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クロード・モネとは
オスカー・クロード・モネは有名なフランスの画家です。
モネの代表的な連作は、睡蓮、積みわら、ルーアン大聖堂、ポプラ並木、国会議事堂、サン=ラザール駅、セーヌ河の朝、など数多くあります。
モネが描いた睡蓮の絵画に、「青い睡蓮」がありますが、その頃、現実には「青い睡蓮」なんてまだこの世に存在していませんでした。ではなぜモネの絵画に「青い睡蓮」は現れたのでしょうか?
一説によると、モネは白内障を患い視力の悪化のため、青を中心の色で描くことが多くなったのでは?といわれています。それで、傑作青い睡蓮の絵画が現存するのだといえます。
青い睡蓮は、モネが生前、自ら咲かそうと試みたものの、フランスの気候と合わず実現しなかった花だそうです。
印象派として有名な画家
第一回独立展が1874年に開催されました。「印象派」という言葉はそこで展示されたモネの作品「印象・日の出」に由来しています。この絵画はル・アーブルにある港の風景を描いたものでした。
「印象・日の出」を描いた頃のモネはエドゥアール・マネやカミーユ・ピサロの描き方や扱う主題に影響されていました。
印象派絵画の特徴として、目に見える筆の行程、時間と空間によって光の質が変化していく過程の正確な描写、人間の知覚に欠かせない動きを取り込むこと、対象の日常性を描く、斬新な角度の描画、戸外制作、などがあげられます。
印象派の手法として、戸外制作することにより、日の光の瞬間瞬間をとらえるだけでなく、日の光が変化していく様子も描写しました。
全体から見たときの視覚的効果を狙って、混色と原色の絵の具を使い、短い断続的な行程を並べて、色彩が振動しているかのように変化させました。
理想の庭で多くの名作を作り上げた
モネはフランス・ジヴェルニーの庭をこれ以上ないくらい愛しました。彼は、車窓から見たジヴェルニーの景色の美しさに魅了され、移り住むことにしました。そして、この場所に、自分の理想の家と庭を作りあげました。
モネのジヴェルニーの庭園は、彼の創造力の源泉となり、多くの名作絵画を生み出す場所となりました。連作「睡蓮」もここで生み出されたのです。
ジヴェルニーの庭の景色はモネの創造力をかき立てました。モネの庭はパレットの中のように色とりどりで、鮮やかな世界でした。それというのもモネは自分のキャンバスに絵を描くように、自ら自由に植物の種類を選んで、庭のそれぞれに見合った場所に植えていたからです。
多くの名作絵画の元となったこの庭こそ、モネの最大偉業かもしれません。モネはジヴェルニーの庭園に温室を建て、複数の庭師を雇い、そして世界中から珍しい植物を集めました。彼はこの庭園に心血を注いで造りあげました。
高知の北川村にあるモネの庭 マルモッタン
マルモッタンの「モネの庭」は、ジヴェルニーの庭と地中海の風景を、北川村の自然の中で再現した「花の庭」「水の庭」「光の庭」の3つの庭で構成されています。
また、三つの庭にある「カフェモネの家」や「手作りパン工房」、「ギャラリーショップ」「フラワーハウス」「遊びの森・遊歩道」「フローラルホール」など盛りだくさんで楽しめることうけあいです。
水の庭を挟んで両側に花の庭と光の庭が広がっています。他の二つの庭は自然がテーマですが、施設が充実している花の庭には車椅子駐車場やスロープ散策路があり、障害者への配慮もなされています。
世界で唯一「モネの庭」を名のれる場所
北川村にある「モネの庭」マルモッタンは、ジヴェルニーのモネの家と庭園を参考に、クロード・モネ財団の指導のもと、再現した場所です。「モネの庭」を名乗れる世界で唯一の庭園といっても過言ではないでしょう。
2000年に北川村の「モネの庭」マルモッタンは、フランス・ジヴェルニーにある「モネの庭」を日本に再現した庭として開園しました。ジルベール・ヴァエ氏というジヴェルニーのモネの庭の庭園管理責任者のアドバイスを受けて現在の姿になりました。
高知で絵画の世界をお散歩
