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通年手に入る身近な食材【玉ねぎ】
玉ねぎは超定番でおなじみの野菜の1つです。必ず玉ねぎを常備しているというご家庭も多いでしょう。和洋中、多国籍料理、エスニック料理など、様々な料理に使える玉ねぎは、最も身近で使い勝手の良い野菜といっても過言ではありません。
玉ねぎはネギ属の多年草で、大きく肥大した鱗茎(球根)部分を食べます。和名である玉ねぎの由来は、文字通り鱗茎が玉のように大きくなるネギの仲間という意味からきています。
玉ねぎは英語でオニオン(Onion)、フランス語でオニョン(Oignon)、イタリア語でチポッラ(Cipolla)、スペイン語でセボーリャ(Cebolla)と言います。玉ねぎの原産は中央アジアとされていて、原産地はペルシア(イラン)と呼ばれています。
玉ねぎの栽培の歴史は古く、紀元前1600年頃の古代メソポタミア・バビロン第1王朝時代に書かれたエール・バビロニアン・タブレットと呼ばれる粘土板に楔型文字(くさびがたもじ)で書かれた古代レシピの中に、玉ねぎが数多く登場するという事実があります。
紀元前5世紀頃の壁画には、パンやビールとともに、玉ねぎを食べる労働者が描かれていますし、紀元前3世紀頃には、ピラミッド建設に従事した労働者に玉ねぎが配給されていたという記録が見つかっています。
ローマ人は多くの料理に風味付けとして玉ねぎを使い、旅先にも持っていったため北ヨーロッパにも玉ねぎが広まりました。
一方古代中国において玉ねぎは肺に極めて有害で、攻撃性を増大させると考えられていたため、漢の時代にはにんにくとともに赤いひもで軒先に吊るして「虫除け」として使われていました。
中世ヨーロッパでは栽培が容易で冷蔵技術がない時代でも保存がきき、可食部も多く、さらに霜や低温にもかなり強い玉ねぎは重宝されました。玉ねぎは南ヨーロッパ、北ヨーロッパ、イギリスでも栽培可能で、庶民の間でも非常に愛好され定着していきました。
新世界、つまり大航海時代に欧州人が新たに発見した土地には、1492年にコロンブスが栽培品種の玉ねぎをカリブ海のイスパニョーラ島に持ち込んだといわれています。
18世紀から19世紀にかけてヨーロッパでは玉ねぎの品種改良がされ、辛みの強い辛玉ねぎや辛みの少ない甘玉ねぎが作られました。
日本では江戸時代まで外国との交流を厳しく制限していたことから、中央アジアとヨーロッパが品種の玉ねぎは19世紀後半まで一般的な食材にはなりませんでした。江戸時代末期に玉ねぎが長崎に伝わりましたがその際は観賞用にとどまりました。
食用としては1871年に札幌で試験栽培されたのが最初とされ、1878年に本格的な栽培がスタートしたといわれています。明治時代以降、西洋料理の人気の高まりを追い風として玉ねぎの人気が上昇、生産量も増え定着しました。
玉ねぎの種類は大別すると東欧系の辛味品種と、南欧系の甘味品種があります。日本で栽培されている玉ねぎのほとんどが辛味品種です。甘味品種には紫玉ねぎの湘南レッドがあり、辛味品種には黄玉ねぎやペコロスなどがあります。
玉ねぎの外側の薄皮の色の違いで種類を分けることがあります。銅黄色のものが黄玉ねぎ、紅紫色のものが赤玉ねぎ、白色のものが白玉ねぎと呼ばれます。日本で栽培される品種の主流は辛玉ねぎの「黄玉ねぎ」で、秋冬に収穫する秋冬玉ねぎと、春に収穫する新玉ねぎがあります。
秋冬玉ねぎは保存性を高めるため収穫後に風干しし、1か月ほど皮を乾燥しているので、玉ねぎの水分量は少なめで肉厚で辛味があります。
新玉ねぎは皮が白っぽい黄玉ねぎの早採りもので、水分量が多くみずみずしい味わい、柔らかい食感で辛味が少ないという特徴があります。玉ねぎに似た野菜に「ペコロス」がありますが、これは黄玉ねぎを密植して直径3cmほどに小さく育てた小玉ねぎのことです。
ペコロスはまるごとシチューなどに入れて煮込んだり、ピクルスに利用したりします。玉ねぎは種まきや収穫の時期、産地などによって一年中出荷されていますが、食材としての旬は10~12月です。新玉ねぎの旬は4~5月です。
日本では北海道が玉ねぎ生産量第1位で、次いで佐賀県、兵庫県となっています。兵庫県は主に淡路島で生産しています。
玉ねぎを切ると涙が出るというのが定説ですが、これは鱗茎に含まれるチオアルデヒドという成分によるもので、玉ねぎがスライスされたときに細胞が壊れて放出された揮発性物質が気化し、目や鼻の水分と結合して硫酸が生じ、粘膜を刺激するためといわれています。
玉ねぎは非常に多くの料理に使われます。ジャンルを問わず使用するので、ご家庭に玉ねぎを常備しているという方も多いでしょう。玉ねぎはスライスしてサラダやマリネにしたり、煮込み料理でカレーやシチューに入れたりします。
卵との相性も良く親子丼やオムレツに用いたり、じっくり飴色になるまでソテーし、デミグラスソースやトマトソースに使ったりもします。和食の定番である味噌汁の具材としても人気ですし、タルタルソースやサルサの素材としても欠かせません。
フランス料理の有名なメニューといえば「オニオングラタンスープ」です。飴色に炒めた玉ねぎをブイヨンで煮込み、トーストしたパンと溶けたチーズをのせた料理で、日本人にもなじみがあります。
意外と知らない!玉ねぎの正しい保存方法を紹介!
