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北海道は美味しい日本酒の宝庫!
サッポロビールなどが有名なお酒の北海道ですが、日本酒と言われると北海道はすぐには浮かんでこないかもしれません。ですが北海道には、日本酒好きも唸る銘酒がや、その地方でしか飲めない限定の地酒があったりと、日本酒の文化が根付いています。
北海道には全11の酒蔵や酒造会社があり、北海道の日本酒の多くがこの酒蔵や酒造会社で造られています。ほとんどの酒蔵に長い歴史があるのも特徴で、創業100年以上の場所もあるほど、北海道は地酒の宝庫なのです。
また、北海道の日本酒は海の幸と合うように造られ、辛口が多いと言われていますが、最近では甘口の日本酒も増えてきています。純米酒の出荷比率が多いことも特徴で、北海道の酒蔵の必死の努力によって飲みやすく、美味しい純米酒が出来上がると言われています。
酒蔵やその場でしか販売されていない限定のお酒もあるので、現地に行った際は、ぜひ購入してお土産にすると喜ばれること間違い無しです。また、酒蔵では工場見学や無料の試飲ができる場所もあります。日本酒好きであれば参加するのもおすすめです。
実は北海道は、新潟と一、二を争う米の生産地なのです。北海道産原料米の使用割合は全体の6割ほどに高まった、まさに美味しい日本酒の宝庫。そんな北海道の日本酒を細かく分けて、詳しくご紹介していきます。
北海道は日本酒造りに適した風土
日本酒の仕込みはもともと寒い季節に行われます。寒さが厳しい北海道は、日本酒造りに適した気候であり、さらに綺麗な雪清水にも恵まれ酒造りにはとても適した条件の土地なのです。
江戸時代から、北海道で造られた地酒の歴史は、生産量はわずかでしたが、場所は道南の江差、松前、函館で酒造りが盛んだったと言われています。開拓が進むにつれて人口も増えて酒の需要も増え、酒造りも盛んになっていきました。
日本酒が出来たばかりの当時、原料は主に米でした。北海道は日本酒を作るのに適している気候だったので、たくさんの美味しい日本酒を生産しているのが北海道においての酒造りの歴史となっています。
北海道産地酒の特徴
北海道の日本酒は、北海道の海の幸の味に合わせて作られており、辛口のイメージがあるのが特徴です。ですが、近年では日本酒を女性でも楽しめるように、辛い味わいの日本酒だけではなく甘口の日本酒も好まれるようになりました。
だんだんと辛口のお酒を魚をあてに飲むことが古い文化となり、お酒のあてがチーズやお菓子などになったりと、時代により変化したのが、甘口のお酒が好まれる大きい理由になっているようです。
北海道の地酒は全国と比べると、純米酒の出荷比率が多いことも特徴となっています。北海道の酒蔵の涙ぐましい努力によって、飲みやすく美味しい純米酒が出来上がるのです。
国稀酒造の鬼ころしは代表的な地酒となっており、淡麗辛口な味わいがある日本酒として有名です。鬼ころしは超辛口で、北海道の海の幸にを美味しくいただくのに合わせてつくられている地酒です。
北海道・道央エリアでおすすめの日本酒銘柄
北海道、道央は北海道を4区分に分けたうちの1つです。道央は、石狩、空知、胆振、日高、後志に分かれています。まずは北海道・道央エリアの日本酒をご紹介していきます。
千歳鶴
千歳鶴は札幌ではじめて酒造りを始めたという日本清酒株式会社の銘酒です。日本清酒は明治5年の創業となり、現在では札幌唯一の酒造蔵元になっています。
千歳鶴は純米大吟醸、純米吟醸、特別吟醸、純米の4種類が造られています。札幌南部、豊平川の伏流水と北海道内の契約農家による酒米「吟風」を使用して地産地消の酒造りが行われています。
北海道産の米と麹だけを使った、純米大吟醸「千歳鶴」北海道を代表する銘酒です。北海道の米と米麹のすばらしい実力を知ることができるこちらの日本酒は、純米ならではの豊かな吟醸香が地酒の大きな魅力、特徴となっています。
常温や熱燗でも美味しい日本酒がいただけますが、冷酒でいただくと、バランスの良さ、爽やかさが一番引き立ちおすすめです。有名ブランドの最高級品として、日本酒好きの方へのプレゼントもおすすめです。
宝川
「宝川」は創業1899年の小樽の田中酒造株式会社が手がける銘酒です。純米酒、大吟醸など計6つの酒類が販売されており、この中の、純米吟醸は現地のみの限定販売品になっています。キレのある辛口が人気の地酒です。
