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アメリカ発の「グローサラント」が日本でも拡大中
「グローサラント」はあまり耳馴染みのないワードかもしれませんが、日本のスーパーマーケットの新業態として注目されているようです。本記事では大手スーパーマーケットも展開しているグローサラントの特徴や「イートイン」との違い、実施店舗の詳細をご紹介します。
グローサラントの発祥はアメリカです。テキサス州オースティンを本拠とするグロサリー・ストアチェーンの「ホールフーズ・マーケット」は、2017年にブライアント・パークにて新店舗をオープンさせました。新店舗はグローサラントを取り入れており、アメリカ市場でも拡大しています。
グローサラントは飲食品店ならではの強みを生かした飲食サービスの一つであり、海外を筆頭に日本でも既に導入している企業があります。日本は2017年にグローサラントと呼ばれる同業態の店を東京駅にオープンしていました。
グローサラントとは?
グローサラントはアメリカをはじめ、海外のスーパーマーケット業界では導入している店舗も多い業態です。日本には大手企業やローカル企業のスーパーマーケットが各地に点在していますが、グローサラントと呼ばれる業態を取り入れた店はまだ少なく、今後の動向に期待が高まるでしょう。
店内で売り場の食材を用いて料理を提供
スーパーマーケットは野菜や肉・魚類、惣菜やパンなど頻繁に消費される食料品はもとより、店舗によっては日用品も販売する小売業態です。スーパーマーケットには子供のいる家庭や一人暮らしの学生、さらには温めるだけで食べられる惣菜を買い求めに高齢者なども来店しています。
グローサラントは一部のスーパーマーケット内で利用できるサービスで、店内の売り場で購入した惣菜やデリカテッセン商品をその場で食べられるようにしたり、売り場の食材を用いた料理を提供したりするものです。グローサラントはスーパーマーケットをより楽しめる方法の一つでしょう。
「グローサリー(食料品店)」+「レストラン(飲食店)」
グローサラントは造語であり、食料品や食料品店を意味する「グローサリー」と飲食店の「レストラン」を組み合わせています。食品流通業界でトレンドになっているグローサラントは従来のスーパーマーケットにプラスアルファの特徴を持たせた業態で、売上に貢献しているといいます。
グローサラントはスーパーマーケットの店内や敷地内にレストランなどを併設し、購入した商品を自宅で味わうのではなく、すぐさま食べられることも嬉しいポイントでしょう。グローサラントはスーパーマーケットの商品を使用することで、売上や集客力アップにも繋がるようです。
近年のスーパーマーケット業界はオンラインで商品を購入し、自宅まで届けるネットストアサービスが増加していますが、グローサラントはオンライン上で利用できないサービスです。グローサラントはネット販売に踏み出せない小売企業にとって、来店客数を増やす一つの方法だといいます。
グローサラントは実店舗販売の企業においてネットスーパーに対抗できるサービスといわれており、またグローサラントの内容によっては他店との差別化を図ることもできるようです。
海外では一般的
グローサラントは日本のスーパーマーケット業界や消費者にはあまり流通していないサービスかもしれませんが、アメリカなど海外では広まっています。海外のスーパーマーケット「ウェグマンズ」では多くの店舗でグローサラントを導入しています。
ウェグマンズのグローサラント導入はネクストドア・バイ・ウェグマンズに寿司バーや、独自農場で収穫したオーガニック食材を採用したダイニングを提供しているようです。また、アモーレ・イタリアン・レストラン&ワインバーではイタリア料理とワインバーを楽しめるでしょう。
海外の「エイチイーバット」はバーベキュー専門レストランのトゥルーテキサス・バーベキューをグローサラントとしてオープンしています。また、サンアントニオのザ・マーケット・アット・ストーンオーク店などに有名シェフのレストランをつくり、グローサラントを導入しています。
海外のグルメースーパー「マリアノス」でもグローサラントを取り入れ、レイクビュー・イースト店では作り立てパスタの専門店やハンバーガー専門店、ワインバーや寿司コーナーなどを設置しています。
グローサラントとイートインとの違いは?
