幻の魚「鵡川ししゃも」は絶品!むかわ町名物の旬の時期はいつ?

幻の魚「鵡川ししゃも」は絶品!むかわ町名物の旬の時期はいつ?

北海道・むかわ町の地域ブランド「鵡川のししゃも」は、身がふっくらして脂のりも良いことから各地の北海道物産展で引っ張りだこです。しかし鵡川のししゃもは別名「幻の魚」と呼ばれており、一般にはめったに流通しません。この記事では幻の鵡川のししゃもについてご紹介します。

    記事の目次

    1. 1.北海道のブランドししゃも・鵡川のししゃもって?
    2. 2.幻のししゃも「鵡川ししゃも」って?
    3. 3.鵡川ししゃもの旬の時期
    4. 4.鵡川ししゃものおすすめ販売店
    5. 5.鵡川のししゃも祭り
    6. 6.鵡川で本物のししゃもを堪能しよう!

    店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。

    北海道のブランドししゃも・鵡川のししゃもって?

    Photo by Spiegel

    「鵡川ししゃも」は、北海道南部にあるむかわ町で漁獲・加工されたししゃものブランド品です。むかわ町では古くからししゃも漁が盛んに行われており、ししゃもの加工技術も発達しました。それでは普段、スーパーの店頭で販売されているししゃもと鵡川ししゃもは一体どこが違うのでしょうか。

    古くから高値で取引される幻のししゃも

    むかわ町のブランド品「鵡川ししゃも」は一般に流通しているししゃもとは味も形も全く異なります。特にししゃも漁の時期に獲れた鵡川ししゃもはお寿司やお刺身にすると絶品なので、東京の高級寿司店へ高値で卸されています。しかしその生産量の少なさから「幻の魚」とも呼ばれています。

    日本で流通しているのはカラフトシシャモが多い

    Photo by jetalone

    実は、店頭で一般に流通しているししゃもは「カラフトシシャモ」というキュウリウオ科カラフトシシャモ属の魚で、キュウリウオ科シシャモ属の「シシャモ」とは異なります。日本では昭和50年代以降輸入が急増し、現在ではししゃもといえばこの「カラフトシシャモ」を指すようになりました。

    カラフトシシャモが大西洋の広い範囲に分布しているのに対し、シシャモは北海道の太平洋沖にしか分布しておらず、資源保護の観点から漁獲量も厳しく制限されています。これが鵡川ししゃもが「幻の魚」と呼ばれる所以です。しかし鵡川ししゃもはその味の良さから絶大な人気を誇っています。

    幻のししゃも「鵡川ししゃも」って?

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    広尾や釧路など、北海道にはししゃもの名産地がいくつかありますが、なかでも鵡川ししゃもはその希少性から幻のししゃもと呼ばれています。しかしブランド化までの道のりは、決して平坦な道のりではありませんでした。幻の鵡川ししゃもの歴史やししゃもの名前の由来についてご紹介します。

    むかわ町で獲れる最高級ブランドししゃも

    幻の「鵡川ししゃも」は平成18年、北海道では初めて地域団体商標として登録されました。この地域団体商標は地域ブランドの活性化のために導入された制度で、通常「地域名+商品の名称」という形で構成されます。地域の名産品に商標権が設定することで、偽物や粗悪品の発生を防いでいます。

    海外から輸入されるカラフトシシャモが「シシャモ」としてまかり通っていた当時、鵡川ししゃもが地域ブランドとして認定されることはむかわ町民の悲願でした。しかし地域ブランドとして登録するためには、一定の地理的範囲で有名であることなど難しい条件を満たさなければなりませんでした。

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    そこでむかわ町では商店が全国の物産展での販売実績を取りまとめるなど、漁協と商店の枠を超えて地域ブランド化に取り組み、無事認定を受けました。こうして食通の間で「幻の魚」と呼ばれていた鵡川ししゃもは全国的に有名になり、重要な観光資源としても注目されるようになりました。

