【バルサミコ酢】がないときの代用品をご紹介！簡単に作れるレシピも

お家で料理する機会が増えてくると、通常の家庭料理以外にもたまにはフランス料理やイタリア料理などに挑戦しようと思うかもしれません。

家庭で料理する際に必要な調味料といえば、砂糖、塩、醤油、酒、みりん、お酢などがあげられますが、お酢といえば米酢や穀物酢などが一般的で、バルサミコ酢は常備していないという家庭が多いのではないでしょうか。

フランス料理やイタリア料理などに挑戦しようとクッキングアプリ等でレシピを検索すると、いわゆる「お酢」ではなく「バルサミコ酢」を使ったレシピなども多数見かけます。

作ってみたいというレシピがあっても、もし家庭にバルサミコ酢がなかったら、作るのをあきらめてしまうかもしれません。でも、バルサミコ酢は、家庭にある調味料などで代用することも可能です。

本記事では、バルサミコ酢がないときの代用品になる調味料や、簡単にできるバルサミコ酢の代用レシピなどをご紹介しますが、まずはバルサミコ酢について簡単にご説明します。

バルサミコ酢は、イタリア特産のお酢で、ぶどうの濃縮果汁を原料にして作られる果実酒の一種になります。バルサミコ酢の「バルサミコ」はイタリア語で「芳香がある」という意味を表し、香りが強いのも特徴です。

バルサミコ酢以外に、フランス料理やイタリア料理などに多く使われる調味料としては「ワインビネガー」もあげられますが、バルサミコ酢とワインビネガーはどう違うのでしょうか。

前述にご紹介したようにバルサミコ酢はぶどうの濃縮果汁を原料にしていますが、ワインビネガーも原料はぶどうです。バルサミコ酢は、木の樽などにいれて長期熟成させて作られますが、ワインビネガーはその名の通り、ぶどうから作った酒、つまりワインを酢酸発酵させて作られています。

ワインビネガーには、赤ワインを酢酸発酵させて作られた赤ワインビネガーや、白ワインを酢酸発酵させて作られて白ワインビネガーなどがあります。

バルサミコ酢もワインビネガーもぶどうの甘みと酸味が感じられる味わい深いお酢として人気ですが、酢酸発酵されたワインビネガーには酢酸菌が多量に含まれているため、バルサミコ酢よりも酸味が強くなっています。

しかし、使い方次第ではバルサミコ酢の代用にワインビネガーを使ったり、ワインビネガーの代用にバルサミコ酢を使うことも十分可能です。

バルサミコ酢は高価なものが多いため、代用レシピを知っていると便利ですが、なぜバルサミコ酢は高価なのでしょうか。伝統的なバルサミコ酢は、最低でも12年間熟成させることや、原料になるぶどうの種類やそのほか、様々な細かい製法が法律で定められています。

中でもイタリアのエミリア・ロマーニャ州モデナや、レッジョ・エミリアで作られたバルサミコ酢の中には25年以上熟成されたものや、50年、100年とさらに長期に熟成されたものなどがあり、珍重されて高価なものになります。

しかし、伝統的な生産方法によるバルサミコ酢だと、どうしても一般のレストランや家庭で使うには高価すぎるため、長期に熟成されていないぶどう酢に着色料・香料・カラメルなどを添加して作られた普及品が市場に多く出回っています。

といっても決して単なる代用品や粗悪品というわけではなく、伝統的な生産方法ではなくても、できる限り伝統的なバルサミコ酢に近づけるよう最低でも3年～5年の熟成期間を経ています。そのためバルサミコ酢はどうしても一般的なお酢に比べると高価になってしまうのです。

前述にご紹介したようにバルサミコ酢はぶどうを熟成させているため、熟成期間が長ければ長いほど見た目が焦げ茶色になり、一見するとソースのようにも見えます。

また、バルサミコ酢はサラダのドレッシングや料理の風味付けや肉料理などのソースに使われることも多い調味料なので、家庭で使いたいときにほかの調味料で代用できれば料理の幅も広がります。

バルサミコ酢の見た目から考えて一番代用できるお酢といえば、日本で江戸時代から親しまれてきた調味料・黒酢でしょう。黒酢は米酢と同様に穀物酢の一種ですが、米酢が精米を主な原料としているのに対し、玄米や精米度の低い米や大麦を原料として熟成されて作られています。

そのため黒酢は、一般的なお酢よりもまろやかで香りが高く、見た目がバルサミコ酢に近いだけでなく、味わいの深さからもほかのお酢を代用にするよりも、バルサミコ酢の代用としておすすめの調味料といえそうです。

