サバ缶を使った味噌汁が絶品と話題！ダイエットにもおすすめの美味しい汁物とは

サバ缶はそのまま食べても美味しい栄養満点の人気食材ですが、サバの旨味や栄養を丸ごと堪能できると話題になっているのが「サバ缶の味噌汁」です。味噌汁にサバ缶を入れると一気に見た目のボリューも食べごたえもアップし、一品でおかずにも味噌汁にもなる「おかず味噌汁」が完成します。

さらにサバ缶の味噌汁は栄養バランスが優れていることから、ダイエットメニューとしても注目を集めています。では、サバ缶のダイエット効果やサバ缶を使った汁物の魅力、また長野県で愛されているサバ缶の味噌汁をご紹介します。

サバ缶には健康・美容効果の高い栄養成分がたっぷり詰まっているため、ダイエットにもおすすめです。では、サバ缶を食べるとどのようなダイエット効果が期待できるのでしょうか？サバ缶のダイエット効果3選をご紹介します。

サバ缶のダイエット効果1つ目は「代謝アップ」です。サバの脂には、「EPA（エイコサペンタエン酸）」と「DHA（ドコサヘキサエン酸）」が群を抜いて豊富に含まれています。EPAとDHAには血液をサラサラにする作用があるため、血行が良くなり代謝アップにつながります。

サバ缶のダイエット効果2つ目は「中性脂肪を分解し体脂肪燃焼」です。DHAとEPAには中性脂肪を分解する働きがあります。中性脂肪とは血中や内蔵、皮下といった全身に運ばれて体脂肪として蓄えられるもので、肝臓で合成されます。

DHAとEPAは合成された中性脂肪を全身に運ばれる前に分解してくれるので、体脂肪の蓄積を抑えます。さらにEPAには、痩せホルモンとも呼ばれる「GLP-1」の分泌を促す働きもあります。GLP-1は余分な糖質や脂質を代謝するため、体脂肪が燃焼されやすくなります。

サバ缶のダイエット効果3つ目は「血糖値の急上昇と食欲を抑える」です。GLP-1には食べ物が胃から腸へ運ばれるスピードを抑える役割があるため、糖がゆっくり吸収されて血糖値の急上昇を抑えます。

通常は血糖値が上昇すると、余分な糖を肝臓や筋肉へ運んで消費させるためにインスリンが適量分泌され、血中の糖の量が正常に調整されます。ところが血糖値が急上昇するとインスリンが必要以上に分泌され、余分な糖が完全に消費されず脂肪として蓄積されます。

理由は、インスリンには脂肪を合成する成分を促し、かつ脂肪を分解する成分を抑える働きがあるためです。GLP-1は血糖値の急上昇を抑えるのでインスリンが適正に分泌され、余分な糖が脂肪に変わるのを防ぎます。さらにGLP-1は満腹中枢を刺激するため、食欲を抑える効果も知られています。

サバ缶を使う時は身だけを取り出して汁は捨てるという方もいるかもしれませんが、実はサバ缶の汁にはサバの栄養や旨味がたっぷり溶け出ています。特にDHAやEPAは脂なので、身よりも汁に多く含まれているとされています。そのためサバ缶は汁ごと頂くのがベストです。

ただしサバ缶の汁はそのままでは飲みにくいので、汁ごと美味しく摂取できる汁物がおすすめです。サバ缶を汁ごと入れた汁物はサバのだしを活用できるため、他にだしを加える必要がありません。

またサバ缶は汁だけを使っても絶品の汁物ができるため、身だけを食べて汁が余った場合にも美味しい1品に生まれ変わらせることができます。

サバ缶を使った汁物は数あるサバ缶のアレンジレシピの中であまり目立つ存在ではありませんが、長野県の北信地方では「サバ缶と根曲がり竹の味噌汁」がソウルフードとして愛されています。

長野県は海に面していないため魚の缶詰を食べる習慣が根付いていて、特にサバ缶は普段からよく使うため常備しているという県民が多くいます。

そしてサバ缶の味噌汁に欠かせない根曲がり竹は、名前に「竹」が付いていますが竹ではなく、細くて小さな笹の若芽です。主に山陰地方や信越・東北地方・北海道を産地とし、歯ざわり・香りの良さとアクが少ないという特徴を持ちます。

根曲がり竹は収穫時期が5月～6月なので、長野県では初夏の風物詩としてサバ缶と根曲がり竹の味噌汁を食べていました。近年では根曲がり竹の瓶詰が年中販売されているため、季節に関係なくサバ缶と根曲がり竹の味噌汁を味わうことができます。

