豚肉は消費期限切れ後も食べられる？腐敗の見極め方や上手な保存方法を解説

豚肉は和食・洋食・中華と様々な料理に使われる、身近な食材です。スーパーで安く販売していることも多く、まとめ買いすることも多いのではないでしょうか。

豚肉の消費期限は10℃以下で保存した場合、ブロックやスライスであれば3日、ひき肉であれば1日と定められており、期限内に食べきるのが原則です。しかし、気付いたら消費期限が切れていたということもあるでしょう。そう言った豚肉は食べられるのでしょうか？

1日程度なら大丈夫と思うかもしれませんが、基本的には食べないほうがいいでしょう。消費期限は「安全に食べられる期間」のことで、見た目に変化がなくても雑菌や食中毒の菌が繁殖していたり、腐敗が始まっている場合もあるため、食べずに廃棄しましょう。

そもそも消費期限とは「定められた方法で保存した場合に、腐敗や変質、品質の劣化がなく、安全に食べらえる期限を示す年月日」のことで、短期間で品質が劣化する食品に記載されています。消費期限を過ぎた食品は安全に食べられる期間を過ぎているということになるので、食べないようにしましょう。

食品に記載される期限には賞味期限もあり、こちらは「定められた方法で保存した場合に、期待される品質が保たれる期限を示す年月日」のことで、消費期限よりも長いのが特徴です。賞味期限は美味しく食べれられる期間を示しているので、期限を過ぎてしまってもある程度の期間であれば食べられます。

豚肉の消費期限はパックやパッケージに書かれていることが多く、加工日を0日とした3日後と定められています。消費期限を過ぎた豚肉は、徐々に劣化し見た目や臭いが変わって腐敗していきます。また、消費期限内であっても保存状態などによっては劣化が早まることもあるので、調理前によく確認しましょう。

消費期限から1日～2日経った豚肉は、見た目や臭いの変化はあまり見られないこともありますが、食中毒の菌や雑菌などが繁殖している場合があるため、注意しましょう。消費期限から1日～2日経っても見た目や臭いに変化がなく、調理しても変な臭いや味がしない場合は食べられることもありますが、おすすめはできません。

肉の色が緑色や灰色になっていたり、酸味のある臭いがしたら腐敗が始まっているサインなので、破棄するようにしましょう。

消費期限から3日～4日ほど経った豚肉は、見た目が臭いに変化がある場合が多いです。肉の色が悪く緑色や灰色のようになり、酸味のある臭いや腐敗臭がします。さらに、肉自体がベタベタ・ヌルヌルし、糸を引く場合もあります。このような場合は、食べられないので廃棄しましょう。

豚肉を美味しく食べるには、正しい方法で鮮度を保って保存しましょう。買ってきたままのパックやトレーのまま保存するよりは手間がかかりますが、その分美味しさが長持ちします。その日のうちに調理しない場合は、これから紹介する方法で保存するのがおすすめです。

冷蔵保存の場合は、以下の手順で素早く冷蔵しましょう。

1. 購入時のパックやトレーから取り出し、豚肉についた水分やドリップをキッチンペーパーで拭き取る。
2. 小分けにし、空気を抜いてラップで包む。
3. 密閉袋に入れ、空気を抜いて密封する。
4. 冷蔵庫のパーシャル室やチルド室（特定低温室）で保存

このように冷蔵保存した場合でも、消費期限を過ぎないうちに食べるのがおすすめです。特に真夏や直射日光に当たったりした場合は、劣化が早まることもあるため、調理前は見た目や臭いを確認するようにしましょう。

豚肉をまとめ買いした場合などは、冷凍保存しておくと便利です。冷凍保存すると、スライス肉やブロック肉の場合は約3～4週間程度、ひき肉の場合は2週間程度の保存が可能になります。冷凍保存した豚肉は肉の劣化が分かりにくいため、調理した際に臭いや味がおかしい場合はためらわずに廃棄しましょう。

豚肉のの上手な冷凍方法は、

1. 購入時のパックやトレーから取り出し、豚肉についた水分やドリップをキッチンペーパーで拭き取る。
2. 小分けにして空気を抜いてラップで包む。（ブロック肉は使いやすい大きさにカットしてから包む。）
3. 冷凍可能な密閉袋に入れ、空気を抜いて密封する。
4. アルミやステンレスのバット・トレーに置いて急速冷凍する。

豚肉をたくさん購入したときは、一度に調理するのもおすすめ。ここでは、豚肉をたくさん使った作り置き可能なレシピを紹介します。簡単に作れるので、たくさん作って常備菜やお弁当などに活用してみましょう。

豚こまや切り落としなどの大量消費におすすめなのが、豚肉のしぐれ煮です。生姜をたっぷり入れた甘辛味に仕上げることで、ご飯のお供はもちろん、お酒にもぴったりでしょう。アレンジもしやすく、うどんやそばのトッピングにしたり、チャーハンやおにぎりの具にするのもおすすめです。

• 豚肉（こま肉・切り落とし）200g
• 生姜 50g
• 醤油 20ml★
• みりん 20ml★
• 酒 60ml★
• 砂糖（はちみつ）30g★
• 水 80ml★

1. 生姜は千切りにする
2. 鍋に★の調味料を入れて沸かす
3. 2が沸いたら、豚肉を入れる
4. 豚肉の色が変わったら生姜を入れて、煮汁がなくなるまで煮詰めたら完成

豚のひき肉は消費期限が短く、傷みやすいためその日のうちに食べるのがベストですが、大量に購入した場合などは、濃いめの味付けの肉味噌にするのがおすすめです。そのままご飯に乗せたり、レタスで包んで食べることもできますし、炒め物や煮物など幅広く活用できます。

• 豚ひき肉 300g
• 生姜 １かけ
• にんにく 1かけ
• 味噌 大さじ2★
• 砂糖 大さじ2★
• 酒 大さじ3★
• 醤油（めんつゆ）大さじ1★

1. 生姜とにんにくはみじん切りにしておく（すりおろし）
2. ★は混ぜ合わせておく
3. 冷たいフライパンに豚ひき肉を入れ、中火で炒めながらほぐす
4. ひき肉から脂が出てきたら、生姜とにんにくを加えて炒める
5. 全体の色が変わったら、★を加えてなじませる
6. 汁気がなくなるまで煮詰めたら完成

豚肉は日本の食卓に欠かせない身近な食材ですが、消費期限が早く傷みやすい食材でもあります。豚肉は正しく保存して、期限内に食べきることが大切です。大量に購入した場合などは冷凍保存したり、保存がきく調理をして美味しく食べましょう。

※本記事中の情報は2024年1月7日時点のものです。