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玉ねぎって冷凍して大丈夫なの?
スーパーや八百屋で一年じゅう購入できる玉ねぎは、料理に欠かせない定番食材です。ネギ属に分類される玉ねぎなのでねぎ特有の辛味もありますが、辛み抜きをすると生食でもOKですし、加熱すれば辛味がうまみに変わります。
しかも玉ねぎは和食・洋食・中華などジャンルを問わず使える万能食材なので、常時ストックしている家庭も多いです。
玉ねぎは中央アジアが原産の食材で、商人たちの手によって中央アジア→中東→世界各国へと広まっていった歴史があります。しかも玉ねぎは現存する植物の中で最古と呼ばれるものの1つです。
その証拠に、古代メソポタミア(紀元前1600年頃)の粘土板に残されている古代レシピには、玉ねぎレシピが多数記録されています。そんな玉ねぎが日本で栽培されるようになったのは、比較的最近のことです。
江戸時代末期まで日本は鎖国によって諸外国との貿易を厳しく制限してきましたので、世界各地で食されていた玉ねぎ(食用玉ねぎ)も、貿易を通して日本に移入することはありませんでした。そんな玉ねぎが日本で栽培されるようになったのは1970年代です。
札幌の農学校で栽培されるようになったのが日本の玉ねぎ栽培の始まりで、1980年代には札幌の農家を中心に本格的な玉ねぎ栽培が始まります。
1990年になると西洋料理ブームが起こったため、全国各地で玉ねぎの栽培が盛んにおこなわれるようになりました。また西洋料理ブームは日本の家庭料理にも変化をもたらしたため、家庭料理の定番食材といわれるまでに普及します。
そんな玉ねぎの種類を大きくわけると、「辛味の強い品種」と「甘みの強い品種い」の2つがあります。割合としては辛味品種の方が多く、スーパーや八百屋で気軽に手に入る黄玉ねぎも辛味の強い品種の1つです。
辛味品種の黄玉ねぎは加熱調理に適した食材ですが、生食として使うこともできます。ただしその場合は辛み抜き作業が必要です。
辛み抜き作業なしにサラダなどで食べる場合は、甘みの強い品種を使います。甘みの強い品種には紫玉ねぎがあり、日本では「湘南レッド」と呼ばれる品種が人気です。
玉ねぎの中には収穫~出荷までの作業工程を変えることで、辛み成分を抑えることができる玉ねぎがあります。それがいわゆる「新玉ねぎ」です。新玉ねぎは手頃な価格で一年中手に入る黄玉ねぎと同じ品種ですが、収穫~出荷までの作業工程が黄玉ねぎと違います。
黄玉ねぎは収穫すると一定期間貯蔵庫に保管し、乾燥させてから出荷させます。この保管期間に玉ねぎ特有の辛み成分が増していくので、黄玉ねぎは辛み成分の強い玉ねぎになるのです。これに対して新玉ねぎは、収穫後すぐに出荷します。
乾燥させずに出荷するため、新玉ねぎにはたっぷりの水分が蓄えられます。ですから新玉ねぎは黄玉ねぎと同じ品種ですが、甘味品種のように生食としての食べ方もおすすめです。ただし鮮度が命なので、流通する季節は限定されます。
基本的に玉ねぎは、品種問わず常温保存ができます。湿度・温度が高い夏は冷蔵保存の方が良いのですが、夏以外は風通しの良い場所にネットに入れるだけでOKです。
そんな玉ねぎは、常温・冷蔵保存ではなく冷凍保存にした方が長期間の保存ができます。しかも鮮度を保った状態で保存ができるので、まとめ買いをしたときの保存方法としてもおすすめです。
玉ねぎを冷凍するとメリットがたくさん!
