本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
玉ねぎが辛い理由
世界中でさまざまなレシピに使われる万能食材・玉ねぎは、さまざまな種類があります。品種改良も積極的に行われてきた歴史があるので世界各地で玉ねぎの栽培がおこなわれていますが、種類を大きくわけると東欧系玉ねぎと南欧系玉ねぎの2種類に区分されます。
東欧系玉ねぎの特徴は辛味品種と呼ばれる玉ねぎで、日本で栽培・収穫される玉ねぎのほとんどが東欧系玉ねぎと同じ辛味品種です。日本で市販されている玉ねぎの多くは「黄玉ねぎ」ですが、別名プチオニオンと呼ばれるペコロスも辛味品種に区分されます。
これに対して南欧系玉ねぎは甘味品種なのが特徴で、日本国内で栽培されている品種の中では湘南レッド(ムラサキ玉ねぎ)が有名です。
このように日本国内で栽培されている玉ねぎの中には甘味品種も含まれますが、スーパーの野菜売り場で見かける玉ねぎのほとんどは黄玉ねぎなので、辛み成分が強く生食するには辛味抜きが欠かせません。
生食用として品種改良されている辛味の少ないサラダオニオンも実は辛味品種で、玉ねぎ特有の辛味が苦手な場合は辛味抜きが必要です。
ちなみにエシャロットも玉ねぎの一種で、玉ねぎ特有の辛味がありますが、辛味抜きなしでも食べられる香味野菜として日本でも人気があります。
種類によっては辛味抜きをしなくても生食でおいしい品種も玉ねぎにはありますが、手頃な値段でいつでも買えるいわゆる「普通の玉ねぎ」は、辛味抜きなしでの生食はおすすめしません。
とはいえ玉ねぎを加熱調理するには時間がかかりますし、気温が高くなる夏はキッチンに立っている時間が長くなるだけでも気が重くなります。そんな時こそ玉ねぎの簡単・辛味抜き法を使って、火(コンロ)を使わずに作れる玉ねぎレシピを楽しむのがおすすめです。
アリシンの栄養効果
日本国内で栽培されている玉ねぎのほとんどは、辛味品種と呼ばれる玉ねぎです。もちろん辛味レベルは玉ねぎの品種で異なりますが、早生ものと晩成ものを比較すると、早生ものの方が辛味が少ない傾向があります。
また一般的に流通している玉ねぎは収穫後に一定期間寝かせるため、その期間に辛み成分が強くなるのも特徴です。そんな玉ねぎですが、生食用にするために辛味抜きが必要な理由は、栄養成分の1つ・硫化アリルが関係します。
硫化アリルはそのままの状態では、玉ねぎ特有の辛み成分になることはありません。切る・叩く・潰すなど玉ねぎに何らかの手を加えると、玉ねぎを内部細胞が破壊され、「硫化アリル→アリシン」へと変化します。
このアリシンこそが辛味の元であり、辛味抜きが必要とされる理由です。辛味抜きをするには手間もかかりますし、成分を生成されるときに発生するチアールのせいで涙腺が刺激され涙が出てきます。
この成分特有の刺激が苦手で玉ねぎの生食を諦める人も多いのですが、辛味の元・アリシンは非常に栄養効果が高い成分です。
特に夏バテが気になる時期にアリシンをたっぷり含んだ生玉ねぎを食べると、疲労回復に役立つビタミンB1の吸収をサポートするアリシンが、最大効果を発揮します。
「加熱すれば手間もかからないのに」と思うかもしれませんが、玉ねぎを加工することで生成されたアリシンは熱に弱いので、辛味抜きをして食べるのが栄養面からみてもおすすめです。
新玉ねぎは辛味が少ないのはなんで?
