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土鍋でもできるすき焼きの基本
土鍋といえば鍋料理の調理器具ですが、鍋料理以外にもさまざまな調理が土鍋で出来ます。おこげが絶品の土鍋ご飯も、土鍋炊飯にするからこそ楽しめる味です。さらに土鍋は蓄熱性が高いので、蒸し料理にも適しています。
最近では土鍋の種類もバリエーションが増え、電子レンジで加熱できる土鍋やIHコンロ用土鍋も人気です。近年は土鍋のサイズも種類が豊富になっています。
以前は小さいサイズの土鍋でも2~3人用でしたが、最近は1人用土鍋や子供用土鍋もあるので、1人暮らしでも土鍋を持っている人が増えました。土鍋レシピも以前よりも格段に増えていますが、そんな土鍋レシピの中にはすき焼きレシピもあります。
すき焼きにはすき焼き専用の鍋が存在するので、「土鍋ですき焼きを作る」という発想が浮かびにくいかもしれません。ところが土鍋には鉄鍋にはない特徴があるので、「鉄鍋すき焼きよりも土鍋すき焼きの方がおいしい」という意見もあります。
鉄鍋は火が通りやすいのですき焼き専用鍋として定番ですが、熱が伝わりやすい分、冷めるのも早いのが特徴です。
これに対して土鍋は鉄鍋よりも熱の伝わり方が遅いですが、蓄熱性が非常に高いので火を消しても土鍋そのものはなかなか冷めません。
しかも保湿性が高いので、時間が経ってもすき焼きの肉や具が乾燥しにくいのも土鍋の特徴です。このような特徴が土鍋にあることも、「土鍋すき焼きの方がおいしい」と感じる理由なのでしょう。
すき焼きの歴史
土鍋すき焼きのおいしい作り方を紹介する前に、すき焼きの歴史について簡単に触れておきましょう。すき焼きは日本料理の定番ですが、すき焼きレシピが考案されたのは江戸時代末期のことです。
すき焼きの由来は農機具の「鋤(すき)」にあります。鋤は鉄製の農機具で、すき焼きレシピが考案された江戸時代の農家では、仕事の合間に鋤をフライパン代わりにして野菜や魚、豆腐などを焼いて食べることがよくありました。
そのため「鋤で焼く料理=すき焼き」と呼ばれるようになったといいます。ただしすき焼きの由来は諸説あり、もう1つの有力な説には別の由来があります。
すき焼き用肉のように薄く切った肉のことを「すき身」といいます。このすき身を鉄鍋で焼いて食べる料理を「すき身を焼いて食べる=すき焼き」としたことが、すき焼きの由来であるという説も有名です。
関東風・関西風の違い
すき焼きには関東風すき焼きと関西風すき焼きの2種類あり、作り方も関東風の作り方と関西風の作り方で違います。関東風すき焼きの作り方では、割り下と呼ばれるすき焼き用タレで肉と具を煮るのが基本です。
ところが関西風すき焼きの作り方では、関東風すき焼きのようなすき焼き用タレを使いません。また関東と関西のすき焼きは、料理名の呼び方にも違いがあります。
江戸時代には関東・関西ともにすき焼きレシピが存在していましたが、「すき焼き」という呼び方をしていたのは関西エリアで、関東では「牛鍋」の呼び方が主流でした。なお「関東風」「関西風」と分けて呼ぶようになったのは、関東大震災以降です。
震災によって多数の牛鍋屋が消失し、それと入れ替わるように関西のすき焼き屋が関東に進出してきます。そして関東・牛鍋レシピと関西・すき焼きレシピがミックスされ、いわゆる「すき焼き」が出来上がりました。
とはいえもともと関東と関西では作り方が違うので、どちらの作り方に近いかで関東風・関西風に分けるようになったといわれています。
土鍋を使った関東風すき焼きのおすすめの作り方
土鍋・関東風すき焼きはすき焼き用タレで具材を煮るので、土鍋料理としてもおすすめです。土鍋・関東風すき焼きは最初にすき焼き用タレを作ります。ですから初めてすき焼きを作る人も失敗がほとんどありません。
しかも関西風すき焼きはすき焼き用タレで肉と具を煮るので、肉の旨味が野菜や豆腐にしみこみ、肉以外もおいしく食べられます。
材料
土鍋・関東風すき焼きを作る際の注意点は、すき焼き用タレの分量です。具と一緒に煮込むため、すき焼きたれが薄いと土鍋すき焼き全体の味が薄くなります。そのため具の野菜から出る水分で味が薄まることを計算に入れ、少し濃いめに作るのがおすすめです。
