今さら聞けないチーズの糖質を徹底調査！実はそんなに高くない？

昨今話題となっている糖質制限ダイエットで重要な栄養素が「糖質」です。糖質制限ダイエットのキーとなる栄養素で、数々のダイエット法が台頭する中、多くの方が実践し、有効とされているであろうダイエット法の1つです。

そこで、本記事の主題であるチーズの糖質に触れていく前に、先ず糖質とは何なのかをご紹介しておきます。糖分とは何が違うのか、炭水化物とイコールの成分なのか等々、糖質に関する疑問を解決します。

糖質とは、ご飯やパン等の主食を制限することで摂取量を減らせるため、炭水化物と同じ様に考えられることが多いです。しかし、厳密には糖質と炭水化物は別の物です。

糖質は、炭水化物を構成する2つの成分のうちの1つです。炭水化物は「糖質」と「食物繊維」で構成されているため、ご飯やパンといった主食類を減らすことで糖質を制限出来ますが、炭水化物とイコールではありません。

また、少しややこしいですが糖質は「糖類」とも少し異なります。糖類は、糖質をさらに細かい分類に分けた時に使われる、分類分けの名称です。糖質をさらに小さく分解すると、「単糖類（主に砂糖等で摂れる糖）」と「二糖類（ご飯など炭水化物で摂れる糖）」に分けられます。

大雑把に片付けてしまえば、ご飯やパン、菓子類の摂取量をコントロールすることで、糖質は制限できます。しかし、単純に炭水化物や菓子類を食べなければ痩せられるか、と言われればそうではありません。

糖質は、人間が体や脳を動かすためには必要不可欠な栄養素です。糖質は体の中で分解され、ブドウ糖になります。そしてブドウ糖とは、体に吸収されることで身体や脳を動かすための活動エネルギーに変化します。

そのため、過度な糖質制限により糖質が不足してしまうと、低血糖症、頭痛やふらつき、異様な眠気、判断力の低下等の症状を引き起こしてしまうこともあります。

しかし、糖質は体に必要不可欠な栄養素でありながらも「摂りすぎると太る」ということもまた事実なのです。糖質を摂りすぎるとなぜ太るのかというと、人間の体の仕組みが関係しています。

ブドウ糖を過剰に摂取してしまうと、全てが体に吸収されず、エネルギーとして消費されないまま余ってしまいます。その余ったブドウ糖はどこに行くのかというと、人間の体は余ったブドウ糖をいざという時のために、脂肪に作り替えて貯蓄してしまうのです。

そういった理由から、糖質は摂りすぎると太る、ダイエットの敵、という認識も間違ってはいません。しかし、だからといって糖質の摂取量を0にすればいいわけではありません。

逆に制限し過ぎて糖質が不足してしまっても、上記のような体の不調を引き起こします。また、糖質の不足を補おうと、人間の体は筋肉を分解してエネルギーの生産を始めてしまいます。

そのため、体調不良を引き起こすだけでなく、筋肉量が減り、基礎代謝が下がってしまうのです。すると、結果としてエネルギーを消費しづらい太りやすい身体になってしまうのです。

糖質は単純に摂らなければ太ることはない、というわけではありません。逆に制限し過ぎると、太りやすい身体になってしまい、ダイエット的にはマイナスです。大切なのは「過不足なく糖質を摂取する」ことです。

摂りすぎてもダメ、制限し過ぎて不足してもダメ、という非常に付き合うことが難しい栄養素が、糖質です。そこで、最近糖質を過不足なく取るためにおすすめの食材として取り上げられているのが、本記事で紹介していくチーズです。

チーズは糖質が高くないうえに、たんぱく質が豊富に含まれており、さらにはダイエット中の人が不足しがちなカルシウムなどのミネラルも含まれている、というダイエットに最適な食品です。

ダイエットに最適といっても、チーズはカロリー（脂質）が高いから不安、と感じる方もいるでしょう。確かにチーズはカロリーが高めな食品ですが、糖質制限ダイエットをしている方にとってはむしろ必要な栄養素と言っても良い食べ物です。

