店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
豊かな自然が多くの観光スポットを生んでいる「日光」
日光は栃木県にあり、周囲を山に囲まれた小さな都市です。江戸時代、徳川家康・家光の廟地になって以来、日光東照宮の門前町として参拝客で賑わうようになりました。現在も年間約1千万人が訪れる国内有数の観光地です。
日光は歴史ある建造物が数多く残り、世界遺産の日光東照宮・二荒山神社や日光山輪王寺など、日本国内だけでなく、世界に誇れる「日光の社寺」が点在しています。
日本の歴史と古くからの伝統を感じることが出来る日光は、散策するだけでも元気がもらえるようなパワースポットでもあります。
日光は周囲を山で囲まれていることから、大自然を満喫出来る場所としても知られています。華厳の滝や中禅寺湖、日光杉並木、男体山に代表される、有名な絶景スポットが数多くあります。どれも一見の価値がある素晴らしい場所です。
今回の記事を参考に、日光・中禅寺湖を訪れた際には、思い出に残る楽しいひとときをお過ごしください。それでは、ご紹介していきましょう。
日光は一年を通して移りゆく四季を楽しめる
日光と言えば紅葉が美しい秋が有名というイメージが強いです。しかし、同じ日光の中でも、訪れる場所によってベストシーズンは異なり、1年を通して見どころのある観光地です。
日光は都心に比べて標高が高いので、スカイツリーの高さとほぼ同じ世界遺産、『日光の社寺』が位置する山内付近の桜シーズンは4月中旬頃です。一般的な桜の見ごろよりも、2週間ほど遅れています。
桜と言えばソメイヨシノが有名ですが、日光の桜はヤマザクラとシダレザクラが多いことで有名です。普段見慣れた桜とは違う桜を楽しめることも、春に日光を訪れる魅力の1つです。
また、同じ日光でも、日光駅から奥日光湯元温泉まで標高差が約1000mもあるので、場所によって満開に時期が異なります。そのため、長い期間桜が楽しめます。
夏場にはハイキングがおすすめです。標高が高い場所にあるため、夏真っ盛りでも比較的涼しく、シーズンにはハイキングが目的の観光客が沢山訪れます。
「奥日光の湿原」として有名な戦場ヶ原は木道が整備されているので、ハイキングに最適です。戦場ヶ原を目指す道中のハイキングコースでは、湯滝・小滝の白い美しい水が流れる様や、青々とした木々を眺めながら歩くことが出来ます。
また、コースはほとんどが下り坂になっていますので、高齢者やハイキング初心者でも歩きやすいコースになっています。
秋の日光・中禅寺湖周辺は、どこを訪れても美しい紅葉を見ることが出来ます。観光客の数も年間を通して最も多いのが秋です。歩いて散策するのも良し、いろは坂から奥日光まで紅葉を横目に車で移動するのも良いでしょう。
車で移動する場合は、秋の観光シーズンにはかなり渋滞が予想されますので、朝早めに出かけた方が良いでしょう。様々な必見スポットがあるため、事前にどこを訪れたいかチェックしてから出かけることをおすすめします。
日光は標高が高い場所にあるため、冬の寒さは厳しく、場所によっては積雪量も多くなります。冬の観光は雪対策が必要な日もあるので、観光が大変と感じることもありますが、冬の日光・中禅寺湖も美しく、新たな楽しみが広がります。
日光東照宮などの観光スポットが、雪化粧に染まる姿を見るのも楽しみのひとつですが、何といっても氷瀑が有名な「華厳の滝」は必見です。四季折々で様々な表情を見せてくれる「華厳の滝」ですが、おすすめは冬です。
外気温が氷点下まで下がっているので、水しぶきや流れ落ちる水がそのまま凍り、地上に向かって伸びる様をみることが出来ます。より近くで氷瀑を体験したい場合は、有料エレベーターで観瀑台まで上がることをおすすめします。
日光を代表する湖「中禅寺湖」とは
日光国立公園内、奥日光の入り口に位置する、海抜高度1269m、日本屈指の標高を誇る湖が、中禅寺湖です。周囲約25km、最大の水深は163mの大きな湖です。栃木県で最大、日本の湖沼の中でも25番目の面積を誇ります。
中禅寺湖の始まりは2万年前!
