑東夷伝倭人条の略称です。
魏志倭人伝は、当時、日本列島にいた民族、住民の倭人(日本人)の習俗や地理などについて書かれています。
魏志倭人伝には、3世紀頃の日本の風俗とともに、山椒が山野に自生していたことがしっかりと書かれていますし、10世紀にはすでに薬や薬味として山椒の葉が利用されていたといわれています。また、山椒はお正月の風物詩であるお屠蘇に使われています。
中国の古くからの慣習で、病よけと子孫繁栄という願いを込めて、祭事の祝酒の中に山椒を入れて飲んでいた名残であるといわれています。
さまざまな部位が使われる山椒
山椒は若葉、花、果実、果皮などさまざまな部位が食用として使われる植物です。歴史のある調味料・スパイスである山椒を部位ごとに詳しく見ていきましょう。
粉山椒・実山椒
粉山椒は爽やかな香りと、ピリッと舌先を刺激する辛さが特徴の調味料・スパイスです。完熟した果実の外皮を乾燥させて粉末にしたものを粉山椒といいます。9~10月頃、果実の色が緑から黄色に変化したときに採集し、それを陰干しすると果皮が開いて黒色種子が出てきます。
その種子を除き、果皮だけを集めたものが山椒です。熟した実の皮を乾燥させて粉末にしたものを粉山椒と呼び、香辛料としてうなぎの蒲焼の臭味消し、七味唐辛子の材料として使われます。一方実山椒は、ちりめんじゃこと混ぜてちりめん山椒にするのが定番です。
5~6月の柔らかく未熟な山椒の果実のことを実山椒と呼び、この実を茹で昆布とともに醤油で煮付けて佃煮にすることがあります。実山椒は常食すれば食欲増進や消化促進に役立つといわれています。
木の芽
山椒の若葉、若芽は「木の芽」と呼ばれ、日本料理の彩りとして添えられます。木の芽は緑が鮮やかで香りが強いため、焼き物や煮物などの料理の上に添えられたり、吸い口として用いられます。吸い口は、つまのうち特に芳香のためのものを吸い口(すいくち)といいます。
木の芽やユズ、ショウガ、ミョウガ、フキノトウなどが代表的な吸い口で、香りを添え味をしめるために季節のものを添えるのが通例です。山椒の若葉である木の芽は、使う前に手のひらにのせ、軽く数回叩いて、葉の細胞をつぶすと香りが増します。
木の芽は特に筍との相性が良く、木の芽を味噌と和えた「木の芽味噌」は田楽や和え物の材料となります。山椒は「粉山椒」「実山椒」「木の芽」以外にも使われます。山椒の花は、花山椒と呼び、料理の彩り、佃煮、当座煮などに用いられますし、山椒の木材はすりこ木として使われます。
山椒のおすすめ商品
山椒の科名や歴史、部位による使われ方などが分かったところで、つづいては山椒のおすすめ商品を見ていきましょう。山椒が加工されて使いやすくパックされた商品は、山椒を手軽に料理に取り入れることができるのでおすすめです。
粉山椒/八幡屋礒五郎
1つ目にご紹介する山椒のおすすめ商品は「粉山椒 ビン 12g(税込1026円)」です。長野県長野市にある八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)から発売されている商品です。八幡屋礒五郎は七味唐辛子で有名なメーカーで、創業は江戸時代の元文元年です。
270年以上も続く老舗の粉山椒は爽やかな香りとピリッとした辛さが持ち味です。地元産をはじめ、選りすぐりの国産山椒を使用している人気商品ですのでおすすめです。
瓶入りの他に「粉山椒 袋 8g(税込648円)」や小分けパックが便利な「粉山椒 ひとふり 0.2g×30袋(税込594円)」などがあります。老舗メーカーが作るおいしい粉山椒をぜひお試しください。
ミル付き 山椒の実/S&B
2つ目にご紹介する山椒のおすすめ商品は「ミル付き 山椒の実/S&B(税込315円)」です。内容量は6g、ミル付きなので、挽きたての爽やかな風味とぴりりとした辛味が楽しめる人気商品です。厳選した山椒の実を使用しており、うなぎの蒲焼きや焼き鳥、吸い物などにおすすめです。
