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長野県の戸隠神社は日本屈指のパワースポット
戸隠(とがくし)神社は、長野県長野市戸隠にある神社です。戸隠神社の創建は紀元前210年といわれており、古くから長野を代表するパワースポットとして有名です。
すでに平安時代には全国屈指のパワースポットとなっていた戸隠神社ですが、かつては仏教(天台密教・真言密教)と融合した神仏習合の神社でした。
神仏習合という宗教スタイルは、かつての日本では一般的なものでした。日本では古くから日本書記に登場する八百万の神を祀る神道が土着宗教でしたが、そこに仏教が伝来したことで日本仏教が誕生します。
さらに神道と日本の仏教が融合し、日本独自の宗教観が誕生します。これが神仏習合という現象で、神道の神社と仏教の寺は同一の存在となります。
しかも少し奇妙なのが、神仏習合における神道と仏教の立場です。古くから日本に存在する神道と外国から伝わってきた仏教ですので、本来でいえば仏教よりも神道の方が格上であるというのが自然な流れです。
ところが日本の神仏習合では仏教の方が格上で、神道は仏教に従ずるという立場をとります。このような不思議な力関係は全国的にみられる現象で、長野の戸隠神社も例外ではありません。
そのため平安時代の戸隠神社は「戸隠山勘修院顕光寺」と呼ばれ、天台密教と真言密教の修行道場とされました。しかもその知名度は全国レベルで、日本仏教の三大修業道場「三千坊三山」として比叡山・高野山と肩を並べるほどでした。
そんな戸隠神社(戸隠山勘修院顕光寺)も、明治時代になると明治政府がすすめる神仏分離令によって姿を変えます。
特に明治政府が発令した神仏分離令は神道を日本の国教化するものだったため、その影響から戸隠神社では大規模な廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動がおこります。
渦中にある戸隠神社は「仏教を取るか・神道を取るか」の選択に迫られ、結論として神社を選択します。これによって寺は戸隠神社から切り離され、寺の僧侶たちは神社の神官となります。
この出来事以降、長野の戸隠神社は「長野を代表する神社」として広く知られるようになります。また戸隠神社(寺)にあった仏像などは、すべて戸隠神社から出され周辺の村や寺で祀られました。
霊山・戸隠山の麓に建つ五社からなる神社
長野県北西部の霊峰・戸隠山に戸隠神社はありますが、実は5つの社によって構成されている珍しい神社です。
戸隠神社を呼応精しているのは九頭龍社、奥社、宝光社、中社、火之御子の5社で、これらを総称して「長野の戸隠神社」といいます。
5社のうち最も創建が古いのが九頭龍社なのですが、創建された正しい時代はよくわかっていません。ただし複数ある伝承を検証すると、どうやら長野・戸隠神社の創建(紀元前210年)よりも古いとする説が有力なのがわかります。
なお戸隠神社の名前の由来でもある長野の霊峰・戸隠山は、日本神話に登場するアマテラスオオミカミと関係があります。
アマテラスオオミカミといえば、洞穴の入口に巨石を置き閉じこもった天の岩戸伝説が有名です。太陽神であるアマテラスオオミカミの姿が見えなくなった地上は、光のない闇の世界になります。
そこでアマテラスオオミカミを洞窟の外に引き出すことにした神たちは、岩戸の前で宴会を始めます。不思議に思ったアマテラスオオミカミが外の様子をのぞき見した瞬間、アメノタジカラオ(天手力雄)が岩戸を投げ飛ばします。
アメノタジカラオが吹き飛ばした岩戸の一部は、遠く離れた長野まで飛んできて山となります。このときの山が戸隠山といわれているため、古くから戸隠山は霊峰として信仰の対象とされました。