今回の記事では、様々な料理に欠かせない食材・玉ねぎの「正しい保存方法」について特集します。玉ねぎの保存方法、冷蔵・冷凍・常温での注意点や、長期保存の際の注意点などをまとめましたので参考にご覧ください。冷凍保存した玉ねぎを使った簡単レシピもご紹介します。
毎日のように調理や食卓に登場する玉ねぎですが、意外と知らない情報がたくさん出てきます。玉ねぎの正しい保存方法や長期保存の際の注意点を知って、今後の生活に役立てましょう。
玉ねぎの基本的な保存方法は常温!
玉ねぎの保存方法で迷いがちなのが冷蔵庫に入れるか、入れないかという二択です。野菜は全て冷蔵庫での保存が良いというわけではありません。野菜の種類によっては冷蔵庫ではなく常温での保存が適している場合があります。玉ねぎも基本的には常温保存がおすすめです。
玉ねぎは日の当たらない、風通しの良い場所での保存が適しています。ただし、湿度が高く蒸し暑い夏場については、冷蔵庫に入れることをおすすめします。玉ねぎは湿気に弱い野菜です。
玉ねぎの最適湿度は65~70%だといわれていて、他の野菜と比較しても低く、適度に乾燥した状態で保存することがポイントになります。また高温の場所で保存することによりカビなどによる腐敗を進めてしまう可能性があります。
高温&多湿を避けた「日の当たらない涼しい場所」で保存するようにしましょう。なお、新玉ねぎについては、収穫後乾燥せずに出荷しているので水分量が非常に多いという特徴があります。
新玉ねぎは湿気や高温に特に弱いので、常温で保存する場合には特に湿気対策を行う必要があります。新玉ねぎは基本的に1週間以内で使い切るよう意識してストック管理をしましょう。
玉ねぎを常温で保存する場合は新聞紙やネットに入れて
玉ねぎを常温で保存する場合、ネットなどに入れて吊るして保存できる場所があると良いでしょう。湿気に弱い玉ねぎは乾燥した状態で保存することで、保存が長期可能なります。
場所の確保が難しい場合は、玉ねぎを1つずつ新聞紙で包んで玉ねぎ同士のすき間を開けて保存することで、湿気を防ぐことができます。
また、プラスチックのビニール袋に入れて保存すると湿気がたまる原因になってしまいますので、紙袋などの通気性のよい袋に入れての保存をおすすめします。
ちなみに、冷蔵庫の野菜室はおよそ90%の湿度に設定されていることが多いので、玉ねぎの保存に関しては、湿度の高い野菜室ではなく冷蔵室での保存がおすすめです。
常温保存なら2か月程度の長期保存が可能!
日の当たらない風通しの良い場所に常温保存した場合、玉ねぎは2か月程度の長期保存が可能です。玉ねぎの皮をむいたり、カットしたりせず「丸」のままの玉ねぎであれば常温で2か月以上の長期保存することが可能です。
他の野菜とは異なり、玉ねぎは湿度が苦手な野菜なので、湿気対策を行って長期保存しましょう。湿度が高いと根や芽が出てしまったり、腐敗やカビの原因になります。腐ってしまった玉ねぎは異臭を放ち、衛生的にも良くないので、腐敗が確認されたらすぐに処分するようにしましょう。
玉ねぎを常温保存する場合の注意点は?
玉ねぎを常温で長期保存する場合の注意点は「日の当たらない涼しい場所」で保存するということです。気温と湿度に注意して、風通しの良い場所に保存するようにしましょう。
ネットで吊るすなどの環境が確保できない場合は、新聞紙で包み、紙袋など通気性のある袋に入れて保存すると長期間保存できます。
玉ねぎを冷蔵庫で保存する場合の方法!
玉ねぎを冷蔵庫で保存する場合、常温で通気性の良い場所で保存したときよりも保存期間は短くなります。高温多湿の夏場では、玉ねぎの保存環境に適している「通気性の良い涼しい場所」を確保することが難しい場合があります。そのような時は冷蔵庫に入れて保存しましょう。
ただし冷蔵庫での保存期間は約1か月となり、常温保存よりも短くなります。また冷蔵庫で保存する場合も、1つ1つ新聞紙でくるんで湿気対策を行うことをおすすめします。さらに湿度の高い野菜室での保存ではなく湿度が低めの冷蔵室への保存がおすすめです。
玉ねぎを調理に使い、半分や1/4など余ってしまった場合は、カットした断面から乾燥し劣化が進んでしまうことがあります。カットした玉ねぎは切断面をラップ等で覆い、乾燥しないように配慮した上で、冷蔵保存してください。
皮をむいて一部カットしてしまった玉ねぎは、まるごとの玉ねぎより劣化の進行具合が速いので、この場合は3~4日で使い切るようにしましょう。
玉ねぎを冷凍保存する場合の方法!