高知の北川村に再現された「モネの庭」のマルモッタンの庭園を歩いてみましょう。モネの描いた絵画の風景がそこかしこに広がっています。様々な植物が植えられているので、いつも何かしらの景色が見頃です。
高知のモネの庭の庭園
高知のモネの庭の庭園には、モネが咲かせたいと思っていた青い睡蓮の花が咲いていることで有名です。三つの庭園はそれぞれの見頃と持ち味を持ち、訪れる人を魅了します。
花の庭
花の庭は、画家のパレットのなかのような色彩豊かな庭です。庭一面を季節の花で彩り、構築したバラのアーチやノルマン囲いの造形美が楽しめます。花壇ごとに花色を変えたり、混植にして取り合わせを楽しめるようになっています。いつでも見頃です。
季節がいつも同じではないように気候により変化する植物たちの取り合わせで工夫して造られています。私達に見るたび新しい風景で感動を与えてくれます。いつでも何かしらの景色が見頃です。
展望デッキから見下ろすと、左手に見えるのがバラのアーチです。その下にはオレンジ色のナスタチウムが咲き、さらに左手には色とりどりの花壇が広がり、空間の広がりを演出した造りになっています。
水の庭
日本の浮世絵からの影響を受けたモネの庭には、柳や竹などが使用された太鼓橋や藤棚があり、マルモッタンでもそれに倣って庭園づくりがされています。光と、光によって水に映る景色、時間とともに移り行く色彩。それらの風景は多くの絵画作品として生まれました。
モネの絵画になった睡蓮が色とりどりに咲く池を見て、モネの描いた風景を堪能してみてはいかがでしょう。その中でもモネが咲かせたかった青い睡蓮は一見の価値があります。見頃は6月中旬から10月下旬です。
水の庭の池の周囲には日本人になじみ深い樹木の、藤や柳や桜を中心に、色鮮やかな植物たちが配置されています。太鼓橋とバラのアーチが共存するいわば日本文化と西欧文化の融合は、モネの庭だからこそ表現されたものだといえます。
光の庭
2008年にこの庭は造られました。フランスのジヴェルニーのモネの庭にはないマルモッタン独自の世界に1つのモネの庭です。高知の北川村の自然に調和した、海や山の風景も庭の一部と考えられた独特の庭です。
アロエ、オリーブやヤシ類、ハーブ類、ジャスミン、ブーゲンビリア、リュウゼツラン、柚子などの柑橘類、ジャケツイバラ、堆金菊、シオ菊などといった地中海の植物と日本人に身近な植物をとりあわせる事で、北川村マルモッタンの独自の庭造りを行っています。
ルノアールと一緒に、モネは43歳の頃に地中海を旅行しました。その旅行中にもモネは創作活動にいそしみ、多くの絵画を描きました。モネの創作活動を知るうえでそれらの作品はとても重要だといえるでしょう。のちの印象派に影響を与えた作品群です。
「光の庭」はジルベール・ヴァエ氏の協力により実現しました。モネの描いた風景やモネの旅の途中の作品を主題にして独自の庭を造ろうという試みが、マルモッタンの光の庭で世界で初めて実現しました。
高知のモネの庭で見れる青い睡蓮
モネが描いていたジヴェルニーに存在しなかった青い睡蓮ですが、 ジヴェルニーは北フランスにあり青い睡蓮を咲かせるのに必要な20度以上の気温に届かなかったため咲かなかったのでした。しかし温暖な高知の北川村では咲かせることができたのです。
いくつか種類がある青い睡蓮ですが、マルモッタンで咲くのはブルースター、別名ウィリアムストーンとも呼ばれる美しい睡蓮です。
睡蓮は1つの花が咲いては閉じてを繰り返して3日間で終わります。しかし次々とつぼみが上がってくるため、睡蓮の咲く季節にはいつでも見ることが可能なのです。
見頃・おすすめの鑑賞時間
青い睡蓮の見頃は6月中旬から10月下旬頃までです。時間帯は10:00~15:00です。他の色の睡蓮と同様に午前中に咲いて、午後に花が閉じます。
高知のモネの庭のその他の見どころ
色とりどりの睡蓮と光がゆらめく水、バラのアーチや太鼓橋や藤棚、光と花の色が混じり合います。マルモッタンの庭にいると、モネが描いていた風景を今ここでみることができるのです。
睡蓮の浮かぶ池の水鏡に映る木々や草花の美しい様子は、高知の北川村の光と青い山海を背景に、四季によって移り変わり、また、植物の成長とともにその姿を変えていきます。景色はいつでも見頃といえるでしょう。
