高知・仁淀川の「仁淀ブルー」は必見の観光スポット!美しすぎる秘境の魅力とは?

高知・仁淀川の「仁淀ブルー」は必見の観光スポット!美しすぎる秘境の魅力とは?

高知県の観光で名勝と言われるのは仁淀川と仁淀ブルーです。特に水質の高さのみならず、川の色が「仁淀ブルー」と呼ばれるほど、見事なまでに青いのです。誰もが仁淀ブルーの神秘的な青さの虜になるでしょう。この記事では美しい仁淀川と仁淀ブルーの観光をご紹介します。

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    記事の目次

    1. 1.高知の仁淀川はどこにあるの?
    2. 2.仁淀ブルーと観光:仁淀川について
    3. 3.仁淀川と観光:仁淀ブルーが見れる場所
    4. 4.仁淀川と観光:仁淀ブルーの雨竜の滝について
    5. 5.仁淀ブルーが回れる仁淀川観光ルートを紹介
    6. 6.観光だけでない?清酒「仁淀ブルー」とは?
    7. 7.仁淀川の基本情報
    8. 8.仁淀川の仁淀ブルーを見て高知観光を満喫しよう

    店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。

    高知の仁淀川はどこにあるの?

    Photo byjplenio

    仁淀川(によどがわ)は、愛媛県から高知県中央の土佐市を流れています。仁淀川の水質は2012年の調査では全国1位です。仁淀川の青さは息を呑むほど美しく、「奇跡の青」「仁淀(によど)ブルー」と呼ばれて大きな話題を呼び、高知県における神秘的な観光スポットになっています。

    仁淀川の源は、愛媛県の石鎚山(いしづちやま)です。石鎚山は近畿地方を「西日本」と呼ぶ際の分岐点に当たり、西日本最高峰の標高1982mを誇ります。石鎚山は愛媛県西条市と久万(くまん)高原町の境界に位置する、大変頑健な風貌の山です。石鎚山に至るルートも関心深いものです。

    愛媛県松山市と久万高原町の境目にある分水嶺(ぶんすいれい)・三坂峠(みさかとうげ)からは太平洋に流れ込む久万川が流れています。愛媛県北側の石鎚山からの河川と西側から流れる久万川とは、屈強な石壁「御三戸嶽(みみとだけ)」で合流します。

    久万高原町南東部の高さ37mの垂直な御三戸嶽からは滝が勢いよく流れます。御三戸嶽で合流した河川は、四国中央部の「四国山地」にV字形の峡谷を深く刻みつつ南下するルートを辿ります。

    そして高知県仁淀町、越知(おち)町を経て、土佐市近辺で太平洋へと注がれています。仁淀川とは、愛媛県石鎚山から高知県土佐市まで流れる河川の呼び名です。

    「仁淀川」の命名由来は平安時代に遡ります。平安時代に制定された、宮中三大格式の一つである「延喜式(えんぎしき)」において、川から獲れた鮎が宮廷に献上されました。

    新鮮な鮎は、宮中の厨房「贄殿(にえどの)」に納められました。そこで、仁淀川は平安時代には「贄殿川(にえどのがわ)」と呼ばれていましたが、長い歴史を経るうちに「仁淀川」と呼ばれるようになったという説が最も有力です。

    観光として有名・仁淀ブルーとは?

    仁淀川の源流は愛媛県石鎚山ですが、その3分の2は高知県の仁淀川町から土佐市まで、6つの市が川沿いのルートに存在します。そこで、「仁淀ブルー」観光として注目を浴びている場所は、もっぱら高知県の仁淀川であり、仁淀川といえば高知県となっています。

    「仁淀ブルー」は大変透明度が高く、河原では色とりどりの美しい石が、高知市浦戸の太平洋を望む海岸「桂浜」の五色石を彩る基盤となっています。2012年NHKスペシャル『青の神秘』で特集され、仁淀川は渓谷から太平洋に流れ込み、途中見事な滝も観光できる場所と話題になりました。

