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さつまいもは焼き芋で食べると嬉しい効果がたくさん!
「さつまいも」はヒルガオ科サツマイモ属の植物であり、甘藷(かんしょ)とも呼ばれています。さつまいもの生まれはメキシコを中心とする熱帯アメリカで、紀元前800~1000年には中央アンデス地方でさつまいもが作られていたようです。現在は世界中の生産の約9割がアジアです。
焼き芋やふかし芋などおやつや献立にもおすすめのさつまいもは、1600年頃に中国から日本へ伝わってきました。日本では琉球(沖縄県)から薩摩(鹿児島県)に伝来したためにさつまいもと呼ばれていますが、中国から渡来したことからかつては「唐芋」と呼ばれていたといいます。
さつまいもは八代将軍吉宗の時代に全国に広まりました。さつまいもは焼き芋など様々な調理法で利用されており、鹿児島県では江戸時代より芋焼酎が盛んに造られています。鹿児島県のシラス台地は琉球から持ち帰ったさつまいもの苗の栽培に適しており、芋焼酎造りが定着したようです。
本記事では焼き芋や大学芋などのおやつや惣菜に役立つさつまいもを特集し、さつまいもを焼き芋で食べるおすすめポイントや焼き芋に一押しの品種、さらには時短の焼き芋調理法などをご紹介します。柔らかくて甘く、子供やお年寄りの方でも食べやすい焼き芋の魅力をまとめました。
さつまいもを最も生産している地域は鹿児島県で、次に茨城県、千葉県と続きます。さつまいも自体は各都道府県で生産されていますが、北海道や東北地方などの寒いエリアではあまり生産量は多くありません。さつまいもを育てるのに適した温度は20~30度といわれています。
焼き芋にして食べることもあるさつまいもの旬は秋のイメージですが、秋から冬に掛けて食べ頃の時期を迎えます。さつまいもの収穫時期は8~11月頃になるものの、2~3か月の間で貯蔵することにより、水分が抜けてより美味しいさつまいもになるようです。食べ頃は10~1月でしょう。
さつまいもを焼き芋で食べるメリット
古来より食べられてきたさつまいもには様々な調理法があり、シンプルな焼き芋はもとより、茹で・蒸し・煮るなど幅広い調理法でアレンジ出来るでしょう。焼き芋を除くレシピには甘煮やバター醤油炒め、サラダなどもあり、おやつには芋餅もおすすめです。
こちらではさつまいもを焼き芋にすることで得られるメリットをご紹介しましょう。焼き芋は調味料や他の具材を使わない素朴な食べ方ですが、風味がアップするなどの長所があるいといいます。それでは見ていきましょう。
さつまいもの甘味がアップ
さつまいもの甘み成分はショ糖やブドウ糖、果糖及び麦芽糖ですが、生芋には麦芽糖は含まれていません。加熱することにより麦芽糖が増えることが分かっており、蒸した場合は約12.6%、焼き芋であれば約15.4%増加したというデータがあります。これはベータアミラーゼによるものです。
さつまいもは焼き芋など加熱調理することでベータアミラーゼが糊化デンプンに作用し、麦芽糖を生成するためだといわれています。ベータアミラーゼが活性化する最適温度は50~55度、70度前後とされ、適温を維持した焼き芋の作り方であれば、一層甘味が増した焼き芋になるでしょう。
焼き芋は食物繊維が多くとれる
さつまいもの食物繊維は100gあたり約3.8g含まれています。焼き芋の総食物繊維量は約3.5%含まれており、100~500gの焼き芋を1人1回食べた場合に食物繊維の摂取量は約3.5~17.5gになるというデータがあります。仮に平均300gの焼き芋を食べれば約10.5gの食物繊維量を摂取できます。
約10.5gの食物繊維摂取量は一日の目標摂取量の半分程になるようです。さつまいもを焼き芋や蒸し芋など加熱調理した場合は総食物繊維の定量値が17~40%増加し、特に不溶性食物繊維が増えるといわれています。不溶性は水に溶けない性質を持ち、水溶性は水に溶ける食物繊維です。
ビタミンCは壊れにくい
さつまいもにはビタミン類やポリフェノール類、ヤラピンなどの成分が含まれています。果実や野菜に含まれるビタミンCはアスコルビン酸酸化酵素であり、加熱などによる酸化・分解、さらに水溶性のため茹でることで損失が大きいといわれています。
さつまいもは焼き芋や蒸し芋に加熱した場合、他の野菜に比べてビタミンCの残存率が高く、大変安定しているようです。焼き芋など加熱調理したさつまいもにビタミンCが残る理由には、糊化でんぷんによってビタミンCが保護されるためといわれています。
焼き芋におすすめのさつまいもの品種