玉ねぎの最も適した保存方法は常温保存です。高温多湿の夏場などは冷蔵庫での保存がおすすめです。さらに玉ねぎを大量に入手して、保存場所に困った場合などは「冷凍保存」も可能です。
冷凍保存の場合は薄切りやくし切り、みじん切りにして保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて冷凍保存しましょう。カットしてから冷凍保存すれば、調理したいタイミングでそのまま使えるので便利です。
薄切りやみじん切りにすることで、解凍の必要が無く凍ったままスープや煮込み料理、炒め物に入れることができます。ちなみに、玉ねぎは冷凍することにより細胞が破壊されるので、調理の際に火が通りやすく味が染み込みやすくなるという利点があります。
新玉ねぎと茶色い玉ねぎの保存方法は違う?
新玉ねぎは茶色い玉ねぎよりも水分量が多く肉質が柔らかいという特徴があります。新玉ねぎは、皮が白っぽい黄玉ねぎの早採りのもので4~5月が旬です。
柔らかい食感で辛味が少ないので、生食にも向いています。サラダやマリネに入れたり、スライスしてかつお節のトッピングと醤油を垂らしただけの「オニオンサラダ」などが、新玉ねぎの美味しさを堪能できるおすすめの調理方法です。
新玉ねぎも常温保存でOK!
新玉ねぎを常温でまるごと保存する場合は、新聞紙等で1つ1つ包み、日の当たらない涼しい場所で保存するようにしましょう。気温が高い夏場などは冷蔵庫での保存がおすすめです。
カットした状態の新玉ねぎを保存する場合は、切断面にぴったりとラップを密着させるように包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存するようにしましょう。
水分量の多い新玉ねぎは茶色い玉ねぎより保存期間は短く、常温・冷蔵庫保存ともに、1週間が目安になります。新鮮でみずみずしいうちに美味しくいただきましょう。
新玉ねぎは冷凍しても生食できる!
新玉ねぎは冷凍での長期保存も可能です。皮付きのまま、まるごと冷凍保存、使いやすい大きさや厚さにカットして冷凍保存など、どちらも可能です。丸ごと皮付きのまま冷凍保存する場合は、新玉ねぎを1つ1つキッチンペーパーや新聞紙で包み、ビニール袋に入れて冷凍庫に入れましょう。
カットして冷凍保存する場合は、薄切りやみじん切りにしてカットの種類ごとに保存袋に入れ、冷凍保存しましょう。薄切りやみじん切りにして冷凍した新玉ねぎは、使いたいタイミングで自然解凍して生食することも可能です。
冷凍庫から使いたい分だけ取り出し、ラップをかけて冷蔵庫で自然解凍がおすすめです。自然解凍すると水気が出てくるので絞ってからサラダやマリネなどに使うと良いでしょう。
うまみアップ!冷凍玉ねぎを使った簡単レシピ!
玉ねぎを丸ごと冷凍した場合の簡単レシピをご紹介します。丸ごと冷凍保存した玉ねぎはカットするのは大変なので、まるごと凍ったまま炊き込みご飯に入れてしまいましょう。炊飯器に米、ベーコン、きのこ類、コンソメスープを入れ、通常通りに水加減を調整します。
冷凍したまるごと玉ねぎを凍ったまま入れ、通常通りに炊飯します。炊き上がると玉ねぎがしゃもじで簡単に崩れるくらいに柔らかくなりますので、しゃもじで崩してご飯やほかの具材と混ぜ合わせましょう。
仕上げにお好みでバターと醤油、黒こしょうなどをプラスして味を調えれば、まるごと冷凍玉ねぎを使った簡単ピラフが完成します。
薄くスライスした冷凍玉ねぎは、使いたい分だけ冷凍庫から取り出し、味噌汁や炒め物の具材として使うと良いでしょう。みじん切りにした冷凍玉ねぎはハンバーグやスープの具材としておすすめです。
ただし冷凍保存した玉ねぎは解凍すると水気が出てくるので、ハンバーグに入れる場合はしっかりと水気を絞ってから入れることをおすすめします。
飴色に炒めてから冷凍保存という方法もあります。飴色玉ねぎはデミグラスソースやカレーライス、ビーフシチューなどに入れることで濃厚なコクがプラスできますのでおすすめです。大量に玉ねぎを入手した場合は、じっくりと飴色になるまで炒めて、冷凍保存しておくのも良いでしょう。
玉ねぎを正しく保存して上手に活用しよう!
玉ねぎのおすすめの保存方法をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。玉ねぎは正しく保存することで長期保存が可能です。常温保存、冷蔵保存、冷凍保存など保存方法を使い分けて、美味しい玉ねぎや新玉ねぎを上手に活用しましょう。