    仁淀川は、何しろ川底が神秘なまでに透明な清流です。なぜこれほどまで透明で青いのかと、写真家やアーティストの方々をたちまち魅了してしまいました。高知県で仁淀川を観光できる場所に、写真家が多いのもうなずけます。仁淀川流域には、未知の絶景やパワースポットも多いのです。

    国交省が実施した「全国1級河川水質ランキング」で、仁淀川は、2012年度から3年連続で日本一となりました。高知県内の仁淀川流域に恵まれた場所にあるのは、仁淀川町、越知町、佐川町、日高村、いの町、土佐市です。観光6市町村は互いに連携し、仁淀ブルーの魅力を発信中です。

    仁淀ブルーと観光:仁淀川について

    フリー写真素材ぱくたそ

    愛媛県から高知県土佐市まで、なだらかな「く」の字を描きつつ、太平洋に注がれる仁淀川は、インスタグラムへの投稿が相次ぐようになりました。目が洗われる青さに「仁淀ブルー」と呼ばれるようになったのは、近年のことです。

    インスタ映えする自然美は2012年頃から話題となり、仁淀川沿いの高知県内6つの市が仁淀ブルー観光を支えています。「仁淀ブルー」は観光の名勝として、また観光での関連商品に使われる名として、商標登録の対象となっています。6つの市が仁淀川沿いのルートです。

    石鎚山からの河川と西側から流れる久万川とが合流する場所の、愛媛県御三戸嶽は画像のように垂直です。四国全体の地図を俯瞰すると、仁淀川は高知県土佐市から愛媛県に向かい、「く」の字を描いています。その「く」の曲がる場所が御三戸嶽です。

    垂直な岩壁の上に草が繁る姿は「軍艦島」とも呼ばれています。石鎚山と久万川との合流地点だけあり、既に河川の色合いが美しい青になっています。御三戸嶽からは激しく滝が流れ落ちています。大人気観光地・仁淀ブルーを生み出す秘密は渓谷に突き出た御三戸嶽のようです。

    四国の大河川のひとつ

    フリー写真素材ぱくたそ

    高知県の川と言えば、「四万十川(しまんとがわ)」が有名です。しかし仁淀川は、四国では吉野川と四万十川に次ぐ第三の一級河川です。仁淀川は全長124km及び流域面積は1560平方kmに及ぶ、愛媛県東部から高知県中央部をくねりつつ流れるルートの河川です。

    四万十川は、その名からも推測できるように、四国でも最長の川です。本流にダムが建設されていないため、「日本最後の清流」と呼ばれます。川の全長は196kmであり、また川幅は2186平方kmにも及びます。四国西部をS字状に流れる、重要な観光スポットとなっています。

    Photo by Shigeyama

    1928年(昭和3年)時点では、四万十川は「渡川(わたりがわ)」が公式名称でした。その歴史は66年間続き、1994年(平成6年)「四万十川」と改名され、一級河川の名称変更第一号となりました。四万十川は愛媛県との県境、不入山(いらずさん)が源流です。

    四万十川は大変長い川であるため、生活上必要とされ、架橋(沈下橋)は47にものぼります。多くの高知県民が、四万十川を生活必需品として恩恵を受けているため、1993年(平成5年)には「生活文化遺産」として保存の方針が定められました。

    四万十川は「日本最後の清流」と呼ばれますが、源流の不入山から中土佐町、四万十市、そして土佐湾に流れ込むルートの途中で生活に応用されているため、清流に濁りが混合するのは避けられません。そこで、四万十川よりも知名度が劣るものの、仁淀川の水質が日本一となったのです。

    現在、仁淀川はインスタグラムでの画像・動画発信が盛んになったため、たちまち絶景スポットファンの観光ルートとなりました。インスタグラムの口コミなどで火がつき、滝や渓谷の青い美しさの秘境巡りが大人気となっています。