S&Bには「サンショー(ホール)(税込325円)」もあります。山椒の実がホールで入っているスパイスで、煮付けや麻婆豆腐、唐揚げなどの料理におすすめです。スパイスを専門に取り扱うS&Bの山椒商品は、使い勝手が良いのでおすすめです。
山椒を使ったおいしいおすすめレシピ
つづいては山椒を使ったおいしいおすすめレシピを見ていきましょう。山椒を使った代表的な料理である「ちりめん山椒」のおいしいレシピをご紹介します。
ぴりりとした辛み、爽やかな風味が特徴のちりめん山椒はご飯のお供に、お酒のお供に最適な一品です。ご自宅で自分で作れば、より一層おいしさが増します。
ちりめん山椒
山椒を使ったおいしいおすすめレシピ「ちりめん山椒」の材料は、ちりめんじゃこ150g、実山椒大さじ3~5、酒1カップ、醤油大さじ1、うす口醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1/2です。
ちりめんじゃこは炊く途中で煮崩れる心配のある柔らかいものではなく、乾燥させたちりめんじゃこを使いましょう。実山椒は下処理済みのものを使います。
鍋に酒、みりんを入れ、火にかけ、アルコール分を飛ばします。醤油とうす口醤油を加え、ちりめんじゃこを加えて、弱めの中火で約3分煮込みます。次に下処理済みの実山椒を加え、火加減はそのままで、鍋底にほとんど煮汁が無くなるまで、7~8分煮込んだら完成です。
あら熱を取り、保存容器に入れ冷蔵保存しましょう。カラカラに乾燥したちりめん山椒が好みの方は、天板にオーブンシートを敷き、煮込んだちりめん山椒を広げ、125度に予熱したオーブンで、7~8分乾燥させると良いでしょう。水分量が少ないほど、冷蔵保存期間が長くなります。
京都のお土産などでよくみられるちりめん山椒は、簡単レシピを使えばご家庭でも手軽に作れます。6~7月に出回る旬の実山椒で彩りよく仕上げると、彩りと風味の良いちりめん山椒に仕上がります。
実山椒を使ったおいしいレシピをもう1つご紹介します。おすすめ簡単レシピは「実山椒の佃煮」です。佃煮(つくだに)は醤油と砂糖で甘辛く煮付けた日本の食べ物で、小魚やあさりなどの貝類、昆布等の海藻類などを煮染めたものをいいます。
実山椒の佃煮は、山椒の実をダイレクトに味わうことができる大人のおつまみです。茹でた実山椒2カップに、酒1/2カップ、醤油1/2カップ、みりん大さじ2を用意しましょう。小鍋に全ての材料を入れ、弱火にかけます。
汁気がなくなるまで煮込みますが、煮込んでいる最中にアクが出てきたらこまめに取り除きましょう。汁気が無くなって、煮詰まってきたら完成です。
そのままあら熱を取り、保存容器に入れて冷蔵庫に保管しましょう。ご飯のお供におすすめですし、焼きおにぎりの具にしてもおいしいです。お魚系の炊き込みご飯の際、炊き上がりに混ぜても良いでしょう。ぴりりとした辛さと爽やかな香りが、素材のおいしさを引き立ててくれます。
ちりめん山椒も実山椒の佃煮も、どちらもシンプルな調理工程&レシピなので、料理初心者の方でも挑戦できます。ぜひお試しください。
山椒の豊かな風味を楽しもう
山椒の魅力をたっぷりとご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。日本人が古くから親しんできた山椒はうなぎの定番スパイスとして知られています。
ご紹介した山椒のおすすめ商品、山椒を使ったおいしいおすすめレシピなどを参考に、山椒をご家庭の料理に取り入れて、ワンランク上の料理を目指しましょう。
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。