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すじこ(筋子)とは?いくらとの違いは何?
海鮮系の和食料理でよく使われるすじこ・筋子は、プチプチとした食感と程よい塩味がおいしいと人気の食材です。魚の魚卵なので鮮度落ちが早いのですが昔からいろいろな食べ方で楽しまれてきた食材なので、保存方法も発達しています。
そんなすじこと見た目や食感・食べ方がよく似ているのがいくらですが、実は明確な違いがあります。すじこはその名の通り筋と呼ばれる薄膜についているので食べる際にはほぐすことが多いのですが、いくらはすでにほぐされているので手を加えなくてもすぐに食べられます。
またそれぞれの保存法も「すじこ=塩漬け」「いくら=醤油漬け」と違うのが特長です。そのため食感や見た目はよく似ていますが、おすすめの食べ方はそれぞれで違います。
すじこの食べ方!しょっぱい時はどうする?
すじこ・筋子は魚卵食材ですから、保存がしやすいように塩漬けされています。鮮度の良い生すじこは基本的にそのままでもしょっぱさが気になりませんが、製品によってはそのままの状態で食べるには塩味が強すぎで食べにくいこともあります。
このようなしょっぱいすじこは塩抜きと呼ばれる和食の基本下処理法を施すと、強い塩味が抜けいろいろな調味料と組み合わせてアレンジが楽しめるようになります。
すじこのおすすめの食べ方
保存法として塩漬けが一般的なすじこですが、独特なしょっぱい味はすじこのおいしさでもあります。基本的に塩抜き作業をしなくても食べられる程度に加工されているので、熱々のご飯にすじこを豪快にのせるだけの食べ方が最もおいしいです。
塩味がきいていますからおにぎりにする食べ方も人気ですし、さっぱりとした食べ方がしたい時には大根おろしに和える食べ方も良いでしょう。また色味が良いのもすじこの魅力なので、冷ややっこのトッピングや手巻き寿司の具にする食べ方も人気があります。
すじこの塩抜き方法
しょっぱいすじこや塩分調整をしている人におすすめなのが塩抜きと呼ばれる下処理ですが、基本的に塩抜き作業はカップ3に対して小匙1の粗塩を加えた塩水に漬け込むことでできます。
完全に塩抜きするには半日以上かかりますが、程よい塩味を残すのであれば約6時間で作業完了です。塩分を濃くするのではなくじっくりとすじこ内部の塩分を抜くのがおいしい食べ方のコツなので、急いでいる場合もできるだけ時間をかけて塩抜き作業をしてください。
なお漬け込む時間は好みの塩味によって違います。やや辛めの味付けにして食べる食べ方の場合は6時間を目安にするのがおすすめですが、塩分調整中の人や塩分を含む調味料で味付けする食べ方の場合は9時間~10時間漬け込むのがおすすめです。
ただし塩抜きすぎるとほんのりとしたすじこの塩味までもが失われるので、塩水を取り換える際に味を見て漬け込み時間を調整するとよいでしょう。
すじこのおいしい食べ方とアレンジレシピ
鮮度の良いすじこはそのままでの食べ方が最もおいしいですが、ほんの少しのアレンジを加えるだけでワンランク上のおいしいレシピに早変わりします。
大量に手に入ったなら自宅で手作りすることで自分好みの味にアレンジができますし、調理の仕方によっては長期保存も可能なのでまとめて作り置きするのもおすすめです。
そのまま混ぜるだけ「すじこのオクラ和え」
鮮度の良いすじこが手に入った時には、できるだけシンプルな食べ方で楽しむのがおいしい食べ方のポイントです。そんなすじこも手に入りやすい野菜食材と組み合わせることで、おつまみにもご飯のお供にもなる絶品レシピへと簡単にアレンジができます。
