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めはりずしとは?
国内屈指のパワースポットとして有名な和歌山・熊野古道周辺で、古くから食べられている郷土料理が「めはりずし」です。めはりずしがいつ頃から和歌山の郷土料理として食べられてきたかについては、はっきりしていません。
そもそもめはりずしのレシピは「寿司料理」として職人が開発したレシピではなく、和歌山・熊野地方で仕事の合間に食べるおやつ兼弁当として作られたレシピです。
和歌山・熊野地方は古くから林業・農業が盛んで、住民の多くが山仕事・畑仕事に従事していました。自然を相手にするため体力を消耗する大変な重労働ですが、繁忙期にはゆっくりと食事をとる暇もありません。
そのため短時間でエネルギーになるパワーメニューとして作られるようになったのが、日本最古のファーストフード・めはりずしです。
和歌山・熊野地方名物の高菜おにぎり
和歌山・熊野地方に古くから伝わるめはりずしが「日本最古のファーストフード」と呼ばれる所以は、「寿司」ではなく「おにぎり」だからです。
現代のおにぎりといえば米100%使用が主流ですし、基本的に海苔で巻いて食べるため、手軽に食べられる日本版ファーストフードとして海外でもよく知られています。
このように説明をすると、「めはりずしがおにぎりなら、日本最古のファーストフードといえないのでは?」という疑問が浮かびます。たしかに「おいしいめはりずし」として紹介されるメニューのほとんどは、おにぎりと同じ米が主原料です。
ところが和歌山・熊野地方のめはりずしは本来、米を入手することが難しい山間部の住民たちの間で食べられていました。そのため現在コンビニやスーパーで売られているおにぎりとは違い、麦飯をおにぎりにしているのが特徴です。
麦飯は米飯とは違い、おにぎりにしてもうまくまとまりません。しかも当時は食材を包むラップなどはありませんし、山間部に位置するため海苔を手に入れるのも大変です。
そんな麦飯おにぎりを現代のおにぎりのように手軽に食べられるジャパニーズファーストフードに変身させたのは、山間部で栽培される高菜の存在があったからでしょう。
高菜といえば和歌山・熊野地方よりも熊本「阿蘇高菜」、福岡「三池高菜」、長崎「雲仙こぶ高菜」が有名です。そのため「高菜を使った料理=九州の郷土料理」というイメージが強いのですが、和歌山・熊野地方のめはりずしは和歌山でとれる高菜でしか再現ができません。
実は種類が違うのではなく、収穫方法に特徴があるのです。高菜はカラシナの変異種で、小松菜の親戚にあたります。ですから通常は株ごと収穫します。ところが和歌山・熊野地方でめはりずし用に使われる高菜は、株ごと収穫しません。
めはりずしでは肉厚な葉を使用するのですが、肉厚な葉が特徴の高菜品種を使っているのではなく、十分に成長した外葉を1枚ずつ収穫するのが特徴です。この収穫方法だと高菜の株はそのまま残っているので、成長をし続ける限りいつまでも収穫ができます。
しかも和歌山・熊野地方は高菜の栽培に適した環境なので、現在のように栽培技術が発達していない当時でも、最大半年はめはりずしに欠かせない高菜が収穫できたというわけです。
名前の由来
日本最古のファーストフードといわれるめはりずしですが、今ではコンビニのおにぎりコーナーでも購入できる地域があるほど有名です。しかもめはりずし駅弁の登場や物産展でのめはりずし販売などによって、全国的にも知名度の高い郷土料理になっています。
そんなめはりずしですが、もともとはソフトボールサイズの巨大おにぎりでした。「ソフトボールサイズの巨大おにぎりはアニメの世界の産物」というイメージもありますが、めはりずしの商品化が本格的になる以前は、「めはりずし=巨大おにぎり」が定番だったのです。
ただしぽろぽろと崩れやすい麦飯を握っているので、こぼさないようにめはりずしを食べるためには口を大きく開かなければいけません。
人間の体は不思議なもので、口を大きく開けると自然に目も開きます。そのため「目を見張るほど大きなおにぎり」という意味で付けられたといわれています。なおめはりずしの名前の由来は多いです。
そのため「目を見張るほどうまいおにぎり=めはりずし」という由来もよく耳にします。なお「めはりずし」とあるようにすし飯で作るレシピもあることから「寿司」を付けたという由来もありますが、レシピ誕生当時のめはりずしはすし飯を使いません。
ですから「すし飯を使うおにぎり=めはりずし」という説は正しいとは言えないでしょう。ちなみに現在は「すし飯を使用するめはりずし」と「すし飯を使わないめはりずし」があります。
ただし本来のめはりずしは「すし飯を使わないめはりずし」ですから、おにぎりレシピといった方が正しいのかもしれません。
めはりずしがおすすめのお店
