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助詞がつくとさらに変化
共通語では助詞がついてもアクセントに変化はありませんが、鹿児島の方言ではアクセントの位置に変化が起こることが特徴です。例えば、鹿児島の方言で平板式アクセントの「もみじ」(低低高)は「もみじが」と助詞を付けると「が」にアクセントがきます。
起伏式アクセントの「かえで」(低高低)を「かえでが」にすると「で」にアクセントがきます。また、鹿児島の方言では「〇〇に」の「に」が「い」になります。例えば「夏に」が「なつい」となり「なっち」と変化します。
他にも、鹿児島の方言には現代日本語では滅びた所有格を「が」で表わす古文の用法が残っています。共通語で「俺の物」は「おいがと」となります。解説されれば意味がわかりますが、鹿児島の方言はとても難解で意味不明な言葉です。
鹿児島の方言の意味や使い方をご紹介
鹿児島の方言は、イントネーションが難しく意味がわかりにくいものがとても多いです。その中でも「うがみんしょーらん」「おやっとさー」「いっぺこっぺ」「ミンゴミンゴ」「キンゴキンゴ」などの少し変わった鹿児島弁の意味や使い方を紹介します。
「うがみんしょーらん」
「うがみんしょーらん」は薩隅方言でなく鹿児島でも知らない人が多い奄美地方の方言です。奄美言葉の「うがみんしょーらん」は共通語で「こんにちは」と変換されます。朝でも昼でも夜でも使われます。
奄美大島は、古仁屋を中心とした南大島と名瀬市を中心とした北大島でイントネーションが違います。また、独自の方言「トン普通語」というのが発達しています。
「おやっとさー」
「おやっとさー」は、立場の上下に関係なく使える「おつかれさま」の意味です。イントネーションは「おやっと」が平坦、「とさー」が高くなります。
おやっとさーの「お」は接頭語で、「やっと」は「やっとのことで」の「やっと」、「さー(さあ)」は「様」が訛ったものです。ちなみに共通語の「やっと」は、鹿児島の方言では添え語の「かっと」を付けて「やっとかっと」と言います。
「いっぺこっぺ」
「いっぺこっぺ」は「あちらこちら」という意味です。「いっぺ」は「一杯」が訛ったもの、「こっぺ」は添え語で韻を踏んでいます。標準語で「あちこちと歩き回った」は、「いっぺこっぺさるっもした」となります。
ちなみに「さるく」は「歩く」という意味で、古語の「為歩く(しあるく)」が由来となっています。
「ミンゴミンゴ」
「ミンゴミンゴ」は、「可愛い」「きれい」という意味です。鹿児島の方言には反復する言葉が多くあります。例えば「落ち着きのない」は「ちわんちわん」、「ゆっくりと」は「そろいそろい」などがあります。
同意を示す意味で語尾につける「じゃ」も、「じゃじゃ」と繰り返して使います。この繰り返す話法は、現在の鹿児島でも「ですです」「だよだよ」「だっただった」として残っています。
「キンゴキンゴ」
「キンゴキンゴ」は鹿児島の方言で「色艶がよい肌の様子」です。「ぴかぴか」「つやつや」の意味になります。例えば標準語で「お風呂上りで肌の色艶がいい」は「風呂上がいで肌がキンゴキンゴしちょっ」と使います。
「キンゴキンゴ」は、物事の状態などを表す「キラキラ」などと同じ擬態語で、名詞以外を装飾する言葉です。
鹿児島の方言は独特だった!
歴史が古くイントネーションが独特で、状況や感情でアクセントが変化する鹿児島の方言はとても難しい言葉です。その独特な言葉で、幕府や諸藩のスパイから薩摩の国を守ってきたのです。
男らしいイメージのある鹿児島弁ですが、「薩摩おごじょ」が話す鹿児島の方言は愛らしくもあります。これをきっかけとして鹿児島弁をマスターしてみてはいかがでしょう?