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ふぐの白子とは?
ふぐの白子はその名の通り白く、つるりとした見た目をしています。ふぐの精巣を白子と呼びます。魚介の内臓というと独特の苦みや臭みがあるものもありますが、ふぐの白子は甘みがあり濃厚で、口当たりもクリームのようだといわれています。
ふぐの白子は酒の肴としても人気のある食材です。ふぐの旬といわれる冬になるとふぐ料理と共にふぐの白子を使った料理も多く提供されるようになります。
ふぐの白子はオスからしか取れない珍味
白子はオス1匹につき一対しか取れません。高級魚であるふぐの白子は珍味として知られています。ふぐ自体が高級な魚として知られており、ふぐ全体の50%からしか取れない白子は特に貴重な珍味として人気があります。
ふぐの白子は日本料理店などで提供される高級食材として人気がありますが、家庭でも調理ができます。レシピも難しいものではなく、ふぐの白子を入手できれば簡単に調理できるレシピが多くあります。
ふぐ以外に白子が食べられる魚介は?
白子は精巣なので、すべての魚類のオスに存在しています。魚の種類によっては白子が食用に適さない場合もあります。ふぐ以外で白子が食べられているのは、タラやサケ、アンコウやタイやイカです。
タラの白子は見た目が特徴的なので苦手な方もいますが、旬のタラの白子は臭みがなくて濃厚な味わいです。おにぎりの具材として人気のタラコはタラの卵巣です。タラは精巣も卵巣も食べられている魚です。
サケの白子は臭みが強い食材ですが、しっかりと下処理すればポン酢和えや煮物などで食べられます。卵巣膜に覆われたサケの卵はすじこ、成熟した卵はいくらとして食べられています。
アンコウも白子が食べられる魚ですが、アンコウは主にメスが食用として食べられているのでアンコウの白子はあまり市場に出回りません。タイの白子は産卵期に成熟したオスからしか取れない貴重な食材です。
イカは安価な食材として人気がありますが、イカの白子は量が少なく貴重な食材です。250gの白子を集めるために約200杯のイカが必要になるといわれています。
ふぐの白子には毒がある?
高級魚であるふぐは毒のある魚としても知られています。ふぐの毒には耐熱性があり、加熱調理してもなくなりません。2~3mgが人間の致死量になるといわれています。
ふぐ毒の多くは内臓にあります。内臓の一つである白子にも毒があるのではないかと思われるかもしれませんが、高級食材として食べられているとらふぐの白子には毒はありません。
ただし、素人が調理しようとした場合にふぐの精巣と卵巣を見分けられない場合があります。ふぐの卵巣には毒があるので、食べてしまうと非常に危険です。
ふぐは白子に毒があるものとそうでないものがある
ふぐは種類によって毒のある部位が異なります。食用のふぐは22種類いますが、その中に白子に毒があって食べられないふぐがいます。
食用のふぐの中で白子に毒があるのは、ひがんふぐ、くさふぐ、さんさいふぐ、こもんふぐです。基本的に食用ではないふぐの中で、有明海か橘湾で漁獲されたなしふぐの白子は長崎県が定めた要領で処理された場合だけ食用にできます。
また、天然のふぐは近年異種交配によって雑種のふぐが増えていて、毒がある部位の見分けが困難になっているといわれています。
釣りをしてふぐが釣れた場合、専門の知識のない素人が調理してしまうとふぐの種類や毒のある部位を誤って認識して毒を食べてしまう恐れがあります。ふぐの調理は専門の免許を持った調理師が行わないと、命を落とす危険性もあります。
ふぐの白子に含まれる栄養は?
ふぐは高たんぱくで低カロリーな白身魚なのでダイエット中の方におすすめの食材です。ふぐの白子も100gあたりのカロリーは62kcalと低カロリーです。ふぐの白子には様々な栄養が含まれています。
ふぐの白子はビタミン類が豊富
ふぐの白子はビタミンを豊富に含んでいます。ふぐの白子に含まれるビタミンはビタミンB12、ビタミンD、ビタミンEです。ビタミンB12は体内組織を正常に維持するのに必要な栄養素といわれています。
ビタミンDは骨の健康を維持する効果が期待できる栄養素です。ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、老化防止の効果があるといわれているビタミンです。ふぐの白子には、肝臓の機能を活発にする効果の期待できるタウリンも含まれています。
ふぐの白子の食べすぎは注意が必要
ふぐの白子はビタミンを豊富に含む食べ物ですが、栄養豊富だからといってたくさん食べるのは注意が必要です。ふぐの白子には摂取しすぎると健康に悪影響を及ぼす可能性のある成分も含まれています。
ふぐの白子はプリン体を多くみます。プリン体とは旨味成分の一種で、細胞の代謝や増殖を助けるエネルギー物質でもあります。余分なプリン体が肝臓で分解されると尿酸という老廃物に変化します。
