【上海料理】の特徴・魅力を総まとめ！美味しいおすすめ店もご紹介！

日本の家庭でも親しまれている「上海料理」は、中国の４大料理系統の一つです。中国は4000年もの歴史を持ち、日本の約25倍もの自然豊かで広大な国土を持っているため、ひとくちに中国料理といっても、気候や風土の違いから地域によってさまざまな食文化が発達してきました。

そのため中国料理は大きく分けて中国北部の「北京料理」、南部の「広東料理」、西部の「四川料理」と、東部の上海を中心に周辺の蘇州、揚州などで発達してきた「上海料理」の4つの種類に分類されます。

本記事では、中国料理の中でも特に「上海料理」に焦点をあてて、上海料理の特徴や代表的な上海料理、美味しい上海料理が楽しめる人気の中国料理店などをご紹介します。

日本でも馴染みの深い上海料理とは、どのような料理を指しているのでしょうか。まずは、上海料理の特徴からご紹介します。

前述でもご紹介したように、上海料理は中国の上海市を中心に食べられ、中国料理の中でも江蘇料理と呼ばれる菜系に含まれる上海の代表的な郷土料理の一つで、日本でも上海蟹や小籠包などの料理でよく知られています。

前述でご紹介したように、上海料理は中国東部の上海を中心として発達してきた中国料理の1つですが、上海周辺の江蘇省や浙江省は長江の河口にも近いうえに湖や沼も多く、また東側の東シナ海に隣接しているため魚介類が豊富に手に入る地域です。

そのため上海料理には東シナ海でとれる海老や蟹のほか、長江や湖沼などで捕れる淡水魚などを使った料理が多く、特に長江の下流や、蘇州の陽澄湖に生息している上海蟹は上海料理には欠かせない高級食材として人気です。

中国料理というと辛い料理を想像しがちですが、上海料理は基本的には豊富な食材のもつ素材そのものの味を生かした薄い味付けが多く、たくさんの種類の料理を少しずつ楽しむ、いわゆる「飲茶（やむちゃ）」スタイルの食事が多いのも特徴です。

また上海は醤油の産地としても知られ、上海料理にはあんかけ料理や煮込み料理、スープ、塩漬けなども多くあります。上海料理には素朴な味付けのほかに塩辛味、酸味、甘味と香りを基本として、醤油と砂糖を多く使った甘くて濃厚な味付けの料理が多いのも特徴の1つです。

上海は長江の河口に近いため、18世紀以降ほかの地域から移住してきた人々によって大都会になり、さらに19世紀になって開港して外国からの移住者も増えたため、西洋料理の手法や調味料などを取り入れてその影響を受けた上海料理も多くあります。

上海料理には、たとえば西洋料理に多いホワイトソース系の料理や、プディングに近いような料理やデザートなど、伝統的な上海料理と異国の味わいが融合された料理などが多いのもうなずけます。

日本にもなじみの深い上海料理ですが、一般的に良く食べられている上海料理にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、おそらく誰しも一度は聞いたことがあるであろう代表的な上海料理を3品ご紹介します。

様々な種類の料理を少しずつ食べる飲茶スタイルも上海料理の特徴の1つですが、上海料理の飲茶スタイルの中でも特に人気な料理は、やはり「小籠包（しょうろんぽう）」でしょう。

小籠包は、上海料理の中で点心と呼ばれ気軽に食べられる軽食の1つで、見た目は小ぶりな「肉まん」のような形ですが、直径３センチほどの大きさで、どちらかといえばシュウマイに近いものになります。

小籠包は、半ば発酵させた小麦粉をよくこね、円形に薄くのばした皮で豚のひき肉・白菜・椎茸・フカヒレなどを混ぜた具材を包んで蒸したものですが、最大の特徴は具材とともにアツアツのスープ（肉汁）が包まれているところです。

そのため、小籠包を味わうにはレンゲなどに乗せて、スープをこぼさないように具材と一緒に食べるのがおすすめです。代表的な上海料理の小籠包の肉汁は、鶏のゼラチンなど食品用ゼラチンを一緒に混ぜ込んだものです。

小籠包を蒸籠の高温で蒸すことで、このゼラチンが溶けてスープとなっているので美味しいのですが、とて熱いので注意して食べましょう。

次にご紹介する上海料理は上海蟹です。日本で一般的に「上海蟹」という名で知られていますが、正式には「チュウゴクモクズガニ」という名で、秋が旬の上海料理には欠かせない食材の1つです。