二千年余りの歴史がある
長野の戸隠神社は5社ありますが、創建された時代は社によって異なります。ただし最古の神社とされる九頭龍社は紀元前(正確な時代は不明)に創建されていますから、戸隠神社は2000年余りの歴史があるといえます。
ちなみに古文書などの記録によると、長野・戸隠神社で2番目に古い奥社の創建は孝元天皇(日本・8代目天皇)の時代といわれていますし、最も新しい火之御子社でも1098年の創建です。
長野県・戸隠神社へのアクセス
長野・戸隠神社へのアクセスは、車だけでなくバスや電車などの公共交通機関を使う方法もあります。
ただし戸隠神社がある戸隠山周辺は冬になると降雪があるため、季節によってアクセスの方法を検討するのがポイントです。
まず戸隠神社に車でアクセスする方法を紹介します。長野県外から戸隠神社にアクセスする場合は、長野県の移動に便利な上越自動車道がおすすめです。
戸隠神社に最寄りのインターは、長野インターと信濃町インターの2か所になります。インターを降りてからのルートは、利用するインターによって違います。
長野インターを利用して戸隠神社にアクセスするルートは、浅川ループライン経由と七曲り経由の2つがあります。浅川ループラインは長野オリンピックの交通網として整備された道路なので、大型車の通行が可能です。
七曲りを経由して戸隠神社へアクセスするルートは、長野市街地を抜けるため、渋滞がなければ約1時間で到着できます。ただし七曲りにはヘアピンカーブが連続しているため、大型車は通行ができません。
信濃町ICを利用して戸隠神社へアクセスするルートは、運転に自信がない人におすすめです。渋滞も少ないですし、高速道路を降りてから戸隠神社まで約30分なので、道に迷う心配もありません。
信濃町ICを降りてからは、国道18号から長野市街地方面に向かいます。一茶記念館入口交差点を黒姫山方面に向かって右折ししばらく進むと、長野・戸隠神社奥社入口に到着します。
車でのアクセスには長野IC・信濃町ICのどちらを使ってもよいのですが、長野・戸隠の雄大な自然を楽しみたい人は長野IC、安全・最短ルートを利用したい人は信濃町ICがおすすめです。
バスで長野・戸隠神社へアクセスするルートは、路線バス・定期観光バス・高速バスの3ルートがあります。
戸隠神社行きの路線バスは、最寄駅の長野駅から出発しています。長野駅7番乗り場から戸隠神社を経由するアルピコ交通バスに乗ることができるので、「ループ橋経由戸隠高原行き」に乗車します。
利用するバス停は目的地によって異なります。降車するバス停は、戸隠神社奥社(目的地:奥社)、戸隠中社前(目的地:中社)、戸隠宝光社前(目的地:宝光社)です。
ただし冬に路線バスで戸隠神社にアクセスする場合は注意が必要です。長野駅から戸隠神社方面に向かう路線バスは「戸隠スキー場行き」となりますが、戸隠スキー場行きでは戸隠神社奥社バス停には停まりません。
また戸隠スキー場行きの路線バスを利用した場合、戸隠神社の中社最寄りバス停を降りてからもかなりの距離があり、徒歩でのアクセスは難しいです。そのためバス停から戸隠神社中社までは、タクシーを利用します。
戸隠神社までバスでアクセスしたい人におすすめなのが、長野駅から出発する定期観光バス「善光寺・戸隠と小布施号」です。
定期観光バスの運行は、例年4月初旬~11月末日の特定日のみですが、目的地の戸隠神社だけでなく小布施やパワースポット・善光寺など、長野の観光名所を周遊します。
しかも、定期観光バスは戸隠神社奥社の入口に停車するため、戸隠神社巡りをするのに大変便利です。
なお高速バスを利用する場合は、路線バス・定期観光バスが出発する長野駅行きを利用します。長野駅行きの高速バスは、東京方面(新宿発・池袋発)、名古屋方面、大阪方面、京都方面から乗車することができます。
