本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
栃木の自然が日本酒を美味しくする
栃木県は内陸に位置しますが、気候は太平洋側気候の特徴を持っています。夏には雨が多く湿度が高くて、冬は雨が少なく乾燥します。ただ、山間部では日本海側気候の特徴があり、冬には積雪が見られます。
また、冬型の気圧配置が高まると「二荒おろし」や「男体おろし」、「那須おろし」と呼ばれる、非常に低温で乾燥したからっ風が吹きます。奥日光や那須高原などの北部の山岳地帯の気候が、栃木県の日本酒作りに適した環境を作り出しています。
栃木県の地酒には200年の歴史があります。山間部に名水が多く本格的な仕上がりになっています。県内には33の蔵元があり、越後杜氏と南部杜氏に酒造りを任せていましたが、2001年に栃木県の若い蔵人たちが手を結び、「下野杜氏」が誕生しました。
栃木県全体で地酒を盛り上げていこうという動きが見られます。全国的に人気の日本酒「鳳凰美田」だけではなく、栃木県の特産品とのコラボなど新しい試みも行われています。
たくさんの日本酒を楽しめる、人気の日本酒イベントもご紹介しますので、是非栃木県の恵まれた風土で作られた日本酒を味わいに足を運んでみてください。
栃木の日本酒造りに重要な水と米
日本酒造りに欠かせない重要な原料は水と米です。栃木県の北西部は山岳が連なっており、温泉地としても有名な鬼怒川・那珂川・渡良瀬川など多くの川が流れています。豊かな自然に育まれた水は適度なミネラルを含有しています。
水の硬度も最適です。全国名水百選で第1位に輝いた尚二沢湧水や出流原弁天池湧水など、全国的に見ても水の質が良いことが栃木県の地酒の特徴です。
水に恵まれた栃木県ですが、日本酒造りに使う米は県外産の物を多く使用していました。そこで、収穫量が多く栽培性に優れた「とちぎ酒14号」が開発されました。これを機に、水だけではなく米も栃木県産の物を使用する蔵元が増えていきました。
そして最近では、13年という長い年月をかけて開発した「夢ささら」という酒造好適米を使った日本酒が話題になっています。
「夢ささら」は、酒造米として有名な「山田錦」と、病気に強い「T酒25」を掛け合わせて育成された品種です。「夢ささら」は強風でも倒れにくく、病気に強いのが特徴です。米の中心部にある心白がはっきりしていて日本酒造りに向いているそうです。
また、玄米を削る時に砕けにくいので、特に大吟醸酒造りに適しています。「夢ささら」が開発されたことで、栃木県酒造組合に参加している27の蔵元から一斉に、「夢ささら」を使った日本酒が販売されました。
これだけ多くの蔵元が同じ米を使って日本酒を作るというのは、大変珍しい試みです。同じ米を使っていても、蔵元によりできてくる日本酒の味は異なります。「夢ささら」を使った日本酒の飲み比べ、という新しい楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。
栃木の日本酒杜氏集団「下野杜氏」
伝統的な手造りの技法で日本酒を作る現場の最高責任者を「杜氏(とうじ)」といいます。そして杜氏の統率の元、分業作業に当たる人を「蔵人(くらびと)」といいます。
全国には多くの杜氏集団がありますが、栃木県には杜氏がおらず、岩手県の「南部杜氏」や、新潟県の「越後杜氏」が酒造りを担っていました。
古くから伝えられている職人集団である杜氏も、高齢化が進み後継者不足に頭を抱えています。そこで、栃木県内の若い蔵人たちが、会社の垣根を越えて手を結び「下野杜氏(しものつけとうじ)」が発足されました。
「下野杜氏」は、地元の力で栃木県の酒造技術者を育成し認定するという、全国的に見ても先駆的な制度です。認定にいたるまでには、厳しい試験やカリキュラムがあります。
認定者に進呈されるえんじ色の半纏を目指して、若い蔵人たちが栃木県の酒造りの向上に励んでいます。蔵元の垣根を越え、お互いに技術や情報を交換し、切磋琢磨しながら未来に続く栃木県の日本酒文化を創造しているのです。
栃木県酒造組合の日本酒にかける情熱が熱い!