上海蟹は日本の蟹よりもやや小さめですが、日本の蟹と同じように様々な調理法で楽しめます。特に人気の調理法は蟹をひもで縛って蒸す「上海蟹の姿蒸」ですが、蒸した蟹の甲羅を開けるとたっぷりと入っている鮮やかな色をした蟹ミソは栄養価も高く絶品です。

また、日本の蟹同様に上海蟹を茹でて食べる「茹で蟹」なども一般的な調理法の1つです。そのほかに上海蟹を生きたまま花椒や生姜とともに紹興酒に漬けた「酔っ払い蟹」、上海蟹の内子と鶏卵を炒めて豆腐とあえた「蟹粉豆腐」など、日本の蟹では味わえない上海蟹メニューもおすすめです。

代表的な上海料理としてご紹介する3品目は、皮付きの豚バラ肉を醤油で煮込んだ「紅焼肉（ホンシャオロー）」です。

紅焼肉は、上海料理には欠かせないたまり醤油「老抽」と酒、砂糖のほか、中国料理の中でも特に煮込み料理に使われることが多いスパイス「八角」や「桂皮」などを加えて、じっくり煮込んだ甘辛い煮込み料理です。

一見、日本の豚の角煮によく似ていますが、色味も味付けも紅焼肉の方が濃いのが特徴です。また、皮付きの豚バラ肉を使っているので、脂身と赤身肉、それにコリコリとした皮の3つの異なる独特の食感が味わえて美味しい、定番のおすすめ上海料理です。

ちょっと難しそうに見える上海料理ですが、最近は混ぜるだけで簡単に作れるレトルトの調味料なども販売されているので、家庭で作っても十分楽しむことができます。

しかし、できれば一度は本場さながらの本格的な上海料理を食べてみたいものです。それには、やはり中華料理店を訪れるのがよいでしょう。ここでは、美味しい上海料理が楽しめる人気の中華料理店を2店ご紹介します。

美味しい本格的な上海料理が楽しめる中華料理店として最初にご紹介するのは、老舗中華料理店の「中国飯店 六本木店」です。

地下鉄日比谷線六本木駅から徒歩で3分、地下鉄都営大江戸線六本木駅からは徒歩5分ほどのところにある「中国飯店六本木店」は、1973年にオープンした歴史ある中華料理店で、落ち着きのあるクラシックでアットホームな雰囲気の店内で、伝統的な上海料理が楽しめると人気です。

北京ダックなどの日本でもよく知られる定番中華料理を始め、上海蟹入り小籠包やフカヒレの姿煮など、本場上海のコックの手による正統派の上海料理が楽しめます。

中国飯店六本木店のおすすめ料理は「上海蟹コース」で、前菜、エビの揚げ物、薬膳蒸スープ、上海蟹の姿蒸し、北京ダック、上海蟹ミソ入りワンタン麺など全8品がついて税込み15400円～様々な上海料理が楽しめます。

また、ランチメニューもA（税込み1200円）、B（税込み1500円）、C（税込み1800円）の3種類があり、それぞれ週替わりで2～3種類のメニューがリーズナブルな値段で楽しめます。

次にご紹介する美味しい上海料理が食べられるすすめの中華料理店は、東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線の表参道駅から徒歩で3分、外苑駅前からは徒歩5分、青山通りから細い路地に入ったところにある、まるで隠れ家のような空間で上海料理が楽しめる「ミモザ（MIMOZA）」です。

ミモザは、ヌーベルシノワの名店「シェフス」で4年半料理長を務めた南シェフが独立して2016年にオープンした中国料理店で、上海で昔から食べられている家庭料理をもとに、素材の味わいや風味を生かした料理を提供している中華料理店です。

ミモザのおすすめメニューは季節ごとに変わるミモザコース（税込み13200円）で、一例をあげると前菜3種、クラゲ大根、ピータン豆腐と薫香、老酒漬け、金華ハムの中国パイ包み、季節野菜の炒め、大海老の素揚げ炒め、オックステールの醤油煮込みなどが堪能できます。

上海蟹が旬の11月からは、上海料理独特の上海蟹の紹興酒漬け（税込み4180円）、上海蟹の豆豉炒め（税込み5060円）、上海蟹の豆腐煮込み（税込み5060円）、上海蟹の担々麺（税込み5060円）などのメニューも味わえるのでおすすめです。

日本にもなじみの深い上海料理の特徴や、代表的な上海料理メニュー、美味しい上海料理の楽しめる人気の中華料理店などをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。ぜひ、本記事でご紹介したおすすめの料理店で、絶品の本格的な上海料理を味わってみてください。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。