ピータンはどんな味？臭いや触感の特徴・美味しい食べ方も紹介！

中華料理の前菜や中華粥のトッピングとして見かける「ピータン」。黒い見た目でインパクトが強く、食べたことはないけれど、なんとなく苦手という人もいるでしょう。

ピータンは見た目のインパクトの強さ以外にも、独特の臭いや味がするので、食べなれている人でないと食べるのにハードルが高く感じますが、意外と簡単に美味しく食べられます。本記事では、ピータンの味や見た目の特徴、美味しいレシピを紹介します。

ピータンは中国発祥の食べ物で「皮蛋」と書きます。アヒルの卵や鶏卵、ウズラの卵などを発酵させたもので、独特の臭いや触感があり、黒く見える見た目も特徴的です。高級なものは「松花蛋（ソンホアダン）」と呼ばれ、中華料理の前菜やお菓子にも使われています。

ピータンの作り方は、石灰や木炭、塩、お茶の煮出し汁などを粘土に混ぜたものをアヒルの卵に塗り、もみ殻を塗して土や甕（かめ）に入れ密封します。その後、長期間貯蔵し、熟成・発酵させると完成です。

ピータンが生まれた経緯には諸説あり、飼っていたアヒルが灰の中に卵を産んで、気付かないうちに長期間熟成し、偶然発見して食べた説や、アヒルの卵を灰の中に保存していて忘れてしまったことでピータンになった説などがあります。

その他にもいくつかの説がありますが、いずれも日本の納豆のように偶然つくられ、発見されたというのが共通の様です。

ピータンは主にアヒルの卵を使って加工しているため、とても栄養価が高いの特徴です。特にナトリウムや鉄分、ビタミンAや脂質、たんぱく質などが多く含まれます。ピータンの製造過程で一酸化鉛が使われている場合もあるため、食べ過ぎには注意が必要です。

鉛を摂りすぎると鉛中毒になる危険性があるため、近年では鉛を使用しない「無鉛ピータン」も登場しています。鉛の健康被害が心配な方は、こちらを食べるようにするといいでしょう。

ピータンは中国の伝統的な食品で、独特の製法によって生み出されるその味、臭い、そして触感は多くの人々に愛されていますが、同時に挑戦的でもあります。

ピータンを購入すると、殻にもみ殻が付いた状態であることが多いです。もみ殻をよく洗い、ゆで卵のように殻をむいて食べます。

殻を剥くと黒い白身が見えてきますが、よく見ると茶褐色です。白身は透き通るような色で、硬いコーヒーゼリーのような見た目でもあります。切ってみると、黄身も黒っぽく濃いグリーンのような色味をしています。

ピータンは生のまま加工するので、白身の部分はプルプルとした触感です。黄身の部分はとろっとしているものと、固ゆでのゆで玉子のようなものがあります。

独特な製法のピータンには、アンモニアのような臭いがあります。臭いの強さはメーカーにもよりますが、ピータンの殻をむいてから切って、しばらく置いておくと臭いが和らぎ食べやすくなります。

ピータンの味は鶏卵よりも濃い味と言われることが多く、コクがあり、塩味が効いています。しかし、やはりアンモニア臭があるので独特の風味があり、人によって好みが分かれるでしょう。

実際にピータンを食べたことがある人の味についての感想や口コミは、以下のようなものがありました。

• 不思議な味がする
• 塩をかけて食べると美味しい
• ゆで玉子の方が美味しい
• 中華粥にピータンを入れると美味しい
• 豆腐にトッピングして食べるとおつまみとして最高
• 全然美味しくない
• ピータン苦手だけど炒めの物にしたら美味しかった

ピータンは見た目や触感、臭い、味などが独特でクセがある食べ物です。苦手な人もいる食べ物ですが、食べ方や調理次第では美味しく食べられるので、ぜひ挑戦してみましょう。

独特のアンモニアや硫黄のような臭いや味は、殻を剥いてカットしてしばらく置いておくと抜けていくので、食べるタイミングよりも前に準備しておくのがおすすめです。

中国では朝ご飯として定番のお粥。日本のお粥とは違い、旨味のあるスープで煮込むため、さっぱりとしながら満足感があります。ピータンと豚肉で作るお粥は、お互いの旨味が引き立ち、ピータンが苦手な人でも食べやすいでしょう。

