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我孫子駅の立ち食いそば屋「弥生軒」とは?
1928年4月、我孫子駅の構内で弥生軒はお弁当屋として始まりました。当時は、今のような駅そばのお店ではありませんでした。
時代が変わるにつれ、弁当屋から立ち食いそば屋として徐々に名を馳せていきます。平成のはじめに新発売した「唐揚げ」が大ヒットし、令和になった現在でも唐揚げそばは弥生軒を支えています。
我孫子市の地元の人達に名物を訪ねると、弥生軒は必ず名前があがる超有名店です。また、以前に我孫子市に住んでいて引っ越してしまった人も、唐揚げそばを懐かしく思い、思い出のおそばを食べるために我孫子駅まで足を運ぶ人も多いです。
千葉県・我孫子駅のホームにある立ち食いそば屋
駅のホームにある駅そば屋は、昭和レトロの映画の中でしか見ることができなくなった風景という印象がありますが、探してみると意外と多く残っています。その中でも弥生軒は、我孫子駅の名物として観光客も訪れるほどの超人気店です。
駅そば屋ファンや鉄道ファンの間では定番のお店で「立ち食いそばの聖地」と呼ばれています。また、ファン達の間では「げんこつそば」という愛称で広く知られています。
放浪の画家・山下清が住み込みで働いていた
山下清画伯は戦時中の約5年間、弥生軒で働いていました。画伯は我孫子駅でお弁当を売っていたわけではなく、野菜の皮むきやお弁当のかけ紙かけをしていました。
「弁当屋で働けば食べる物に困らない」という目論見だったと言われています。裸の大将のイメージそのままの、大変愛らしいエピソードです。
店舗へ足を運べば、山下清画伯が描いたお弁当の包装紙を見ることができます。このお弁当の包装紙は弥生軒からの依頼で描かれました。四季をテーマに春夏秋冬の4種類の絵を描く予定でしたが3種を描いたところでお亡くなりになりました。
我孫子駅ホームに「弥生軒」は3店舗ある
弥生軒はJR我孫子駅の構内で店舗を構えています。弥生軒全体ですと4店舗あり、うち3店舗が我孫子駅にあります。残るもう一店舗は、我孫子駅の隣駅であるJR常磐線天王台駅のホームにあります。
我孫子市の皆さんをはじめ、多くの人達にとても愛されているおそば屋さんということが伝わってきます。
1・2番線ホームに2店舗と4・5番線ホームに1店舗
弥生軒の具体的な場所はJR我孫子駅の1・2番線ホームと4・5番線ホームにあります。このホームはJR我孫子駅常磐線(快速)と成田線の発着ホームです。1・2番線ホームに2店舗、4・5番線ホームに1店舗あります。
駅構内のホームで営業しているおそば屋さんなので、改札の外に出てしまうと、弥生軒には入店できなくなるのでご注意ください。また、弥生軒は改札の外にはありません。
我孫子駅そば「弥生軒」の名物・唐揚げそば
「名物にうまいものなし」ということわざがありますが、我孫子駅の名物である弥生軒唐揚げそばは、遠くから電車に乗って駅まで食べに来る人もいるほどの、正真正銘の名物です。メニューは他にもありますが、初めて来店するなら名物の唐揚げそばを是非食べてみてください。
超特大唐揚げがそばを覆い隠す
通常、皆さんが食べている唐揚げは一つ40gほどの大きさです。しかし弥生軒の唐揚げそばに乗っているのは1つ160gの巨大な唐揚げです。唐揚げが一つとネギが乗っているだけなのに、おそばの殆どが見えなくなります。唐揚げが2つ乗ると、おそばは全く見えなくなります。
ファミリーレストランなどのハンバーグやステーキが150gなので、弥生軒の唐揚げそばがいかにボリュームたっぷりか想像できます。発売された当初の唐揚げは今よりも小さく、こぶし大ほどの大きさでしたが、長い年月をかけて徐々に大きくなり、今の大きさに落ち着きました。
お弁当屋さんから始まった弥生軒
今では駅そば屋さんとして名高い我孫子駅弥生軒の唐揚げそばですが、「弥生軒」は、元々は我孫子駅構内で駅弁を販売しているお弁当屋でした。
駅のホームで駅弁を売るスタイルは、時代の流れを受けて徐々に衰退していきます。反対に売り上げを伸ばしてきたのが、同社が運営していた駅そば屋でした。
「唐揚げそば」は時代の変化を受け、お弁当屋から駅そば屋へと変わった後、弥生軒の特徴を出すための新商品の一つでした。唐揚げそばは平成を飛び越え、令和になっても愛される、我孫子駅を代表する名物へとなりました。
「弥生軒」特製の濃いめのつゆで唐揚げがより美味しく
