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ウェスタン村ってどんなテーマパーク?
「ウェスタン村」は栃木県日光市にある、アメリカの西部開拓時代を舞台にしたテーマパークです。西部開拓時代にちなんだ様々なアトラクションや、アメリカのムード満点で大迫力のウェスタンショー、カウボーイの衣装に着替えての記念撮影などで人気を博していました。
「ウェスタン村」の前身は「鬼怒川ファミリー牧場」というレジャースポットです。日光市にある「大高企業株式会社」によって、1973年10月に設立されました。1970年代後半になると、園内にはウェスタン風の建物が続々と建てられ、ウェスタンショーの上映も始まります。
ウェスタンに特化した施設となった「鬼怒川ファミリー牧場」は、1982年3月に名称を「ウェスタン村」に変更しました。その後も新しいエリアやアトラクションを次々とオープンさせ、西部劇のテーマパークとして生まれ変わった「ウェスタン村」は、ファミリーやカップルで連日賑わいます。
「ウェスタン村」は、1988年にはリゾート開発整備振興地区重点拠点に指定されました。名実共に日光の代表的なテーマパークとなった「ウェスタン村」でしたが、現在は廃墟と化しています。
ウェスタンショーやアトラクションがあった
「ウェスタン村」にはウェスタンショーの上映や様々な施設、たくさんのアトラクションがありました。教会や貸し馬車屋、アメリカ人保安官がいる保安官事務所、郵便局、酒場、ホテル、床屋、雑貨屋などの施設が並び、アメリカ製の蒸気機関車「SLワイパウ号」も人気でした。
「ウェスタン村」には、コミックハウスやクラシックカーミュージアム、ゲームセンターまでありました。ガンシューティングやアーチェリー、水上ボートなどが楽しめるアトラクションは、「ウェスタン村」が現在でも営業していたなら、大人気アトラクションだったことでしょう。
特にウェスタンショーは火を使うなどして、ワイルドでとても盛り上がっていたといいます。「ウェスタン村」は人気が高いテーマパークだったとはいえ、園内はぎゅうぎゅうに混み合うこともなくゆったりとした雰囲気で、観光客にとても好評でした。
ところが、「ウェスタン村」は現在テーマパークとしての営業を行っていません。そればかりか廃墟と化して、現在は心霊スポットとして有名になっているのです。日光にあるテーマパーク「ウェスタン村」の現在の姿、そして心霊スポットとしての噂の真偽についてご紹介します!
日光・ウェスタン村の現在
日光にあるテーマパーク「ウェスタン村」は、現在は営業していません。建物はそのまま残されており、手入れもされず廃墟と化してしまっています。現在は心霊スポットとして、心霊スポットを集めた情報サイトで紹介されてしまっている有り様です。
「ウェスタン村」の全盛期に来園したことがある人によれば、「ウェスタン村」はとても面白いテーマパークだったといいます。テーマパークとしてのレベルは高かったという声もあるほどです。なぜ「ウェスタン村」は、現在のような廃墟となってしまったのでしょうか?
長期休園中
廃墟と化してしまっている「ウェスタン村」ですが、閉園したわけではありません。現在「ウェスタン村」は長期の休園中となっています。「ウェスタン村」が公式サイトにて休園を発表したのは、2006年のことでした。
「ウェスタン村」が公式サイトにて発表した内容は、2006年12月7日から2007年3月末まで、施設のメンテナンスのために冬季休業するというものです。通年営業を行っていた「ウェスタン村」が冬季休業するのは、「ウェスタン村」がオープンして以来初めてのことでした。
ところが、2007年2月、「ウェスタン村」は3月以降も休業することを発表したのです。4月には、栃木県地方版の産経新聞が「ウェスタン村」が全従業員を解雇したことを報じました。「ウェスタン村」は2006年9月の時点で、土地と建物の差し押さえを東京地裁に申し立てられていたのです。
土地と建物を差し押さえられてしまった「ウェスタン村」は、経営難により、すでに営業再開ができない状態にありました。それ以降、現在まで「ウェスタン村」は長期の休園中なのです。
長期休園中の理由は資金難
「ウェスタン村」が長期の休園に追いやられてしまった理由は、資金難です。オープン当初はまだ馴染みが薄かったアメリカの雰囲気が人気となり、「ウェスタン村」は順調な経営状態でした。しかし、人気は次第に低迷していくこととなります。