    仁淀川と観光:仁淀ブルーが見れる場所

    それでは、高知県で仁淀ブルーを観ることができる場所はどこなのでしょうか。仁淀ブルーの信じられないほどの青さは、大自然の渓谷の中を流れる仁淀川だからこそ、街の外気にさらされず、神秘的な青を保っているのです。しかし仁淀ブルーへのルートが難しそうです。

    山間部の渓谷を流れるために人知を超えた自然の美を堪能できる仁淀ブルーです。平野部を流れるのはそのわずか3%に過ぎません。仁淀ブルーを観光するための場所とルートは、まず上流にある「にこ淵(ぶち)」が最初と言えます。

    1:にこ淵

    石鎚山から流れ出る仁淀川源流域を細かく辿ると、「く」の字に当たる分岐点「御三戸嶽」から一旦「断崖絶壁の聖(ひじり)神社」へと南部へ流れます。神社から東部上流へと辿ると、高知県内で最も人口の多い「いの町(ちょう)」方面に向かいます。

    いの町には「程野の滝」が流れます。程野の滝は、大樽の滝・権現滝・西滝・東滝といった4つの滝の総称です。大人気のにこ淵の場所は、いの町を流れる程野の滝上流にあります。にこ淵は、四国全体のほぼ中心の場所に位置します。

    SNSでも人気スポット

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    にこ淵は、「仁淀ブルー」の最大の発信地です。テレビ番組で2012年紹介されて以降、その奇跡の青さから「仁淀ブルー」との言葉が生まれました。そこで、上流にはキャンプ設備『グリーンパークほどの』ができ、小さな渓谷から流れ出る滝が仁淀川の第一の名勝となりました。

    にこ淵は渓谷の中にある淵で、仁淀川支流の「枝川川(えだがわがわ)」の淵に位置します。枝川川ももちろん仁淀川水系等級1級の川です。にこ淵は、非常に急な渓谷を降り、その底にあります。にこ淵はSNSインスタグラムの最大の人気の的で、大評判の観光スポットとなりました。

    当初は、にこ淵の滝壺で奇跡の青に出会うことができるとの噂で、観光客が殺到しました。「四国八十八景」という旗と「にこ淵」と標識が道路に掲げてある場所には、ロープと手すりのみの急勾配の坂道です。それでも降りたがる人々が行列を作っていました。

    しかし、観光客の転倒や転落が相次いだため、2019年11月中旬以降、法人『仁淀ブルー観光協議会』の計画により、しっかりとした足場と鉄でできた手すりに階段が整備されました。そこで憧れのにこ淵には5分ほどで着くようになりました。

    にこ淵は落差8mほどの小さな滝です。時間帯によって真っ青な青からエメラルドグリーンに至るまで、青のあらゆる魅力で輝きます。おすすめの時間帯は12時から午後3時頃までです。晴れた日に、太陽の光が滝壺と川に真上から差し込むため、より一層青に深さが生まれます。

    にこ淵は、曇りの日でも十分過ぎるほどの青さに見とれる観光客も多い、心が洗われるような青さです。おすすめの季節は、8月中旬から1月中旬までです。その間、青々としたにこ淵を堪能できます。光の加減で青さが変化するのも美しい限りです。それ以外の季節はグリーンに近い色彩です。

    にこ淵ブルーは、SNSのインスタグラムで人気沸騰しました。仁淀川では最上流にあり、地元の人々には聖地となっています。水神様の化身である大蛇が住む伝説があるにこ淵ブルーですので、決してゴミなどを放置しないよう注意しましょう。

    足元は深い渓谷に降りていく階段が整備してされていますが、大変危険な勾配ですので、歩きやすいシューズがおすすめです。心洗われる奇跡の青い滝壺ですが、大勢の人々が観光できるほど滝壺周辺は広くありません。肉眼で十分堪能し、景観を収めたら20分ほどで引き揚げましょう。