サバ缶の味噌汁は合わせる具材やみその種類を変えることで、色々な味わいの味噌汁にアレンジできます。では、サバ缶の絶品味噌汁レシピ3選をご紹介します。

サバ缶の絶品味噌汁レシピ1つ目は、長野県のソウルフードをアレンジした「サバ缶とたけのこの味噌汁」です。ごろっとしたサバと竹の子は食べごたえがあり、食感も楽しめる味噌汁です。

「サバ缶とたけのこの味噌汁」の材料はサバ水煮缶、たけのこ、味噌を準備します。たけのこは味噌汁に入れた時に食感や歯ごたえを楽しめるよう、大きめにカットしましょう。

作り方は水を沸騰させた鍋にたけのことサバ缶を汁ごと入れ、サバの身を大きめに崩します。味噌を溶き入れ、ひと煮立ちしたら沸騰直前で火を止めて完成です。

味見をして、サバの匂いが気になる場合はおろし生姜やごま油をプラスすると食べやすくなります。また仕上げに小ネギを散らすと彩りが良くなり、味噌汁のアクセントにもなります。

味噌汁を作る時は、味噌を入れた後に沸騰させないことが美味しく仕上げるコツになります。味噌の旨味の正体は、原料である大豆のタンパク質です。大豆のタンパク質は加熱することでだし汁に溶けていきますが、65℃以上になるとタンパク質が分解され、だし汁に溶け出さなくなります。

さらに味噌汁を沸騰させると味噌の風味や香りも失われてしまうので、味噌を入れたら鍋から離れないようにしましょう。

サバ缶の絶品味噌汁レシピ2つ目は「サバ缶とキノコの味噌汁」です。サバ缶の旨味に加え、「天然のだし」と言われるほど旨味の強いきのこを入れた「だし」が最高に美味しい味噌汁です。

きのこに含まれる旨味成分はきのこの種類によって異なるため、複数のきのこを組み合わせた方が相乗効果によって味噌汁の旨味が増します。味噌汁を作る時は1種類ではなく、ぜひ数種類のきのこを使ってみましょう。

「サバ缶とキノコの味噌汁」の材料はサバ水煮缶、しめじ・えのき・まいたけなどお好みのきのこを数種類、長ネギ、味噌を準備します。きのこと長ネギは食べやすい大きさにカットしましょう。

作り方は鍋に水ときのこを入れ、火が通れば長ネギとサバ缶を汁ごと入れます。サバの身を大きめに崩し、ひと煮立ちしたら味噌を溶き入れて沸騰直前で火を止めて完成です。

きのこを使って美味しい味噌汁に仕上げるコツは、きのこを水から入れることです。きのこの旨味成分は加熱によって活発になり、約60℃～70℃で急増します。

ところが温度が高すぎると旨味が出にくくなるため、沸騰してからきのこを入れるとせっかくの美味しいだしを味噌汁に活かしきれません。味噌汁にきのこを入れる時は沸騰させないように、ゆっくり加熱するようにしましょう。

サバ缶の絶品味噌汁レシピ3つ目は「サバ缶の具だくさん味噌汁」です。野菜をふんだんに入れているため、ボリューム満点なのに栄養バランスも抜群のおかず味噌汁です。

色々な種類の野菜を組み合わせることにより、野菜それぞれの甘みやだしが溶け合い優しい味わいの味噌汁に仕上がります。お腹いっぱい食べてもヘルシーなので、ダイエットにもおすすめです。

「サバ缶の具だくさん味噌汁」の材料はサバ水煮缶、白菜・大根・人参・ごぼうなどお好みの野菜をたっぷり、豆腐、味噌を準備します。野菜と豆腐は食べやすい大きさにカットしましょう。

作り方は鍋に水と大根・人参・ごぼうを入れ、柔らかくなるまで煮たら白菜とサバ缶を汁ごと入れます。サバの身を大きめに崩し、白菜に軽く火が通れば豆腐を入れて温めます。

最後に味噌を溶き入れ、沸騰直前で火を止めて完成です。大人用には七味唐辛子や柚子胡椒でピリッとアクセントをプラスするのもおすすめです。

また歯ざわりの良い葉野菜などは、具材の最後に入れて軽く火を通すとシャキシャキ食感が程よく残り、満足感がアップします。

サバ缶は汁に旨味がたっぷり含まれているため、汁ごと使える味噌汁は出汁いらずで手軽に作れます。さらにサバ缶の味噌汁はDHAやEPAといった栄養素を余すことなく摂取できるため、ダイエットにもおすすめの汁物です。サバ缶の味噌汁で、美味しく健康・美容効果アップを目指しましょう！