ピータン粥の作り方

1. 豚肉を食べやすい大きさに切り、塩コショウ（分量外）で下味をつける
2. 生姜を千切りにする
3. ピータンは殻を剥き食べやすい大きさに切る
4. 鍋に洗った生米とごま油を入れてよく絡め、水を加えて中火にかける
5. 鍋がふつふつしてきたら、そこからよく混ぜで、蓋を少し開けた状態にして20分程度弱火にかける
6. 豚肉を入れてよく混ぜ、ピータン、生姜を加えて軽く混ぜる
7. 先ほどと同様に、蓋を少し開けた状態で弱火で10分程度煮込む
8. アクをとり、塩で味を整えて火を止める
9. 完全に蓋をして、5分程度蒸らす
10. 器に盛り付け、青ねぎやこしょうなどをお好みで散らして完成

台湾料理屋や中華料理屋で定番のピータンの食べ方といえば、ピータン豆腐です。冷奴にピータンをトッピングして好みのたれで食べる定番おかずです。本場台湾ではとろみ醤油（という甘くとろみのある万能調味料をかけて食べるのが定番です。

ピータン豆腐の作り方

1. 豆腐を食べやすい大きさに切り、皿に盛る
2. 皮蛋は殻を剥いて食べやすい大きさに切る
3. 豆腐の上に切ったピータンと青ねぎをトッピングする
4. とろみ醤油をかけて完成
5. とろみ醤油がない場合は、醤油と砂糖を混ぜたものをかける

ピータンは中国の食べ物ですが、地域によって食べ方が違うのも魅力です。ピータンと生姜の甘酢漬け（ガリ）を一緒に食べる食べ方は、香港では定番です。さっぱりと甘酸っぱい生姜とコクのあるピータンは相性がよく、おつまみにぴったりです。

ピータンの甘酢生姜添えの作り方

1. 皿に生姜の甘酢漬け（ガリ）の半量をしく
2. ピータンの殻を剥き、くし切りにして生姜の甘酢漬け（ガリ）に並べる
3. ピータンの上に白髪ねぎをのせ、残りの生姜の甘酢漬け（ガリ）を添える
4. レモン汁と醤油を混ぜて、食べる直前にピータンにかけて完成

刺激的な辛さが特徴の四川でのピータンの食べ方は「青椒皮蛋（チンジャオピータン）」が定番です。本場のチンジャオピータンは青唐辛子を使って作りますが、今回は辛さの調節ができるようにピーマンを使ったレシピを紹介します。

青椒皮蛋（チンジャオピータン）の作り方

1. ピータンは殻を剥き、くし切りにしておく
2. ピーマン（青唐辛子）をフライパンで良く焼いて柔らかくする
3. ピーマン（青唐辛子）の粗熱が取れたら、みじん切りにする
4. にんにくをみじん切りにして、★を加えてよく混ぜ、ピーマン（青唐辛子）を加えてソースを作る
5. ピータンの上に4のソースをかけて完成

ピータンは本格的な中華食材を取り扱うお店や、輸入食材を取り扱うお店で販売されています。特に業務スーパーやアミカ、カルディなどでは取扱いがあることが多いようです。

ピータンは鶏卵などに比べると手軽に購入できるものではないため、近所のスーパーなどでは手に入らない場合もあります。そのような場合は通販を利用して購入するのがおすすめです。Amazonや楽天市場でも取り扱いがあり、まとめ買いもできます。

Amazonで販売している「ピータン 松花皮蛋 松花鴨皮蛋 6個」というピータンは、独特のアンモニアのような臭いが少なく、初めて食べる人でも食べやすいでしょう。臭いが少ないので、そのまま冷菜にしたり豆腐にトッピングして食べるのがおすすめです。

楽天市場で販売している「青島ピータン」は、1ケース20個入りの大容量。高温多湿を避けて常温での保存も可能なので、ピータン好きな人におすすめです。黄身がかためのものが多く、しっかりとしています。

ピータンは中国では定番の食品で、独特の風味と味わいがあります。人によっては苦手に感じることもあるので、殻を剥いてしばらく置いてから食べるのがおすすめです。また、加熱したり、パンチのあるソースと合わせると食べやすくなるので、ぜひ試してみましょう。

※本記事中の情報は2024年3月7日時点のものです。紹介した下商品の内容や価格は変更になる場合があります。