手頃な土鍋サイズは2~3人用鍋なので、材料は2人前の分量で紹介します。準備するのは醤油、酒、みりん、だし汁、砂糖の5種類です。砂糖以外はすべて同じ分量で、2人前だと1/2カップを目安にするとよいでしょう。
砂糖は大さじ2~3がおすすめです。なお砂糖はあとから追加して調整が可能なので、初めから多めに入れるよりは少なめに入れた方が良いでしょう。土鍋すき焼きのメインは牛肉です。1人100gが目安なので、2人前だと200gになります。
そのほかの具はハクサイ、長ネギ、シラタキ、エノキダケ、焼き豆腐です。量はお好きな量で構いませんが、白菜は水が出やすいので、入れすぎると水っぽい土鍋すき焼きになります。2人前であれば1/6個以下を目安にするのがおすすめです。
作り方
土鍋・関東風すき焼きでは、最初にすき焼き用タレを準備します。調味料をボウルに入れ、しっかりと混ぜ合わせておきます。シラタキと焼き豆腐の下処理をしましょう。シラタキは独特の臭みがあるので、湯にくぐらせて臭み取りをしておきましょう。
焼き豆腐は通常の豆腐よりも水が出にくいですが、水切りをしてから使うのがおすすめです。野菜は食べやすい大きさに切りましょう。準備ができたら土鍋に肉と具を入れます。
入れる順番は気にしなくても良いですが、牛肉の隣にシラタキを置くと肉が固くなるので、白菜や豆腐などを間に挟むのがおすすめです。土鍋に具をすべて入れ終えたら、あらかじめ準備しておいたすき焼き用タレを土鍋に入れ、火を付けます。
煮立ったら煮汁の味をチェックし、具材でタレが薄いと感じた場合は砂糖と醤油で調整してください。好みの柔らかさに具が煮えたら、土鍋・関東風すき焼きの完成です。
土鍋ですき焼きを作るときの注意点
土鍋すき焼きのおいしい作り方は、基本的に鉄鍋すき焼きのおいしい作り方と同じです。ただし土鍋の性質上、鉄鍋すき焼きの作り方とは異なる注意点があります。
煮汁なしで具材を焼かない
土鍋は陶器でできた調理器具なので、焼き料理や炒め料理には適しません。基本は「煮る」「蒸す」なので、具材を直接土鍋で焼くとヒビワレや破損の原因になります。
ですから土鍋でおいしいすき焼きを作るのであれば、すき焼き用タレを土鍋に入れてから具を煮るようにしてください。火をかけるときはいきなり強火にするのではなく、中火でじっくりと温めるようにするのも大事なポイントです。
土鍋は急激な温度の変化が苦手なので鉄鍋よりも沸騰するまでに時間がかかりますが、1度土鍋本体が温まると冷めにくいので、煮立ったら弱火にします。
こうすればすき焼きたれが煮詰まるのを防ぐことができますし、鉄鍋の約2倍の蓄熱性があるので、火を止めてもすぐには冷めません。
土鍋で関西風すき焼きを作るには
すき焼き用タレを使わず、先にすき焼き肉を焼いてから味付けをする関西風すき焼きは基本的に土鍋では作れません。そもそも土鍋で調理する場合、煮汁がない状態で具を焼くと割れてしまいます。
そのため鍋で肉を焼いてから醤油と砂糖で味付けし、用意した具を煮る関西風すき焼きは、基本的に土鍋ではできません。
ただし関西風すき焼きがNGなのは一般的な土鍋で作る場合であって、土鍋の種類によっては関西風すき焼きが土鍋でも作れます。ポイントは「土鍋の種類」です。
空焚きすると割れてしまうのが土鍋の注意点ですが、逆に言えば空焚きに耐えられる丈夫な土鍋であれば土鍋・関西風すき焼きが可能になります。空焚き可能な土鍋でおすすめなのが、伊賀焼の窯元「長谷園」の土鍋です。
長谷園ではさまざまなタイプの土鍋を作っていますが、その中には炒め料理もできる土鍋「ビストロ土鍋」があります。ビストロ土鍋は空焚きしても大丈夫な土鍋なので、関西風すき焼きも土鍋でOKです。
さらにオーブンに直接入れることも可能なので、オーブン料理も土鍋で出来ます。そんな長谷園の土鍋は関西風すき焼きだけでなく、炒め料理やオーブン料理にもおすすめです。
おいしいすき焼きを土鍋で作ろう!
土鍋は耐熱性の高い料理器具なので、鉄鍋すき焼きよりもおいしいすき焼きが作れます。ただし土鍋は鉄鍋の扱い方とは違うので、使用前後の手入れや作り方にも注意が必要です。
特に買ったばかりの土鍋ですき焼きを作る際には、すき焼きを作る前の下準備として土鍋のお手入れ方法にも注意しましょう。
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