今から約2万年前、男体山の噴火により流れ出た溶岩で渓谷がせき止められ、中禅寺湖の原形が出来たと言われています。華厳の滝は、中善寺湖の湖水が地中から浸み込み、噴出したものです。
中禅寺湖は、伝承によると勝道上人が男体山に登り、日光を開山した時に発見されたとされています。以来、中禅寺湖は男体山と共に山岳信仰の対象となりました。
その後、様々な祈祷や祭祀が行われ、現在でも船禅頂と呼ばれる中禅寺の古儀では、中禅寺湖の霊場である薬師堂跡(八丁出島)、日輪寺跡(五大尊)、勝道上人墓所(上野島)、千手観音堂跡(千手ヶ浜)を供養船で巡拝する行事が行われています。
江戸時代に入り、日光東照宮などが造営されと、周辺の土地も開発され、1741年には中禅寺湖湖畔に茶屋が軒を連ねるようになりました。1804年ごろには6軒の茶屋が営業していたそうです。
中禅寺湖から見える景色は絶景スポットとして人気があります。中禅寺湖の北側には男体山、北西には戦場ヶ原が広がり、ボート、キャンプ場といった施設もあります。
もともとは堰止湖のため、魚は生息していませんでしたが、明治時代より放流が行われるようになり、現在ではマス類をはじめ24種の魚種が生息しています。
男体山のふもとに広がるのどかな湖畔は四季折々の表情を楽しめます。紅葉の名所としてだけでなく、千手ヶ浜という場所にある砂浜では、樹齢200年以上のミズナラや、赤・白のクリンソウなどの美しい植物を見ることが出来ます。
外国人の避暑地になっていた歴史も
中禅寺湖周辺は、夏場に向けて蒸し暑くなる日本の中でも、比較的梅雨の影響が少ない穏やかな気候のため、明治から昭和初期にかけては外国人の避暑地として賑わいました。
1878年、イギリスの女性旅行家イザベラ・バードが中禅寺湖を訪れ、その風景を絶賛したと言われています。欧米を連想させる日光周辺の山々と湖の絶景から、欧米を連想させたのでしょう。
明治天皇も「幸の湖」と名付けるなど、景勝地として中禅寺湖の名声は日本国内に広がっていきました。その後、中禅寺湖は華厳の滝や戦場ヶ原、二荒山神社中宮祠、中禅寺などと言った名勝や旧跡と共に、奥日光の観光地として開発されました。
一方で、最盛期には大使館や外交官の別荘が、約40棟以上も建てられました。現在もフランスやベルギーなどの、大使館別荘が建てられています。
日光・中禅寺湖のおすすめシーズン!
日光・中禅寺湖を観光で訪れる時期は、年中いつでも楽しめますが、やはりおすすめシーズンというものがあります。ここからは各場所や観光の目的ごとの、訪問おすすめシーズンをご紹介してまいります。
初夏のツツジが可愛らしくておすすめ
奥日光に春の訪れを告げるのが、ツツジの開花です。奥日光は標高が高いため、平地と比べると植物の見ごろも少しずつずれていきます。中禅寺湖の湖畔で咲き誇るツツジとシャクナゲは、5月下旬から6月にかけて最盛期を迎えます。
中でも可愛らしくておすすめなのが、北岸の辺りで見ることが出来るツツジです。千手ヶ浜から栃窪へ向かう道中はどこを見ても薄い紫色がかったトウゴクミツバツツジが咲き乱れ、まさに見ごろと言えます。
また、トウゴクミツバツツジより開花は少し遅れますが、白色のシロヤシオも開花が始まる時期ですので、初夏に中禅寺湖を訪れる際は、ツツジにご注目ください。
沢山のツツジが咲き乱れる中を散策するのは、ツツジのトンネルを歩いているような気分になれるので、小さなお子様にも楽しめること間違いなしです。その他、オオヤマザクラやカエデの花、足元にもスミレの仲間なども見られます。
秋の紅葉も楽しめる!見頃は10月
続いては、日光と言えば紅葉と言えるほどの季節・秋の見どころをご紹介します。観光客の数が一番多いシーズン何といっても秋です。一般的には11月ごろから見ごろをむかえる紅葉ですが、日光・中禅寺湖の紅葉の見ごろは10月と少し早めです。
見頃の時期は約2週間ほどと短いですが、男体山や中禅寺湖畔の紅葉が湖面に映し出され、まさに絵画のような美しい光景が見られます。
一般的な紅葉シーズンが始まる11月上旬ごろには、既に落葉が始まってしまいますので、日光・中禅寺湖に紅葉狩りに出かけるのであれば、10月に計画を立てましょう。
奥日光トップクラスのカエデ類の多さは圧巻