    2:安居渓谷

    安居(やすい)川は仁淀川上流支流のひとつで、仁淀ブルーに次ぐ景勝地となっています。川の長さは14.4kmで、流域面積は62.4平方kmです。安居川上流には深い「安居渓谷」と呼ばれる絶世の美しい景観が広がり、川と渓谷を含めて『安居渓谷県立自然公園』に指定されています。

    安居川は川の透明度が素晴らしく、水に青いインクを注いだかのような青さが話題となっています。深い渓谷内の安居川流域では絶景の観光スポットである「飛龍の滝」「見返りの滝」に加えて、仁淀川のハイライトである「水晶淵」に「昇竜の滝」と、4ヶ所の滝が見どころとなっています。

    安居渓谷の東で、仁淀川上流に位置する「飛龍の滝」は、安居渓谷を代表する滝です。右手に標高1051mの「宝来山」を臨む「宝来山展望台」の高みから流れ落ちています。安居渓谷の中にある滝ですが、場所は高知県吾川郡仁淀川町宮ケ平(みやがだいら)です。

    飛龍の滝の駐車場近くにはお食事処『宝来壮』があります。鮎の塩焼きが美味しいと評判の宿泊施設です。『宝来壮』から遊歩道を降りて行くと、安居渓谷唯一の河原があり、「乙女河原」と呼ばれるキャンプ場があります。飛龍の滝は、虹が出ることで大変有名です。

    安居川は仁淀川支流で上流ですので、きれいな仁淀ブルーを堪能できます。安居渓谷は仁淀ブルーに加えて4つの滝が見どころです。仁淀ブルーの青に染まった岩石や断崖の中を、美しい透明な川と渓谷が10kmに渡り続いています。川底の緑色片石と空の青さが混合して「仁淀ブルー」となります。

    画像は、「昇龍の滝」です。「水晶淵」から左に折れる遊歩道を歩いていくと、途中「昇龍の滝展望台」もあります。直に目の前で見ることもでき、まるで龍が昇っていくような姿から命名されました。「雨ヶ森」に囲まれ、安居渓谷の入り口にあります。飛龍の滝の西に位置しています。

    画像は「安居渓谷クリスタルバレー」と呼ばれる「水晶淵」です。川底の石まで青く、ギリシャを取り囲むエーゲ海を想わせます。水晶淵の周辺の崖には四季折々の桜や新緑、紅葉や雪が積もり、まさに絶景の場所です。水晶淵は昇龍の滝から西へ向かい、川が合流した場所です。

    安居渓谷へのルートは、車では高知自動車道伊野ICから国道439号線に入ります。次に県道382号線を安居川沿いに北上します。約1時間半で安居渓谷付近の無料駐車場に到着します。電車ではJR「土讃線佐川駅」まで乗車し、バスで「池川総合支所前」まで1時間半、その後タクシーが便利です。

    安居渓谷最大のスポット「飛龍の滝」すぐそばにある宿泊施設『宝来壮』は、レストランのある山腹の温泉ホテルです。大広間の本館には5種類の和室があり、大変寛ぐことができます。バンガローやバーベキューを楽しむことができる気さくな旅館です。

    住所 高知県吾川郡仁淀川町大屋1627-4
    電話番号 0889-34-3719

    3:中津渓谷

    高知仁淀川における二大渓谷と言えば、中津渓谷と安居渓谷です。仁淀ブルーが見られるのはこの二つの渓谷です。高知県の大人気観光スポットとなっており、観光協議会が渓谷周辺や渓谷への階段などを整備しています。安居渓谷に行った人は、ぜひ中津渓谷まで足を伸ばしましょう。

    安居渓谷と同様、中津渓谷も『中津渓谷県立自然公園』に指定されています。高知市市街地から約50km西へ向かった山林の中で、中津渓谷の仁淀ブルーと出会うことができます。大変奥深い大自然の中ですが、歩きやすい遊歩道が整備され、観光客の人々を1年中魅了しています。

