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鏡餅やしめ縄などの正月飾りはいつまで飾るのかを解説
年末大掃除のあわただしい中、同時進行で進めなければいけないのが正月飾りです。正月飾りは地域の風習などによって多少内容が異なることもありますが、オールドスタイルの正月飾りといえば「鏡餅」「しめ縄(注連縄)」「門松」の3点セットでしょう。
鏡餅・しめ縄・門松のスタイルも現代と昔ではかなり形・デザイン・サイズが変わっています。昔は各家庭や地域住民たちと一緒に手作りをするのが一般的だった鏡餅・しめ縄・門松ですが、今ではホームセンターや通販サイトなどでお取り寄せするのが人気です。
ただし住宅事情の変化によって「オールドスタイルの正月飾りが使えない」ということもあります。なお王道の正月飾り3点(鏡餅・しめ縄・門松)は、形やデザインよりも「飾り方」「飾る場所」「いつからいつまで飾るのか」の方が重要です。
「なぜ飾り方や飾る場所が決められているのか」「いつまでに片づけるのか」「撤収した鏡餅・しめ縄・門松の処分はどうするのか」も、各正月飾りの意味や由来を知ればわかってきます。
それぞれの正月飾りが持つ意味
「鏡餅」「門松」「しめ縄」を自宅に飾るということは、基本的に正月以外にはないでしょう。鏡餅や門松は昔ながらの風習の影響が強いですが、しめ縄を飾るのは神道(神社)の考え方が基本にあります。
ただし神社のしめ縄と正月飾りのしめ縄では若干意味が違うため、飾り方や飾る場所が通常とは異なります。そこでそれぞれの飾り方・飾る場所を解説する前に、正月飾り3点(鏡餅・しめ縄・門松)の意味を分かりやすご紹介しましょう。
鏡餅
正月飾りの中でも神道の考え方が強く表れているのが、丸い形をした餅を重ねた正月飾り「鏡餅」です。鏡餅の意味には諸説ありますが、「三種の神器を表している」といわれています。
三種の神器は「鏡」「剣」「玉」の3種を組み合わせたもので、現在では皇位継承の際に使われる日本皇室特有のものですが、もともとは時の支配者が「支配者であることの象徴」として所持していたといいます。
正月飾り・鏡餅といえば、白い餅の上にだいだい(みかん/オレンジ色の柑橘類)をのせるのが一般的です。今では一部地域で伝わる飾り方となっていますが、串に刺した干し柿を横にしてのせる飾り方もあります。
「鏡餅=三種の神器」として説明するには、「餅」「だいだい」「串に刺した供物」の3点で説明した方がわかりやすいので、ここでは3点を用いた正月飾り・鏡餅の意味を紹介しましょう。「鏡餅=三種の神器」としましたが、三種の神器は「鏡・剣・玉」の3点のことです。
それぞれに名前がついており、「鏡=八咫鏡(ヤタノカガミ)」「剣=天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)」「玉=八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)」といいます。
そしてこの3点を正月飾り・鏡餅に置き換えると、「白い餅→八咫鏡」「串に刺した干し柿→天叢雲剣」「だいだい→八尺瓊勾玉」です。
このことからもわかるように、神道としての考え(三種の神器由来説)だと、正月飾り・鏡餅は神様の依り代(この世に降りてくる際に神様の魂が宿る場所)となります。ただし正月飾り・鏡餅の由来はほかにもあります。
もともと日本は農業の国ですから、農作業の節目には五穀豊穣の神様へお供え物をする風習があります。五穀豊穣の神様は「歳徳神(としどじん/とくどさん)」といい、陰陽道の神様です。別名がたくさんある神様としても有名で、その中には「正月さま」もあります。
そんな歳徳神へ年の初め(正月)に一年の五穀豊穣を願ってお供え物をするのが、鏡餅の由来とする説も有力です。
いずれにしても正月に吉をもたらしてくれる大切な神様に関わる正月飾りだからこそ、時代や地域によって形やデザインが変わったとしても正月飾りのオールドスタイルとして今なお受け継がれるのでしょう。
しめ縄
