アクアアルタを体験しにベネチアへ行こう！時期や長靴の有無についてまとめました

満潮は、通常1日に2度起こります。満潮の時に起こる現象ではありますが、毎回満潮の際に起きる現象ではありません。満潮の時と大潮が重なった時に、海面が一番高い水位になるときに発生する確率が高いです。

潮の満ち引きは、月と太陽の引力によって引き起こされるものです。大潮は、おおむね半月に1回のペースで起こります。

満潮は、太陽・月・地球が一直線上に並び、地球に太陽と月の引力と地球が回転する遠心力が加わり、起潮力が最大になり満潮と干潮の差が大きくなる時期のことを大潮と言います。

大潮と満潮が重なり、低気圧やシロッコの季節風が重なったときに、海面が上昇することが原因となります。

地球温暖化により海面が上昇することと、ベネチア湾に造ったラグーンによる地盤沈下が要因して、満潮の際に高潮となり海水が街に流れ込むようになりました。

続いては、時期について紹介していきます。アクアアルタの現象を体験してみたい方は、アクアアルタが発生する頻度が高い時期に観光でベネチアを訪れましょう。

街が浸水する現象が発生するのには、時期があります。1年中いつでも体験できるわけではありませんので、発生する時期などを把握して訪れましょう。

10月ごろから3月ごろの秋から冬に時期に、頻繁に発生します。アクアアルタの体験が目的でない観光の場合は、この時期は避けて観光をすることをおすすめしますが、アクアアルタを目的とした観光を希望する際は、秋から冬にかけて観光に行くことをおすすめします。

海面の上昇で高くなった水位が、シロッコの季節風により通常よりも高い風が吹くことで更に水位が高くなります。水位が高くなった海水により、ベネチアの街の石畳の隙間などから水が滲みだしてきて街が水浸しとなります。

アクアアルタは、海抜が低いところにあるサンマルコ広場などから浸水が始まります。アクアアルタによる浸水に、満潮が重なるとベネチアの街は水没状態になります。

サンマルコ広場は、ベネチアの中心的な広場であり、ドゥカーレ宮殿やサンマルコ寺院などがあり、回廊のある建物に囲まれています。ベネチアでは、広場のことを方言で「カンポ」と呼びますが、サンマルコ広場は「ピアッツァ」と呼ばれています。

世界でも最も美しい広場と言われているサンマルコ広場は、観光名所になっているほか、海からの玄関口にもなっている有名な広場です。

以前は、数年に1度の頻度で発生したアクアアルタですが、近年は地球温暖化・地盤沈下などの様々な観光要因が起因として、1年に何十回と頻発するようになっています。

ベネチアでは、水位の上昇により水没の可能性が高く、アクアアルタが発生する可能性がある場合はサイレンが鳴るようになっており、サイレンの種類により潮位が分かります。

街の人や、観光客の為に予報を教えてくれるサイレンは、水の高さによって4段階に分かれています。サイレンが鳴ると家に帰る人もいますが、ベネチアの人たちは長靴を履いて普通に過ごす人が多いです。

サイレンや高潮の予測に合わせて、通路となる橋桁が設置されます。長靴を履いても歩くことができないほどの、大洪水でない限りは観光客も普通に長靴を履いて観光することが可能です。

高い位置に設置する通路は、主要な道のみに設置されますので、路地裏などの細い道などは通常の位置の道路しかありませんので、長靴を履いても濡れる覚悟が必要です。

予測が起きた時に、街の人たちに知らせてくれるサイレンは、音が徐々に高くなります。何番目の音まで鳴っているのかを確認して、街の浸水の高さを把握しましょう。