宝川の「宝」の意味には「宝のような酒」「宝をたくさん作った」という造り手の想いが込められた強い意味があるそうです。
田中酒造では酒蔵の中では珍しく1年間、酒を仕込む四季醸造という手法を利用して造られています。また酒蔵見学も行っており、夏などの観光シーズンも、試飲を楽しむことができます。
試飲サービス以外にも、酒まんじゅうなどのお酒が苦手という方のための商品も販売されており、北海道のおみやげにもおすすめです。
田中酒造では日本酒のほかに、みりんや甘酒なども造られています。こちらもお酒が苦手な方へのお土産にしても喜ばれるはずです。本店は昭和2年に建設され、小樽市の歴史的建造物にも指定されている、観光地としても知られています。
名水京極
水と空気、環境にこだわり、加水調整をしない造り方で出来上がった名水京極。水はニセコワイス山系の雪清水と、羊蹄山からの噴出し湧水を使用しており、酒蔵は低温発酵に適している豪雪のかまくら状態の地区にあります。
道産米も数多く使用し、深川の「吟風」、今金の「彗星」、共和の「初雫」を使用した日本酒も作っています。米と米麹で清酒本来の香味を崩さず出来上がったすっきりとしたやや辛口タイプの日本酒です。冷やはもちろんお燗でもロックでも美味しくいただけます。
北の錦
北の錦は昔から北海道の人たちに愛され続けてきた銘酒です。北の錦の酒蔵は夕張にある小林酒造で、創業は明治11年の140年近くの歴史になります。小林酒造は北海道でしか造れない、味わえない酒を徹底して追求し、今の北の錦が完成しました。
昭和20年代から30年代にかけて炭鉱業が盛んで、多くの炭鉱員が北の錦を飲み、それががきっかけとなり出荷数が伸びていきました。映画「鉄道員」の中でも北の錦は登場し、北海道の地酒の特徴です。
北海道限定流通の日本酒、熟成させて熱燗がおすすめの、純米大吟醸「北の錦」。北海道の酒造米、吟風を使っている日本酒ですが、比較的香りは控えめです。その分、米の旨みが引き立った美味しい地酒となっています。
金色の色がついた日本酒で、とても濃厚な旨味が特徴です。北海道米「吟風」を使用しており、甘口でフルーティな日本酒となっています。しつこくないさらっとした甘さを感じられつつ、しっかりとアルコールを感じることができます。
また、食事との相性も抜群で、晩酌だけでなく食中酒としても楽しめる銘酒です。アルコール度数は16度となっています。
金滴
「金滴」は明治39年創業の銘酒です。人気なのはやや甘口の大吟醸のようです。2年熟成させた特別純米酒「金滴彗星」は、辛口が好きな方におすすめの日本酒です。
金滴の仕込み水は、ピンネシリ山系の、清冽で豊麗な雪清水が流れる「徳富川」の伏流水を使用し、北海道産の酒造好適米を厳選して造った農醇でまろやかな味になっています。凛とした爽やかさと芳醇な旨味のある、吟醸香のある美味しい日本酒です。
北海道・道北エリアでおすすめの日本酒銘柄
北海道、道北は、旭川や富良野、美瑛など、北海道を代表する観光地があるエリアです。また、全国的にも人気が高い「ゆめぴりか」や「おぼろづき」など、道産米の主力産地でもあります。
国士無双
国士無双は旭川の高砂酒造が造る日本酒です。酒蔵は明治32年から続き、国士無双は昭和50年に造られた銘酒です。キリッとした辛口の国士無双の味は全国的にも有名な美味しい日本酒として知られています。
万人受けしやすい淡麗辛口、純米大吟醸「国士無双」。北海道限定の飽きのこない一本となっています。「国士無双」という銘柄のなかでも、純米大吟醸は北海道以外ではお目にかかる機会がなかなか少ない、レアな日本酒となっています。
「吟風」という酒造米を使用していること多い北海道の日本酒ですが、こちらは同じ北海道の酒造米でも「彗星」という酒造米から造られています。
淡麗辛口が流行りになる前から、このタイプの日本酒を製造してきた高砂酒造が造り上げただけあり、飽きのこない味で飲みやすく、老若男女問わず、日本酒を飲む方ならどなたでも美味しく味わえる銘酒となっています。
冷やで飲めば純米独特の深みがひろがり、おすすめのぬる燗に温めると、純米独特の香味が引き立ち、気持ちの良い余韻が残るのが特徴的です。また、さまざまな料理と合わせて飲むことができるのも魅力の一つです。
男山