「ウェスタン村」の建造物には、相当な建築費がかけられていました。「ウェスタン村」のシンボルだった「マウントラッシュモア」のレプリカについては、27億円もの建築費がかかったと言われています。「ウェスタン村」全体での建築費が莫大だったことは想像に難くありません。
客足が減ったことにより、巨額の投資の回収が難しくなってきたのでしょう。「ウェスタン村」は大人1人2400円だった入場料を、2004年に1500円にまで値下げしました。感謝プライスという名目でしたが、今にして思えば資金繰りが困難になってきていたことが窺えます。
2000年代、近くにある「鬼怒川温泉」の温泉客が減り、ホテルや旅館が経営難に陥って急激に閉館していったことも、「ウェスタン村」の資金難に追い打ちをかけたと思われます。結局「ウェスタン村」は休園を余儀なくされ、現在でも営業再開のめどが立っていません。
建造物は残っており廃墟と化している
建造物の取り壊しには費用がかかります。事実上の閉園となってしまった「ウェスタン村」には、その費用を工面できないのでしょう。「ウェスタン村」の建造物は取り壊されることなくそのまま残っており、現在は廃墟状態です。
ストリートビューで見ても、「ウェスタン村」の建造物が残っていることはしっかり分かります。周囲の公道からは、「ウェスタン村」の錆びたチケット売り場や入園口、園内の建物が確認可能です。
会津西街道の大桑駅と新高徳駅の間を車で走ると、砥川橋の近くで東武鬼怒川線越しに「マウントラッシュモア」のレプリカが現れます。かつての人気テーマパークの賑わいを知る4人のアメリカ歴代大統領の姿は、どこか物悲しげです。
日光・ウェスタン村が心霊スポットって本当?
廃墟と化してしまった日光の「ウェスタン村」は、現在は心霊スポットとして有名です。日光にある心霊スポットとして、心霊スポットの情報を集めたサイトなどにも掲載されています。
しかし、実際には「ウェスタン村」で心霊現象があったという事実はありません。「ウェスタン村」に行ったことがある人の口コミや噂を調べても、心霊体験に遭った話はまったくないのです。
「ウェスタン村」の長期休園が始まった直後、テレビ撮影のロケ地や音楽PVなどに「ウェスタン村」の園内が使われたことがありました。撮影に関わった人たちの間でも、心霊関連の噂は立っていません。では、なぜ「ウェスタン村」は心霊スポットと言われているのでしょうか?
取り残された建造物や人形が不気味であることは確か
放置された状態の「ウェスタン村」は、園内には草木が生い茂り、時間が経過した建造物は錆びたり朽ちたりしています。さらには、窃盗やイタズラ目的で不法に侵入した者により、ガラスを割られ落書きもひどく、まさしく廃墟で不気味です。
とりわけ不気味なのは、建造物と共に取り残された人形です。リアルなアメリカ人として作られた「ウェスタン村」の人形たちは、そのまま置いてあるだけでも気味が悪いのですが、壊されたり一部が失われていたりするため不気味さが倍増しています。
「ウェスタン村」のお馴染みだったジョン・ウェインのロボットは無残に破壊され、保安官事務所の保安官人形は顔面が壊されて、内部が見えてしまっている状態です。クレーンゲームの中には、さながら景品のようにマネキンの頭だけが置かれています。イタズラにしても気味悪いことは確かです。
廃墟化してしまったテーマパークは数ありますが、「ウェスタン村」の不気味さはトップクラスと言われています。そうした不気味さが、心霊スポットという噂を独り歩きさせてしまったのでしょう。
日光・ウェスタン村の中に入っても良いの?
「ウェスタン村」の休園後、園内には窃盗やイタズラ目的の不法侵入が多発しました。また、根拠もなく心霊スポットの噂が立てられてしまっているために、肝試しの若者や廃墟マニアが勝手に入り込む事例も後を絶ちません。
ネット上には、「ウェスタン村」で肝試しを行った動画やレポートなどが多く投稿されています。それらのことから窺えるのは、休園中の「ウェスタン村」に入ることは容易であるということです。
「ウェスタン村」の往年のファンにとっては、現在の「ウェスタン村」がどのような状態になっているのか自分の目で見て確かめたい、という人もいることでしょう。
しかしながら、「ウェスタン村」は長期にわたって放置されて廃墟同然になっているとはいえ、あくまで休園中です。管理されている敷地内に、無関係の人間が勝手に入って良いものなのでしょうか?