弥生軒の唐揚げは、関東らしい濃いめのそばつゆに、熱々を浸して食べるので、薄味に作られています。唐揚げは出来立てを提供するために、店内でこまめに揚げています。
揚げたてカリカリの唐揚げを、濃いめのそばつゆに浸しつつ、食べ進んでいくうち衣がつゆを含んで、徐々にふんわり柔らかになり、食感の変化が楽しめます。食べ進めていくうちに唐揚げからお出汁が出てつゆの旨味が増していきます。
麺もつゆも唐揚げも、弥生軒こだわりの自家製で、我孫子市にある本社工場で毎日作られています。製造したおそばや唐揚げなどは翌日に持ち越さず、毎日作り立てを提供しています。
我孫子駅そば「弥生軒」の利用の仕方
千葉県我孫子市に我孫子駅はあります。都内からですと、上野駅から取手方面行きの常磐線(快速)に乗って行けば、約40分程度で到着します。電車から降りたホームに弥生軒はあります。
我孫子駅に弥生軒は3店舗ありますが、駅そば屋は5号店、6号店、8号店です。弥生軒の売店も含めて番号が割り振られています。
我孫子駅はJR成田線の始発駅でもあります。成田線は30分に1本の運転間隔です。成田線を利用する場合、電車の待ち時間に余裕がある事が多いので、成田線を利用する人はおそばを食べながら待つ人が多く見られます。
1:券売機で食券を買う
券売機は店内にあります。店内は広くないのですぐ見つける事ができます。紙幣は1000円札と2000円札が使えます。5000円札と1万円札は店舗全てで対応していませんので、注意が必要です。
Suica対応の券売機は、8号店と(2017年10月リニューアル)6号店(2018年7月リニューアル)にあります。Suica対応券売機はメニューがとても見やすいので、じっくり考えてからメニューを決めたい人はそちらに行きましょう。両店ともに1・2番線ホームにあります。
唐揚げそば(2個入り)が人気!
弥生軒の客の殆どは唐揚げそばを注文しています。2個入りを頼んでいる人はとても多く、一番人気の名物メニューです。
しかし唐揚げそば(2ケ)は、合計すると300g以上の2つの唐揚げとおそばの組み合わせです。初来店なら、1つ入りの唐揚げそばを注文して様子を見るのがお勧めです。
2:食券を渡す
食べたいメニューが決まったら券売機で食券を購入します。その次はカウンターの店員に、購入した食券を渡してください。注文は非常に簡単で、これで完了です。あとはおそばが出てくるのをその場で待つだけです。ここは是非、我孫子駅名物の唐揚げそばを注文しましょう!
30秒ほどでそばが出てくる
初めて弥生軒を利用する人は驚くかもしれません。なぜなら弥生軒ではおそばが出てくる時間が大変早く、平均30秒です!食券を渡して、その場で待ちましょう。あっという間に出来上がります。(混雑時などに店員の指示があった場合はそちらに従ってください)
食券を提出してからおそばが出てくるまでが短いので、一見大混雑しているように見えても、並べばすぐに順番が来ます。とても人気のお店なので、人混みを見たらしり込みしてしまうかもしれませんが、心配は無用です。
3:大きな荷物がある人は入れずホームで食べることも
弥生軒の店内は大変狭いです。旅行帰りや出張などでの我孫子駅への立ち寄りや、観光で我孫子駅に訪れ、大きな荷物を持っている場合は、店内の状況に応じてお店の外で食べることになります。お店の外にもイスとテーブルはないので気を付けながら食べましょう。
荷物の大小にかかわらず、夕方から夜にかけての混雑時間は外で食べる人が大勢います。スーツ姿のサラリーマンや学生がたくさんいて、我孫子市の住民の日常に溶け込んでいるのがとてもよくわかります。
店内はカウンターのみで狭く5人程度でいっぱいに
弥生軒の店内にはテーブルはありますがイスはありません。完全な立ち食いスタイルです。テーブルは5人くらいが並んで立てるスペースがありますが、状況によって前後します。
冬はコートなどの厚着を着込んでいる人が多いので、夏に比べて狭く感じるかもしれません。混み合う時間帯であっても、成田線が出発した直後は、空いていることが多いです。
我孫子駅そば「弥生軒」での注意点
我孫子駅には複数のホームがあります。特に間違えやすいのが「常磐線(快速)」と「常磐線(各駅停車)」です。この2つの路線は別々のホームに分かれています。
また、初めて来店した人が、わかっていても驚くのが「唐揚げの重さ」です。切り分けて食べるハンバーグなどとは違い、160gの唐揚げをお箸で持ち上げると予想以上の重さに落としてしまう人もいます。洋服を汚さないように気を付けてください。