    中津渓谷を象る中津川は、仁淀川支流の上流にあります。愛媛県との県境に位置する「中津明神山(みょうじんざん)」が源です。安居渓谷とも合流し、土佐市から太平洋に流れ落ちます。流域には6つの町があり、仁淀町・越知(おち)町・佐川町・日高村・いの町・土佐市です。

    中津渓谷のある場所は、高知県仁淀川町名野川です。車では高知市内から国道33号線、439号線経由で約80分かかりますが、まっすぐ仁淀川町方面を目指して下さい。電車ではJR「佐川駅」から「黒岩観光バス」乗車約40分、「名野川駅」下車、徒歩約10分です。

    中津渓谷の仁淀ブルーを観ることができる流域は仁淀町です。中津渓谷の入り口は、約2.3kmに渡る遊歩道が整備されている宿泊施設『中津渓谷ゆの森』です。渓谷入口のマップを見ると、全体が遊歩道で繋がっています。「ゆの森」から中津橋を渡ると『笑美寿(えびす)茶屋』があります。

    『笑美寿茶屋』では、紅葉の中津渓谷を訪れた人にはありがたいお食事処です。体が芯から温まる山菜うどんやおそば、おでん、それに田楽やあめごの塩焼きなど、自然の恩恵をいただくメニューは美味しいと評判です。窓からは美しい仁淀ブルーを眺めることができます。

    中津渓谷は、北から「竜宮淵」「紅葉滝」「雨竜の滝」があり、展望台を西に曲がると「石柱」があります。いずれも中津渓谷の景勝地です。渓谷入口にある『中津渓谷ゆの森』は温泉及び室内風呂完備の立派な宿泊施設です。

    「ゆの森」の露天風呂でゆったり体をほぐし、美味しい懐石料理の和食膳をいただくのもおすすめです。ホテル並みのフレンチフルコースもあります。「ゆの森」は、仁淀ブルーを思う存分楽しみに行く前のスタート地点となる、素敵なホットスポットです。

    「和」を自然に取り込んだ和洋折衷のリラックスモードの客室からは、中津渓谷の大自然や、仁淀ブルーをゆっくり眺めることができます。洗練された和風ホテルで寛ぎ、中津渓谷へとでかける旅は、カップルや家族の方々にとって最高の思い出になるでしょう。

    住所 高知県吾川郡仁淀川町名野川258-1
    電話番号 0889-36-0680

    仁淀川と観光:仁淀ブルーの雨竜の滝について

    フリー写真素材ぱくたそ

    「ゆの森」からは中津橋を渡り、笑美寿茶屋を右に曲がり、北へと遊歩道が続いています。笑美寿茶屋向かいには駐車場があります。駐車場からすぐの場所に「岩門石」があり、遊歩道をそのまま進むと、青々とした仁淀川に「昇雲橋」があります。

    昇雲橋を渡ると「石柱」に着きます。橋に戻り、北へ向かうと展望台があり、遊歩道を歩き始めて10分で中津渓谷名勝「雨竜の滝」に到着します。雨竜の滝の背後は「竜宮渕」です。荒々しい岩石と仁淀ブルー、そして不思議な勢いで迸るのが雨竜の滝です。

    雨竜の滝は、岩が大変多いため、途中の岩に水流がぶつかり、流れに一定感のない「分岐瀑」です。その姿がまるで「竜が雨に打たれている」かのように見えます。落差16mにも及び、その景観は遊歩道を歩いて来て、初めて峡谷の奥で目にすることができます。

    仁淀ブルーの青く澄んだ水流が激しく滝壺に落ちる様子は、冬場であっても豪快な景色です。夏場なら、さぞかし涼感を堪能できるでしょう。雨竜の滝の勢いに、大自然の生命力と不思議さを感じることができます。