正月飾りに欠かせないしめ縄は、神道(神社)の考え方に由来します。日本古来の宗教といわれている神道には、さまざまな神様がいます。神道の神様を「八百万の神」と呼ぶのも、あらゆる神様が存在することと関係があります。
中でも暮らしの中で身近にいるといわれるのが「道具の神様」で、台所の鍋や裁縫道具の針などにも神様がいるといわれています。
このように身近な場所にいる神様たちですが、本来存在する場所は神様の世界(神域)であり、身近にいるとはいえ人が暮らす世界とは別のところにあります。それをはっきりと区別するために使われるのが「しめ縄」です。
ちなみに神道の神様はきれいな場所(神域)にしかいないので、神社では穢れのない場所を作るためにさまざまな場所にしめ縄が使われています。正月飾りの定番・しめ縄も本来の意味は神社のしめ縄と同じですが、「正月のしめ縄=厄払いアイテム」という意味が強いです。
そのため正月飾りとして使われるしめ縄は、「しめ縄」という呼び方よりも「しめ飾り(注連飾り)」の呼び方の方が多く見られます。ちなみに正月飾り・しめ縄は神社で見かけるしめ縄のようなデザインもありますが、丸い形のしめ縄や縦に長いしめ縄の方が一般的です。
門松
定番の正月飾り・最後のアイテム「門松」は、日本に古くから伝わる神様の考えが由来にあるといわれています。最近はさまざまなデザインの門松が販売されていますが、門松には「松」と「竹」を使うというのが本来の決まりです。
八百万の神様は自然界を神域としているとされ、山や木、岩などにも神様の魂が宿っていると考えられています。その中でも最も多くの魂が数多く宿っているのが「木」です。ただし神様はきれいな場所(清められた場所)にしか行きません。
詳しくは飾る場所や飾り方の章で説明しますが、正月飾り・門松を置くことによって「神様をお迎えする準備ができています」とアピールするために必要なアイテムと考えてください。ちなみになぜ「松」「竹」を使うかについては、それぞれの植物が持つ意味と関係します。
正月飾り・門松は「神様の依り代」という意味もあります。いくら正月の準備が整っているとしても、神様とのつながりがなければ吉をもたらす神様は立ち寄ってくれません。
そのため「神様との契りを願う」という意味を込めて、松(千年の契り)と竹(万年の契り)で門松を作るのが一般的です。
鏡餅やしめ縄はいつまでに飾り始めればいい?
鏡餅やしめ縄などは神様をお迎えして吉を授けていただくためのアイテムですから、正しい飾り場所に準備した鏡餅やしめ縄を設置するのはもちろんですが、正しい飾り方についても意識する必要があります。
特に「いつまでに飾るべきなのか」「いつから始めたらよいのか」を意識することは、鏡餅やしめ縄などを正しく飾るためのポイントです。
飾り始めていい日
忙しい年末に行う作業ですから、うっかりして飾り忘れてしまうのを防ぐためにも早めに鏡餅やしめ縄などを準備することは良いことです。
ただし鏡餅やしめ縄などの正月飾りには、「神様をお迎えするためのもの」「神様へのお供え物」「神様の依り代」という意味があります。ですから神様をお迎えするための準備が整っていなければ、鏡餅やしめ縄などを飾るのはNGです。
そもそも神様はきれいな場所にしか立ち寄りません。ですから鏡餅やしめ縄などを準備するよりも先に終わらせなければいけないのが、「家の中を清めること(掃除をすること)」です。
「普段から掃除をこまめにしているから問題ない」ではなく、神様をお迎えするための掃除なので、特別な意味があります。今では「年末の大掃除=正月準備」とされていますが、本来は12月13日に行わうのが正しい準備の仕方です。
12月13日は「すす払いを行う日」とされており、昔は(特定の人のみ)すす払い以降正月までの料理を精進料理歳、穢れがつかないようにおこもりをしていました。
現在ではそこまですることはありませんが、正月行事のスタートとされるのがすす払いです。ですから大掃除を早めに終わらせているなら、12月13日「すす払い」以降は鏡餅やしめ縄の準備をしても構いません。
なお時間に余裕をもって鏡餅やしめ縄を準備するのですから、神様に喜んで家へ来ていただくためにも縁起の良い日を選んで準備するとよいでしょう。
いつまでに飾るべき?