尿酸は通常体外に排出されますが、排出可能な量を超えると体内に蓄積されて結晶化し、体の様々な場所に沈着します。尿酸が原因となる病気として有名なのは痛風です。尿酸の結晶が足の親指の付け根の関節に沈着し、激痛を引き起こします。
ふぐの白子は100gあたり約300mgのプリン体を含みます。プリン体の1日の摂取量の目安は400mg以内であるため、非常に多くのプリン体を含んでいるといえます。
ふぐの白子は酒の肴として人気のある食べ物ですが、アルコールには尿酸の生産量を増やす働きがあるといわれています。ふぐの白子を食べながらアルコールを飲むと尿酸値が上がる恐れがあります。
また、ふぐの白子はコレステロールの高い食べ物です。コレステロールは脂質の一種で細胞膜を形成しホルモンの材料となる物質ですが、コレステロールが多くなりすぎると動脈硬化のリスクが高くなるといわれています。
ふぐの白子はおいしく栄養豊富な食べ物ですが、食べすぎると体に様々な悪影響を及ぼす恐れがあるので食べ方には注意しましょう。
ふぐの白子を食べる際には尿酸を上げにくくする食べ方が良いでしょう。尿酸値を下げる効果が期待できる牛乳や乳製品や、尿酸の排泄を促す効果があるといわれるビタミンCを多く含む食材と一緒に食べるのがおすすめです。
水分を多く摂取すると尿酸を排出しやすくなります。アルコール以外の水分を摂取して尿酸を排出しやすくする食べ方がおすすめです。
ふぐの白子の下処理の方法
ふぐの白子をおいしく食べるためには様々なレシピがありますが、ふぐの白子は臭みがあるため、そのまま調理するのはおすすめできません。下処理をするとおいしく食べられるようになります。
ふぐの白子をどのようなレシピで調理する場合にも、調理の前には下処理をしましょう。ふぐの白子を下処理するためには、まず塩水で白子の表面にあるぬめりを丁寧に洗います。白子は繊細で崩れやすいので優しく洗うようにしましょう。
鍋に水を入れ、沸騰させます。沸騰したら洗った白子を静かに入れます。再び沸騰し始めたら火を止めて5~10分置き、白子に火を通します。5分なら半熟状態、10分ならしっかりと火が通ります。沸騰したまま白子を煮てしまうと白子が崩れてしまうのでご注意ください。
白子に火が通ったら氷水につけて冷まします。氷水から取り出しキッチンペーパーなどで水気をふき取れば下処理の完了です。
おすすめのふぐの白子の食べ方!人気レシピを紹介!
ふぐの白子は様々な食べ方があります。シンプルに焼いたり鍋に入れたりと様々なレシピで楽しめます。ふぐの白子の食べ方の中でも特に人気のあるレシピをご紹介します。
ふぐの白子焼き
ふぐの白子焼きはふぐの白子を使ったレシピの中でも人気のある食べ方です。焼いた白子の表面はさくさくとした食感で、噛みしめると濃厚な味わいを楽しめます。映画『おくりびと』にも登場する有名な食べ方です。
ふぐの白子の下処理をしたら、食べやすい大きさに切ります。切った白子をアルミホイルにのせ、塩をふります。塩は天然塩がおすすめです。
トースターやグリルで6~9分焼きます。白子の皮に焼き目が付いて、表面が硬くなりすぎないタイミングで取り出します。塩焼きしただけでもおいしく食べられますが、小口切りにした小ネギやあさつき、かぼすと一緒に楽しむ食べ方もおすすめです。
てっちり
てっちりはふぐを使ったちり鍋です。ちり鍋とは白身魚と野菜を使った鍋料理です。味のあるつゆではなく湯で煮て、具をポン酢などにつけて食べます。白身魚を湯に入れると身が縮む様子を「ちりちり」と表現したことからちり鍋という名前がついたといわれています。
ふぐのちり鍋をてっちりと呼ぶ理由は、ふぐが別名「てっぽう」と呼ばれているからです。鉄砲は弾に当たると死んでしまうため、毒に当たると死ぬ恐れもあるふぐがてっぽうと呼ばれるようになったといわれています。
ふぐの旨味を存分に味わえるてっちりは人気の食べ方です。てっちりのレシピをご紹介します。てっちりにはふぐの身やアラ、白子を使います。ふぐからだしが出るので特別にだしを準備する必要はありませんが、だしを使う場合には昆布だしがおすすめです。
野菜は白菜や長ネギなどの冬野菜、しいたけやえのきなどのきのこ類を入れます。ニンジンや春菊、水菜を使うと彩りがよくなります。豆腐や葛切りを入れるのもおすすめです。
まずはふぐのアラでだしを取ります。鍋にアラを入れて沸騰させ、アクが出たら取ります。ふぐのだしが出たら野菜を火の通りにくいものから順番に入れていきます。ふぐの身を入れてしっかりと火を通します。
白子は崩れやすいので、食べる時に鍋に入れて約1分温めます。てっちりはポン酢やもみじおろしで食べるのがおすすめです。てっちりの具をすべて食べ終わったらごはんと溶き卵を入れて雑炊にするのもおすすめです。
ふぐの白子は食べすぎに注意しておいしく食べよう
ふぐの白子はおいしく栄養豊富な食べ物です。食べすぎると体に悪影響を及ぼす恐れがあるので食べすぎには注意しましょう。
ご紹介した白子焼きやてっちり以外にも、バター焼きやグラタンといった洋風レシピでもおいしく食べられます。様々なレシピでふぐのクリーミーな味や食感を楽しみましょう。