男山という銘酒や蔵元は全国にありますが、男山の本家は、江戸時代から続いている北海道旭川の男山株式会社になります。大雪山に残る万年雪の伏流水を根幹として造り出される淡麗辛口の男山は、幅広く人気があり、海外でも多く需要があります。
男山は海外のコンクールで連続金賞を受賞したことがあり、北海道が自慢できる最高品質の日本酒です。旭川の蔵元の男山の社名を冠した銘酒は、お祝いごとや、贈呈用としても使われ、有名な日本酒です。
北海道の日本酒はキリッとした辛口が多い中、この日本酒は辛口タイプではなく、まろみのあるやさしい味わいが魅力です。冷やで飲むのが一番のおすすめで、お寿司など和食との相性が抜群の銘酒です。
大雪の蔵
「本当に美味しい北海道ならではの地酒を造ろう」という熱心な想いから生まれた日本酒で、大雪と寒さの厳しい大自然のもと、酒造りへの愛情とこだわりの限りを尽くし完成した理想の美味しさになっています。
季節限定の純米、大雪の蔵「ひやおろし」は、北海道産米と清冽な水で釀した北海道生まれの地酒です。厳寒期に仕込んだ新酒をほどよく熟成させた、まろやかで奥行きと旨味を感じる深い味わいが特徴の美味しい日本酒です。
すっきりしたのどごしで、様々な料理に合います。お手軽な飲みきれるサイズもあり、居酒屋でもよく見かける日本酒なので、新鮮な海産物と一緒にいただくのも美味しいです。
おすすめの飲み方は、冷やか、やや冷や、または常温です。アルコール度数は15度以上16度未満です。またこの味が好みの方は、純米吟醸大雪の蔵「絹雪」、特別純米大雪の蔵、純米吟醸大雪の蔵「生詝蔵酒」もおすすめです。
上川大雪
酒造りに最も適した土地と言われ、国立公園に隣接した名水で知られる上川町は、地下水の温度が年間を通して約7度と日本酒造りに最適です。酒米は北海道産の「彗星」「吟風」「きたしずく」の3種類を使用。製造、原料もすべて北海道産の日本酒です。
アルコール度数16度の「彗星」は、南幌町産の底タンパク質米を使用し、その上品な味を引き出した柔らかな味わいに仕上がっています。おすすめの飲み方は冷〜やや冷やです。
一方、「きたしずく」もアルコール度数は16度。お米の味の特徴をより感じられるような、香り抑えめの食中向けタイプの美味しい日本酒です。こちらもおすすめは冷や〜やや冷やです。
北海道・道東エリアでおすすめの日本酒銘柄
北海道、道東エリアは北海道の中の東部に位置する、綱走、十勝、釧路、根室管内を指します。豊かな自然に恵まれ、澄んだ空気の道東エリアの銘酒をご紹介していきます。
福司
北海道釧路市に位置する、福司酒造。原料はおもに北海道産米を使用し、仕込み水は北海道、道東の大自然でろかされた伏流水を使っています。
その他の原料米として、兵庫県産の山田錦なども使用し、特定名称酒、普通酒、生酒、活性酒、生貯蔵酒などを出荷しています。
おちつく味わいと香りの福司・純米吟醸酒は、北海道産のお米「きたしずく」を丁寧に釀し、福司特有の純米造りの優しい甘さと酸味、食事にも合わせることができる微かな吟醸香が特徴です。
冷やで飲むのもおすすめですが、どちらかというと人肌程度の燗にして飲むほうが、特に風味が感じられ美味しいです。唐揚げや餃子など何にでも合いますが、刺身や鍋物があるとおすすめです。
福司酒造株式会社では日本酒のほかにヨーグルトリキュールも販売しており、日本酒が苦手な方にも人気です。またオリジナルの升やTシャツなども販売されており、お土産にすると喜ばれるかもしれません。
北の勝
今から百有余年前の明治20年9月に根室市で誕生した由緒ある銘柄の清酒「北の勝」。自然に恵まれた環境と、酒造りの基本に徹した伝統の技術が、芳醇で繊細な味わいを生み出しています。
地元で最も愛されており人気の、北の勝の普通酒。アルコール度数は15度で、北海道の海鮮にとても合うの日本酒です。おすすめの飲み方は、10〜15℃(花冷)または45〜50℃(上燗)です。
北海道ならではの製法がおすすめの日本酒銘柄
北海道のお酒は日本全国のなかで比べると、純米酒の割合が多いのが特徴です。
普通、吟醸酒と比べて重たい味になることが多い純米酒ですが、北海道の純米酒は、精米歩合を高めるなどの独自の製法努力により、すっきりとした飲みやすいものに仕上がっているのが特徴で、魅力でもあります。
雪氷室 一夜雫
北海道ならではの気候を最大限に利用した純米大吟醸「一夜雫」。
雪と氷だけで固めて作る、直径10m、高さ2.7mの半球形の氷雪室のなかで、氷点下2℃、湿度90%の安定した低温環境で吊るした酒袋から滴る雫を一晩かけて集めるという、北海道ならではの製法で作られています。