    滝まで冒険心をくすぐるコース

    Photo byPexels

    「ゆの森」から中津橋を渡り、笑美寿茶屋を右手に曲がると、細い遊歩道コースに入ります。岩間に小さな毘沙門天彫刻、左手に恵比寿天など「七福神」が祀られています。既に遊歩道周辺は岩がびっしり覆っています。岩間から青い仁淀ブルーが見えます。

    遊歩道は安全ですが、更に右手に弁財天、左手に大黒天などが続きます。福禄寿付近に岩が赤い「紅葉瀧」があります。川の浸食により、岩肌が横に削られた「紅葉龍」は、滝というほどの水量はありません。細い遊歩道は険しい岩が続き、冒険心がくすぐられます。

    フリー写真素材ぱくたそ

    険しい岩肌も、大自然の大きな魅力です。遊歩道でも、標識のある雨竜の滝の入り口は巨大な岩が狭まるトンネル状になっています。雨竜の滝の下には、青々とした仁淀ブルーが広がっています。

    仁淀川全体の観光については、一般社団法人『仁淀ブルー観光協議会』が観光情報の詳細を担っています。仁淀ブルーや安居渓谷・中津渓谷など不明点は協議会にお問い合わせ下さい。「奇跡の清流仁淀川」とその流域6市町村の観光情報をお届けします。

    住所 高知県高岡郡佐川町乙2060-2
    電話番号 0889-20-9511

    仁淀ブルーが回れる仁淀川観光ルートを紹介

    フリー写真素材ぱくたそ

    高知県の自然の神秘「仁淀ブルー」を観て回ることができる、基本的な観光ルートはまず中央の「いの町(いのちょう)」から始めるのもおすすめです。「奇跡の清流」仁淀川流域の町として、最初に挙げられるのは「いの町」です。

    「いの町」は土佐和紙で有名です。町の人口としては、高知県内で最も多く、高知県の中央部に位置しています。主な産業は製紙工業で、18もの製紙会社がある町です。和紙は普通の紙よりも非常に丈夫です。平安時代に作られた和紙が今でも残っているのはそのためです。

    いの町紙の博物館~にこ淵~高知駅

    高知県いの町は、日本三大和紙生産地のひとつです。「和紙はどうやって作られるんだろう」という疑問に答えるべく、『いの町紙の博物館』では、和紙の歴史や原料、そして製造工程を分かりやすく展示しています。高知駅から車で30分走ると博物館です。

    土佐和紙は、平安時代の「延喜式」に宮廷への献上品として、既に名前が残されています。薄くて丈夫な品質と、帝が手にするに相応しい高級感溢れる和紙だったのです。江戸時代には「土佐七色紙(なないろがみ)」が徳川幕府に献上されています。

    Photo by 準建築人手札網站 Forgemind ArchiMedia

    現代日本では洋紙が使用されています。洋紙は針葉樹や広葉樹の幹が原料ですが、長持ちせず、多くは使い捨ての対象にもなります。ところが和紙の材料は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)という植物を用います。

    雁皮は、内側にある靭皮(じんぴ)(柔らかな内皮)繊維が重要です。植物を原材料とした和紙は、製造工程できれいに洗い流し、煮詰めます。煮た後は、繊維ではない部分とアルカリ成分とを洗い落とし、漂白します。作業では水が重要で、土佐では清流の仁淀川が用いられます。

    『いの町紙の博物館』では、土佐和紙ならではの美しいペーパークラフトが随所に飾られ、心安らぐ観光スポットです。土佐和紙の原料や用具、また常設展として和紙の歴史と文化を展示しています。美術展も時折開催します。

    親子連れが多く訪れ、手すき実演を見学したり、和紙の手すきを体験できるコーナーもあります。2階は喫茶店で、チキンソテーやサーモンフライなどボリュームあるメニューが盛りだくさんです。国道194線と33号線の合流地で「いの町幸町」に『いの町紙の博物館』があります。

