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イタドリとは?
自然を楽しみながら旬の食材探しができる山菜採りは人気がありますが、春はさまざまな珍しい山菜が採れることもあって人気が高いです。そんな春山菜の中でも特に珍しいのがイタドリ・スカンポです。
イタドリ・スカンポはいろいろな食べ方ができる人気食材ですし、山菜採り初心者でも比較的簡単に採取できます。日当たりが良ければ野原や土手でも自生していますし、場合によっては道端や荒れ地などでも群生したイタドリ・スカンポを目にすることがあります。
生育スピードが速いのもイタドリ・スカンポの特長で、小さいものだと30cm程度ですが大きく成長すると1メートルをこえるイタドリ・スカンポも存在します。冬になると枯れますが春になると芽をだすことから、春が旬の山菜食材といわれています。
日本中でみられる山菜
食材名を知らない人でも「目にしたことはある」が多いのがイタドリ・スカンポの特長で、店頭に並んだものを購入するのではなく身近なところで採取して食べるという人も多いです。
冬になると土の中に残る地下茎と根っこのみが越冬し、地上に出ている部分はすべて枯れます。気温が高くなり始めるとタケノコのように地表に新芽が姿を現し、そのまままっすぐ伸びていくのがイタドリ・スカンポの特長です。
しかも生命力が強く日当たりが良ければどんな場所でも生育するので、本格的な装備をして山の奥まで入り込まなくても簡単に採ることができます。
さらに日本全国どこでも採れるので、市販される際に「イタドリ・スカンポ」の名称が一般的ですが、地域によってそれぞれ違った呼び方があるのもイタドリ・スカンポの特長といえるでしょう。
ただし食用になるイタドリ・スカンポは4月~5月にとれる新芽や若い茎なので、時期を過ぎて成長したイタドリ・スカンポは食用にすることができません。
夏になると花を咲かせますがイタドリ・スカンポの花を食すことはできませんし、葉が大きく成長したイタドリ・スカンポは本来可食部となる葉や茎も固くなります。
ですからイタドリ・スカンポは身近な植物ではあるものの、山菜としての食べ方ができるのはわずか2ヶ月という珍しい春食材なのです。
イタドリの食べ方(下ごしらえ)
イタドリ・スカンポは、部位によっておすすめの食べ方が違います。柔らかい新芽部分は生食での食べ方ができるので、食べやすいサイズにカットしてサラダや酢の物にする食べ方が可能です。
ただし大部分の可食部はそのままではあくが強いので、下ごしらえをしてから炒めものにする食べ方や煮つけにする食べ方などお好みで調理するのが基本の食べ方になります。
作り方
イタドリ・スカンポ下ごしらえのポイントは「あく抜き」にあります。可食部の大半はあくが強いので、きちんとあく抜きをしなければ食べ方によってはえぐみや苦みが味に影響を与えます。
そのためあく抜きを目的とした下ごしらえ法の定番「茹でる」で処理をしますが、茹で作業の前にイタドリ・スカンポの外皮をむくことが重要です。
外皮をむいた後はたっぷりのお湯でゆでますので、鍋に入るサイズに切っておきます。イタドリ・スカンポの茎は太さがあるので火が通りにくいイメージがありますが、内部は空洞なので茹で時間は短時間でOKですし、太い茎部だけを別に切り分ける必要もありません。
なお和え物や酢の物にする食べ方では色味もおいしさのポイントになるので、さわやかな緑色が失われないように茹でた後に水にさらすことも食べ方の基本です。
調理のコツ
イタドリ・スカンポは下ごしらえをすればいろいろな食べ方ができる春食材ですが、食べ方によっては食感を残す食べ方がおいしいレシピや香りを楽しむ食べ方がおすすめなレシピもあります。
そのためできるだけ短時間でゆでることが、イタドリ・スカンポのおいしい食べ方の基本です。茹で時間の目安は30秒程度ですが、ざるにあげたままだと余熱で火が通り過ぎますから必ず冷水で冷ましてください。
ここまでが基本の食べ方ですがあくが気になる人や苦みが苦手な人は、水を張ったボウルに冷ましたイタドリ・スカンポを漬け込みましょう。
漬け込む目安は1日~3日ですが、ゆっくりとあくが抜けていきます。なお1日1度は漬け込む水の取り換えを行うのが、おいしい食べ方のポイントです。さらに茹でる前に板ずりを行うことも、いろいろな食べ方を楽しむためのポイントになります。
なおイタドリ・スカンポの人気産地では地域によって定番の食べ方が違うので、食べ方に合わせた地域独自の下ごしらえ法があります。その中にはにがりを使った下処理の方法もあり、イタドリ・スカンポに多く含まれるシュウ酸を簡単に取り除くことができます。