日光・中禅寺湖で見られる紅葉の種類は、カエデ・ナナカマド・ミズナラ・ブナなどです。カエデ類の多さは奥日光でもトップクラスで、中禅寺湖周辺を散策したり、中禅寺湖スカイラインをドライブしながらでもカエデの美しい紅葉が楽しめます。
紅葉のライトアップは実施されていないので、紅葉狩りに出かける時間は午前から日中がおすすめです。紅葉の絶景を楽しめるスポットは、中禅寺湖スカイライン第1駐車場、半月山展望台などがあります。
半月山展望台は、奥日光が一望出来る鑑賞スポットです。男体山と中禅寺湖の眺望が目の前に開け、八丁出島の美しい紅葉や広大な山々に色づく紅葉が楽しめます。
中禅寺湖周辺の紅葉スポットの中でも、特におすすめしたいのが、イタリア大使館別荘記念公園からの眺めです。記念公園の駐車場から散策路を歩いていくと、赤や黄色に紅葉した木々の枝の間から中禅寺湖や男体山などの眺めを楽しめます。
美しい紅葉を眺めていると、時間の経つのも忘れてしまい、ずっと湖畔で座って紅葉鑑賞をしたくなる、そんな場所です。
日光・中禅寺湖で遊覧船に乗ってみよう
日光・中禅寺湖を周遊する遊覧船から、豊かな自然に囲まれた広い中禅寺湖の湖面を堪能することが出来ます。営業時間は、船の駅中禅寺湖を始発として9時半~15時半となっています。ただし、冬季は10時半が始発となるので、気をつけてください。
1周フリー乗車券を購入すると、1日何回でも乗り降りが可能になります。周遊コースは、中禅寺湖を1周するコースと、6月中のみ期間限定の千手ヶ浜コースの2つがあります。
また、紅葉シーズンになると、中禅寺湖上を一周する「もみじ廻りコース」が運行されます。船の駅中禅寺を出発したらノンストップで一周しますが、肝心な紅葉スポット周辺に来ると減速するので、落ち着いて紅葉観賞が出来ます。
四季折々の風景を船上から楽しめる
中禅寺湖の豊かな自然を見るのに、遊覧船はうってつけの乗り物です。男体山や白根山の雄姿を間近に体験しながら、湖岸の新緑や紅葉の美しさを堪能することが出来ます。
遊覧船観光は年中おすすめですが、特に紅葉シーズンでは、360度紅葉に囲まれて、どこを見れば良いか迷ってしまうほどの絶景が目の前に広がります。
6月限定の千手ヶ浜コースでは、千手ヶ浜で下船すると、辺り一面のクリンソウという紫色の可愛らしい花が咲き乱れる様子が見れます。また、海のように青い綺麗な中禅寺湖の眺めが見れたり、原生林が生い茂る様子も観察出来ます。
中禅寺湖を1周する途中で、八丁出島という少し突き出した島の近くを通過します。自然が長い年月をかけて生まれた独特の形状で、強烈なインパクトがあります。紅葉シーズンの八町出島は、色とりどりの鮮やかな紅葉で覆われます。
色とりどりになる理由は、赤・黄色・緑色の30種類以上の樹種が混在しているためといわれています。そのため、八丁出島全体が色とりどりの紅葉に覆われ、観光客の目を惹きつける、まさに絶景スポットとなっています。
中禅寺湖周辺の重要文化財を見に行ける
中禅寺湖1周コースの途中で、立木観音で下船すると、中善寺湖の名前の由来となった中善寺にすぐ向かうことが出来ます。台風による土石流で一時中禅寺湖に沈みながらも、奇跡的に失われることがなかった立木観音が祀られています。
立木観音が祀られている「中禅寺」は中禅寺湖の名の由来となったもので、坂東三十三観音霊場・第十八番札所として、数多くの巡礼者を集めている場所でもあります。
現在では「中禅寺」は世界遺産「輪王寺」の別院として有名な観光スポットですが、当時は修験道の僧たちの厳しい修行の場として知られていました。
「中禅寺」では、立木観音以外にも波之利大黒天堂や諸願成就の梵鐘、身代わり瘤などの重要文化財を見学することが出来ます。更に、恋愛成就や強力なパワースポットとしても有名です。
また、中善寺の階段を登ったところにある「五大堂」は、中禅寺湖を眺める絶好の穴場スポットになっています。春には桜、秋には黄色の紅葉が眼下に広がります。
知る人ぞ知る、穴場スポットですので、紅葉シーズンでもそれほど混み合うこともなく、時間の許す限り、中禅寺湖と男体山の大自然を眺めることが出来ます。
住所 | 栃木県日光市山2300 |
電話番号 | 0288-54-0531 |
日光・中禅寺湖周辺のグルメをチェック!