    Photo by t.kunikuni

    にこ淵は、いの町清水程野(きよみずほどの)にあります。いの町に既に仁淀川が流れています。国道33号線から439号線を走り、車で容易にアクセスできます。にこ淵は「聖なる大蛇の棲み処」とされ、地元の方は滅多に近寄りませんので、静かに観光しましょう。

    にこ淵にはマムシなどの毒蛇や、蜂などもいるため注意が必要です。階段は整備されていますが、大変急な勾配ですので、帰る際の階段を上るのも大変です。体力に自信のない方の観光は危険です。また、にこ淵での飲食や煙草は禁止されています。エチケットを守って「奇跡の清流」をご覧下さい。

    Photo by inunami

    帰路は国道439号線から194号線を走った方が、信号もなく仁淀ブルーに沿って、景色も楽しみながら行けると地元の方がおすすめしています。国道194号線から『土佐和紙工芸村』を左手に南下し、いの町方面に向かいます。いの町から左に曲がると高知市高知駅です。

    JR土讃線高知駅前は『こうち旅広場』です。土佐三人の幕末志士、「坂本龍馬先生像」を中央に、右手が坂本龍馬の親友で共に京都で暗殺された「中岡慎太郎先生像」、左手は坂本龍馬が土佐脱藩前に師事していた「武市半平太先生像」が建っています。

    仁淀川だけでなくスイーツも楽しめる

    渓谷へと向かうルートでは、スイーツが味わえます。『いの町紙の博物館』から国道194号線を走り、25分ほどで『高知アイスカフェ』に到着します。仁淀川の絶景を目の前にしつつ、フレンチトーストとバニラのセット、ソフトクリームが濃厚な「土佐ジロー」を味わうことができます。

    『高知アイスカフェ』は大自然の中にあるおしゃれなカフェとして大人気です。アイスクリンやオリジナルアイス、TOSAゼリーも大好評です。「天日塩ジェラート」は黒潮町の天日塩が原料です。2月初旬にお土産コーナー併設の『高知アイス売店』としてリニューアルされました。

    『高知アイスカフェ』から車で15分するとお土産・レストランの『道の駅633美(むささび)の里』があります。「633」とは、国道194号線と439号線の数字を足した合計です。「633」に「美」をつけて「むささび」と読み、いの町吾北地区の道の駅になっています。

    お食事処は『はちきんや』があり、「ツガニうどん」が大好評です。レストランは『森の小さなお菓子屋さん』が大人気で、毎日出来立てのケーキや「カボチャ・さつまいもパイ」のスイーツ、ソフトクリームなどが勢ぞろいです。

    『道の駅633美の里』からまた15分走ると、にこ淵に到着します。また45分走れば安居渓谷です。安居渓谷と中津渓谷の間には、『池川茶園スイーツ工房』があります。茶農家の女性がお茶をスイーツに仕上げたメニュー「茶畑プリン」はなめらかな舌触りが大好評です。

    中津渓谷から『中津渓谷ゆの森』に戻り、国道33号線で車で1時間20分走ると、スタート地点の高知駅に戻ることができます。にこ淵・安居渓谷と中津渓谷の旅を終えるまでに、気の利いたおしゃれな博物館やレストラン、喫茶店があるのも仁淀ブルー観光の素晴らしさでしょう。

    観光だけでない?清酒「仁淀ブルー」とは?

    仁淀川は、古来より「神河」と呼ばれてきました。西暦713年に編纂された奈良時代初期の『風土記』にも仁淀川は登場し、「神々に捧げる酒造りには神河の清水でなければならぬ」とまで記されています。伝説と神秘味を帯びた一級河川が仁淀川です。

    仁淀川の最高級に澄み渡った青い水を用いて、現在は高知の日本酒製造に関わる『司牡丹』が、純米酒を製造しています。仁淀川の清らかな水80%を用いているため、仕込水が柔らかくナチュラルです。『司牡丹』を一度味わえば、その美味しさの虜になるでしょう。

