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意外と知らないじゃがいもの正しい保存方法
自宅に必ずストックされている野菜の代表といえば「じゃがいも」ではないでしょうか?常温で長期保存ができるだけでなく、和洋中ありとあらゆる料理に使えます。じゃがいもは、大変使い勝手が野菜の一つですが、意外と正しい保存の仕方は知られていません。
これまでにじゃがいもをまとめ買いして使いきれずに無駄にしてしまったという経験ある人もいるはずです。本記事では、そんな経験をしたことがある人のために、じゃがいもの正しい保存方法をご紹介します。
保存方法によって保存期間も異なる
じゃがいもといえば、農業に向かない寒冷地帯でも栽培しやすいため、ヨーロッパの飢饉で食糧難になった時にも、多くの人を救ったという逸話があります。このようなイメージがあるため、じゃがいもは保存がしやすく、多少多めに買っても安心という印象をお持ちの人もいるでしょう。
じゃがいもは、まとめ買いをする人も多い野菜になりますが、ご自宅で保存をする場合、どこに置いていますか?屋内であれば、食材を保存するパントリー、箱買いをした時には、ベランダなどの屋外に置いている人もいるかもしれません。
実はじゃがいもは、季節、保存する場所で日持ちする期間が変わってきます。さらに、じゃがいもの品種よっても、保存期間は異なるといわれます。正しい方法を知らないとまとめ買いをしても無駄にする可能性があります。
さまざまな料理に使えて、食卓での出番も多いじゃがいもを上手に使い切るには、正しい保存方法を理解することが必要といえます。定番ともいえる常温での保存に、新しい常識の冷蔵庫と気になる冷凍での保存方法と期間についても、しっかりマスターしましょう。
じゃがいもを保存する時の基礎知識
じゃがいもは、江戸時代の末期ごろから北海道や東北で栽培が始まったといわれます。明治時代になると北海道の開拓の際の農作物として本格的に栽培されるようになりました。じゃがいもの生産量は、北海道、長崎、鹿児島が多いことで知られます。
じゃがいもは、夏でも比較的涼しいといわれる北海道だけでなく、温暖な気候の長崎や鹿児島、関東地方でも栽培されています。寒冷な地域でも栽培しやすいじゃがいもの保存に最適な温度は5度~20度です。夏場を除けば、常温での保存が可能な野菜といえます。
基本的に野菜を保存する際に、高温を避ける人は多いでしょう。じゃがいもは、低温での保存もあまり向いている野菜ではありません。常温が中心で、冷蔵庫や冷凍庫での保存が奨励されないのは、低い温度は不向きということも大きく影響しています。
ここでは、じゃがいもを保存する際の基本知識として、芽が出る原因や長期保存をする際のコツについて説明します。じゃがいもを箱買いなど、大量買いした時に知っていると役立つ情報を見てきましょう。
屋外や日光の当たる場所に置くと芽が出てしまう
じゃがいもというと、屋外にコンテナや倉庫があり、たくさん貯蔵されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。そのため、購入すると室内ではなく、そのまま屋外に置いて保存しているという人もいるかも知れません。
じゃがいもを屋外に置いて保存をするのは、保存方法としては間違ったやり方になります。農家で収穫後コンテナや倉庫に貯蔵するのは、熟成させる目的があります。直射日光に当てないようにコンテナを利用して保管しているのです。
なぜ、屋外にそのまま置くのは良くないのでしょうか?じゃがいもは、収穫してから一定期間休眠期間があります。収穫をしてもしばらくは屋外に置いても芽は発生しません。休眠期間が終了すると直射日光に当てると光合成を起こし、芽が出やすくなります。
じゃがいもの芽には、有毒物質を含む「ソラニン」や「チャコニン」という成分が含まれています。光を浴びることで生成されやすくなるので、保存をする時は、直射日光に注意となります。屋外だけでなく室内でも、蛍光灯の光が原因で発生します。
ご自宅のベランダやお庭といった屋外での保存は、じゃがいもの場合禁物とされています。室内も明るい場所では芽が出てくるので、大量に買った時の保管場所は気を付けなければなりません。
