松本で本場のそばを味わう！一度は行きたい有名店や地元に愛されるおすすめ店は？

松本市は、長野県でもほぼ中心に位置し、松本城を中心とした旧城下町です。「まつもと市民オペラ」が定期的に開催されるなど、音楽が身近にある「楽都」、3000メートル級の峰峰が連なる北アルプスの麓の「岳都」、豊かな文化を育む「学都」の三ガク都とも呼ばれています。

松本市内を歩いていると、いたるところからぽちゃぽちゃと水の音が聞こえてきます。井戸（湧き水）がいたるところにあるのです。実は市街地の湧き水は24カ所もあります。山々に囲まれた松本は町の方に綺麗な水をもたらしてくれるのです。

松本市には、縄文時代中期以降の遺跡や古墳がたくさん残されています。しかし明治初年の廃仏毀釈や、その後の大火などで多くの文化財が失われました。松本城も失われる危機がありました。しかし、戦災をまぬがれたことで、多くの文化財が残されることになったのです。

国宝として、松本城天守、重要文化財には、建造物としては、旧開智学校校舎や旧松本裁判所庁舎をはじめ、数カ所あります。美術工芸品も数点、遺跡としては、弘法山古墳など、多数指定されています。

松本市のキャッチフレーズは、「文化香るアルプスの城下町」です。昭和27年に松本の小学校の教員から始まった「花いっぱい運動」や、映画やテレビドラマのロケに松本市が支援を行うなど、文化を尊重する気風なのです。

現在においても、市民がじぶんたちが住む地域に誇りをもち、歴史や文化を生かしたまちづくりを進めるために、地域で保存活用されている建物を「まつもと文化遺産」と認定し、大切にしていく活動をされています。

このような地域に誇りをもち、大切にしていく活動をされている松本へ観光に来た際は、文化の薫る町を散策することもおすすめします。歴史を勉強することできるほか、どこか懐かしさも感じるのではないでしょうか。

江戸時代には、全国に約300もの藩があり、城下町がありました。もちろん裕福な藩だけではないため、藩の財政を支えるために特産品の開発や商業の発展に力を入れていくことになります。それが城下町の発展につながったそうです。

また、城下町の成立は戦国時代に始まります。城下町には家臣や寺社、町人が住み、複合的に発展して、土地独自の特徴的な町が形成されました。その跡に美術館、博物館など文化的な要素や、特産品を扱う土産店が集うのは当然のことと言えるでしょう。

文化や特産品が集まるところには人も増え、そこから有名店やおすすめのお店、穴場のお店ができていきます。

老舗有名店で食べる郷土料理や、特産品を使ったおすすめの料理やスイーツ、穴場からインスタ映えするお店まで、一度にたくさんのお店を楽しめるため、観光客にはとても人気のスポットです。

長野県で作られるそばを、信州そばと呼びます。信州そばには、戸隠そば、開田そば、更科そば、高遠そば、凍りそばなど、有名なそばが多いのですが、松本にも有名で人気のそばがあります。

奈川地区は、標高1200メートルです。高地で育ったそばは特に風味が豊かで、栄養価も高いと言われています。

その奈川地区の名物として、投汁（とうじ）そばがあります。そばを「投じ籠」に入れて、季節の野菜やきのこがたっぷり入った鍋に入れてゆがいてたべる伝統のそばや、唐沢のそば集落なども大変有名です。

松本市山形村にある唐沢集落では、およそ500メートルの間に9店舗も連なるほどで、「唐沢そば集落」と呼ばれています。

ここは民家を開放した「お座敷スタイル」が多く、我が家でご飯を食べているようなアットホーム感がたっぷりです。では、次に松本の有名店から穴場のお店をご紹介いたします。

松本市周辺地域にもたくさんの有名なそばがあります。松本市の隣の地域になる諏訪市では、秋に収穫されたそばの実を袋に入れ、厳寒期に10日ほど清流にさらし、その後寒風の中、天日のもと1ヶ月乾燥させます。