酒造組合とは、「酒類を製造し出荷する酒類製造業者が、酒類の保全に協力すること」「酒類製造業者が、共同の利益を増進すること」を目的に作られた組織です。
47都道府県に酒造組合及び酒造組合連合会が設置されています。栃木県酒造組合では、日本酒イベントの運営、栃木県の日本酒アンテナショップの運営などに力を入れています。
特に、栃木県酒造組合のアンテナショップである「酒々楽(ささら)」は、常時100種以上の栃木県の地酒が味わえるため、大変人気のおすすめ店です。
栃木の日本酒が常時100種類以上並ぶ「酒々楽」
「酒々楽(ささら)」は栃木県宇都宮市本町にある栃木県酒造組合のアンテナショップです。現在栃木県には33の酒造メーカーがあり、各社から3種類の地酒が出展されています。平成11年12月17日の開店から、多くのお客さんが足を運んでいます。
1000円で10種類の地酒を飲み比べることができます。毎週金曜日には蔵元が交代で、普段は出展していない栃木県の地酒を飲むことができます。栃木県の地酒を一挙に味わうことができますので、是非足を運んでみてください。
酒造組合の日本酒イベントも人気
栃木県酒造組合では、普段日本酒と親しみの無い方にも気軽に参加してもらえるような日本酒のイベントが企画されています。
中でも人気なのが、「酒々楽」で開催される「ささらガーデン」です。普段は10枚つづり1000円のチケットが、11枚1000円となり、1杯分お得です。さらにおつまみの模擬店や、きき酒選手権が行われるなど、盛りだくさんです。
さらに、一般からも参加できる新酒発表会もあるので、栃木県の新しい地酒をいち早く試飲することができます。各イベントの開催情報はホームページより告知されますので、是非チェックしてみてください。
栃木県全体で日本酒を盛り上げる!
各地域で、名産品をPRして盛り上げようと様々な試みがなされています。栃木県も例外ではなく、栃木県全体でユニークな取り組みをしています。
栃木県の名産品と言えば、「とちおとめ」を代表ブランドとするいちごです。そして「鳳凰美田」を筆頭とした日本酒も注目されています。
この「いちご」と「日本酒」はなかなか結びつけにくい組み合わせですが、研究機関や蔵元が協力して商品開発を行っています。こういった面白いコラボレーションや、日本酒を県民自ら積極的に飲もうという施策についてご紹介します。
栃木の原材料を使用した日本酒で乾杯
栃木県では2014年1月1日より「とちぎの地元の酒で乾杯を推進する条例」が施行されました。蔵元たちだけではなく、行政も一体になって県全体で地酒を盛り上げていこうという試みです。
「飲みニケーション」という言葉もあるほど、お酒を飲む場での人と人とのコミュニケーションは文化の一つにもなっています。それほど親しくない間柄でも、共にお酒を酌み交わせば、親交が深まり不思議な一体感が生まれます。
そういった飲み会の場で積極的に栃木県の地酒を飲むことで、地産地消や郷土愛を育み、そして酒造業その他関連業種の発展を促していきたいという思いが、「とちぎの地元の酒で乾杯を推進する条例」には込められています。
栃木の名産「いちご」と日本酒のコラボも
栃木県を代表する名産品と言えば、「いちご」です。そのまま食べても十分に美味しいいちごが、なんと日本酒ともコラボしました。栃木県の農業試験場である「いちご研究所」では様々ないちごの開発が進められています。
その名も「鳳凰美田いちご酒」です。栃木県小山市にある小林酒造の吟醸酒とのブレンド商品です。いちごの香りや風味だけではなくつぶつぶ感も残り、日本酒の奥行や膨らみが見事にマッチしています。
日本酒といちごのコラボには、いちご研究所・宇都宮大学・JA宇都宮・株式会社雄都水産が協力して取り組みました。いちご研究所では「加工向けいちご」の需要拡大を目指しており、「日本酒×いちご」もその取り組みの一つです。
日本酒の他にも、ワイン・カクテルリキュール・ビールなど、様々なお酒とのコラボが楽しめます。いちごのフルーティさがお酒と調和し、お酒があまり得意ではない方にもおすすめできる商品ばかりです。
栃木で人気の日本酒「鳳凰美田」は地酒の代表格