旬にならないとなかなか手に入らない新玉ねぎは、辛味抜きをしなくても生食ができます。とはいえ辛味抜きが不要なのは品種が違うからではなく、出荷までの過程が違うだけです。
まず辛味抜きが不要とされる新玉ねぎは、早生ものと呼ばれています。早生ものは晩成ものとは違い辛み成分が少ないので、辛味抜きをしなくても生食が可能です。また収穫後すぐに出荷されることも、辛味抜きが不要といわれる所以といえます。
一般的な玉ねぎは、収穫後に貯蔵庫で乾燥させてから出荷します。この過程で水分が適度に抜けるため、辛味の元となる成分の方が水分よりも多くなり辛味が増します。そのため収穫後に寝かせた玉ねぎを辛味抜きなしで生食するのは難しいです。
新玉ねぎは収穫後すぐに出荷されるので、玉ねぎに水分が豊富に蓄えられています。その影響もあって辛味抜きをしなくても生食が可能です。ただし辛味抜きなしで食べられるとはいえ、新玉ねぎと一般的な玉ねぎは同じ辛味品種です。
しかも水分を多く含んでいる新玉ねぎは保存期間が短いので、辛味抜きなしで食べられる点はメリットですが、一般的な玉ねぎのように長期保存ができない点はデメリットといえるでしょう。
玉ねぎの基本の辛味抜き
さまざまな栄養成分を含んでいる食材ですが、国内で流通する玉ねぎの多くが辛味品種なので、生食にするなら辛味抜きが必要です。辛味抜きで最も簡単にできるのが、切った玉ねぎを水にさらす辛味抜き法です。
水ならわざわざ調味料を使う必要がありませんし、さらすだけでできる辛味抜き法なのでコツが一切いりません。
ただし水を使った辛味抜き法は、新玉ねぎにはNGです。新玉ねぎはもともと辛味抜きなしで生食OKな玉ねぎですが、水分を多く含んでいるので、切った後に水でさらすと断面から豊富な栄養成分がすべて水に流れ出てしまいます。
そのため体の中から健康になれる新玉ねぎの栄養成分を丸ごと摂取するなら、水にさらして辛味抜きをするのではなく、辛味抜きをせずそのまま食べるのがおすすめです。
水でさらす辛味抜き法は昔からよく知られていますが、他にも簡単かつ手間がかからないおすすめ辛味抜き法があります。
酢水にさらす
酢も世界各国の料理に使われる定番の調味料です。酢にもさまざまな種類があり、日本では穀物酢や粕酢(酒粕が原料)がよく知られています。果物の搾汁を使ったリンゴ酢や柿酢、梅酢などもありますが、リンゴ酢以外は入手が難しいです。
なお氷酢酸に砂糖や調味料などを加える合成酢は、地域特産品として人気があります。このようにさまざまな種類がある酢も、玉ねぎの辛味抜きに便利なアイテムです。
おすすめの辛味抜き法は、さまざまな調理に使える万能タイプの酢を使った「酢×水」の辛味抜き法です。水の量は、切った玉ねぎが完全に浸る量であれば問題ありません。
ボウル一杯のスライスオニオンを辛味抜きするなら、酢を大さじ1杯程度加え5分さらすだけでOKです。少量の玉ねぎを酢で辛味抜きする場合は、酢を加える量を控えるか、水の量を増やせば簡単に対応できます。
塩もみ辛味抜き
塩を使った辛味抜き法は、玉ねぎ以外にも応用が利くおすすめ辛味抜き法です。玉ねぎは切る・叩く・潰すなど内部組織を破壊することによって含有成分が辛み成分に変化するため、辛味抜きが必要になります。
ただしこれは内部組織が外部にさらされたことによっておこる成分の変化です。しかも玉ねぎの成分は水に溶けやすいので、塩を使って内部の水分を引き出すだけで辛味抜きができます。塩で辛味抜きをする場合は、水にさらす必要はありません。
塩の効果によって内部の水分が排出されますし、排出された水分に辛み成分が含まれるので、厚めにスライスした玉ねぎの辛味抜きにもおすすめです。
ただし塩を使っているので、塩分調整している人は注意してください。辛味抜き用の塩分も料理の塩分に含まれるので、塩分調整している場合は水や酢を使った辛味抜きの方が良いでしょう。
玉ねぎの簡単な辛味抜き
「時間をかけるのが面倒」「時間がかかる料理をできるだけ時短で作りたい」という時には、レンジ加熱で簡単にできる辛味抜き法があります。
レンジ加熱
時短メインにするならば、レンジを使った辛味抜き法がおすすめです。辛味抜き法が面倒なのは加熱をしないことを前提にしているからで、玉ねぎの辛味はレンジなどで加熱すると甘み成分に変わります。
ただしレンジ加熱による辛味抜きは水・塩・酢とは違い、食感が変わってしまう点には注意してください。加熱すると「辛み→甘み」に変化するのが玉ねぎの特徴ですが、加熱すればシャキシャキとした食感が失われるので、生食用の辛味抜き法としてはおすすめしません。
その代わり時間がかかるみじん切り玉ねぎの辛味抜きには便利です。耐熱皿にみじん切り玉ねぎを入れ、ラップをしてレンジで加熱すれば、簡単&短時間で辛味抜きができます。
レンジで辛味抜きした玉ねぎは、ハンバーグやミートソース作りにおすすめです。しかもレンジで辛味抜きしてからフライパンで炒めると、調理時間の短縮にもなります。
玉ねぎの辛味抜きにおすすめな切り方
切り方を工夫するだけでも辛味抜き効果はあります。そもそも玉ねぎの辛み成分は、内部細胞が破壊されることで辛み成分に変化するのが特徴です。つまりあえて細胞を破壊すれば、切る作業だけで辛味抜きができます。
「細胞を破壊」がポイントですから、繊維を断ち切るイメージで薄切りにしてください。この時に涙腺を刺激する成分が大量に放出するので、玉ねぎカットで目が痛くなるのが嫌な人はメガネをかけるなどの対策をするとよいでしょう。
玉ねぎの辛味抜きは意外と簡単!
面倒に思われがちな玉ねぎ・辛味抜きですが、調味料だけで簡単に辛味抜きができますし、レンジを使った時短辛味抜き法もおすすめです。
辛味抜きした生食玉ねぎはシャキシャキ食感とみずみずしさが味わえるので、簡単にできる辛味抜き法を活用してサラダや付け合わせなど、いろいろなレシピにアレンジしてはいかがですか?
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。