電車でのアクセスは、北陸新幹線・在来線のどちらかを利用し長野駅で下車します。北陸新幹線は東京・大宮方面、富山・金沢方面からのアクセスに利用ができますが、現在は暫定ダイヤでの運行となっています。
なお長野駅から戸隠神社へのアクセスは、バスまたはタクシーの利用となります。長野駅からバスを利用する場合は、季節によって運行状況が変わりますので、あらかじめ時刻表や停車場所のチェックをしておきましょう。
長野県・戸隠神社の回り方
長野のパワースポット・戸隠神社は、5社で構成された神社です。いずれの神社もパワースポットとして有名なのですが、最強のご利益を授けていただきたいのであれば、戸隠神社の5社すべてを参拝する「五社巡り」がおすすめです。
ただし戸隠神社の5社は、それぞれ離れた場所にあります。最も離れた場所にあるのが、戸隠神社の本殿である奥社と宝光社です。
奥社と宝光社はそれぞれが戸隠神社の端に位置します。しかも奥社~宝光社の直線距離は5.4kmもあるため、移動するだけでも大変です。
とはいえ戸隠神社の5社にはそれぞれ異なる神様が祀られており、授けていただけるご利益も祀られている神様によって違います。
まず戸隠神社の本殿である奥社には、天の岩戸をこじ開けた天手力雄命(アメノタヂカラオノミコト)が祀られています。そのため奥社は、開運・新願成就のほかにもスポーツ必勝のご利益が授かるといいます。
奥社のすぐ近くにある九頭龍社の神様は、九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)です。水や生命を司る神様なので、水の恵みと縁結びのパワースポットとして有名です。
戸隠神社の奥社から最も離れた場所にある宝光社には、天表春命(アメノウワハルノミコト)が祀られています。天表春命は女性と子供の守り神なので、宝光社は安産・裁縫・家内安全などのパワースポットです。
奥社と宝光社の間にあるのが、中社です。中社には天八意思兼命(アメノヤゴコロオモイカネノミコト)が祀られており、学業成就・家内安全・商売繁盛のパワースポットとして人気があります。
最後の1社である火之御子社には、天鈿女命(アメノウズメノミコト)が祀られています。天鈿女命は舞楽・芸能の神様なので、舞楽芸能の上達を祈願する人に人気があります。
また天鈿女命は縁結びや火災除けの神様でもあるので、良縁を希望する人や家庭を守る主婦・主夫に人気のパワースポットとしても有名です。
このように長野の戸隠神社には、5社それぞれに異なるご利益を授けてくださる神様が祀られています。そのため戸隠神社を参拝するのであれば、五社巡りをして最強のご利益を授かるのがおすすめです。
なお戸隠神社の五社巡りのルートに決まりはありません。なお参考までに紹介すると、昔の五社巡りは宝光社からスタートし火之御子社、中社、九頭龍社を経て本殿である奥社を参拝するのが一般的なルートでした。
五社巡りするなら車が便利
長野・戸隠神社の五社巡りを徒歩でまわると、移動だけでもかなりの時間がかかります。かつては修験道場でもあった戸隠神社ですから、神社をつなぐ参道は険しく、時期によってはクマが出没することもあります。
その点五社巡りの移動に車を使えば安心・手軽ですし、参拝時間も4~5時間とかなり短縮できます。また戸隠神社の5社はすべて県道沿いにあり駐車場も完備されているため、車でのアクセスがおすすめです。
「奥社」
長野・戸隠神社の本社である奥社は、天手力雄命(アメノタヂカラオノミコト)を主祭神とする神社です。5社ある戸隠神社の中でも特に人気のパワースポットなので、休日になると参拝者の行列ができるほどです。