乾燥させた「寒晒しそば」は、雑味がとれて、夏でも風味豊かなそばが食べられることでも有名となっています。

また木曽地方にいけば、寒暖差が激しい土地で育つそばの実でつくる開田そばは、風味豊かでとても美味しいと評判です。開田そばを使った「とうじそば」がとても有名です。

そのほか、木曽そば、かぶ菜を乳酸菌で発酵させた漬け物をいれた「すんきそば」も有名です。伊那地方にある「高遠そば」は、そばゆつに辛味大根の絞り汁、焼き味噌、刻みネギを入れて頂きます。

このように、松本市を始め、長野県では地域特有のそばを頂く事ができるのです。そばが好きな方には、たまらないおすすめの地域といえるでしょう。

始めに、松本のそばのおすすめ有名店をいくつかご紹介します。地元の方にはもちろんのこと、観光客にも有名で愛されているおすすめのお店ばかりです。松本へ来た際は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。では、ご覧ください。

松本駅から徒歩5分程度にある「みよ田 松本店」では、信州ならではのそば以外にも、一品物が楽しめるとしての有名店です。

冷たいそばがほしいときには、せいろそばをお楽しみください。おろしせいろ、とろろせいろといったポピュラーなものから、ごま汁せいろといった、少し身体にやさしそうなせいろそばまであります。

またおすすめとして、「とうじそばプラン」といった、温かいとうじそば、せいろ、そば米雑炊とセットで頂けて人気です。「とうじそば」とは、旧奈川村（現松本市）に伝わる郷土料理です。

そのほか、そばをメインに、四季折々の食材を利用した松本市の郷土料理も楽しめるのも魅力的なポイントです。

松本の地元客はもちろん、観光客や他県からお越しの方もたっぷり楽しめます。平日は、夜もあいているので、夜におそばを頂く、ちょっとした穴場時間を楽しんでみてはいかがですか？

「そば処 吉邦」は松本城から徒歩2分という場所にあり、ランチタイムは満席のことが多いです。おすすめとして、平日限定ランチ（800円）には、おそばと小さいどんぶり、デザートがつくという、大変お得で人気な内容のメニューです。

おそばは、歯ごたえがよく、風味豊かなそばが楽しめます。食べログの口コミも18件と多く、評価も高い有名店です。おなかいっぱい食べた後は、松本城を散策するなどの楽しみ方もできておすすめです。

松本駅から徒歩15分という距離ながら、食べログでは評価が高く、口コミも多数寄せられている「そば処 種村」は、木曽開田産そば100％というこだわりの有名店です。ひとつには、こだわりの壺焼き塩、また香りつゆ、そして甘みつゆの食べ比べができる絶品そば屋です。

日本そばをはじめ、おすすめは、温かいきのこ汁にそばを入れて、温めて食べる「とうじそば」「すんきそば」をぜひお楽しみください。もちろん、そば以外にも、そばがき、そば豆腐、開田高原の清流で育ったいわな焼きなどもおすすめです。

新たなスタイルでそばの味を楽しませてくれるお店もあれば、昔からの伝統の味を引き継ぎつつ、本来のおそばの味を楽しませてくれる老舗のお店があります。ここでは、そんな老舗の人気のお店をご紹介いたします。では、ご覧ください。

長野県辰野産のそば粉のみ使った9割そばの老舗のお店「野麦」です。そばの麺は極細でのどごしも抜群。サイズも大盛りとハーフがあるので、たくさん食べたい人にも、少しだけ食べたい人にも、食べて頂けるおすすめそばです。