じゃがいもの芽や青くなっている部分は、食べると中毒症状を起こすこともあります。料理に使う時は、取り除いて、皮を厚くむいた上で調理をするようにしましょう。
リンゴと一緒に保存すると芽が出にくい
じゃがいもを保存する時にリンゴを一緒に入れると芽が出にくくなるといわれます。リンゴに含まれる植物ホルモン「エチレンガス」が、じゃがいもの成長を抑制するからです。
リンゴの保存に適した温度は、0度~5度とじゃがいもと比べると低めです。ただし、18度以上になると傷みやすくなります。じゃがいもと一緒に保存をする場合、冬場は1ヶ月、それ以外の季節は1~2週間程度で取り出して、新しいものと交換しましょう。
リンゴも、じゃがいもと同様に直射日光を避けて保存します。屋外は避けて、屋内の冷暗所に入れます。リンゴに含まれるエチレンガスは、野菜や果物の追熟を早める作用があります。じゃがいもは、リンゴ以外の野菜、果物と保存はしないようにしてください。
【じゃがいもの保存方法】常温保存
じゃがいもは、アンデス山脈があるチリが原産国といわれています。チリ周辺は、アンデス山脈でもアルティプラーノと呼ばれる高地が広がる一帯で、じゃがいもは栽培されます。
紀元前5000年前から栽培されており、食糧が少なくなる冬になるとじゃがいもを乾燥させた「チューニョ」と呼ばれる保存食が作られていました。じゃがいもが栽培されている一帯は、赤道に近くアンデス山脈でも、温暖な地域になります。
原産地が温かい地域であるため、じゃがいもは冷蔵や冷凍よりも、常温による保存が適しています。屋外にそのまま置くのは、じゃがいもの発芽を促すのでNGですが、常温でも室内で風通しの良い場所を選べば、長期保存も可能です。
紙袋や新聞紙に包んで冷暗所に
じゃがいもは日持ちするからと多めに買って使おうとしたら、茶色くブヨブヨになっていたり、カビが生えていたという経験はありませんか?じゃがいもは、屋外で浴びる直射日光だけでなく湿気も大敵です。常温で長持ちさせるには、できるだけ風通しが良い場所で保存しましょう。
じゃがいもを購入した時は、大抵ビニール袋に詰められた状態になっています。ご自宅で保存をする時は、ビニール袋から出して、新聞紙に包むか紙袋に入れるようにしてください。通気性がないビニールに入れたまま常温で保存をすると湿気がこもって腐敗する原因になります。
常温で保存をする場合、日の当たらない風通しの良い場所でというのが基本になります。ただ、ご自宅では、冷暗所に最適な場所が見つからないこともあるかも知れません。そんな時は、段ボール箱や発泡スチロールなどに空気穴を作って、じゃがいもの保存場所にするのも良いでしょう。
保存期間の目安
最大で4ヶ月と長期間で保存ができるのも、じゃがいもの大きな特徴です。ただし、最適な温度で正しい保存の仕方を守った場合になります。じゃがいもが常温で保存ができる温度といわれるのが、5度~20度で、適温は10度位といわれます。
東京の12月の平均気温が10度前後となっており、じゃがいもの保存は、暑すぎても寒すぎても良くありません。冬場でも室内で常に10度前後の温度を保つのは難しいといえます。特に梅雨の時期は気温が上がり、湿気もこもるので常温保存は厳しくなります。
じゃがいもを常温で保存する時は、高温になる夏場は避け、保存期間に関係なく早めに食べ切るようにしましょう。最大で4ヶ月程持たせることはできますが、季節によっては1~2ヶ月を目安に使い切るようにしてください。
【じゃがいもの保存方法】冷蔵保存
気候変動の影響から35度以上の猛暑日が続く地域もある日本の夏は、湿度も高く、じゃがいもを保存するには、難しい季節になります。根菜類といえば、多くの人は、季節を問わず常温で保存していたという人もいるかも知れませんが、夏に限っていえば冷蔵保存がおすすめです。
根菜類のなかでも、じゃがいもやさつまいものいも類は、冷蔵庫に入れるのは向いていないといわれています。基本的は、10度前後が適温といわれるじゃがいもにとって冷蔵庫の温度は低いからです。低温障害が起こる可能性もあります。
冷蔵庫でじゃがいもを保存する時は、どんな点に気を付ければよいのでしょうか?保存方法とともに、期間についてもまとめていきます。夏場はじゃがいもの保存場所として活用したい冷蔵庫でのベストな方法をみていきましょう。