戸隠神社の奥社では、おみくじをひくのがおすすめです。戸隠神社奥社のおみくじは、大人用と子供用があります。そのためおみくじをひくためには、年齢と性別を神主さんに伝えなければいけません。
ところがこれだけで終わらないのが、奥社のおみくじのおもしろい点です。年齢・性別によって選ばれたおみくじは、手渡される前に必ず社殿の奥で祝詞(のりと)をあげます。そのためおみくじではありますが、厳粛な気持ちになります。
なお戸隠神社奥社のようなおみくじのひきかたは全国的にも大変珍しいため、戸隠神社五社巡りの楽しみの1つとして人気があります。
「九頭龍社」
戸隠神社の奥社のすぐそばにあるのが九頭龍社です。近いとはいえ奥社と九頭龍社は500メートル離れており、参道には江戸時代に植林されたといわれるクマ杉並木を歩きます。
クマ杉並木を通り終えると、五社巡りの中で最も古い神社・九頭龍社に到着します。九頭龍社に祀られている九頭龍大神は「水の恵みを与える神」として古くから人々に信仰されてきました。
「日照りが続いた時に九頭龍社に雨乞いをしたら雨が降り豊作となった」という伝承もあるため、雨乞いだけでなく農耕の神としても有名です。
なお九頭龍社から中社に向かう参道の途中には、かやぶき屋根の朱塗りの門「隋神門」があります。神仏習合の神社仏閣だった戸隠神社ですが、明治時代の神仏分離令の際に仏教を排除し神社として残ることを選択します。
そのため現在の隋神門は「かやぶき屋根の立派な門」でしかありませんが、かつての隋神門には仏教寺院でよく見かける門と同じく、両脇に仁王像が安置されていました。
「中社」
戸隠神社の中社は、洞窟に閉じこもったアマテラスオオミカミを引き出すきっかけを作った天八意思兼命(アメノヤゴコロオモイカネノミコト)が祀られています。
境内には樹齢700年以上といわれる戸隠神社のご神木のほかにも、かつてご神木とされていた古木の三本杉もあります。三本杉も樹齢800年以上といわれており、ご神木とともに中社の人気パワースポットです。
なお中社には、すぐ近くに専用駐車場があります。中社社殿は駐車場の近くにあるので、移動にも便利です。
「火之御子社」
中社の近くにある火之御子社は、神仏習合の時代から唯一神道の神だけを祀っていた神社です。舞踊上達のご利益を授けていただけることで有名な火之御子社なので、御朱印巡りスポットとしても有名です。
火之御子社は御朱印のほかにお守りも人気なのですが、残念ながら火之御子社での受付はしていません。なお御朱印・お守りを希望する場合は、近くにある戸隠神社中社または宝光社の社務所が受付となっています。
「宝光社」
かつて五社巡りではスタート地点だった宝光社は、県道沿いにある駐車場から続く参道が難所といわれています。入口から社殿に向かうには長く急な石段があり、石段を上るだけでも大変です。
急な石段をようやく上り終えると、荘厳な社殿の姿が見えてきます。宝光社の社殿には美しい彫刻が施されており、建築芸術としての価値も大変高いです。
なお宝光社の社務所では、五社巡りの御朱印やお守りの受付をしています。宝光社の近くにある火之御子社の御朱印も宝光社で受け付けているので、1か所で2社の御朱印を授けていただくことができます。
歩きやすい服装で
長野・戸隠神社の五社巡りをするのであれば、季節を問わず歩きやすい服装を心がけてください。戸隠神社にある5社の多くは県道沿いに駐車場があるため車での移動もOKなのですが、参道や石段を通らなければいけません。
さらに奥社と九頭龍社は、最寄りの駐車場から山の中にある参道を徒歩で移動しなければ参拝することができません。そのため動きやすい服装を心がけることはもちろんですが、靴もトレッキングシューズにするのがおすすめです。
奥社から遠い順に回るのがおすすめ
