【コンソメ】がないときに代用できる食材・調味料まとめ！和風だしでも問題無し？

皆さんは、食事の際に一緒にスープを飲むことは多いですか？最近は、スープストックトーキョーなど、スープ専門店などがお目見えし、脇役だったスープそのものを主役として楽しむ人も増えていますが、よく耳にする「コンソメ」とは、何のことをさしているのかご存じでしょうか。

「コンソメ」はもともとフランス語で「完成された」という意味を表し、フランス料理で欠かせないスープの1つで、透き通った琥珀色や淡黄色をした洋風スープのことを指しています。

最近では固形や顆粒の「コンソメの素」も販売されているので、家庭でも簡単にコンソメスープを作ることができ、それだけでなく特に洋風料理の調味料としても重宝されています。

また、「コンソメ」と同様に「ブイヨン」という言葉も聞いたことがあると思いますが、意外とコンソメとブイヨンの違いについてはあまり知られていないようです。

本記事では本格的なコンソメの作り方から、コンソメとブイヨンとの違い、コンソメがないときに代用できる食材や調味料、代用コンソメで作るおすすめのレシピなどをご紹介します。

コンソメは基本的には、牛スネ肉や鶏肉、鹿肉や魚などをじっくり煮込んだ出汁に、香味野菜類を加えて煮立てて作られる洋風スープで、フランス料理においては「透き通っている」ことが絶対条件で、濁っているコンソメを提供することは許されないとされています。

脂肪分の少ない新鮮な肉や野菜と、アクを吸着させるための卵白をよく混ぜ合わせ、その中に「だし」を注いで、じっくり長時間煮込みます。肉や野菜を煮込めば煮込むほど色は茶色になり、またアクが出てくるためスープは濁ってきます。

コンソメを作るには、このアクをこまめにすくい取ってスープを漉し、浮いてきた脂肪分も取り除いていきます。

このように一見しただけではわからない大変な作業を繰り返して初めて、透き通ったコンソメができあがります。市販の「コンソメの素」は、こうしてできた「コンソメ」をぎゅっと凝縮して成型した四角い固形や、顆粒状にされたものです。

市販のコンソメの素は、お湯に溶かすだけで簡単においしいコンソメスープが楽しめるだけでなく、お好みのお肉や野菜と一緒に煮れば、いつもの煮込み料理がさらにおいしくなる調味料としても役立ちます。

ところで、皆さんは「コンソメ」と「ブイヨン」の違いをご存じでしょうか。一言でいうと、「コンソメ」は前述でご説明した通り、そのまま飲める完成された「スープ」のことを指していますが、「ブイヨン」とは、コンソメを作るための「だし」のことを指します。

日本料理にも、かつおだしや昆布だし、あごだしなどがあるように、フランス料理をはじめとする洋風料理にも牛肉や鶏肉、野菜から取った「だし」は欠かせない大切な調味料の1つで、前述でご説明した「コンソメ」作りに欠かせないものが「ブイヨン」なのです。

「ブイヨン」を作るには、適当な大きさに切った牛スネ肉や骨、鶏ガラに、玉ネギ、ニンジン、セロリなどの香味野菜を鍋に水と共に入れ、さらににんにくや胡椒などのスパイスも加え、弱火で約3～4時間じっくり丁寧に煮込みます。

時間をかけて煮込み、丁寧に漉すことで、肉や野菜の旨みがたっぷり溶け出した「ブイヨン」が出来上がります。洋風料理で欠かせない「ブイヨン」作りは、料理の中でも一番大切な工程といえるかもしれません。

手間暇かけてじっくり作られたコンソメは、そのままスープとして味わうだけでなく、普段の料理に利用すれば、ワンランクアップした旨みたっぷりの味わいが楽しめます。

市販の固形や顆粒のコンソメも簡単に手に入りますが、コンソメがないときには何か代用になる食材や調味料があると便利です。ここでは、コンソメの代用ができる食材や代用コンソメのレシピをご紹介します。

まずは、ベーコンやセロリなどの香味野菜を使ったコンソメの代用法からご紹介します。たとえばポトフのような洋風煮込み料理を作ろうとする際には、「コンソメ」は欠かせない調味料の１つですが、もしなかった時には焦らず代用法を試してみましょう。

わざわざ買いに行かなくてもコンソメの代用になるものがあれば、献立を変える心配もありません。ちょっと手間はかかりますが、実は家庭にあるベーコンやセロリなどの野菜を使えば、十分コンソメの代用になります。

4人分のスープができる代用コンソメに必要な食材は、牛スネ肉や鶏肉の代用になるスライスベーコン2～3枚、玉ねぎ100グラム（1/2個）、にんじん80グラム（1/2本）、キャベツの外側の葉120グラム（2枚）、葉付きセロリ1本、ローリエ1枚に水1リットル、塩小さじ1杯、胡椒少々です。

代用コンソメを作るには、まず玉ねぎの皮をむいて1センチ幅の薄切りにします。皮も使うのでとっておきます。人参はよく洗って皮ごと5ミリぐらいの輪切りにし、キャベツの葉もよく洗ったら芯ごと大きめのざく切りにします。

セロリはよく洗って、鍋に入るぐらいの長さ（3等分くらい）に切っておきます。ベーコンは3枚重ねて1～2センチ幅に切ります。

鍋に分量の水を入れたら、肉の代用になるベーコンと玉ねぎの皮、切った野菜全て、ローリエを加えて火にかけます。沸騰してアクが出てきたら、お玉などで取り除き弱火で15分ほど煮込みます。