前述に、バルサミコ酢の代用として黒酢をご紹介しましたが、ほかの調味料でも合わせるものによっては、バルサミコ酢の代用になる調味料があります。ここでは、バルサミコ酢の代用になる簡単でおすすめの代用レシピをご紹介します。

最初にご紹介するバルサミコ酢の代用レシピは、どこの家庭にもありそうなお酢（米酢、穀物酢など）にウスターソースを加えて作る簡単なおすすめの代用レシピです。

ちょっとだけバルサミコ酢が必要だけれど、高価なバルサミコ酢をわざわざ購入するのなら使わなくてもいいかとあきらめがちですが、ウスターソースとお酢を合わせるだけのバルサミコ酢代用レシピなら簡単に作れて気軽に使うことができます。

バルサミコ酢代用レシピに必要な材料は、お酢大さじ1杯、ウスターソース大さじ1杯だけです。あとは混ぜ合わせれば大さじ２杯分のバルサミコ酢の代用になり、とても簡単でおすすめです。

また、前述にご紹介したバルサミコ酢代用品の黒酢に、甘味があるとんかつソースやお好み焼き用ソースを、同じく1：1の割合で合わせると、黒酢だけよりもさらにフルーティーな味わいになってバルサミコ酢により近い代用品になります。

他にも、リンゴ酢などのお好みの果実酢にソースを合わせるのもバルサミコ酢の代用になり、そのままサラダのドレッシングや肉料理のソースにも使えておすすめです。

次にご紹介するバルサミコ酢代用レシピは、赤ワインに砂糖やお酢を合わせて作る簡単な代用レシピです。

赤ワインも前述にご紹介したようにぶどうを原料として作られているため、バルサミコ酢の風味が感じられ、バルサミコ酢独特の甘みと酸味を砂糖とお酢を加えることで代用が可能になります。

赤ワインを使ったバルサミコ酢代用レシピに必要な材料は、赤イン50CC、お酢大さじ1杯、砂糖小さじ1杯です。なお、バルサミコ酢代用に使う赤ワインは甘口がおすすめです。赤ワインを使ったバルサミコ酢代用レシピはとても簡単です。

鍋に代用レシピに必要な量の赤ワインを入れ、中火で加熱します。赤ワインが沸騰したら弱火にし、そこへ砂糖を加えてよく混ぜ合わせます。砂糖が溶けたら弱火のまま2～3分混ぜながら1/3ぐらいの量になるまで煮詰めて火からおろします。

そのまま粗熱がとれるまでおき、お酢を加えて混ぜ合わせればバルサミコ酢代用の調味料のできあがりです。

なおご紹介した赤ワインを使ったバルサミコ酢代用レシピの出来上がりの分量は、だいたい大さじ2杯分くらいになります。たくさんバルサミコ酢の代用調味料が必要な場合は割合はそのままに量を増やしてください。

前述までに、バルサミコ酢の代用になる調味料や、簡単な代用レシピをご紹介しましたが、ここでは、実際にバルサミコ酢を使った手作りのおいしいドレッシングのレシピをご紹介します。なお、ここでは、バルサミコ酢代用品ではなく市販のバルサミコ酢を使ったレシピになっています。

サラダにかけるバルサミコ酢ドレッシング2人分の材料は、バルサミコ酢大さじ1杯、オリーブオイル大さじ1杯、はちみつ小さじ2杯、塩1/4杯、黒コショウ少々、レモン果汁小さじ1/2杯です。はちみつがない場合には砂糖でも代用できますが、分量は味を見て調整してください。

バルサミコ酢ドレッシングのレシピはとても簡単です。バルサミコ酢ドレッシングに必要な材料をすべてボウルに入れ、泡だて器などで混ぜ合わせるだけです。

野菜サラダはもちろん、生ハムサラダや、スモークチキンサラダなどにも、バルサミコ酢の甘みがちょうどよいドレッシングになります。

甘めがお好みの場合には、はちみつや砂糖の量を増やしたり、また、黒コショウのかわりに粒マスタードを加えたり、すりおろしにんにくを加えたり、お好みの味のバルサミコ酢ドレッシングにアレンジするのも自由自在です。

いつものサラダも、手作りのバルサミコ酢ドレッシングにかえるだけで、おしゃれな一品になります。バルサミコ酢がお家になかったら、前述にご紹介した代用レシピでぜひトライしてみてください。

サラダのドレッシングやソースなどに使われるバルサミコ酢の特徴や、ワインビネガーとの違い、バルサミコ酢の代用になる調味料や、代用レシピなどをご紹介してきました。バルサミコ酢の代用になるものや代用レシピを覚えておいて、ぜひ困ったときの参考にしてください。