「鳳凰美田」は地酒ファンの中でも一際人気のあるお酒です。「鳳凰美田」の名は、製造元である小林酒造が創業当初から造っている「鳳凰金賞」の「鳳凰」と、酒蔵が「美田村」という良質な米の産地にあったことから名づけられました。
「鳳凰美田」の特徴は、「フルーティー」さです。醸造の仕方により、様々な表情を造りだします。「鳳凰美田」の中でも人気が高いのは、「鳳凰美田 純米吟醸」と「鳳凰美田 純米大吟醸」です。定番酒でありながら、品薄状態が続いています。
「鳳凰美田」はマスカットやメロンのような香りを持つと言われており、雑味が無くすっきりとした味わいは女性にも人気です。需要に対して生産が追い付いていない状況なので、酒屋や飲食店で見かけた際は是非味わっていただきたい逸品です。
栃木県北地区でおすすめの日本酒7選
栃木県の県北地区は、山岳地帯の寒冷な気候と流れる多くの川からもたらされる、豊かな水資源があります。
日本酒造りに適した気候の県北地区には、県内のみならず全国的に有名な地酒を造る蔵元が多くあります。その中でも特に人気でおすすめの日本酒7選をお届けします。
仙禽
「仙禽」は「鳳凰美田」に次いで人気の高い地酒で、栃木県内で知らない人はいないというくらい有名な銘柄です。蔵元は栃木県さくら市にある「株式会社せんきん」で、創業210年以上の歴史を持ちます。
「仙禽」には、伝統を大切にした「クラシック仙禽」や、江戸時代の酒造りを再現した「ナチュール仙禽」、また「モダン仙禽」や「仙禽一聲」など新しい試みのシリーズもあります。
どの銘柄も蔵元の敷地内から汲み上げる地下水を使用しています。使用する酒造米は銘柄により変わりますが、特徴的なのは古代米の「亀の尾」を使用していることです。
おすすめの飲み方は、「モダン仙禽シリーズ」であれば冷やして甘酸っぱさを楽しんでください。「クラシック仙禽シリーズ」は常温で飲むのがおすすめです。
天鷹
「天鷹」は、栃木県大田原市の蔵元「天鷹酒造」が手がける日本酒です。天鷹酒造は、創業以来辛口にこだわって地酒作りをしてきた蔵元です。こだわりは、酒造りの原材料にも及びます。
自前のお米で酒造りがしたいという理想の元、2018年1月に有機原料米を作る子会社「天鷹オーガニックファーム(株)」を設立しました。「天鷹」は米と麹のみで造る有機日本酒です。有機米を使った有機日本酒「天鷹」は、飲めば米の甘みと旨味をまっすぐ感じることができます。
有機日本酒は全国的に見ても珍しいのですが、平成29年の全国新種鑑評会では有機日本酒として初めて「有機純米大吟醸 天鷹」が金賞を受賞しました。
おすすめは発売以来40年以上ロングセラーの「純米大吟醸 天鷹 心」です。淡麗辛口で香りが抑えられた、誰にでも飲みやすいお酒です。購入後すぐに飲まずに、冷蔵庫で寝かせて熟成した味わいを楽しむのがおすすめです。新種の荒々しさが取れて、深みのある味わいになります。
大那
「大那」は、那須産の酒造好適米「五百万石」と那須高原から得られる良質な水を使った、「大いなる那須の恵み」で造られた地酒です。雑誌で紹介されたことをきっかけに、日本全国のみならず海外でも高い評価を得ています。
フルーティな穀物の香りが特徴的で、適度な酸味と甘みがありますが、すっきりとした味わいでどんな料理にも合わせやすいです。特におすすめなのは、牛肉のステーキとの組み合わせです。フルーティな香りが牛肉の風味を引き立てます。
是非、那須の名産「那須牛」と飲み合わせてみてください。味の主張やクセが少ないので、飲む人を選ばないお酒と言えるでしょう。お土産にもおすすめです。
松の寿
「松の寿」は、鑑評会でも多くの賞を受賞している大変評価の高い地酒です。原材料は自社田で栽培する「五百万石」をメインに使い、自社の裏山から湧き出る超軟水の湧水で丁寧に造られています。
超軟水を使用しているため、口当たりはまろやかで優しい味わいです。「松の寿」は大吟醸、純米吟醸、純米酒など幅広くラインナップが揃っているため、色々な味を楽しむことができます。
忠愛
「忠愛」を製造する「株式会社富川酒造」は、全国新酒鑑評会で何度も金賞に輝く実績ある蔵元です。富川酒造には「忠愛シリーズ」と「富美川シリーズ」という2つのラインがあります。