12月13日以降であれば正月飾り(鏡餅・しめ縄・門松)の準備をしても問題ありませんが、問題は「いつまでに済ますのか」です。早すぎても良くないのが正月飾りですから、年内であれば「いつまで」を気にせず飾れるというものでもありません。
「縁起の悪い日を避けているうちに遅くなってしまった」という場合でも、「いつまでに済ませなければいけない」という基本の締め切り日だけは覚えておきましょう。
ちなみに「いつまでに済ませなければいけない」という厳密な決まりはありませんが、あえて「いつまで」の目安を提言するなら「12月28日」となります。
ただし鏡餅・しめ縄・門松を飾る前には大掃除をして家の中を清める必要がありますから、「いつまでに飾りつけをする」ということよりも「いつまでに大掃除を済ませる」ということを意識するのが重要です。
流れとしては「大掃除をする→鏡餅やしめ縄を飾る」になります。ただしあくまでも12月28日というのは「いつまでに」の目安であって、必ずしも「いつまでに」を守る必要はありません。
仕事などで12月28日までに大掃除が終わらなかった場合でも、慌てず大掃除を済ませてから準備をしてもOKです。
とはいえ12月28日以降は「避けた方が良い日」「縁起が悪い日」があるので、時間に余裕がある場合は「いつまでに大掃除を済ませるか」を決め、「いつまでに」の目安を過ぎないよう早めに準備を進めるのがよいでしょう。
飾るのを避けた方がいい日
「いつまでに準備をするべきか」については個々の年末スケジュールとも関係があるので、「いつまでに=12月28日までに」という理想通りにいかないこともあるでしょう。
もちろんそのような場合でも年越しまでに準備を済ませれば、「いつまでに」という目安より遅れても基本的には問題ありません。ただし12月29日と12月31日に鏡餅・しめ縄・門松の準備をするのは避けるのがおすすめです。
29日は縁起が良くないとされる数字「9」がつく日であるだけでなく、2倍を意味する「2」もつきます。つまり「苦しみ(9)が2重(2)になる日=12月29日」とされるため、正月飾りの日としては避けた方がよいでしょう。
12月31日は年内最後の日ですから、「いつまでに=年越しの前までに」ということでいえばぎりぎりセーフともいえます。
ところが鏡餅やしめ縄などを「神様のお供え物」と考えるのであれば、たった一日だけお供えをする(一夜飾り)となるため、神様に対して失礼になります。ですからこれらを踏まえると、「飾りつけはいつまでに済ます?=12月30日まで」とするのが正しいでしょう。
鏡餅やしめ縄はいつまで飾るの?
鏡餅・しめ縄・門松は「いつまでに準備する」も大事ですが、「いつまで飾るべきか」も重要なポイントです。あくまでも神様のために準備するのが鏡餅・しめ縄・門松ですから、いつまでも出しっぱなしにしておくものではありません。
毎年気持ちよく神様に来ていただけるよう、「いつまでに準備する」と「いつまでに片付ける」の目安はセットで覚えておくのがよいでしょう。
一般的に「松の内」とされる1月7日まで飾る
「いつまでに鏡餅・しめ縄などを片付けるか」は、鏡餅やしめ縄などの意味が分かればおのずと見えてきます。そもそも鏡餅やしめ縄などは神様のためのものですから、「いつまで飾る?=神様がいる期間」が正しい解釈です。
「いつまで神様はいるの?」という疑問が浮かびますが、一般論としては1月7日までが神様の滞在期間とされています。ちなみに1月7日までは「松の内」と呼ばれており、神様が自宅に滞在している期間とするのが一般的です。
正月休みは松の内が明ける前に終わることが多いですが、「正月休みの終わり=正月終了」ではありませんから、鏡餅やしめ縄なども松の内までは飾っておくべきでしょう。
地域の習慣に合わせるのが良い
「いつまで飾るのか?=1月7日まで」という回答はあくまでも一般論であり、地域によっては「松の内をいつまでとするか」の答えが違うこともあります。
実は松の内(1月7日)が終わった後に「小正月」と呼ばれる日があるので、地域によっては小正月を含めて「正月期間」とする地域も存在します。
ちなみに小正月は1月15日ですから、小正月までを正月とする地域で「松の内はいつまで?」という質問をすると「松の内=1月15日まで」という答えが返るのが一般的です。
もちろん「いつまでが松の内?」の質問に「1月7日まで」と返答する地域が多いのですが、「いつまでが松の内?=1月15日まで」という地域も意外と多いですから、地域の風習に合わせていつまで飾っておくかを判断するのがよいでしょう。
鏡開きはいつ行うの?