和歌山・熊野地方特有の高菜を使っためはりずしは、熊野古道の参拝客にも人気があります。最近ではコンビニのおにぎりコーナーにも並ぶことがあるめはりずしですが、シンプルな素材で作る料理だからこそ奥が深いのがめはりずしです。
総本家めはりや
和歌山・新宮町に本店を構える「総本家めはりや」は、昭和37年創業の老舗めはりずし店です。もともとめはりずしは「ご飯・漬物が一緒に食べられる腰弁当(腰にぶら下げて携帯できる弁当)」でした。
そんなめはりずしのおいしさを広めるために商品化したのが、総本家めはりやといわれています。今でこそめはりずしは、和歌山県を代表する郷土料理です。
ただしおいしい郷土料理としてめはりずしレシピを改良した総本店めはりやがあったからこそ、こんにちのように全国的に人気のメニューとなったのでしょう。
現在は店内飲食だけでなく通販でもお取り寄せができる総本店めはりやですが、平日でもおいしいめはりずしを食べに全国から多くの客がやってきます。
そんなめはりずしの人気店ですが、「作り置きをしない」「注文を受けたから作る」というこだわりがあるため、いつ行っても食べ頃のおいしいめはりずしが食べられるところが地元客にも人気です。
名称 | 総本家めはりや新宮本店 |
住所 | 和歌山県新宮市薬師町5-6 |
めはりや次郎
大きく成長した肉厚の外葉のみを収穫して作る和歌山のおすすめ郷土料理・めはりずしは、東京でも食べることができます。
地元・和歌山ではめはりずしを中心としたコース料理を提供する店もあるほど人気ですが、本来は「日本最古のファーストフード」と呼ばれるほど手軽な食べ物です。
そんなめはりずしの専門店「めはりや次郎」では、めはりずしの原点である「手軽さ」にこだわっているのがおすすめポイントに挙げられます。なにしろめはりずし専門店・めはりや次郎の店舗は、わずか3坪しかありません。この広さで店内飲食は不可能です。
つまり東京でおすすめのめはりずし専門店とは、テイクアウト専門店だったのです。sらにめはりや次郎のメニューは2種類しかありません。
シンプルにめはりずしを楽しみたい人は「めはりずし2個入り(税込み400円)」、お惣菜付きのちょっと豪華なメニューを楽しみたい場合は「めはりずし弁当(税込み600円)」がおすすめです。
午前11時にオープンしますが「おいしいめはりずしが東京でも食べられる」と和歌山出身者の間で話題になっており、閉店時間前に売り切れてしまうこともあります。
ちなみに店舗は新馬場駅のすぐ近くにあるので、ランチタイムは込み合うこともあります。そのため時間をずらして来店するか、オープン直後に来店するのがおすすめです。
名称 | めはりや次郎 |
住所 | 東京都品川区北品川2-26-1 |
めはりずしに使うめはり漬けの通販商品
めはりずしは、炊飯器でご飯さえ炊いておけば簡単に作れるおいしい郷土料理です。ただし主役となる高菜は味付けをしたものを使うので、初めて作るのであれば「めはり漬け」と呼ばれる和歌山の特産品をお取り寄せするとよいでしょう。
元祖・めはりずし専門店の「総本店めはりや」でも取り扱っていますし、和歌山の漬物専門店でもおいしいめはり漬けがあります。なお自分で味付けできる場合は、和歌山産の塩漬け冷凍高菜をお取り寄せする方法がおすすめです。
自宅でできるめはりずしの作り方
和歌山産の高菜が手に入るのであれば、味付けから手作りすることができます。めはりずし発祥の地である和歌山・熊野地方では、家庭で味付けした高菜を使うのが一般的です。また酢飯を使わないので、酢の配合を気にしなくてもおいしいめはりずしが作れます。
材料・レシピ
味付けから行う場合は、和歌山産冷凍高菜をお取り寄せしましょう。冷凍高菜は基本的に塩漬けされているので、味付けをする前に塩抜きをしてください。塩抜きした冷凍高菜は葉をきれいに伸ばして、濃口醤油と酒でつくった漬け汁に一晩漬けこみます。
味付けした高菜1枚で、2個~3個のめはり漬けが作れます。まずご飯に漬け汁を少々加え、しっかりと混ぜてください。その間に高菜の中心にある太い茎を取り除き、巻きやすい大きさにカットします。
あとは味付けしたご飯と食べやすい大きさに握り、味付け高菜を巻き付けるだけです。なおおにぎりの形は俵型ではなく、丸型にするのが王道スタイルになります。
めはりずしは昔から伝わるおいしいファーストフード!
和歌山生まれのジャパニーズファーストフード・めはりずしは、おにぎりを味付けした高菜で包む絶品料理です。
もともとは山や畑の仕事の合間に食べる腰弁当でしたが、今では和歌山を代表する郷土料理として専門店もあります。塩漬け高菜を使って手作りするのもおすすめですし、めはりずしのお取り寄せもおすすめです。
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。