便利な交通手段がなかった時代には、標高の低い位置にある宝光をスタートし、山を登りながら五社巡りをするのが一般的でした。もちろん今でも同じルートで五社巡りをする人も多いです。
ただし体力に自信がない人や小さなお子さんと一緒に参拝する場合は、かつての五社巡りルートを使うとかなり大変です。そこで最近ではスタート地点を奥社にし、山を下りながら五社巡りをするルートが一般的です。
長野県・戸隠神社の御朱印
長野・戸隠神社には全部で5社あり、すべての神社に御朱印があります。ただしすべての神社で御朱印の受付をしているわけではありません。
戸隠神社では、奥社・中社・宝光社の3神社で御朱印の受付を行っています。なお御朱印の受付をしていない九頭龍社と火之御子社は、近くにある神社で受け付けています。
なお、長野・戸隠神社オリジナルの御朱印帳は、奥社・中社・宝光社の社務所に準備されています。
ただし全国的にも有名なパワースポットということもあり、戸隠神社の御朱印もかなり人気があります。特に五社巡りシーズンであるゴールデンウィークには、御朱印を授けてもらうだけで1時間以上待つこともあります。
5社の御朱印を集めるなら季節毎で注意が必要
冬になると参道にも積雪がみられる戸隠神社では、御朱印を授けていただく際にいくつかのルールがあります。
最も標高の高い場所にある奥社・九頭龍社は、冬になると閉殿します。2社への参拝は閉殿中でも可能ですが、御朱印の受付はしていません。そのため閉殿中の奥社・九頭龍社の御朱印は、中社社務所での受付となります。
さらに宝光社での御朱印受付も、冬シーズンは行っていません。通常であれば火之御子社の御朱印と併せて受付をしていますが、冬シーズンはどちらの受付もしていないので、中社で御朱印を授けていただくことになります。
ちなみに冬シーズンは、中社以外の神社がすべて閉殿していることもあります。そのため冬に五社巡りと御朱印巡りをする場合、「5ヵ所すべての御朱印受付は中社」と覚えておくのがおすすめです。
火之御子社は事前に必ず連絡を
火之御子社の御朱印は、その場で授けていただくことはできません。また御朱印の授与は、神社参拝後がマナーです。そのため御朱印を頂くためには、先に火之御子社の参拝を済ませます。
なお火之御子社への冬の参拝は、かなり厳しいです。降雪の状態によっては危険を伴うこともあります。そのため冬に参拝する際には、あらかじめ状況の確認をするために連絡をするのがおすすめです。
冬は御朱印集めにはむかない
戸隠神社がある戸隠山は、冬になると積雪があります。雪の状況によっても冬の参拝のリスクはかわりますが、よほどの事情がない限り冬に戸隠神社の御朱印巡りをするのは避けた方がよいです。
御朱印がもらえる時間
戸隠神社の御朱印は、基本的に奥社・中社・宝光社の社務所で受け付けています。なお受付時間は9時~17時です。
長野県・戸隠神社の太々神楽とは
神楽(かぐら)は神道における儀式の1つで、神に奉納するための歌や舞のことをいいます。日本は古くから自然の中に八百万の神がいると言い伝えられており、それらの神をもてなすという意味で神楽を奉納してきました。
そんな神楽は全国各地に様々なスタイルが存在しますし、儀式の目的によっても奉納される神楽の種類が変わります。もちろん戸隠神社の神楽「太々神楽(だいだいかぐら)」も例外ではありません。
全部で10種類の舞がある
戸隠神社の太々神楽は、降神(こうじん)の舞、水継(みずつ)ぎの舞、身滌(みそぎ)の舞、巫女の舞、御返幣(ごへんぺい)の舞、吉備楽(きびがく)の舞、三剣の舞、弓矢の舞、岩戸開きの舞、直来(なおらい)の舞の10種類あります。
降神の舞と直来の舞は、神楽の始まりと終わりを表す大事な神楽です。儀式に先立って行われる降神の舞で神を招き、直来の舞によって太々神楽はお開きになります。