そうしてできた清酒は、芳醇な香りと果実のような味わいが際立ち、北海道ならではの厳しい自然をうまく利用した酒として人気があります。飲み方は冷やがおすすめです。
国稀 北海にごり酒
国稀を手がける国稀酒造株式会社は北海道増毛町にあり、明治15年の創業です。創業者の本間泰蔵さんはもとは呉服店を営んでいた人物で、ニシン漁の好景気にして醸造業もスタートさせました。
日本で最北の酒蔵、「国稀」。暑寒別連峰は大雪で知られ、雪解け水は増毛地方に豊富で良質な水をもたらしています。その伏流水を使用して作られたのが国稀の「北海にごり酒」です。
奥深い味わいの超辛口で、飲み方は冷やが人気です。アルコール度数は19〜20となっています。
一度は飲みたい!北海道の人気地酒をご紹介
とにかく水が綺麗で、大自然の北海道。その素晴らしい環境を活かして、人気のある日本酒の銘柄が多数造られています。地元人にも愛される銘柄の日本酒をご紹介していきます。
十一州
北海道だけで販売されている珍しい日本酒、「十一州」は上品な飲み口でさらっといただけるお酒となっています。純米大吟醸「千歳鶴」と同じ日本清酒ですが、「十一州」は北海道限定で流通しています。こちらも北海道の酒造米、吟風を使った純北海道の日本酒です。
日本清酒は明治5年からの歴史があり改名を繰り返して今の名前になりました。国内大商1800ある酒蔵で数々の大会で金賞を14年連続で受賞している酒蔵として人気で有名です。
酒蔵では工場見学も行っており、試飲や販売もしているので気軽に観光気分で立ち寄ることができます。仕込み水は札幌南部の緑豊かな山々が水源の豊平川の伏流水を使用し、原料米は北海道産米を使用しています。
風味はやや辛口に分類できる日本酒ですが、香りがフルーティというギャップが特徴です。この爽やかな香りを味えるのは、冷酒か常温でいただくのがおすすめです。上品な味わいの、大人の日本酒です。
北斗随想
「北斗随想」は全道の地酒特約店が育てた、北の錦の人気の日本酒です。毎年入手できる店舗や数量も限られるので、希少価値が極めて高い純米吟醸となっています。米や水全てが純北海道産の純米酒です。
小林酒造は創業明治11年。明治の石蔵とレンガ蔵で、夏場も室温15度以下を持続できる特殊な蔵となっています。
北海道産の造酒好適米を100%使用し、酒本来の旨みとコク、酒造好適米「吟風」を45%まで磨き大吟醸のようなフルーティな香りが人気です。冷やしても常温でも美味しくいただけます。
雑味が少ない純米吟醸の清酒は、甘さや酸味、苦味のバランスが非常によくとても飲みやすい1本で、昔から地元の方に人気のある日本酒のひとつです。
二世古
羊蹄山の麓、倶知安町にて「二世古」を釀す、二世古酒造は大正5年の創業です。目指しているのは酸を活かした食中酒、仕込み水は洋蹄山の湧き水のの軟水、酒造米は北海道の酒造好適米「彗星」「吟風」「きたしずく」です。
水や空気、環境にこだわり、加水調整をしない原酒。北海道の大地から釀される銘酒です。きりっとした辛口で、アルコール度数は16度。飲み方は冷や〜やや冷やがおすすめです。
二世古は4種類で、原料米、北海道酒造好敵米「きたしずく」を100%使用した本釀造酒はすっきりとした口当たりで米の甘みと旨味を感じられる1本です。冷やで飲むのがおすすめです。
中でも二世古の特別純米酒は、辛口の味ですがすっきりとキレがあり、肉料理でも合う日本酒で、辛口好きの方にはおすすめです。
北の銘酒を堪能!北海道の日本酒を楽しもう!
北海道の壮大な自然の力を借りて作られている北海道の日本酒。今回は地元の人達からも支持を得た、人気の銘柄の日本酒を中心にさまざまな種類のお酒をご紹介しました。
北海道というと、カニやイクラ、ウニなどの新鮮な海産物、じゃがいもを代表とする豊富な農作物がイメージされ、まさに食の宝庫。またジンギスカンや石狩鍋などのご当地グルメも魅力的です。
それに伴い、北海道では脈々と受け継がれている伝統の酒蔵が多く、その土地に根付いた銘酒を存分に楽しむことができます。限定品などはお土産に買っていくと喜ばれること間違いなしです。
ぜひお気に入りの日本酒を見つけて、北海道のお酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。