こちらではよく比較されるグローサラントとイートインの違いを探るべく、それぞれの特徴をご紹介します。そもそもイートインは和製英語であり、英語圏においてイートイン(Eat in)は自宅で食べることを意味します。イートインは日本の飲食店で使用される言葉の一つです。
イートインは飲食店で購入した商品を店内で食べることを意味し、ファーストフード店をはじめ、コンビニエンスストアや百貨店食料品売り場などに設置しています。百貨店の食料品売り場には有名店がテナント出店している場所もあり、イートインなら手軽に高級料理を味わえると評判です。
出来合いではなくその場で調理
イートインは飲食店で購入した出来合いをその場で食べられる特徴がありますが、グローサラントは惣菜の作り置きのみならず、店内の食材を使用してその場で調理した料理を味わうことができます。店内で販売されている食材を使った料理が美味しければ、買い物にも繋がるといいます。
グローサラントはスーパーマーケットの商品を使ったメニューをレストラン式に楽しめる特徴があり、レストランよりも手軽で、さらに身近な場所で食事できる点もメリットかもしれません。また、気になる食材を使った料理を試しに食べたり、新しい調理方法を知ったりもできるでしょう。
日本でグローサラントを実施している店舗は?
グローサラントを実施している企業は成城石井やイオンなど、まだ一部の店舗に限られています。それではチェックしていきましょう。
成城石井「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFE」
グローサラントを導入している日本のスーパーマーケットは成城石井の「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFE」です。成城石井は関東地方を中心に、中部地方や近畿地方にも出店している高品質な食料品を扱う高級スーパーで、自家製惣菜や直輸入ワインなど海外を含めた商品を揃えています。
グローサラントの成城石井 SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFEはトリエ京王調布 A館 1Fに所在し、京王線本線・相模原線の調布駅直結というアクセスの良い立地です。トリエ京王調布 A館の店は成城石井のグローサラント型店舗1号旗艦店であり、また子供連れも利用できます。
成城石井のグローサラントのドリンク持ち込みは成城石井調布店で購入したボトルワインのみ可能で、ボトルワイン1本に対して持ち込み料が生じます。店内には42席あり、木目調のスタイリッシュな空間が広がるでしょう。SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFEは低価格で料理を提供しています。
成城石井のグローサラントでは生産者と直接取引したり、オリジナル商品を開発したりすることでコストを抑え、メニューは季節ごとに変えているようです。成城石井グローサラントのおすすめメニューには「ハンバーガー」があり、九州産の黒毛和牛100%パティを採用しています。
ハンバーガーは化学調味料を一切使用しないオリジナルバンズで、スペイン産のフォアグラを使用したものなど4種類から選べます。また、素材や製造方法にこだわったソフトクリームも人気です。
イオン「ここdeデリ」
イオンのグローサラントは「ここdeデリ」です。ここdeデリは飲食と物販を融合させたイオンのグローサラントで、体験する楽しみをプラスしたサービスの一つです。グローサラントスペースではイオンで購入済の惣菜や弁当などを飲食でき、子連れやビジネスパーソンにも利用されています。
イオン直営専門店のここdeデリではステーキ・ハンバーグ店「ガブリングステーキ」や生パスタの店「ペルグラーノ」などを出店し、手作り感や出来立ての料理を楽しめるグローサラントです。イオンは広い売り場面積を持つ店も多く、グローサラントの取り組みを拡大していくといいます。
ヤオコー「ヤオコーカフェ」
ヤオコーはグローサラントの「ヤオコーカフェ」を展開し、埼玉県東松山市にソファやテーブル、カウンターを計70席備えたスペースを用意しています。ヤオコーカフェはベーカリーコーナーに隣接し、さらに弁当や寿司、鉄板焼きコーナーなどを設置することで、楽しめる工夫をしています。
グローサラントはスーパー内のレストラン!
グローサラントは海外では一般的になった飲食サービスですが、日本での利用は成城石井やイオン、ヤオコーなどの一部店舗に限られています。グローサラントはイートインとは違った特長を持つレストランスタイルの場を提供しており、スーパーをより楽しむことができるでしょう。
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。