今更聞けない【豆乳】の効果を徹底解説！栄養を無駄にしない飲み方は？

豆腐を食べる文化が古くから根付いている日本では、豆腐作りの過程で作られる豆乳も人気アイテムです。見た目は牛乳によく似ているので、グラスに豆乳と牛乳を入れて並べると、どちらが豆乳・牛乳なのか分からなくなります。

ただしそれぞれのグラスを口に近づけると、においの違いで豆乳と牛乳の区別がつきます。牛乳は漢字を見てもわかる通り、牛の乳汁が原料の動物由来の飲み物です。

これに対して豆乳は豆大豆が原料の植物由来飲み物なので、においですぐに判別が可能です。牛乳は古くから栄養効果の高い飲み物として学校給食に使われてきたので、「においが苦手」という人もいますが、それほど多くはありません。

これに対してダイエットや健康維持のために近年ブームになっている豆乳は大豆のしぼり汁のことなので、大豆特有の青臭いにおいが強いです。

それゆえに「豆乳のにおいが嫌い」「飲みにくい」という意見も目立ちます。このにおいは豆乳の風味でもあるので、牛乳とは違い豆乳は好き・嫌いがはっきり分かれるのも特徴です。ちなみに豆乳は、大きくわけると「無調整豆乳」と「調整豆乳」の2種類があります。

無調整豆乳・調整豆乳とも原材料に大豆が使われている点は共通しますが、調整豆乳の方が飲みやすいのでおすすめです。

植物由来で栄養効果も高い豆乳は、リバウンドなしのダイエットや健康維持に役立てたい人にも人気ですが、継続的に飲む場合は飲みやすさを重視した調整豆乳のほうがよいでしょう。

植物由来のドリンク・豆乳には無調整豆乳と調整豆乳がありますが、その違いは原料に含まれる成分の違いで区分されます。簡単に豆乳について解説するなら、「にがりを入れる直前の大豆汁」という説明が最も分かりやすいでしょう。

ちなみに豆乳ににがりを加えた食材は、和食の定番食材・豆腐です。ただし豆乳を作るには、とても手間がかかります。まず使用する大豆は水に浸して柔らかくしなければいけません。さらに柔らかくなった大豆は、豆乳を作るためにすりつぶします。

もちろんこれだけの作業では豆乳になりません。すりつぶした大豆に水を加え、時間をかけて汁を煮詰めます。程よい加減に煮詰めた大豆汁は、かすを取り除くためにこします。こうしてできた汁が豆乳で、豆乳ににがり（凝固剤）を混ぜると豆腐の完成です。

なお豆乳には2種類のタイプがありますが、どちらのタイプも「大豆を浸す→すりつぶす→水と一緒に煮詰める→汁をこす」の工程は同じです。ただしこの2種類は、「たんぱく質含有率」と「大豆固形物割合」の違いがあります。

JAS（日本農林規格）によってこの2種類の違いは細かく指定されているので、規定に基づいて「無調整豆乳」または「調整豆乳」とパッケージに表示しなければいけません。

なお無調整豆乳は、たんぱく質含有量が3.8％以上、大豆固形物が8％以上でなければ無調整豆乳として販売することはできません。飲みやすさが人気の調整豆乳はたんぱく質含有量が無調整豆乳よりも少なく、3.0％以上であれば問題ありません。

調整豆乳は大豆固形物の割合も6％以上と低めなので、砂糖や塩を加えて味付けしているのが特徴です。飲みやすさと手軽さを追求した「豆乳飲料」は、たんぱく質含有量が0.9％以上なので、低カロリーで飲みやすい商品がたくさんあります。

なお無調整豆乳は飲み物としてもおすすめですが、たんぱく質含有率と大豆固形物の割合が高いほど「濃厚な大豆の旨味と風味が特徴の豆乳」なので、料理用食材としてもおすすめです。

大豆をたっぷり使って作られる豆乳は、大豆の栄養効果を効率よく摂取できるおすすめアイテムでもあります。別名・畑の肉と呼ばれる大豆は豆乳のほかにもさまざまは食品・調味料の原料として使われていますが、液体状で販売される豆乳は使いやすさと手軽さが人気です。

大豆には多くの栄養成分が含まれていますが、中でも特に注目されるのは食物繊維とたんぱく質でしょう。大豆に含まれる食物繊維は25.65g／100gなので、少量でも一日に必要な食物繊維が簡単に摂取できます。

またたんぱく質の含有量も高く、100gで換算すると52.95gです。しかも大豆に含まれるタンパク質は植物性たんぱく質なので、ダイエットにおすすめのたんぱく質といえます。

さらにビタミン類、葉酸、カリウム、カルシウム、亜鉛などの栄養成分も豊富に含まれているので、これらの栄養成分効果の多くが豆乳から摂取できる点も魅力です。

豆乳の栄養効果には、原料の大豆に多く含まれる大豆イソフラボンによる栄養効果が期待できます。大豆イソフラボンの栄養効果の特徴は、女性ホルモンとよく似た効果を発揮する点にあります。