    オスも美味しい

    鵡川ししゃもの特徴のひとつに「オスも美味しい」ことがあげられます。海外から輸入されるカラフトシシャモは子持ちシシャモ、つまりメスがほとんどですが、鵡川ししゃもは身がふっくらとして肉厚なオスの方が美味しいといわれています。これはメスのように卵に栄養が取られないためです。

    Photo by pika1935

    鵡川ししゃものオスの美味しさが1番わかるのが「ししゃも寿司」です。ししゃも寿司は通常、身が大きいオスが使われます。お寿司で味わうししゃもは焼きししゃもと違って苦みが全くなく、上品でさらりとした甘さだけが口の中に残ります。ししゃもの旬にぜひ味わいたい、おすすめの一品です。

    鵡川のししゃもは「神がくれた魚」

    ししゃもの語源はアイヌ語の「シュシャム」(柳の葉)に由来します。北海道の先住民族であるアイヌ民族は、冷害に見舞われたり鮭が獲れなかったりして飢饉に襲われたとき、川に遡上してきたししゃもを食べて飢えをしのぎました。ししゃもは「神がくれた魚」として大切にされてきたのです。

    柳の葉をアイヌ語で「シュシャム」という

    ししゃもに関する昔話は北海道の各地にありますが、むかわ町の中心部を流れる「鵡川」の伝説もそのひとつです。伝説によると、飢饉で苦しむ人々を救うため雷神の妹がフクロウの女神を遣わし、フクロウの女神が鵡川に柳の葉を流したところ、それが「ししゃも」になったといわれています。

    またむかわ町では毎年10月、アイヌの人々によるししゃもの豊漁祈願の儀式(シシャモカムイノミ)が行われます。この儀式では人々が火を囲んで海と川の神々に祈りを捧げ、儀式用のお酒を飲みます。儀式が終わるとししゃもが遡上する合図として木枯らしが吹き、嵐が起こるといわれています。

    鵡川ししゃもの旬の時期

    Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

    子持ちししゃもが珍重されるししゃもの旬は、ずばり産卵期を迎える晩秋です。この時期のししゃもはお腹に卵が詰まったメスが美味しいのはもちろん、オスもお刺身で食べられるほど脂がのっています。幻と呼ばれる鵡川ししゃもの旬の時期と、漁獲量安定のための取り組みについてご紹介します。

    10月11月の産卵期

    回遊魚であるししゃもは10月中旬~11月下旬、旬の時期を迎えると鵡川をはじめ、沙流川や十勝川など特定の河川に遡上し、川底で産卵します。幻の鵡川ししゃもの産地・むかわ町でもししゃも漁は1年のうちこのわずかな時期だけ集中して行われ、一夜干しにしたり刺身にしたりしていただきます。

    しかし鵡川ししゃももかつて乱獲や河川の環境の変化で一時期漁獲量が大幅に落ち込み、存亡の危機に陥ったことがありました。近年では人工ふ化事業や山への植林、漁期の管理により漁獲高は年々回復しています。旬の鵡川ししゃもの安定供給にどう取り組むかが、むかわ町の今後の課題です。

    この時期は全国から観光客が押し寄せる

    鵡川ししゃもが旬を迎えると、むかわ町の商店街にはししゃもをヨシの茎で串刺しにした「すだれ干し」が並びます。ししゃもが綺麗に縄掛けされたすだれ干しは、むかわ町の秋の風物詩です。いつもは静かな町ですが、この時期だけは旬の鵡川ししゃもを求めて全国から観光客が押し寄せます。

    ししゃも漁の時期には旬のししゃもを堪能できるバスツアーも行われます。バスツアーの立ち寄り先のひとつ「大豊寿司」では生ししゃもの天ぷらやお寿司、汁物などが味わえます。旬のししゃもの天ぷらは身がふわふわ、お寿司も脂のりがよく、ししゃも卵の軍艦はプチプチした食感が最高です。