その中でも、「忠愛シリーズ」は楷書体と髭文字の2種類に分かれます。髭文字の「忠愛」は創業当時から造られています。大吟醸が主体です。楷書体の「忠愛」は、もう一シリーズの「富美川シリーズ」の中どり部分のみで造られています。
蔵元の直販サイトでは、楷書体の「忠愛シリーズ」以外のものが購入できます。直販サイトでは、髭文字の「忠愛シリーズ」と「富美川シリーズ」以外にも、酒粕が人気です。麹の糖化作用により柔らかく、味が濃くなった酒粕は漬物に使うのがおすすめです。
旭興
「旭興(きょくこう)」は明治25年創業の渡辺酒造が造られており、地元に愛されている地酒です。製造するお酒の9割が栃木県北部で消費されてしまい、県外のみならず栃木県南部でもなかなかお目にかかれない逸品です。
渡辺酒造の酒造りの実力は折り紙つきで、ここ数年の全国新酒鑑評会では連続して金賞を受賞しています。また、伝統的手法を大切にしながら最新の技術も取り入れており、とことん酒造りにこだわっています。
「旭興」の本醸造は、淡麗辛口の中にもまろやかさがあり、キレもあります。冷やでも燗でも飲み方を選ばずに楽しめます。純米酒は米の旨味と酸味がしっかりと感じられ、特別純米酒になるとキレが増しさらに辛口になります。
柏盛
「柏盛(かしわざかり)」は、1880年創業の「片山酒造」が創業当時から造り続けている、日光の地酒です。原材料は、酒造好適米の「五百万石」と、地下16メートルから組み上げる軟水の「日光千両水」です。時間をかけて搾り出し、徹底した低温の温度管理の元造られます。
数日かけて丁寧に絞り出したお酒は、すっきりしていて飲みやすく、後味がとても良いです。この手法は時間がかかるため、取り入れている蔵元はほとんどありませんが、片山酒造は創業以来この手法を守り続けています。そのため、造れる本数が少ないのです。
「柏盛」には、マイナス5度を保ち15年熟成させた「15年熟成 柏盛」というお酒があります。年間5本限定の生産となり、数年後まで予約が入っている人気のお酒です。希少価値が高く、高値で取引されるため定価で飲むことができれば、是非一度口にしておきたい逸品です。
栃木県中央地区でおすすめの日本酒7選
栃木県の地酒は地元で消費されることが多いため、県外ではなかなかお目にかかれない銘柄もあります。宇都宮市をはじめとした栃木県中央地区にも蔵元が多く、個性豊かな地酒がたくさん造られています。その中でも、栃木県中央地区でおすすめの日本酒7選をご紹介します。
姿
「姿」は、年間でタンク1本分しか造らない、生産量がごくわずかな希少な地酒です。「姿」を製造する「飯沼銘嬢」の主力商品は「杉並木」ですが、この「姿」が近年注目を集めています。
注目を集める理由は、「姿」というその名前の通り、酒袋から絞った日本酒そのままの味が楽しめるためです。「姿」は、酒袋から絞った後、ろ過や火入れ、加水をせずに瓶詰めしているので、原料米そのままの美味しさを感じることができます。
使われている原料米は、栃木産の「山田錦」で一部は自社田でも生産しています。「姿」の純米吟醸酒はりんごのようなフルーティさと、バランスのとれた甘みと酸味があり、後味はすっきりとしています。
純米吟醸酒に加えて、スパークリング酒の「姿」も造られています。スパークリング酒は、純米吟醸酒の旨味をそのままに、炭酸により爽快さが増します。「姿」は生産量の少ない希少種で、近年人気も集めているため手に入りにくいです。見かけたら是非お試しいただくことをおすすめします。
惣誉
「惣誉(そうほまれ)」は、栃木県民の定番酒として愛されており、出荷量の多くを県内に卸しています。蔵元が力を注いでいる、昔ながらの酒母を使った生酛(きもと)仕込みで造られたお酒は海外にも輸出されています。
時間と手間をかけて、自然の乳酸醗酵を利用して作られた生酛仕込みのお酒は、深みがあり上質な仕上がりになっています。
「惣誉」は比較的価格もリーズナブルのものが多く、冷やでも燗でも美味しく飲めるのでいつもの晩酌におすすめです。
四季桜
「四季桜」は宇都宮酒造が製造する、お米にこだわりを持った地酒です。使っているお米は自社田で栽培された「五百万石」や「山田錦」を使用しています。