なお直来の舞は、天の岩戸からアマテラスオオミカミが現れ再び地上に太陽の光が戻ってきたことを喜ぶ舞です。そのため「めでたさの象徴」として太々神楽の締めに奉納されます。
祭典により舞いの種類と数が異なる
戸隠神社の太々神楽は全部で10種類ありますが、儀式・儀礼の内容によって奉納する神楽の種類があらかじめ決められています。また奉納される舞の数にもルールがあります。
特に戸隠神社には全部で5柱の神が5社に分かれて祀られているため、「どの神に神楽を奉納するか」「何の目的で奉納するのか」によって内容が細かく決められています。
拝観方法
戸隠神社の太々神楽は、大小合わせて年間70回以上奉納されます。儀式・儀礼によって奉納される太々神楽の種類は変わりますが、太々神楽の拝観は無料でできます。
なお戸隠神社の太々神楽は長野県の無形民俗文化財でもあるので、大祭や参拝シーズン中には多くの見物客が訪れます。
ただし戸隠神社の太々神楽は八百万の神へ奉納されるものなので、娯楽として楽しむものではありません。そのため厳かな雰囲気を壊すような行動・言動は慎むのが、拝観する際のマナーです。
長野県・戸隠神社周辺の宿泊施設
長野の霊峰・戸隠山にあるパワースポットとして古くから有名な戸隠神社には、参拝客が宿泊するための施設がたくさんあります。特に中社と宝光社周辺には昔から宿泊施設が多く、老舗と呼ばれる宿泊施設もあります。
「旧延命院 御宿諏訪」
旧延命院御宿諏訪は、戸隠神社宝光社から徒歩3分の場所にある宿泊施設です。戸隠神社周辺にある宿泊施設としては珍しい、一棟貸しの離れがあります。料理が美味しい宿泊施設としても有名で、人気の深山懐石は海外の観光客からも人気があります。
館内には男女別の露天風呂があり、空きがあれば中からカギをかけて貸切風呂として利用することもできます。なお一棟貸しの離れには、半露天風呂がついています。
住所 | 長野県長野市戸隠2336 |
電話番号 | 026-254-2018 |
「戸隠神社宿坊 山本館」
戸隠神社宿坊山本館は、創業1000年以上の老舗宿泊施設です。歴史を感じる建物ですが、全館バリアフリーとなっているため快適に過ごすことができます。
なお戸隠神社宿坊山本館は、中社まで車で約4分の場所にあります。宿坊ならではの落ち着いた和の空間と戸隠の四季、さらに名物・戸隠蕎麦が楽しめる宿泊施設として幅広い世代から人気があります。
住所 | 長野県長野市戸隠2339 |
電話番号 | 026-254-2612 |
「旧本坊勧修院 久山館」
旧本坊勘修院久山館は、戸隠神社中社の三本杉の近くにある老舗宿泊施設です。寝殿造りの本館には趣のある和の空間が広がっており、足を踏み入れた瞬間に非日常の世界へといざなってくれます。
そんな旧本坊勘修院久山館には、日本を代表する浮世絵師・河鍋暁斎も宿泊し、敷地内にある美しい桃山風庭園の滝で精神修養をしたといいます。
なお桃山風庭園は散策することもできます。静寂の中に広がる四季折々の風景は、戸隠の穴場パワースポットともいえるでしょう。
住所 | 長野県長野市戸隠中社3515-1 |
電話番号 | 026-254-2311 |
「鷹明亭 辻旅館」
鷹明亭辻旅館は、明治38年創業の老舗宿泊施設です。幻想的な光のぬくもりに包まれた純和風の宿泊施設で、客室の窓からは美しい日本庭園を眺めることができます。
鷹明亭辻旅館は懐石料理や戸隠蕎麦など、料理が美味しいと評判の宿泊施設でもあります。施設内には大宴会場もあるため、団体での宿泊や宴会も可能です。
住所 | 長野県長野市戸隠3360 |
電話番号 | 026-254-2337 |
長野県・戸隠神社付近のおすすめソバ屋さん