奥日光・中禅寺湖周辺は、ますやわかさぎをはじめとした、おすすめグルメが満載のグルメスポットでもあります。沢山のお店が並んでいるので、グルメな方でなくてもどこのお店でランチしようかと迷ってしまいます。
ここからは、奥日光・中禅寺湖で厳選した、ランチに利用したいおすすめグルメスポットをご紹介してまいります。もちろんランチ以外でも利用出来るお店ばかりなので、ディナーや軽食目的で訪れるのもおすすめです。
奥日光の食材を楽しめる「手作りの味タロー」でランチ
中禅寺湖畔から1本通りを入ったところの山側にある、おすすめグルメのお店が「手作りの味 タロー」です。奥日光・中禅寺湖のます・わかさき・湯葉をはじめ、オーナー一家が地元の山で採取してきた旬のグルメ食材を使っています。
おすすめはタロープレートランチで、湯葉刺しや舞茸の刺身、わかさぎの唐揚げ、 山椒味噌田楽、季節の和えものなどがワンプレートに並びます。ランチを始め、「手作りの味 タロー」で使用している食材全ては季節毎に変わります。
限定のプレートランチですので、早めの来店してオーダーすることをおすすめします。アットホームな雰囲気のお店で、旅の疲れを癒したり、日光のグルメを堪能出来るランチをゆっくり楽しんだりして寛ぎの時間を過ごせます。
その他のおすすめランチメニューは、豚の生姜焼き丼ランチ、湯葉ときのこのクリームスパゲッティなどです。ランチだけでなくディナー営業も行っています。
夜になると食事だけでなく、アルコールを楽しんだりカラオケも出来る居酒屋のような雰囲気のお店に様変わりします。楽しみ方はグルメ目的だけではないようです。
気さくな雰囲気のオーナーが置く日光の四季折々の穴場の観光スポットを教えてくれるそうなので、話しかけてみることもおすすめします。「手作りの味 タロー」はピンクの建物が目印です。
住所 | 栃木県日光市中宮祠2478 |
電話番号 | 0288-55-0711 |
中禅寺湖産ひめますを味わえる「中禅寺観光センター」
「中禅寺観光センター」は、日光・中禅寺湖観光のちょっとした休憩やランチにおすすめのグルメスポットです。館内には、カフェコーナーや中禅寺湖のお土産が購入出来る売店、レストランがあります。
レストランでは、日光名物のゆばを存分に使用した、ゆば御膳や、鴨鍋定食、わかさぎ定食などがあります。目玉は何といっても鴨鍋定食についてくる、中禅寺湖で獲れた地元グルメ・ひめますの塩焼きです。
日光ならではのグルメを堪能出来るランチは老若男女を問わず人気となっています。日光のグルメを堪能しながら窓から中禅寺湖の美しい景色を眺めることが出来る、隠れ観光スポットでもあります。
住所 | 栃木県日光市中禅寺湖畔中央 |
電話番号 | 0288-55-0042 |
日光・中禅寺湖へのアクセス方法
それでは、日光・中禅寺湖へのアクセス方法についてご紹介します。ご紹介するのは、首都圏を起点とした、様々な交通機関を利用した場合のアクセス方法になります。
大阪方面や東北地方など、首都圏以外の場所から日光・中禅寺湖を観光する場合も、直接日光に向かう新幹線等はありませんので、まずは東京駅を目指してください。
マイカーで行くなら「いろは坂」経由で
まず始めに、首都圏からマイカーを利用して日光・中禅寺湖へとアクセスする方法についてご案内します。特に紅葉シーズンやゴールデンウィークなど、日光に観光客が集まる時期は「いろは坂」が混雑することが予測されます。
混雑が予想される場合は注意してください。わき道などの逃げ場がないため、渋滞に引っかかってしまうと車はほぼ動かなくなってしまいます。マイカーを利用する場合は時間に余裕を持って計画をたてましょう。
首都圏からは「東北自動車道」を使い宇都宮ICを目指します。宇都宮ICを通過後は、「日光宇都宮道路」を走り、清滝ICへと向かいます。宇都宮ICから清滝ICまでの所要時間は、スムーズにいけば約20分ほどです。
清滝ICから「いろは坂」を通ると、中禅寺湖に到着します。紅葉シーズンには、「いろは坂」を通る間にも紅葉を楽しむことが出来る、見どころのある道です。
JR日光駅または東武日光駅からバスに乗っていこう
JR日光駅もしくは東武日光駅から中禅寺湖行きの東武バスが出ています。東武バスに乗車すると、中禅寺温泉のバス停まで約50分で到着します。
比較的運行本数はありますので、急ぎでなければバスのダイヤの心配は必要ありませんが、朝が早くに出かける場合や帰宅時間が決まっている場合は、事前に時刻表を確認しておいた方が良いでしょう。
日光・中禅寺湖で奥日光の風景を楽しもう!
これまでご紹介してきたように、日光・中禅寺湖は自然豊かな観光地であることから、四季折々の風景を楽しむことが出来ます。どの季節に訪れても楽しい場所ですが、やはりおすすめは春と紅葉の秋です。
また、ランチなどで、日光・中禅寺湖ならではの地元グルメを堪能するのも楽しみのひとつです。日常の喧騒から離れ、360度広がる大自然を満喫する時間はかけがえのないものとなるでしょう。