風の丘展望台
マルモッタンのモネの庭の中で一番高い場所は「風の丘展望台」です。そこへ続く遊歩道の入口は「水の庭」「光の庭」にあります。ゆっくり歩いて往復およそ1時間の遊歩道を行くと「風の丘展望台」にたどり着きます。
「風の丘展望台」からは太平洋や奈半利町、田野の町、奈半利川を見ることができます。見晴らしが大変よく、空と海が一体化した感じに見えます。
ギャラリー・ショップ
マルモッタンの花の庭にあるギャラリー・ショップはレンガ色の外観に緑色の鎧戸です。ジヴェルニーのモネの家とアトリエをもとにデザインされているため、モネの家を訪れているような錯覚に陥りそうです。
ショップスペースでは、モネをテーマに集めたミュージアムグッズやオリジナル商品をはじめとして、北川村の特産品(柚子を使った商品や地元のお酒)、ガーデニング雑貨などを豊富に取り揃えています。
ギャラリーショップ内のギャラリースペースでは、モネの絵画(複製)やモネの暮らしを再現した展示品、画集やガーデニングなどの書物、映像が見られます。
基本情報
バラのアーチのエントランスブリッジを抜けると、緑色の鎧戸、レンガ色の外装のギャラリースペースが建っています。
内部ではモネの生涯を紹介した映像が流れるシアターコーナー、画集やガーデニングに関する書籍などを閲覧するライブラリーコーナー、傘やポストカードなどのオリジナルグッズを販売するショップスペースがあります。
ギャラリーショップの営業時間は、9:00~17:00、休業日は火曜日(祝日の場合は営業)年末年始、冬季メンテナンス期間です。電話番号0887-32-1233(マルモッタンの番号と同じ)です。
カフェ モネの家
モネは庭づくりと絵画制作に情熱をそそいだばかりでなく、様々な創作料理を作り、キッチンやダイニングなども自らコーディネイトしたり、独自の食器をデザインするなど、芸術のある暮らしを実践しました。
カフェ「モネの家」では、高知北川村の地元食材を使ったメニューやモネの残したレシビを活かしたメニュー、デザート等季節折々の料理をふるまっています。北川村の自然が一望できる、落ち着いた雰囲気の店内でゆっくり過ごせます。
基本情報
営業時間は9:00~17:00(ラストオーダー 16:30)朝食タイムは9:00~11:00(ラストオーダー 10:30)ランチタイムは11:00~16:00(ラストオーダー 15:30)です。休業日は火曜日(祝日の場合は営業、4~6月無休)冬期メンテナンス期間です。
- 席数は44席(1階)、50席(2階、団体専用)テラス席(晴れの場合に使用可能)です。お問い合わせはマルモッタン0887-32-1233までお願いします。
団体の食事を「カフェモネの家」で承っています。 地元の新鮮食材ををふんだんに使った4種の洋ランチと、3種の和洋折衷弁当があります。ご予約は1日1団体様限定です。席数に限りがあるため、先着順です。
住所 | 高知県安芸郡北川村大字野友甲1100 北川村モネの庭マルモッタン |
電話番号 | 0887-32-1233 |
フローラルホール
2011年に花の庭にオープンした多目的ホールです。ギャラリー兼、展示スペースになっています。押し花体験教室や、絵画教室などのイベントが開催されています。見頃の季節に庭園の青い睡蓮を見ながら絵画を描いてモネ気分に浸るのもいいでしょう。
フラワーハウス
マルモッタンの「花の庭」にあるフラワーハウスの中では花々の苗を育てています。いつでもモネの庭を彩る花の植え替えや睡蓮の株分けが行われ、スタッフによって台風対策やゆずの木の幹巻きなどが行なわれています。
フラワーハウスの直売所では、睡蓮をはじめ、マルモッタンで育てた花の苗や観葉植物を販売しています。お土産やギフト用の寄せ植えもたくさんあります。マルモッタンのモネの庭に行った記念のお土産にいかがですか。
高知のモネの庭でモネの世界を体感しよう
高知の北川村のマルモッタンではモネの庭が再現されています。庭園の青い睡蓮を見に行きませんか。6月中旬から10月下旬の午前中が見頃です。その他の時期でも四季折々の植物の花も待っています。絵画に出てくる世界を味わいましょう。