我孫子駅構内に3店舗ある弥生軒は、同じお店でも若干の違いがあります。その違いを説明します。
営業時間は店舗によって違う
一番注意する必要があるのは、営業時間が店舗によって異なる点です。下り線ホームで営業している店舗と上り線ホームの店舗とでは営業時間が違います。
ホームの混む時間によって営業時間が決められている
朝の通勤ラッシュで混み合う上り線の4・5番線の店舗は7:00~18:30です。夕方の帰宅ラッシュで混み合う下り線の1・2番線の店舗は7:00~23:00です。(土曜は~22:30、日曜日は~22:30)
我孫子駅そば「弥生軒」のメニューは唐揚げそば以外も
我孫子駅の名物は唐揚げそばですが、弥生軒のメニューは唐揚げそばを含め9種類あります。その他のメニューを見てみましょう。
唐揚げそばだけではなく唐揚げうどんもできる
我孫子駅弥生軒の看板には「そば・うどん」と書いてあります。全てのメニューは注文時に麺をそばにするかうどんにするか聞かれます。うどん派なら唐揚げうどんもお勧めです。
ただし、大盛りはおそばだけで、うどんは大盛りにできないので「唐揚げうどん大盛り」は出来ないので注意してください。唐揚げ(2ケ)うどんならできるので、たくさん食べたい人は唐揚げを増量して注文しましょう。
かけそばなど他のそばやうどんもある
何も乗せない硬派なスタイルのかけそば(かけうどん)をはじめ、複数のメニューが用意されています。券売機が新しい6号店と8号店は表示が大きく写真もついていてメニューが見やすいです。初めて行くなら1・2番線ホームへ行ってみてください。
我孫子弥生軒のメニューは「唐揚げ」「ちくわ天」「天ぷら」「天玉」「かけ」「わかめ」「月見」「たぬき」「きつね」の9種類です。全てのメニューはそばとうどんが選べます。
トッピングでかき揚げやちくわ天やたまごも
唐揚げそば(2ケ)だと多いけど、(1ケ)だと少ないな、思った時に便利なのがトッピングです。ボリュームアップ系の天ぷらなどの「揚げ物」や、唐揚げをさっぱりさせる「わかめ」、味の変化をつけるために「きつね」など、多彩なトッピングが用意されています。
初めて来店した殆どの人が唐揚げそばを注文します。2度目、3度目の来店の時は、いろんな組み合わせを試し、お気に入りの一品を見つけてください。
単品で唐揚げだけでも頼める
唐揚げそばの場合、券売機は「唐揚げそば(2ケ)」と「唐揚げそば(1ケ)」の2つが選択できて、「(3ケ)」はありません。なので、3つ以上の唐揚げそばが食べたい時は、単品で注文することになります。
単品メニューも「唐揚げ(2ケ)」と「唐揚げ(1ケ)」の2つです。唐揚げだけに集中したい人にもこちらがお勧めです。
つゆを唐揚げにかけてもらって麺ぬきにもできる
そば屋で使われる江戸っ子の言葉に「ぬき」というものがあるのはご存知ですか?「ぬき」とはおそばを抜いたものを指します。「天ぬきちょうだい!」というと、「天ぷらそばから蕎麦を抜いたもの」を意味します。
我孫子駅弥生軒で唐揚げ単品を注文すると、この「ぬき」になって出てきます。唐揚げは巨大なので、おそばが伸びてしまうのが気になってしまいます。時間を気にせずのんびり味わいたい人には唐揚げ単品もお勧めです。
時には「唐ぬき(弥生軒では唐揚げ単品)」を注文して、江戸っ子の気分を味わうのはいかがでしょうか?実はこのメニュー、我孫子駅を利用する学生に大人気なのです。
夏限定の冷やしメニューもある
夏の時期は限定メニューが登場します。「冷やしかけそば うどん」です。食券を購入した後にうどんかおそばを選びます。冷たいそばつゆに熱々の唐揚げを浸して食べると、普段の唐揚げそばと比べると歯ごたえが変わり、いつもとは違う新鮮な美味しさが味わえます。
冷たい蕎麦つゆで食べるおそばは、冷やす事で麺が締まり、温かいものに比べてコシが出ます。常連客にとても人気です。
住所 | 千葉県我孫子市本町2-4-3 JR我孫子駅構内 |
電話番号 | 04-7182-1239 |
我孫子駅そば屋「弥生軒」の唐揚げそばを食べに行こう
JR常磐線、JR成田線が交差している我孫子駅は、上野駅から40分、新宿駅から1時間と、おそばを食べに行くためだけだと少しためらってしまいます。
ですが、小旅行を組み立てるには我孫子駅はとても便利なスポットです。おそばを食べた後のプランとして、成田空港で飛行機見学をしたり、佐倉市で国立歴史民俗博物館を鑑賞できます。
いつもと違うおでかけがしたくなったら、ぜひ我孫子駅に注目してください。きっと新しい出会いがあります。