味はやや辛口で、しっかりとした味わいを持ち芳醇な香りがあります。様々な料理との組み合わせを楽しめますが、「花冷え」や「雪冷え」で飲むのがおすすめです。
望
「望(ぼう)」は外池(とのいけ)酒蔵店が2012年に立ち上げた新しい銘柄の地酒です。外池酒蔵店の主力商品は「燦爛(さんらん)」といい、全国新酒鑑評会で何度も金賞に輝いています。
外池酒蔵店は、益子焼で有名な益子市にある蔵元で、日本酒の他に焼酎・リキュール・日本酒コスメなど幅広い商品を展開しています。酒蔵見学ができ、カフェも常設しているので、年間数万人規模の来客がある益子市の人気観光スポットでもあります。
「望」は「未来の日本酒への挑戦」をコンセプトに、多種多様な原料米を使い分けるなど、新しい試みに挑戦し続けている日本酒です。
淡麗かつ芳醇なまあるい甘みで、誰からも好まれるお酒です。蔵元での販売はされず、限定された酒販店でしか購入できないので、巡り会えた際は是非お試しください。
七水
「七水(しちすい)」は、宇都宮市の蔵元である「株式会社虎屋本店」が手掛ける日本酒です。虎屋本店では他に「菊」という銘柄もあり、「七水」と並んで栃木県内を中心に県外や海外に出荷しています。
「七水」は、宇都宮市内7カ所にある井戸の名水、通称「七水」からその名が取られました。酒米の旨味を最大限に引き出した豊かな旨味と、余韻として残る甘みが特徴的です。それでいてさっぱりしているので日本酒初心者にもおすすめです。
「七水 純米大吟醸 夢ささら25 UNIVERSE」は、2019年に発表された話題の栃木県産酒造好適米「夢ささら」を100%使用しています。気品のある澄み切った香りと、華やかさとふくよかさが合わさりなめらかな味わいです。話題の新酒を是非お試しください。
辻善兵衛
「辻善兵衛(つじぜんべえ)」は、創業265年の老舗蔵元「辻善兵衛商店」が造る地酒です。仕込み水には軟水の鬼怒川の伏流水を使い、素材の良さを最大限に生かしたキレの良い辛口が特徴です。
定番の純米酒は、ほのかに香りさっぱりとキレが良く、力強い旨味を感じる辛口酒で、冷やでも燗でも美味しくいただけます。伝統手法で造られた生もと純米は、生もとらしいクリーミィさと醸造酸の酸味があります。
生もとを飲みなれた方にも、初めて生もとを飲む方にもおすすめです。食中酒としての存在感も抜群なので、色々な料理に合わせて楽しんでみてください。
澤姫
「澤姫」は、「株式会社井上清吉商店」による素材にこだわった地酒です。「真・地酒宣言」をコンセプトに、原材料は栃木県産にこだわっています。
「澤姫」は、純米大吟醸なら香り華やかで口当たりもソフトな甘口に仕上がっており、純米吟醸は爽やかな香味でキレの良い辛口であったり、ジャンルによって様々な味のタイプがあります。
全てのジャンルに共通して言えるのは後味の軽さで、料理の味を邪魔しない万能の食中酒です。飲み飽きすることもなく、飲むほどに魅力が高まっていくお酒です。
栃木県南地区でおすすめの日本酒6選
栃木県には全域に渡り、伝統ある蔵元が多く存在します。蔵元により製造方法や貯蔵方法も異なるため、同じ原料米を使っていても全く違う味になるのが面白いところです。
栃木県の有名な地酒「鳳凰美田」を製造する小林酒造も、栃木県南地区の小山市にあります。栃木県南地区には「鳳凰美田」と肩を並べるほど質が高く、人気の地酒があります。
地酒は栃木県内で消費されるものも多いため、県外の人にはあまり知られていない銘酒も多くあります。隠れた銘酒の宝庫である栃木県南地区のおすすめ日本酒6選をご紹介します。
開華
「開華」は、栃木県で最古の歴史を持つ1670年創業の蔵元「第一酒造株式会社」の代表銘柄です。栃木県の有名な地酒といえば「鳳凰美田」ですが、「鳳凰美田」に負けずとも劣らない人気を誇るのが「開華」です。
第一酒造は、創業当時から蔵元兼農家として、社員が自社田で酒造米の田植えから収穫までを行なっています。仕込み水は、日本名水百選に選ばれるほどの良質な佐野市の名水です。第一酒造には優れた技術者も多く、下野杜氏も3人在籍しています。