おすすめの季節の食材として、春は山菜、9月以降はきのこ、11月以降は、ハチノコ、12月以降は稲核菜のお漬け物やカブのみそ漬けが楽しめる老舗有名店となっています。

松本市大手にある「蕎麦倶楽部 佐々木」は、市内でも有名な老舗そば屋です。ランチメニューでは、つめたいそばには、もりそば、とろろそばを楽しむことができます。

あたたかいそばには、かけそば、とろろそば、月見そばのほか、季節限定でにしんそばや、鴨つけそばを楽しむことができ、それぞれのそばを思う存分楽しむことができます。

その他一品でも、老舗らしく、安曇野豚で作られた生ハム、燻製の盛り合わせなど、メニューが豊富に取りそろえられています。

また夜には、その日仕入れられたものでお酒とともに楽しむことができます。おそばを楽しむ際は、最初は塩で食べることをすすめてくれます。老舗ならではのそば本来の味を楽しんで頂けます。

JR松本駅から、およそ徒歩10分程度のところにあるのが老舗「三城（さんじろ）」です。お品書きはなく、2000円のコースでは、お酒もついてきます。

11時から15時までの営業で、夜の営業はありません。食べログ評価では、堂々の1位をとっていて、「松本まで食べに来る甲斐がある酒と肴とそば」と記載されている有名老舗店です。悩むことなく、だまって出てくるそんなスタイルも面白いです。

そばは、やや細めで、挽きたて、打ちたて、茹でたてをモットーにしているお店「そば屋 五兵衛」です。夏メニューには、せいろそばのほか、粗碾き生粉うちがあります。冬メニューには、せいろそばのほか、かけそば、にしんそば、とろろそばが楽しめます。

安曇野産の辛味大根おろしと一緒にいかがでしょうか。家族連れやお友達同士でも、またおひとりでもくつろぎながら、そばが楽しめる人気の老舗有名店となっています。

「穴場のお店」を知っているということは、とても得意で嬉しいものです。ここでは、知っておくと、知り合いを案内したときに、とても喜ばれる人気の「穴場のお店」をご紹介いたします。では、ご覧ください。

開店3年目を迎える「手打ち蕎麦 兎々屋」です。自家製豆腐と素揚げ野菜をおそばと一緒に楽しむ人気の「揚げだしそば」はいかがでしょうか。

また土瓶の中に肉団子、ねぎ、特製つゆを入れ煮詰めたものを揚げだし豆腐と素揚げ野菜に注いだ温かい汁に、冷たいおそばをつけて、味を楽しむ土瓶鶏つけそばはいかがでしょうか。

住宅街の中にあるため、穴場感を楽しみつつ、大きな窓から差し込む暖かい日の光の中、ほっこりと過ごしませんか？きっと癒されること間違いないでしょう。

松本美術館裏にある穴場的な雰囲気のお店「手打ちそば 山がた」です。山が好きだった先代が、山形からここ長野に移り住み、美味しい水のある松本でそば屋を始めたのがきっかけです。美味しい水を使って作るそばの味も人気です！

瑞々しく、のどごしさっぱり、噛みしめるとコシがあり、そばの香りを感じながら頂くことができます。松本美術館で目で堪能された後は、人気のそばを舌でご堪能ください。思い出に残る旅行になるでしょう。

松本駅から徒歩2分という場所にある人気のお店「和利館」です。県内産にこだわったそば以外にも信州ジビエなど、長野県盛りだくさんのお店です。そば粉は地粉100％を使用していて、毎朝店内にあるそば打ち部屋で作られています。

昼も夜も楽しめるのが魅力的なポイントでしょう。信州の味をたくさん楽しめるお店で、居酒屋でそばを楽しめるという穴場となっています。訪れて味わってみてはいかがでしょうか。

歴史や文化、老舗そば屋、穴場なお店、その他グルメスポットを紹介してまいりました。松本は環境省の「名水100選」に指定されている「まつもと城下町湧水群」を利用しています。

おいしいそばは、まだまだ紹介しきれません。そばを食べに、また穴場なそば屋を探しに松本へご旅行はいかがでしょうか。春夏秋冬、季節の顔をご覧頂きながら、芸術に触れ、歴史に触れ、自然に触れ、そして松本への旅のお供の食事には、そばをご堪能ください。