美味しい水と豊かな自然に囲まれた長野・戸隠は、蕎麦の名所でもあります。そこで戸隠神社周辺にあるおすすめのソバ屋をピックアップして紹介します。
「うずら家」
長野市戸隠にあるうずら屋は、地元長野の蕎麦地粉を真冬に製粉し、マイナス20℃で冷凍保存する独自製法にこだわる蕎麦屋です。なにしろ最も蕎麦が美味しくなる真冬に製粉作業をするため、店を長期休業するほどです。
そんな長野の蕎麦屋・うずら屋では、シンプルなかけそばが人気です。かけそばは蕎麦とつゆのみのメニューなので、味に一切のごまかしができません。そのため蕎麦通の間では「かけそばの味で店がわかる」といいます。
そのことを十分にわかっている店主だからこそ、蕎麦だけでなくつゆにも妥協しません。こうして完成したこだわりのかけそばは、匠の技が凝縮された至極の逸品です。
住所 | 長野県長野市戸隠3229 |
電話番号 | 026-254-2219 |
「二葉屋 葉隠」
戸隠神社中社の近くにある二葉亭葉隠は、大人の空間でゆっくりと蕎麦を楽しむことができるお店です。1組6名以下というこだわりの少人数専用店なので、人気の参拝エリアにある蕎麦屋ですが落ち着いた雰囲気があります。
もちろん名物の蕎麦も人気なのですが、「美味しい昼酒が飲める店」と自称していることもあり、お酒と一緒に楽しむ前菜(500円)も人気です。なお冬は休業となるため、利用する際には営業日の確認をおすすめします。
住所 | 長野県長野市戸隠3517-6 |
電話番号 | 026-254-2176 |
「徳善院蕎麦 極意」
戸隠神社中社の近くにある徳善院蕎麦極意は、宿泊施設「宿坊極意」に併設するソバ屋です。こだわりの手打ちそばは、ざるもり蕎麦が税別800円から食べられます。
名物の戸隠蕎麦をメインにした蕎麦御前も人気で、原則として予約制なのですが、予約なしでも注文ができる「なごみの膳(1600円税別)」もあります。
ただし徳善院蕎麦極意は手打ちにこだわったソバ屋なので、売り切れ次第閉店します。特に予約なしで利用する場合は、早めに来店するのがおすすめです。
住所 | 長野県長野市戸隠3354 |
電話番号 | 026-254-2044 |
「そば茶屋極楽坊」
戸隠神社中社から少し入った場所にあるそば茶屋極楽坊は、地元では穴場の名店として有名です。名水として名高い戸隠の湧き水で作られた蕎麦は、みずみずしくのど越しがよいのが特徴です。
蕎麦の味を引き立てるだしも、信州醤油とかつお節の風味が効いています。主張しすぎない優しいだしの味は、蕎麦本来のうまさを上手に引き出しています。
住所 | 長野県長野市戸隠3611-5 |
電話番号 | 026-254-3267 |
「そば処 よつかど」
そば処よつかどは、参拝客だけでなく地元客からも人気の高い店です。蕎麦の太さはやや細めで、だしも塩分控えめの薄口に仕上げています。
細麺・薄口だしのコンビは戸隠蕎麦としては珍しいのですが、蕎麦の食べ方の基本を忘れて豪快に蕎麦ののど越しを楽しむことができます。そのため気軽に名物の戸隠蕎麦を食べたいときにおすすめです。
住所 | 長野県長野市戸隠宝光社2179 |
電話番号 | 026-254-2145 |
長野県の戸隠神社は神聖な空気を肌で感じられる場所
全国的にも有名なパワースポット・戸隠神社には、神聖な空気に包まれた非日常の空間が広がっています。美しい景色を見せてくれる戸隠の自然ですが、冬になると人間の侵入を拒むように雪に覆われてしまいます。
そんな戸隠神社は「神が宿る地」として全国各地から参拝客が訪れた歴史があるため、風情ある老舗宿泊施設も多くあり、最近では「旅を楽しむ地」としても人気が高まっています。
最強パワースポットと雄大な自然、そして自然の恵みを生かした美味しい蕎麦を体験しに、あなたも長野・戸隠神社まで足を運んでみませんか?