神様の依り代兼お供物である鏡餅は、松の内までは飾っておくべきアイテムです。ただし松の内の期間がいつまでなのかは、地域によっても違います。さらに松の内が終わってすぐに処分をするのも、あまりよくないという考え方が多いです。
そうなると「いつまで鏡開きをしてはいけないの?」「鏡開きはいつすべきなの?」という疑問が浮かびます。鏡開きをいつまで待たなければならないのかは、「松の内がいつまでなのか?(鏡餅をいつまで飾っておくべきなのか?)」と関係します。
地域によって松の内をいつまでとするのかが違いますから、松の内の期間が違えば当然鏡開きを行うタイミングも変わります。
ちなみに「松の内をいつまでとするのか」を基準に鏡開きのタイミングを紹介すると、「松の内を7日とする地域→1月11日」、松の内を15日(小正月)とする地域→1月15日または1月20日」となるので、鏡開きの参考にしてください。
正月飾りを飾る場所や飾り方は?
鏡餅・しめ縄・門松といった正月飾り3点は、「いつまでに準備」と「いつまで飾る」が重要です。鏡餅・しめ縄・門松はどれも正月に吉を授けてくれる神様のものですから、「いつまで」を人間側の都合で決めないようにしましょう。
さらに神様をお迎えするための鏡餅・しめ縄・門松は、「いつまで」同様「飾り方(飾る場所)」も重要です。そこで初めての人でも簡単にわかる鏡餅・しめ縄・門松の正しい飾り方を、飾る場所と併せてご説明しましょう。
鏡餅
鏡餅の飾り方の基本は、「三宝(さんぽう・三方)/神様へお供え物をする際に使用する物)」を使って飾ります。鏡餅は三種の神器という意味もありますから、三宝に直接鏡餅をのせるのはNGです。必ず半紙または奉書紙を使用してください。
飾る場所は1ヵ所でなくても構いません。床の間がある場合は床の間を鏡餅の飾る場所とするのが一般的ですが、家族が集まるリビングを飾る場所にしてもOKです。他にも台所や神棚を飾り場所にすることもあります。
しめ縄
しめ縄は「この家は清められています」ということを神様にアピールする意味があります。そのため長いしめ縄(神社で見かけるデザインのしめ縄)の場合は玄関軒下、縦長で玄関オブジェとして取り付けられるデザインのしめ縄は玄関ドア(外側)につけるのが一般的です。
門松
正月飾り・門松は、神様へ「我が家にも来てください」とアピールするための依り代です。ですから神様から見える位置を飾る場所にしましょう。
なお戸建て住宅の場合は玄関ドア軒下に飾るのが一般的ですが、集合住宅(分譲マンションやアパートなど)は「通路=共有スペース」なので玄関外に門松を置けないことが多いです。
このような場合は「玄関ドア(内側)にコンパクトサイズの門松を置く」「門松の絵を玄関ドアに張る」など工夫をしてみるとよいでしょう。
お正月飾りはいつまでに処分するの?
「正月飾りは松の内まで飾る」が基本ですが、撤去した鏡餅・しめ縄・門松の処分はいつまでにすべきでしょうか?またどのように処分するのが良いのでしょうか?
小正月にあたる1月15日のどんど焼きでお焚き上げする
地域によって松の内をいつまでとするかが異なるので、「いつまでに飾りを処分すればよいのかが分からない」という不安もよく耳にします。ただしあくまでも神様へお供えした大切なものですから、ゴミにして処分はさすがに気が引けます。
そこでおすすめなのが、1月15日(小正月)の「どんど焼き」です。どんど焼きでは鏡開きをした鏡餅の処分もできますし、しめ縄など結界を作るための飾りもどんど焼きでお炊き上げするのが一般的な処分の仕方になります。
鏡開きした鏡餅は、どんど焼きにもっていかず自宅でアレンジして食べてもOKです。さらに個別包装されている鏡餅であれば、一般的な鏡開きとは違って、外容器(プラスチック容器が多い)を開ければ簡単に鏡開きができます。
なお個別包装されていない鏡餅の鏡開きは、長期間飾っていたことによって表面が非常に固くなっています。また鏡開きまでに鏡餅の一部にカビが発生することがあるので、鏡開きをする際だけでなく実際に食べるときにも十分に気を付けましょう。
鏡餅やしめ縄などの正月飾りはいつまでも飾らない
年末に準備する正月飾り3点(鏡餅・しめ縄・門松)には、正月神を自宅に招くための大事なものです。ただし正月はいつまでも続くものではありませんから、きちんと時期を見て片付けてください。
なお「いつまでに飾る」ということも重要なので、飾り方や飾る場所と併せて「いつまでに飾る」ということも意識しましょう。