チーズに含まれる脂質は、中鎖脂肪酸と呼ばれる脂質です。中鎖脂肪酸は、脂質の中でも消化吸収されやすく、エネルギーになりやすい脂質です。

そのため、中鎖脂肪酸が制限している糖質の代わりにエネルギーになってくれるので、食べすぎなければより糖質制限で不足しがちなエネルギーの管理が行いやすくなります。つまり、消化されにくく、太る脂肪ではないのです。

スーパー等で必ずといっていいほど販売されており、一般的に食べる機会が多いチーズとえば「プロセスチーズ」です。最も馴染み深い誰もが知るプロセスチーズといえるのが6Pチーズに当たるでしょう。

プロセスチーズの糖質の量はというと、100g当りたったの1.3gです。糖質が高い食品の代表格である白米は100gあたり36.8gなので、比べて見るとプロセスチーズの糖質がいかに低いかがわかります。

また、プロセスチーズはたんぱく質が100g当り22.7g含まれています。よく噛んで食べれば、トレーニング後の栄養補給や空腹感対策にぴったりの食品といえるでしょう。

もう1つの家庭でよく見るチーズといえば、粉チーズによく使われている「パルメザンチーズ」です。パルメザンチーズも、ついついかけすぎないようにと気にしがちな食品ですが、実は糖質が高くない食品なのです。

パルメザンチーズの糖質は100gあたりたったの1.9gです。プロセスチーズと比べると幾分高い数値ですが、それでも十分に糖質が低い食品といえるでしょう。

さらに、たんぱく質は44g、カルシウムは1300mgとダイエットに嬉しい栄養素がしっかり詰まっています。ただ、塩分が3.8gと高めなので摂りすぎには気を付けましょう。

全体的に糖質が高くないチーズですが、先程紹介したプロセスチーズとパルメザンチーズのように、チーズの種類によって糖質の量には差があります。

チーズは全体的に糖質が高くない部類ではありますが、それでも中には糖質が高めのチーズが存在します。チーズだから糖質は高くない、と安心し過ぎるのは禁物です。詳しくは後述させていただきます。

チーズの種類によって糖質量が違うということは前述した通りです。では、糖質制限ダイエットの時に最も適している糖質の低いチーズはどのチーズなのでしょうか。

先にご紹介したプロセスチーズ、パルメザンチーズも、チーズの中でもかなり糖質が低い部類のチーズといえます。しかし、中にはさらに糖質が低いチーズがあるのです。

それが、特徴的な白い皮に覆われたチーズ「カマンベールチーズ」です。糖質の量は100gあたり0.9gで、1gを切るほど低い数値となっております。

元々糖質が高くない食品であるチーズですが、種類によって糖質の数値にはそこそこばらつきがあります。中には、カマンベールチーズやプロセスチーズよりも格段に多い糖質量を持つチーズも存在します。

チーズだから糖質は低い、と油断して食べてしまえば後悔するようなことにもなりかねません。ダイエット中の糖質をしっかり把握するため、糖質量に少し注意が必要なチーズもご紹介させていただきます。

あえて注意が必要なチーズを挙げるとしたら、リコッタチーズです。リコッタチーズは糖質が6.7gと、チーズの中で刃かなり糖質が高い方といえるでしょう。

リコッタチーズは、チーズを作る際に出たホエイをさらに過熱して作るチーズです。ホエイには乳糖という成分が多く含まれているため、ホエイから作られたリコッタチーズは、糖質が高くなってしまうのです。

しかし糖質が高い反面、ホエイが材料のリコッタチーズは脂質が他のチーズと比べ低い数値となっています。糖質ではなく、脂質を制限するスタイルでダイエットをしている方にとっては、他のチーズよりも有用なチーズといえるでしょう。

長年、チーズを食べると太る、チーズはダイエット中は控えるべきといわれ続けてきましたが、近年チーズは太るどころか、筋肉を付けながら健康的に痩せるための有効な食材として評価が改められています。

チーズでしっかりたんぱく質やカルシウムを補給しつつ、糖質を抑え、栄養バランスの良い健康的で無理のないダイエットを行っていきましょう。