許可なく入るのは禁止
「ウェスタン村」はあくまで長期休園中です。管理会社による園内の見回りは現在でも定期的に行われており、もちろんのことながら許可なく敷地内に入ってはいけません。
「ウェスタン村」を管理している会社は、元々はオーナーである「大高企業株式会社」だったと思われます。2014年、栃木県矢板市にある木材加工販売会社「トーセン」が、「ウェスタン村」の跡地にバイオマス発電所の建設を計画中だとニュースになりました。
バイオマス発電所建設計画は、結局のところ頓挫してしまいました。しかしながら、建設予定地を製材加工場にすると「トーセン」の社長が明言しており、現在は「トーセン」が「ウェスタン村」を管理している可能性が高いです。
つまり、許可を取れば「ウェスタン村」に入ることは可能です。しかし、マスコミ関係者が撮影許可を取るために管理会社に問い合わせたところ、連絡が取れなかったという話があります。真相は定かではありませんが、「ウェスタン村」に入る許可を取ることは難しいと考えて良いでしょう。
外から朽ち果てたエントランスは見える
現在は廃墟と化した「ウェスタン村」ですが、外から見る限り建物自体はわりとしっかりと残っています。朽ち果ててはいますが、エントランスもそのまま残されており、先にご紹介した通り、ストリートビュー上でもその様子は確認可能です。
管理会社が定期的に園内を見回っているとは言っても、「ウェスタン村」に常駐しているわけではありません。鍵がかけられているわけでもないので、目を盗んで「ウェスタン村」に侵入することは簡単なのでしょう。
しかし、他人の管理している敷地内に許可なく入ることは違法です。見つかれば相応の処分が下されます。単なる好奇心で「ウェスタン村」に侵入してはいけません。
日光・ウェスタン村へのアクセス方法
「ウェスタン村」の園内に入ることはできませんが、周囲の公道から建造物や中の様子を窺うことは可能です。活気があった頃の「ウェスタン村」に思い出があり、懐かしさから現在の状況を見てみたいと考えるファンは少なくないでしょう。
また、「ウェスタン村」を知らない世代やテーマパークのマニアなどで、当時の賑わいを外から眺めて想像したいと考える人もいるのではないでしょうか?
「ウェスタン村」へのアクセス方法をご紹介しておきます。「ウェスタン村」へは公共交通機関を利用して、もしくはマイカーでのアクセスが可能です。日光への観光のついでに少し寄り道して、かつての日光の代表的な人気テーマパークに思いを馳せてみませんか?
公共交通機関利用の場合
公共交通機関を利用して「ウェスタン村」へ向かう場合は、東武鬼怒川線が便利です。新高徳駅で降りると、「ウェスタン村」までは徒歩で約10分で到着できます。日光の代表的な観光スポット「日光東照宮」から近いので、観光のついでに寄るのも良いでしょう。
「ウェスタン村」が営業していた頃は、バスでのアクセスも可能でした。「ウェスタン村」の目の前には日光交通日光江戸村線の「ウェスタン村入口」というバス停があり、多くの来園客が利用していました。「ウェスタン村」の休園後もしばらくはあったのです。
しかし、バス停を利用するお客さんは次第に少なくなり、2012年の秋頃に廃止されました。現在ではバスでのアクセスは不可能で、鉄道を使うかマイカーでのアクセスとなっています。
車の場合
「ウェスタン村」は、国道121号鬼怒バイパスと会津西街道沿いに位置しています。マイカーで向かう場合は、国道121号鬼怒バイパスを日光市の市街地から北上するように走りましょう。
東武鬼怒川線と並走する区間、大桑駅と新高徳駅の間を走っていると、砥川橋が見えてきます。橋の近くまで来ると東武鬼怒川線越しに現れる、「ウェスタン村」のシンボルだった「マウントラッシュモア」のレプリカが目印です。
「ウェスタン村」にはもちろん入れません。マイカーで訪れた場合には、付近の施設の駐車場を利用するなどして、他の人の通行の邪魔にならないようにしましょう。
住所 | 栃木県日光市栗原315-1 |
電話番号 | 0288-21-8731 |
日光・ウェスタン村周辺の観光スポットを紹介
最後に、「ウェスタン村」周辺の人気観光スポットをご紹介しましょう。「ウェスタン村」は残念ながら休園中ですが、周辺には観光にぴったりの楽しいレジャースポットがたくさんあります!