全国新種鑑評会では、平成に入ってから17回の金賞を受賞しており、これは栃木県内で最多の金賞受賞数です。
「開華」は全種類が特定名称酒で、大吟醸は香り高く、純米吟醸は軽快でなめらか、そして特別純米酒は特徴的なコクがあります。どの酒も、「開華」らしい華やかな香りと優しい旨味が特徴です。
若駒
「若駒」は、1860年創業という歴史を持つ若駒酒造株式会社の代表銘柄です。蔵元の6代目が、蔵に眠っていた設備を復活させ、地元の米を使って造ったのが「若駒」です。
原料米として使うのは、酒造好適米の「雄町」と一般米の「あさひの夢」です。この2種類の米の旨味を十分に引き出すために、「佐瀬式」という栃木県内でも珍しい伝統的な絞り方を採用しています。
「佐瀬式」とは、もろみを入れた袋を槽(ふね)と呼ばれる木枠に敷き詰め、袋の自重だけで絞られた分だけを使うという贅沢な手法で造られています。また、貯蔵方法もタンクではなく木桶を使用し、自然な発酵を促しています。
伝統的な手法で造られた「若駒」は、重みがなくフルーティでソフトな口当たりが特徴です。さっぱりと上品な酸味があり後味が爽やかです。メディアで紹介されてから品薄状態が続いているため、お店で見かけたら迷わず試してみましょう。
朝日榮
「朝日榮(あさひさかえ)」は、1831年創業の「株式会社相良酒造」の代表銘柄です。早朝、青葉にそっと朝露が寄り添うような優しさをイメージして造られています。穏やかに包み込むような優しい味わいと、凛としたキレの良さが特徴です。
相良酒造には他にも「三毳山(みかもやま)」という代表銘柄があります。「三毳山」は地産地消を意識し、栃木県産米と栃木県産酵母を使って造られており、栃木県内限定流通品です。栃木でしか味わえない「三毳山」も併せてお試しください。
雄東正宗
「雄東正宗(ゆうとうまさむね)」は、「日本酒らしい日本酒」をコンセプトに明治初期に創業された「村田酒造株式会社」の代表銘柄です。現在でも、全ての日本酒を伝統的な「佐瀬式樽絞り」という製法で造っています。
「雄東正宗」は製造当初、「優等正宗」という名前で販売されていました。品評会で8回連続優等賞に輝く功績を残したところ、当時の税務局長に「関東」の「英雄」であると称賛されたことから、「雄東正宗」と改名したというエピソードがあります。
村田酒造では復活米の「強力」を使用したり、桃色酵母を使った桃色にごり酒の製造など新しいアイディアでの酒造りも行っています。なかでも普通酒の「雄東正宗 大吟醸」は晩酌酒として、長く地元で愛され続けています。
門外不出
「門外不出」は、明治5年創業の「西堀酒造」が造る代表銘柄です。「地産地消、栃木の酒」をコンセプトに、地元での地産地消を目指して「門外不出」と名付けられました。
仕込み水は、蔵元の所有する井戸から汲み上げる「中硬水」を使用しています。この中硬水により、淡麗辛口ではなく「濃酵旨口」タイプの味に仕上がっています。
最定番の純米吟醸酒は、口当たりが柔らかくお米の旨味を感じられフルーティな味わいです。後味がすっきりとしているので、甘口好き、辛口好きどちらの人にもおすすめできます。冷やか常温で、食中酒としてお楽しみください。
北冠
「北冠」を製造する「北関酒造」は、栃木市唯一の酒蔵で、県内の3つの蔵元が合併した県内最大手の蔵元です。関東第2位の日本酒生産量をあげています。
原料米は、栃木県産の「五百万石」や「山田錦」を使います。また、日光山系からの豊富な伏流水を仕込み水に使用しています。
「北冠」で人気が高い「北冠 蔵の街 大吟醸」は、華やかな香りと程よいコクが特徴的で米の旨味がよく感じられます。「北冠 大吟醸 限定酒」は高貴な香りときめ細やかな広がりが感じられます。どちらも冷やで飲むのがおすすめです。
乾杯は栃木のおいしい日本酒で!
全国的にも人気な「鳳凰美田」をはじめとして、栃木県は個性的な地酒の宝庫です。「鳳凰美田」のように全国流通している地酒もありますが、「地産地消」を意識している蔵元が多いため、栃木県でしかお目にかかれないお酒も沢山あります。
栃木県には日光東照宮や鬼怒川温泉のような観光資源も豊富にあるので、是非栃木観光と一緒に栃木県の人気の地酒も味わってみてください。