    製造業『司牡丹』は仁淀川の清流を用いて、日本一美味な日本酒『仁淀ブルー』を完成させました。『仁淀ブルー』を口にしつつ、高知県特産の鰹のタタキに舌鼓を打つのは最高の幸せと言えるでしょう。

    『仁淀ブルー』はパッケージも仁淀川を思わせる上品なデザインです。デザイナー特注で創られたパッケージは、開ける前からお酒の味に心躍るような、仁淀ブルーの青さが目を惹きます。日本酒好きの方にはおすすめのお酒です。

    仁淀ブルーの口コミ評価

    Photo by yto

    清酒『仁淀ブルー』に対する口コミ評価はどうでしょうか。「司牡丹には外れがなく、やっぱり美味しい日本酒です」「口当たりの良さに魅かれます。仁科ブルーがなければお正月が迎えられないほどです」と大評判です。

    「まろやかな口当たりは、お刺身に合う味です。お正月に仁淀ブルーを飲むと運気上昇の幸せな気分になります」「濃厚でフルーティな美酒です。他のお酒がもう飲めないほどです」「大変飲みやすく、スイスイいけます。悪酔いもしない上品な味です」というように、ファンが絶えません。

    仁淀川の基本情報

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    季節や時間帯によってその妙なる青の美を変える、心洗われる仁淀ブルーですが、仁淀ブルーへの基本的ルートはどうでしょうか。JR高知駅を出発点として、神聖なる青の峡谷へのルートをご紹介します。

    順調にルートを辿れば、JR高知駅から、車では1時間半ほどで「にこ淵ブルー」近くの駐車場に到着します。また電車でのアクセスは、JR高知駅から「伊野駅」まで20分です。バスの利用もおすすめです。「伊野駅」から1時間乗車し、「程野駅入口」で下車します。

    車でのアクセス

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    にこ淵へのルートやアクセスは、渓谷の中ですので困難に感じる方も多いようです。しかし高知県自然美観光大人気スポットですので、車や電車、バスなどでアクセスできるようになりました。車では、高知市からまず国道33号線で西に向かって1時間9分ほど走ります。

    途中、北へ向かう国道194線に折れますが、最終的に「にこ淵専用駐車場」まで1時間33分で到着します。駐車場は無料で、合計20台ほど停車できます。駐車場からにこ淵へ降りる階段までは徒歩3分です。

    電車でのアクセス

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    電車では、まず「高知駅」から乗車して下さい。土讃線(どさんせん)の「須崎」または「窪川」行きで、下車駅は「伊野駅」です。伊野駅までは7駅を通過し、時間は約20分です。運賃は260円です。

    バスの利用もおすすめです。伊野駅からは県交北部交通のバスに乗車して下さい。長沢行方面「吾北(ごほく)柳の瀬線」乗車の後、「程野駅入口」で下車しましょう。程野駅入口までは1時間です。運賃は1410円かかります。

    仁淀川の「聖地」であるにこ淵ブルーですが、現在滝壺に向かう歩道を工事中です。そこで3月末まで通行止めとなっています。心躍る方々には残念ですが、4月の桜咲く最も美しい季節がおすすめです。にこ淵ブルーの詳細は『いの町観光協会』にお電話でお問い合わせができます。

    住所 高知県吾川郡いの町大国町145
    電話番号 088-893-1211

    仁淀川の仁淀ブルーを見て高知観光を満喫しよう

    この世にこんなに神秘的なまでに碧い川が存在することは、まさに自然の驚異です。四国の仁淀ブルーは極上の目の保養でしょう。高知県の大自然が生み出した、人知を超えた美しさには感謝の心も湧くのではないでしょうか。ぜひ仁淀川を訪れてみましょう。

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    maronchat

    初めまして。歴史、大自然、温泉、文化遺産、そして美味しいものが大好きな好奇心旺盛のmaronchatです。山麓に温泉のある、兵庫県の標高360mの山上に住んでいます。jouerの記事を通して、見応えあるスポット、また生活に役立つ情報をご紹介していきたいと思います。

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