新聞紙で包んで野菜室で保存
冷蔵庫でじゃがいもの保存をする時は、1個ずつ新聞紙に包んで野菜室で保管します。冷蔵庫は、場所によって温度が異なり、冷蔵室は3度~5度、野菜室は3度~7度に設定されています。若干ではありますが、野菜室の方が温度が高いため、じゃがいもの保存向きです。
野菜を新聞紙で包むのは、湿気予防や乾燥を防ぐと様々な理由があります。じゃがいもの場合は、冷蔵庫の冷気から守るためです。野菜室に入れているとはいえ、保存をするのには適した温度とはいえません。冷やさないという観点から、新聞紙で包んで野菜室に入れます。
じゃがいもは、光に当たると光合成をして成長します。野菜室は、ライトがある冷蔵庫内とは違い、光が入らないため、冷暗所として使えます。じゃがいもの保存場所には最適な場所です。野菜室では、下段の方が、保存には向いています。
保存期間の目安
最長で3ヶ月程度保存ができるため、気温が上昇する6月~8月頃のじゃがいもの保管場所に最適です。注意をしたいのが、温度が2度以下の低い場所です。じゃがいもは、低温の場所に保存をすると低温障害といって断面部分がピンクや赤っぽく変色することがあります。
冷蔵庫への保存で起こりやすいのが、じゃがいもがやわらかくなることです。長期保存による乾燥が原因の場合もあるので、冷蔵庫に入れた時も常温と同じく早めに食べた方が良いでしょう。じゃがいもは休眠期間が過ぎると野菜室に入れても芽が出てくる可能性があります。
じゃがいもを冷蔵庫で保存する時は、新聞紙に包みますが、カビの発生や腐敗防止を考えるとこまめに交換するようにしてください。ある程度日持ちをさせるためには、保存期間に関係なく、丁寧に管理をすることが大切です。
【じゃがいもの保存方法】冷凍保存
少しでも調理時間を短縮したい人は、買ってきた野菜をカットして、冷凍庫で保存する人もいるでしょう。調理方法に合わせて切ったじゃがいもを冷凍できたら、忙しい時でも料理がしやすくなりますし、大変便利です。
よく言われるのが、じゃがいものようなでんぷん質の多い野菜は、生の状態での冷凍は向いていないといわれることです。料理に使おうとしたらスカスカの状態で食べられなかったということもあります。冷凍してもおいしく食べるには、どのようにしたら良いのでしょうか?
じゃがいもを冷凍する時に最適な保存方法を知っていると、いざという時に強い味方になります。調理時間短縮のメリットもあるので、じゃがいも保存術をマスターして、忙しい時でも、手軽に料理が楽しめるようになりましょう。
加工したじゃがいもを保存
生でそのまま冷凍保存というのは、おすすめできない方法です。じゃがいもは、加熱してから冷凍した方が、おいしく食べられます。まず、じゃがいもの皮をむいて、くし形にカットして、ゆでたものを冷凍すれば、自家製フライドポテトも作ることができます。
凍った状態で揚げられるので、普段使っている冷凍食品のフライドポテト感覚で使えます。切り方は、くし形の他に、一口サイズや輪切りなどもおすすめです。切り方次第で、フライドポテト以外の料理でも活躍します。
ひと手間加えてマッシュポテトにして冷凍をすると、肉料理の付け合わせにしやすくなります。じゃがいもを潰して滑らかな状態にしたら、粗熱を取って、1回分ずつラップに包んでからフリーザーパックに入れましょう。解凍して味付けをすれば、マッシュポテトが手軽に作れます。
保存期間の目安
冷凍の場合、保存期間は1ヶ月が目安になります。通常、加熱した状態のじゃがいもを冷蔵庫で保存したとしても数日しか持ちません。食感の変化ですが、カットしてゆでたものは、冷凍の状態でそのまま使えば、ほとんど気にならないといってもよいでしょう。
マッシュポテトは、マヨネーズやバターで味付けをしてから冷凍すると、味が落ちてしまいます。味付けは、解凍後、調理をする際に行いましょう。どちらも、長期間冷凍庫に入れたままの状態だと「冷凍焼け」を起こすこともあるので、期間内に使い切ってください。
じゃがいもの保存方法は季節や目的によって変えよう
常温がベストといわれるじゃがいもの保存方法ですが、季節や使い方によっても異なります。正しい保存の仕方を覚えておくと、特売でじゃがいもを多めに買った時でも安心です。上手にじゃがいもの保存を行って、おいしく使い切りましょう。