市販品やお取り寄せ品のイタドリ・スカンポには、塩漬けイタドリ・スカンポも多いです。塩漬けイタドリ・スカンポにあく抜きの下ごしらえは不要ですが、塩抜きの下ごしらえが必要になります。
塩抜きは水につけおきすることで簡単にできますが、2回~3回を目安に水の取り換えが必要です。塩抜きすれば好みの食べ方で調理ができますが、しっかりと塩抜きをしてもイタドリ・スカンポに塩味が残ります。
ですから炒めもののように味付けに塩を使うことが多い食べ方の場合は、味付け用の塩を控えたりいつもの炒めもの料理の味付けを薄めにしたりするなど調節するのが良いでしょう。
イタドリの生の食べ方の注意点
下ごしらえ済でもほんのりと酸味があるのがイタドリ・スカンポの特長ですが、生の状態で食べるとかなり強烈な酸味が口の中に広がります。昔からイタドリ・スカンポをよく食べる地域では酸味を好む人も多いので、生での食べ方も人気があります。
なおイタドリ・スカンポの強い酸味はシュウ酸と呼ばれる成分を多く含んでいるためですが、シュウ酸自体はそれほど珍しい成分ではありません。香味野菜としてよく使われるパセリやショウガなども、イタドリ・スカンポと同じくシュウ酸を含む食材です。
そんなシュウ酸は少量の摂取であれば大きな健康被害は起こりにくいですが、大量摂取はリスクがあります。しかしイタドリ・スカンポに含まれるシュウ酸は、茹でることによって取り除くことが可能です。
ですから茹でる下ごしらえをしていれば炒めもの料理のようなイタドリ・スカンポをメインにした食べ方にも安心ですが、生食にする食べ方ではシュウ酸を取り除くことができないので大量消費はあまりおすすめしません。
ちなみに生食にする食べ方による健康被害でもっと多いのが下痢症状で、体の小さな子どもやおなかが弱い人はできるだけ生食での食べ方を避けた方が良いです。
イタドリの簡単な食べ方(炒めもの)
イタドリ・スカンポを主役にした食べ方でおすすめなのが、炒めものにする食べ方です。炒めものにする食べ方でもあく抜き作業は必要ですが、あらかじめ下ごしらえを済ませておけばいつでも簡単に作ることができます。
また味付けや組み合わせる食材によってはメインのおかずとして楽しめるので、イタドリ・スカンポ初心者や簡単にアレンジができる食べ方として調理法を選ぶなら炒めもの料理がよいでしょう。
イタドリの甘辛炒め
砂糖・醤油・みりんの定番調味料で甘辛味に仕上げるイタドリ炒めものは、ご飯と相性の良いおすすめの食べ方です。下ごしらえ済イタドリ・スカンポがあれば簡単に作れますし、組み合わせる食材によってはメインおかずにもなります。
食べやすいサイズに切ったイタドリ・スカンポを油で軽く炒め調味料を加えてからめるだけでOKですから、あと一品欲しい時にもおすすめです。なお油揚げを加える食べ方もおいしいですし、豚小間を加えればボリュームのあるおかずにもなります。
イタドリの油炒め
比較的手に入りやすい塩漬けイタドリ・スカンポなら、調味料を抑えてもおいしいイタドリ油炒めがおすすめです。ごま油を使うことで風味が増しますし、鰹節をまぶせば旨味が増しますから調味料をほとんど使わなくてもおいしくなります。
なお同量の醤油と砂糖で味付けすれば子供でも食べやすくなりますし、好みで唐辛子や七味を加えればお酒のおつまみにもおすすめです。
イタドリの食べ方(揚げもの)
酸味や苦みが苦手な人にも人気のある食べ方が、天ぷらにする食べ方です。天ぷらにする食べ方なら苦みはほとんど気になりませんし、しゃきしゃき食感やさわやかな酸味が楽しめるのでイタドリ・スカンポ本来のおいしさを簡単に楽しめる食べ方ともいえます。
イタドリの天ぷら
イタドリ・スカンポを下ごしらえせずに食べられるおすすめの食べ方が、天ぷらにする食べ方です。天ぷらは加熱調理する食べ方なので、生のまま下ごしらえをしなくても強いえぐみや苦みが抑えられます。
さらに食感がよくイタドリ・スカンポの産地でも希少とされる新芽は下処理なしで食べられるので、イタドリ本来のおいしさがシンプルに楽しめる食べ方としておすすめです。
イタドリのおいしい食べ方を試してみよう!
春の山菜採りで人気のイタドリ・スカンポは生食にする食べ方もできますし、事前に下ごしらえをしておけばいろいろな食べ方が楽しめます。
ただしあくを含む春山菜なので本格的な調理に使うにはあく抜きが必要ですし、食べ方によっては食感が損なわれるので正しく下ごしらえをするのがおいしい食べ方の基本です。