常温でも保存ができる玉ねぎですが、冷凍玉ねぎには常温保存の玉ねぎにはないメリットがたくさんあります。そのためあえて常温保存ではなく、冷凍玉ねぎにしてストックする人も多いです。
玉ねぎが甘くなる
冷凍玉ねぎにすると、辛味品種でも簡単に辛み抜きができます。冷凍玉ねぎが辛み抜きに適している理由は、冷凍によって玉ねぎの内部組織が壊れるからです。冷凍によって内部組織が壊れる現象は、冷凍玉ねぎに限らず、ほとんどの冷凍野菜で起こります。
冷凍保存によって壊れた内部組織からは、野菜に含まれる水分が出てきます。冷凍玉ねぎの場合は水分と一緒に辛味の元となる成分が流出するため、冷凍するだけで辛み抜きができるというわけです。
辛味が抜けた冷凍玉ねぎには甘み成分のみが残るので、加熱をしなくても甘みが強くなる点も冷凍玉ねぎのメリットです。ちなみに水分が多い野菜の場合は、水抜きの目的で冷凍保存することもあります。
特にキュウリやキャベツなど塩もみで水抜きをすることが多い野菜などは、冷凍して細胞を破壊させることで、塩を使わずに水に気が簡単にできるので便利です。玉ねぎの場合にはあまり使わない方法ですが、水分が多い野菜にはよく使われる下処理法といえます。
味が染みこみやすい
冷凍玉ねぎは内部組織が壊れることによって辛み抜き効果が得られますが、組織が壊れるということは「壊れた部分から味が染みこみやすい」ともいえます。
玉ねぎを加熱する際は、切った断面から水分と一緒に苦み成分が抜け、その代わりに煮汁を吸い込むことで味が中まで染みこみます。ですから断面が多いほど短時間で味が染みこむのですが、料理によって切り方が変わるので、断面が少ないほど味がなかなか染みこみません。
ところが冷凍玉ねぎはすでに細胞が壊れているので、切った断面以外にも目に見えない小さな断面(傷)がたくさんあります。味付けする際はこの小さな断面からも味が染みこんでいくので、冷凍玉ねぎを使えば煮込み料理の時短も可能です。
火が通りやすいから飴色玉ねぎも時短で
冷凍玉ねぎの作り方にもいろいろな方法があるのですが、うす切りやみじん切りにした冷凍玉ねぎなら飴色玉ねぎ作りも時短が可能です。そもそもうす切りやみじん切りにすると、玉ねぎの断面が多くなります。
しかも冷凍によって玉ねぎの内部組織が変わるので、生玉ねぎを使うよりも冷凍玉ねぎの方が火の通りが早いです。飴色玉ねぎは火力を抑えてゆっくりと炒めなければいけないので、生玉ねぎだと飴色になるまでにかなりの時間がかかります。
ところが火の通りが早い冷凍玉ねぎなら、面倒な飴色玉ねぎ作りが簡単にできます。最近は時短に便利なアイテムとして「飴色玉ねぎペースト」が話題になっています。たしかに時短に便利なアイテムですが、わざわざペーストを購入しなければいけないので面倒です。
その点冷凍玉ねぎは飴色玉ねぎの時短レシピにも使えますし、その他の玉ねぎレシピにも使えます。また必要な分を必要な時に時短で作れるところも、冷凍玉ねぎを使うメリットです。
簡単!玉ねぎの冷凍方法
常温よりもメリットが多い冷凍玉ねぎは、料理初心者でも簡単に作れます。しかも冷凍玉ねぎにした方が長期間の保存が可能になるので、何にでも使える万能食材の保存法としてもおすすめです。
カットして保存
簡単にできて解凍にも便利なのが、「切った玉ねぎを使った玉ねぎ冷凍法」です。冷凍玉ねぎは和食・洋食・中華などなんでも使える万能食材ですが、玉ねぎを使った料理は「レシピによって切り方を使い分ける」が料理の基本となります。
ですから料理に冷凍玉ねぎを使うことを考えると、事前に切ってから冷凍保存専用密封袋に入れるのがおすすめです。ビニール袋に入れて冷凍するという方法もありますが、ビニール袋だと袋に空気が入ってしまいます。
空気には水分が含まれるので、冷凍される過程で玉ねぎに大量の霜がついてしまう可能性が高いです。もちろん霜がついた状態の冷凍玉ねぎも料理に使えますが、解凍したときにべちゃっとするので、食味があまりよくありません。
ですから解凍したときにおいしくなる冷凍玉ねぎを作るためにも、密封できる冷凍専用袋を準備してください。切り方は何でも構いません。串切りにしておけばカレーやシチューなどに使えますし、太めの輪切りならオニオンステーキ用としておすすめです。
薄切りやみじん切りがおすすめ
時短レシピのために冷凍玉ねぎを活用するなら、短時間で解凍ができる薄切りまたはみじん切りがおすすめです。薄切りにした冷凍玉ねぎなら、忙しい朝でも簡単に玉ねぎ入りの味噌汁が作れます。
スライサーを使って薄切りした玉ねぎを冷凍すれば解凍と同時に辛み取りができるので、ストックしておくとあと一品欲しい時やサラダ用に便利です。
みじん切りにした冷凍玉ねぎも、簡単&時短に便利なお役立ち食材になります。スープやチャーハンの時短レシピにもおすすめですし、ハンバーグの時短レシピにも応用が可能です。