    住所 北海道勇払郡むかわ町文京町1-8
    電話番号 0145-42-5222(大豊寿司)

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    鵡川ししゃものおすすめ販売店

    Photo by yoppy

    毎年ししゃも漁の時期を迎えると、むかわ町の商店には「ししゃもの一夜干し」が並びます。販売店のなかには、店内のイートインスペースで焼きししゃもをはじめさまざまなししゃも料理が味わえるお店もあります。むかわ町で特におすすめしたい、鵡川ししゃもの販売店を3店、ご紹介します。

    老舗カネダイ大野商店

    「カネダイ大野商店」は大正12年創業の老舗のししゃも専門店です。長年ししゃもの加工業者として培ってきたノウハウを活かし、現在では一夜干しのほか「ししゃもの一本漬け」などさまざまな商品を開発・販売しています。全国各地の北海道物産展にも数多く出展している鵡川随一の有名店です。

    店舗には販売スペースのほか広めのイートインスペースが設けられており、購入したししゃもをその場ですぐに焼いて食べられます。ホットプレートで脂ののったししゃもを焼き上げる「焼きししゃも」はお店の名物です。美味しい焼き方の説明書付きなので、初めての人でも失敗なしでできます。

    Photo by y_ogagaga

    また店舗のイートインでは10~11月限定で、焼きししゃものほかカネダイ大野商店自慢のししゃも料理が提供されます。おすすめは本職の寿司職人が握ったししゃも寿司6貫にししゃも汁、ししゃもフライ、ししゃもの昆布巻き、ししゃも漬けがセットになった「ししゃもづくし5品盛り」です。

    白身の上品な美味しさがたまらないししゃも寿司に滋味深いししゃも汁、卵のプチプチした食感が楽しい昆布巻きなど、幻の鵡川ししゃもを思う存分堪能できる5品盛りは観光客に人気があります。そのほかコロネパンにソースが染みたししゃもフライを挟んだ「ししゃもパン」も若者に好評です。

    営業時間は1~4月が10:00~17:00、5~12月が9:00~17:00、定休日は日曜日です(10~12月は無休)。店舗の横に駐車場(40台)がありますが、ししゃも漁が最盛期を迎える10~11月は特に混雑するのでご注意ください。場所はJR鵡川駅から車で約1分、または徒歩約5分です。

    住所 北海道勇払郡むかわ町美幸2丁目42
    電話番号 0145-42-2468

    マルダイ大野商店

    「マルダイ大野商店」はむかわ町の中心街・中央通にある老舗の干物専門店です。ヨシの茎でししゃもを串刺しにして作る昔ながらのすだれ干しのほか、ホッケやイカ、カレイなどを店頭で天日干しにしています。電動回転魚干し機がくるくる回る様子は、むかわ町の風物詩として親しまれています。

    マルダイ大野商店があるむかわ町の中央通は平成30年の胆振東部地震で商店街の建物のほとんどが倒壊したりヒビが入ったりなど甚大な被害を受けました。現在ではほぼ全ての建物の修繕が完了しましたが、商店街の復興と減り続ける人口にどう歯止めをかけるのかという大きな問題が残っています。

    店内にはイートインスペースがないので、商品は全てお持ち帰りまたは地方発送になります。塩以外の添加物を使わず自然乾燥で仕上げたししゃものすだれ干しは、旨味がぎゅっと濃縮されたご飯が進む一品です。肉厚のホッケやカレイも人気があります。干物が好きな人におすすめのお店です。

    営業時間は8:00~18:00、不定休です。カネダイ大野商店と名前は似ていますが、全くの別会社なのでご注意ください。場所はJR鵡川駅から車で約3分、徒歩なら約11分です。駐車場もあります。

    住所 北海道勇払郡むかわ町花園2丁目85
    電話番号 0145-42-2029

    ぽぽんた市場

    「ぽぽんた市場」はむかわ町役場の近くにある公設市場です。規模は小さめながら、ししゃものすだれ干しや珍味などむかわ町の特産品や地場産の野菜を販売しており、地元の人もよく利用しています。市場に隣接しているパン屋「むかわ夢風船」の「ハスカップピザ」や「長芋ピザ」も人気です。