そのため大豆イソフラボンの栄養効果を上手に活用すれば、ちょっとしたことでもバランスが崩れやすい女性ホルモンの代わりとして効果を発揮します。特に女性ホルモンが原因とみられるガンや体調不良にも、大豆イソフラボンの栄養効果が役立ちます。

さらにカルシウムも豊富に含むので、カルシウムの栄養効果によって骨の健康維持に活用するのもおすすめです。

豊富な栄養成分の中には、脳細胞を元気にする栄養効果が人気のレシチンがあります。レシチンの栄養効果は脳細胞以外にも発揮されますが、その他の栄養効果も細胞の再生に関する働きが注目されます。

そのため脳細胞が常に新しい細胞に生まれかわる働きがあるレシチンの栄養効果は、加齢による脳の老化が気になる人におすすめです。

豆乳によって得られる栄養効果は、他にも多数あります。特に豆乳の栄養効果は体の中から健康になりたい人におすすめなものが多いです。大豆にも多く含まれるビタミン類は豆乳にも多く含まれているため、ビタミン類による栄養効果も期待できます。

また体内の塩分を調整する影響効果があるカリウムも、豆乳でおすすめの栄養効果です。カリウムには摂り過ぎた塩分を体から排出する栄養効果があるので、積極的に摂取したい栄養成分といえます。

カリウムが豊富な食材もありますが、飲み物でカリウムの栄養効果が得られるところは豆乳の魅力でしょう。なお腸の健康に効果があるオリゴ糖も、豆乳で人気の栄養効果です。

オリゴ糖にもいろいろな種類がありますが豆乳のオリゴ糖は大豆由来なので、大豆由来のオリゴ糖を摂取すると、腸内に繁殖する乳酸菌やビフィズス菌のエサになります。菌は生き物ですからエサが豊富で繁殖に適していれば増えますし、その逆なら減少します。

なおこれらの菌が増殖すると腸内の善玉菌が増えるので、オリゴ糖の栄養効果は腸の健康維持にも役立つのです。

大豆の栄養効果が広く知られるようになると、大豆を原料とした豆乳の栄養効果も注目されるようになりました。中でも豆乳の栄養効果にダイエットも含まれることが注目されてからは、豆乳飲料や豆乳を使ったレシピなども人気です。

豆乳に多く含まれるたんぱく質は、「大豆たんぱく質」と呼ばれています。3大栄養素の1つであるたんぱく質がダイエットと関係が深い理由は、動物性よりもカロリーが低いことが理由ではありません。

もちろんダイエットはカロリーコントロールも重要ですが、たんぱく質が不足すると脂肪が燃焼しにくい（脂肪を貯めやすい）体になります。

これではいくらダイエットのためにカロリーコントロールをしても、イメージ通りの成果は得られません。そこで脂肪が燃えやすい体にするために、大豆たんぱく質の栄養効果を活用して基礎代謝を高めます。

このように必要な栄養成分をきちんととりつつ基礎代謝を高める生活習慣を身に付けることが、豆乳でダイエットを続ける際には重要です。

「豆乳＝ダイエットに良い」といわれるのは、豆乳に含まれるサポニンの栄養効果が効率よく発揮されるからです。ダイエットの敵・脂肪は、血液の中にも含まれます。

そのため血液中の脂肪量が増えると、体中に脂肪がつきやすくなります。ところがサポニンには血液中の脂肪をきれいに流してくれる栄養効果があるので、ダイエットにも役立つのです。

豆乳と牛乳の決定的な違いは、たんぱく質の性質にあります。大豆から作られる豆乳は植物由来のたんぱく質なので、脂肪になりにくいです。高たんぱく質ですが低カロリーなので、ダイエット中にもおすすめの食材といえます。

牛乳も豊富な栄養を含んでいますが、動物由来のたんぱく質なので、豆乳よりも高カロリーです。そのため健康維持のためにはどちらの栄養効果も魅力的ですが、ダイエットを目的に摂取する場合は、豆乳の栄養効果を選んだ方が良いでしょう。

さまざまな栄養効果が人気ですが、せっかくの栄養成分を無駄にしないためには、摂りすぎに注意することが重要です。外国では朝食代わりに甘い豆乳を飲む習慣がありますが、日本では豆乳のほかにも大豆食品が多数あります。

納豆や豆腐も大豆が原料ですし、味噌・醤油も大豆から作られます。これらの食材からも大豆の栄養効果が得られるので、「1日にとる豆乳の量に気を付ける」ではなく「豆乳を含む大豆製品の摂取量を1日の上限内に抑える」が効果を無駄にしないポイントです。

話題の豆乳は、豆乳の栄養効果だけでなく大豆の栄養効果もとれるおすすめアイテムです。飲みにくさが気になる人も多い豆乳ですが、フレーバー入りドリンクなら気軽に栄養効果が得られます。

なお豆乳の栄養効果は調理しても失われないので、飲むだけでなく料理にも積極に取り入れるのが栄養効果を高めるおすすめの方法です。