しかもきちんと空気を抜けば、省スペースで収納がで来ます。ですからお買い得品で玉ねぎを大量に買ったときには、スペースの無駄を作らず収納ができる薄切りやみじん切りで玉ねぎを冷凍するのがおすすめです。
丸ごと保存
玉ねぎをまるごと1個冷凍する保存法もあります。玉ねぎをカットしてから冷凍するよりも簡単にできるので、冷凍玉ねぎ作りの時短にもなります。ただし常温保存のように外皮をつけた状態で冷凍するのはNGです。
解凍したときに外皮がむけにくくなるので、作る際には時短になるかもしれませんが、いざ使うときのことを考えると外皮を取り除いた状態で冷凍するのが良いでしょう。また玉ねぎの上下(根と先端部分)をカットしておくのも、忘れないでください。
ちなみに上下を切り落してから外皮を剥くと、簡単かつきれいに剥けます。冷凍する際はラップに包んでから冷凍専用密封袋に入れたほうが、きれいな丸ごと冷凍玉ねぎになります。
冷凍玉ねぎを使えば、丸ごと玉ねぎを使ったポトフや野菜スープも時短で作れるのでおすすめです。ただし丸ごと玉ねぎを使ったレシピ以外の場合は、あらかじめ切ってから冷凍する方が便利ですし、解凍時間も短時間で済みます。
冷凍した玉ねぎの解凍方法
自宅で冷凍玉ねぎ作りをする場合は、「切った玉ねぎを冷凍する」または「外皮を剥いた玉ねぎを丸ごと冷凍する」のどちらかがおすすめです。
切った玉ねぎを使う場合は、料理レシピにあった切り方の冷凍玉ねぎを使うことで、忙しい時の時短レシピに便利なアイテムになります。
また専用スライサーを使って薄切りにした玉ねぎを冷凍しておけば、サラダやオニオンスライスが簡単に作れるので、あと一品欲しいときなどにも便利です。
丸ごと冷凍した玉ねぎは生の玉ねぎよりも火の通りが早いので、玉ねぎをメインにしたスープや煮込み料理が時短&簡単に作れます。このように生の状態で保存するよりも使い勝手の良い冷凍玉ねぎですが、気になるのは解凍法です。
玉ねぎには健康維持に効果のある栄養成分が豊富に含まれていますから、それらの栄養成分を逃さないようにすることも、調理をするうえで重要なポイントになります。
ただし冷凍野菜の場合、解凍の際に栄養がドリップ(野菜に含まれる水分)と一緒に流れ出てしまうこともあります。
玉ねぎの栄養成分は冷凍しても失われにくいので、鮮度を保ちつつ長期間保存するには冷凍法ががおすすめですが、栄養成分を失わない解凍法はあるのでしょうか?
解凍しないでそのまま調理するのがおすすめ
玉ねぎのおいしさや栄養成分を逃さず食べるなら、「冷凍玉ねぎを解凍→調理」ではなく「解凍せずに調理」がおすすめです。そもそも玉ねぎは火が通りやすい食材に分類されるので、生のままでも根菜類と比べると短時間で調理ができます。
そんな玉ねぎを冷凍しているのですから、生玉ねぎよりもさらに火の通りが早いです。そのため冷凍した玉ねぎは、解凍せずにそのまま食材として使うがの一般的です。
丸ごと1個冷凍するという方法もおすすめですが、さまざまなレシピの調理・解凍から考えると、料理にあった形にカットされた状態で冷凍した方が、使いやすさ・調理のしやすさから言ってもおすすめな方法といえます。
ただし唯一解凍した方が良いのが、辛み抜きとして冷凍した場合です。辛み成分は解凍によって発生するドリップと一緒に排出されるので、辛み抜きして生食にする場合は、解凍してから調理してください。
冷凍した玉ねぎの保存期間は?
湿度・温度が低い時期なら常温でも保存しやすい玉ねぎですが、長期間の保存はさすがに難しいです。その点冷凍した玉ねぎならば保存できる期間も長いですし、うまく活用すれば忙しい時の時短レシピにも使えます。
そんな玉ねぎの冷蔵保存ですが、冷凍したからといっていつまでも保存ができるというわけではありません。冷凍加工会社が製造・販売した冷凍玉ねぎであればパッケージに賞味期限が記載されているので、期間内に食べきればOKです。
ところがハンドメイドの冷凍玉ねぎには、明確な消費期限がありません。ですがハンドメイドの冷凍玉ねぎにも、消費期限の目安はあります。
1カ月が目安
冷凍することによって鮮度を保つことができるのも冷凍玉ねぎにするメリットですが、「冷凍すれば永久に鮮度が保てる」ということではありません。
常温・冷蔵保存と比べると鮮度落ちのスピードは緩やかですが、時間が経過するにつれて少しずつ冷凍玉ねぎの鮮度も落ちてきます。そんな冷凍玉ねぎの鮮度がキープできる期間の目安となるのが、「作ってから1ヶ月」です。
鮮度が落ちると冷凍玉ねぎの食味が悪くなるので、「鮮度がキープできる期間=消費期間」と解釈するのが良いでしょう。
玉ねぎを冷凍しておけば忙しい時も便利!
常温保存ができる玉ねぎですが、鮮度を保ちつつ長期保存をするなら冷凍保存法がおすすめです。冷凍法を工夫すれば調理の時短にもなりますし、解凍も簡単にできます。
ただし冷凍玉ねぎにも保存期間の目安があるので、おいしく食べられる期間内に使い切るようにしましょう。