塩、胡椒を加えて味を調え1分ほどしたら火を止め、ザルにキッチンペーパーなどを敷いて漉せば代用コンソメのできあがりです。なお、煮込んだ食材を取り除かずに、代用コンソメと一緒にそのまま野菜スープとして飲むことも、もちろんできます。

前述のように野菜をたっぷり使って作った代用コンソメは、本格的で旨みたっぷりのおいしさが魅力です。でも、野菜を使った代用法は切る手間がかかります。

忙しくてちょっと難しいという場合には、もっと簡単なコンソメの代用方法もあります。ここでは、お手軽なコンソメの代用方法を2種類ご紹介します。

1つ目にご紹介するコンソメの代用方法は、たいていどこの家庭にもありそうな「鶏ガラスープの素」を使った代用方法です。

そもそも市販の「鶏ガラスープの素」は、鶏肉や鶏がらをじっくり煮出したスープを顆粒にしたもので、あっさりとしているのにコクがある深い味わいが人気の調味料です。鶏ガラスープの素はお湯に溶かすだけで簡単に中華スープが作れ、チャーハンや鍋料理にも使える便利な調味料です。

そのまま使うだけでもコンソメの代用になりますが、ローリエなどの香りが加わると、よりコンソメに近くなるので、おすすめの代用コンソメレシピをご紹介します。

鶏ガラスープをコンソメの代用にする場合に必要な材料は、水400ccに対して鶏ガラスープの素小さじ2杯、ローリエ1枚、胡椒少々に麵つゆ（3倍濃縮）小さじ1/2杯です。麺つゆがない場合は醤油と砂糖でも代用できます。

鍋に水を入れて湯を沸かし、そこへ鶏ガラスープの素とローリエを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして10分くらい煮込みます。ローリエを取り出し、こしょう、麵つゆを加えて味を調え火からおろして出来上がりです。

もともと鶏ガラスープの素にはコンソメに近い成分が含まれているので、手軽にコンソメの代用になるのでおすすめです。

次にご紹介するコンソメの代用法は、こちらもたいていどこの家庭にもある「和風だし」を使った代用法です。

最近では和風料理に使われる和風だしにも、かつおだし、昆布だし、あごだしなど様々な素材を使った顆粒や粉末の和風だしが販売されていますが、ここでは、一般的によく使われているかつおだしを用いた「和風だし」の代用法をご紹介します。

和食を作るのに必要な和風だしは、コンソメに比べて肉・野菜を煮込んだ時のうまみが不足し、また塩味も薄いので、コンソメの代用にするには野菜やベーコン、脂肪分の少ない鶏肉などを加えた方がよいでしょう。

そこで、コンソメの代用に必要な材料として、水400ccに対し和風だしの素小さじ1/2杯、玉ねぎの皮1個分、スライスベーコン2枚か鶏ささみ2本、ローリエ1枚、胡椒少々、醤油小さじ1/2杯を用意します。

鍋に水を入れて湯を沸かし、そこへ和風だしの素、1センチ幅に切ったベーコン（もしくは鶏ささみ）、玉ねぎの皮、ローリエを入れて5分ほど煮ます。醤油と胡椒で味を調え火からおろします。ザルにキッチンペーパーなどを敷いて漉せば、和風だしの代用コンソメの完成です。

和風だしは、コンソメや鶏ガラスープに比べるとやや薄味になりますが、コンソメも鶏ガラスープもないときの代用法としてはおすすすめです。

前述にご紹介したように、コンソメがないときには、鶏ガラスープや和風だしでも十分コンソメの代用が可能です。ここでは、代用コンソメで作るおすすめのレシピをご紹介します。

代用コンソメで作るレシピとして特におすすめなのは、たっぷり野菜が摂れて、どの代用コンソメでもおいしいポトフです。ここでは、鶏ガラスープをコンソメの代用にしたレシピをご紹介します。

代用コンソメで作るポトフの材料は4人分で、にんじん1本、じゃがいも2個、玉ねぎ1個、キャベツ1/4玉、ブロッコリー1/2株、エリンギ大1本、ウィンナー8本、ベーコン2枚、ローリエ1枚、鶏ガラスープで作った代用コンソメ1000cc、塩・胡椒少々です。

じゃがいもは洗って皮をむいて8等分に切り、玉ねぎも皮をむいて1センチ幅のくし形に切ります。にんじんはよく洗ったら、皮つきのまま一口大の乱切りにします。エリンギも一口大に切ります。

ブロッコリーは水をはったボールの中で静かに振り洗いし、茎のかたい皮の部分を少し切り落として小房に分けます。キャベツは、大きめのざく切りにして水洗いします。ベーコンは1センチ幅に切っておきます。

鍋に切った食材をすべて入れ、そこへ鶏ガラスープで作った代用コンソメスープを注ぎ火にかけます。沸騰したら弱火にし、15分煮ます。ウィンナーとベーコンを加えてさらに5分煮て塩・胡椒で味を調えれば、代用コンソメポトフの出来上がりです。

ご家庭でも簡単に作れるコンソメの代用レシピや、代用コンソメを使ったおすすめのレシピをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。コンソメがないときでも、おうちにある野菜や鶏ガラスープ、和風だしなどで簡単に代用できるので、ぜひ試してみてください。