美味しい焼き芋に仕上げるためには素材の選び方も大切でしょう。スーパーマーケットなどでさつまいもを選ぶ際は皮の色味が均一で鮮やかなものや、表面に張りと艶があるものを選ぶと良いようです。
「紅はるか」
焼き芋に一押しの品種、一つ目は「紅はるか」です。紅はるかは「九州121号」に皮色や食味が優れる「春こがね」を交配し育成させ、2010年に品種登録されたさつまいもです。焼き芋や蒸し芋に人気の紅はるかは糖度が高く、麦芽糖が占める比率が高い傾向にあり、上品な甘さも特徴でしょう。
果肉の色は黄白色で、やや粉質のさつまいもですが、焼き芋にするとしっとりした肉質になります。焼き芋にした紅はるかは「安納芋」に比べられるほど甘く、旬を迎える11~1月のおやつにスーパーマーケットや青果店などで手に取る人もいます。蒸し芋や焼き芋におすすめの品種です。
「シルクスイート」
「シルクスイート」は2012年から種苗の販売が開始されたさつまいもで、「春こがね」に「紅まさり」を交配させた品種です。シルクスイートの形状は紡錘形をしており、表皮は濃い紅色で、果肉はクリーム色です。収穫して間もない焼き芋はやや粉質ですが、貯蔵すれば粘質に変わります。
シルクスイートの焼き芋には十分な甘味があるものの、後口の残りにくい品の良い甘さが美味しいと評判で、濃厚な甘味の焼き芋が苦手な人におすすめのさつまいもでしょう。収穫時期は9月下旬から10月にかけてですが、約1か月寝かせてから出荷されるようです。
「パープルスイートロード」
焼き芋にしても美味しいさつまいもの一つは「パープルスイートロード」です。パープルスイートロードは農研機構が開発した品種で、アントシアニン色素を含有する紫さつまいもになります。一般的に紫芋は甘くないものが多いですが、パープルスイートロードには十分な甘味があります。
外見は紡錘形で、果皮の色は濃赤紫から赤紫色をしており、果肉の色はやや赤味を帯びた紫色をしています。焼き芋など加熱した場合は生の状態とは異なり、青みのある紫色になるようです。焼き芋にした時の食感はホクホク系で、甘味はしつこくなく食べやすいさつまいもでしょう。
「安納芋」
焼き芋にした時の濃厚な甘味が特徴的なさつまいもは「安納芋」です。安納芋は鹿児島県南部に位置する種子島の特産のさつまいもですが、ルーツはインドネシアのスマトラ島北部のセルダンといわれています。海に囲まれている種子島の土壌はミネラルが豊富で、栽培に適しているようです。
安納芋には赤い表皮の「安納紅」と表皮の色が白い「安納こがね」のさつまいもがあり、焼き芋にするとねっとりした食感になります。糖度は生でも16度あり、焼き芋など加熱すれば約40度になるといわれています。安納芋は濃厚な甘味とねっとりした食感を味わえる焼き芋がおすすめです。
時短で焼き芋!おすすめ調理法
日本の懐かしい秋の風景の中には石焼き芋や、落ち葉を集めて焼いた焼き芋をおやつに食べる場面もありました。石焼き芋は加熱された石を利用してさつまいもを焼く方法で、小石から遠赤外線が放射されてゆっくり加熱することにより、通常の焼き方より甘いさつまいもに仕上がるようです。
昔は焼き芋屋が屋台や軽トラックに専用の釜を積み、住宅街をゆっくり走行して販売していましたが、現在はあまり見掛けないといいます。こちらでは自宅で簡単に美味しい焼き芋を作る方法をご紹介します。さつまいもを使った時短のおやつを作りましょう。
電子レンジで10分!
電子レンジを使ってさつまいもを加熱すれば、時短で焼き芋を作ることもできます。焼き芋の時短クッキングに必要な食材はさつまいものみで、他にキッチンペーパーを用意しましょう。先ずはさつまいもを水で洗い、水を含ませて軽く絞ったキッチンペーパーでさつまいもを包みます。
さらにキッチンペーパーで包んださつまいもをポリ袋に入れる方法もあります。次に耐熱皿に乗せて電子レンジ500Wで約2分加熱し、さらに200Wの解凍モードで約10分加熱する時短クッキングです。また、650Wで1分加熱後、200Wで10分温めるやり方もあります。
加熱したさつまいもはキッチンペーパーを外し、粗熱が取れるまで冷ましてください。硬い場合は数分加熱しましょう。なお、さつまいもの大きさや電子レンジの種類によって加熱時間を調整してください。
腹もちが良いからおやつにも!さつまいもはやっぱり焼き芋
今回はさつまいものおすすめの食べ方である焼き芋をご紹介しました。焼き芋はさつまいもの品種によって甘味や食感が異なるため、様々な種類の食べ比べも楽しめるでしょう。また、電子レンジを使えば時短でおやつを作ることも可能です。