誰もが知る有名なスポットから穴場のスポットまで、おすすめの観光スポットを3つご紹介します。小さな子供さんがいるファミリーからカップルまで、幅広い世代で楽しめる観光スポットです!
EDO WONDERLAND 日光江戸村
「EDO WONDERLAND 日光江戸村」は、メディアで取り上げられることも多く、誰もが知る日光の有名な人気テーマパークではないでしょうか?日光の人気観光スポットと言うと、上位にここを挙げる人は多いことでしょう。
「EDO WONDERLAND 日光江戸村」はその名の通り、江戸時代の街並みが再現されたテーマパークです。街道・宿場町・商家街・武家屋敷・忍者の里と5つのエリアに分かれており、江戸時代当時の雰囲気が体感できます。
ワクワクする忍者ショーの観覧や、江戸時代の職業体験に弓道体験、サムライの武芸の体験など、「EDO WONDERLAND 日光江戸村」では普段はできない体験が目白押しです。自身が忍者やサムライに変身できるサービスもあります!
「EDO WONDERLAND 日光江戸村」の利用料金は大人4700円、子供2400円と少々お高めですが、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような体験は、子供さんの良い思い出となることでしょう!
住所 | 栃木県日光市柄倉470-2 |
電話番号 | 0288-77-1777 |
日光さる軍団
「日光さる軍団」も、少し前まではメディアで多く取り上げられていたテーマパークです。最近はあまり露出がありませんが、パフォーマンス力の高さは現在でもまったく衰えていません!
「日光さる軍団」は可愛いお猿と触れ合える、お猿のエンターテイメントパークです。最大で400人が収容可能な劇場では、お猿のコント&パフォーマンスでお腹がよじれるほど大笑いできます。他にも、お猿のお芝居や大道芸、サッカーバトルなどお猿のアトラクションが盛りだくさんです!
週末と祝日のみオープンする「さるかふぇ」では、時々登場するお猿のアルバイト生に癒されること間違いなしです。お猿との記念撮影もOKで、ニホンザルを抱っこできるテーマパークは「日光さる軍団」以外にはありません。
「日光さる軍団」へは日光宇都宮道路を今市ICで降り、国道121号線を鬼怒川方面へ15kmほど走りましょう。鉄道とバスを利用する場合は、鬼怒川温泉駅より東武ダイヤルバスの3番乗り場で日光江戸村行きに乗ります。「おさるの学校前」バス停で下車すればすぐです!
住所 | 栃木県日光市柄倉763 |
電話番号 | 0288-70-1288 |
巨大迷路パラディアム
日光にある「巨大迷路パラディアム」はまだそこまで知名度が高くありませんが、子供から大人まで楽しめるとして人気が高まっているテーマパークです。
「巨大迷路パラディアム」は広さ50m×70mの広大な敷地に、2mほどの仕切りで作られた巨大迷路です。迷路の入り口と出口には、タイムレコーダーが設置されています。受け付け後に貰える入場券がタイムカードになっており、入った時刻と出た時刻が印字されるシステムです。
20分以内にクリアで景品として飲み物が貰えますが、侮ってはいけません。平均のクリアタイムは40分、長い場合で1時間以上もかかるという、大人でも難しい迷路なのです!タイムトライアルも楽しいですが、スタンプラリーができる仕組みにもなっているため子供さんも楽しめます。
「巨大迷路パラディアム」は利用料金が大人800円、子供500円とリーズナブルな点も嬉しいところです。アクセスは、日光宇都宮道路を今市ICで降り、車で約15分走ります。鬼怒川温泉駅より東武ダイヤルバスに乗った場合は、「日光江戸村」バス停で下車して徒歩約2分です!
住所 | 栃木県日光市柄倉465 |
電話番号 | 0288-77-2239 |
ウェスタン村は長期休業中のテーマパークだった!
現在は廃墟と化してしまった「ウェスタン村」は、長期休園中のテーマパークです。しかし、休園を発表してから10年以上が経過しています。営業を再開することはないと思われ、事実上の閉園と言って良いでしょう。心霊スポットではないので、面白半分で入ってはいけません!