特にすじこオクラ和えはネバネバ系のオクラ×プチプチ系のオクラという2つの異なる食感を組み合わせているので、食感を楽しむ食べ方としてもおすすめですし熱々のご飯の上にかけてすじこオクラ和え丼にする食べ方もおすすめです。
すじこ | 1腹 |
おくら | 4本 |
大根 | 適量 |
醤油 | 少々 |
すじこのオクラ和え作り方
- すじこ腹を食べやすいサイズに切る
- オクラは板ずりをし、食感を残す程度に茹でて粗熱をとる
- 大根をお好みの量おろし、軽く水気を絞る
- 茹でたオクラを荒くみじん切りにし、ボウルに入れて軽く粘り気を出す
- 大根おろしと醤油を加え全体を軽く混ぜ合わせる
- 器に盛り付けたすじこに粗みじんのオクラ大根おろしをたっぷりとかければ完成
大人の味わい「すじこの粕漬け」
すじこ×醤油の組み合わせが定番ではありますがお酒のおつまみとしてアレンジするなら、すじこ×酒粕の組み合わせが絶妙なすじこ粕漬けがおすすめです。
すじこ粕漬けレシピならすじこ食べ方の基本である塩抜き作業も同時にできるので手間がかかりませんし、酒粕を使った塩抜き作業は昔ながらの方法なので懐かしい味が楽しめるすじこ料理としても人気があります。
すじこ | 1腹 |
酒粕 | 50g |
料理酒 | 少々 |
すじこの粕漬け作り方
- すじこ腹を食べやすいサイズに切る
- 酒粕をビニール袋に入れ、少量の料理酒を加えてよく揉み込む
- 漬け込むのに程よい柔らかさになるまで揉み込んだら酒粕を平らに伸ばす
- 中央に切ったすじこを並べ、全体を酒粕で包む
- 空気を抜いた状態でビニール袋に入れ、ビニール袋ごとジッパー付き保存袋に入れる
- 冷蔵庫で3日寝かせれば完成
生すじこのおいしい食べ方「いくらの醤油漬け」
スーパーの鮮魚コーナーでもよく見かけるのがすじこ醤油漬けですが、市販のすじこ醤油漬けは少量でも値段が高くなかなか量を気にせず食べることは難しいです。
しかし生すじこを安く手に入れて手作りで醤油漬けにすれば量を気にせず食べられますし、簡単なほぐし方のコツが分かればプチプチ食感を楽しむ食べ方もできます。
すじこのほぐし方(下処理法)
- ボウルに40℃のぬるま湯と塩を入れしっかりと混ぜておく
- すじこを塩入ぬるま湯に入れ、指の腹でほぐすようにして薄皮から引きはがす
- ボウルの底にたまったすじこ薄皮を取り除く
- 上澄みを流し捨てる
- 1~4の作業を2回~3回繰り返し塩入ぬるま湯に濁りが見えなくなったらざるにあげ、水を切れば薄皮からほぐす下処理は終了
下処理済みのすじこ | 300g |
醤油 | 大匙3 |
みりん | 小匙1と1/2 |
水 | 大匙1 |
料理酒 | 大匙1 |
すじこの醤油漬け作り方
- 鍋に調味料と水を入れ、中火で一度沸騰させたら自然に冷ましておく
- 塩抜き&薄皮とり済みのすじこを用意する
- 漬け込み用の容器(蓋つきの保存容器が望ましい)
- 下処理済みのすじこを容器に入れる
- 冷ましておいた漬け汁を流し込み、蓋をして2時間~3時間漬け込めば完成
- 蓋付保存容器を使用すれば冷蔵保存で概ね1週間食べられる
すじこの食べ方は簡単!アレンジして楽しもう
すじこ・筋子はシンプルな食べ方が最もおいしい食べ方ですが、簡単なアレンジを加えるだけで定番の食べ方とはまた違った味が楽しめます。そのままではしょっぱい場合も正しい下処理をすれば塩味も気になりませんし、食べ方によっては保存もきくので手作りがおすすめです。