    また市場の「お食事処さとう」では季節限定の「柳葉魚刺身セット」などししゃもを使った料理がいただけます。ピチピチした新鮮なししゃものお刺身や天ぷらをリーズナブルな値段で提供しているので地元民はもちろん観光客にも人気があります。ねっとりした風味の「ウニ丼」もおすすめです。

    ぽぽんた市場の営業期間は4月下旬~12月中旬まで、営業時間は10:00~17:00です。定休日は水曜日です。駐車場(75台)も完備しています。場所はJR鵡川駅から車で約4分、徒歩では約11分です。

    住所 北海道勇払郡むかわ町松風3丁目1番地
    電話番号 0145-42-2133

    鵡川のししゃも祭り

    Photo by ZoAmichi

    「あっけし牡蠣まつり」や「根室さんま祭り」など、北海道には地元の名産品が味わえる素敵なお祭りがたくさんあります。そしてむかわ町でも、鵡川ししゃもをお腹いっぱい食べられるお祭りが漁の最盛期に開催されます。復興支援にも繋がる「鵡川ししゃも祭り」についてご紹介します。

    復活したししゃもを堪能しつくすお祭り

    むかわ町ではししゃも漁が最盛期を迎える毎年11月に「鵡川ししゃも祭り」が行われます。平成29年までは「ししゃもあれとぴあinむかわ」というイベントでしたが、平成30年以降は胆振東部地震の復興のため「鵡川ししゃも祭り」と名称を変更し、大々的に開催されることになりました。

    鵡川ししゃも祭りでは定番の「焼きししゃも」をはじめ、人気の「ししゃも寿司」や「ししゃも汁」が販売されます。また近隣の平取町や苫小牧市の特設ブースも設けられており、平取和牛を使った「びらとり和牛カレー」や苫小牧市の名物・ホッキ貝の「ホッキチャウダー」などが振舞われます。

    新鮮な「ししゃも寿司」を味わえる

    鵡川ししゃも祭りの目玉は何といっても「ししゃも寿司」です。お寿司はむかわ町の数店舗の寿司店が用意しますが、店舗ごとにししゃもの大きさや酢飯の味が異なるので違う店舗のお寿司を購入して食べ比べもできます。お祭り開始直後に売り切れ必至なのでなるべく早めに並ぶのがおすすめです。

    お祭り会場の「むかわ町立鵡川中央小学校」の場所はJR鵡川駅から車で約3分、徒歩では約7分です。開催される年によって会場や特設ブースの内容が変更になる場合もあるので、鵡川ししゃも祭りの最新の公式ホームページを確認してください。駐車場は小学校の近くのたんぽぽ河川緑地です。

    住所 北海道勇払郡むかわ町花園1丁目14 (むかわ町立鵡川中央小学校)
    電話番号 0145-47-2480(むかわ町観光協会)

    鵡川で本物のししゃもを堪能しよう!

    Photo by Jun Seita

    むかわ町のブランドししゃも「鵡川ししゃも」についてご紹介しました。一夜干しだけでなくお寿司やフライにしても美味しい鵡川ししゃもは、ししゃも漁の時期を迎えたら現地に足を運んででも味わいたい絶品です。晩秋のむかわ町を訪れて、本物のししゃもを堪能してみてはいかがでしょうか。

    dmi30
    ライター

    dmi30

    北海道在住。牛や馬、羊が身近にいる自然豊かな場所で暮らしています。旅行が趣味で、気の赴くまま北海道のあちこちを旅してまわっています。旅先で美味しそうなものを見つけたら、食べずにいられない食いしん坊。宿泊先はホテルよりユースホステルやドミトリーを利用しています。北海道を中心に、素敵な場所や旅先での楽しみ方、グルメ情報などをお届けします。

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