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ベトナム料理に欠かせない【ニョクマム(ヌクマム)】
ベトナム風の「生春巻き」や米粉で作った麺の「フォー」は、すでにおなじみの料理です。専門店だけでなく、ベトナム料理のキットを買って自宅で楽しむ人もいるでしょう。そのベトナム料理の味の決め手になるのが「ニョクマム(ヌクマム)」と呼ばれる調味料です。
ニョクマムの魅力やおいしいレシピを紹介!
エスニック料理が好きな人におすすめの調味料の一つであるニョクマムとは、どんな調味料なのでしょうか?自宅でベトナム料理を作ろうと購入したものの、使い道がわからなくて、冷蔵庫の隅で忘れ去られていることも多い調味料です。
独特の風味があるニョクマムは、炒め物の味付けやサラダのドレッシングにも使うことができ、手軽にエスニック料理が楽しめます。本記事では、ニョクマムの魅力について特集していきます。おすすめのレシピやアレンジ方法もご紹介するので、ご自宅でベトナム料理を楽しみましょう。
ニョクマムってどんな調味料?
ベトナムのレストランでは、テーブル上に置かれている調味料にもニョクマムがあり、日本の醤油のようにして使われます。ベトナム料理=ニョクマムといわれる位欠かせないものになっています。ここではナンプラーの違いとニョクマムの作り方について説明します。
ニョクマムはナンプラーと同じ魚醤のひとつ!
ニョクマムの原材料は、カタクチイワシと塩になります。タイ料理に使われる発酵調味料ナンプラーにも似ています。どちらも「魚醬」と呼ばれる調味料で、日本のしょっつるやイタリアのコラトゥーラと世界各国で似たものが作られています。
ニョクマムとナンプラーはどのような点が違うのでしょうか?どちらも原材料が同じですが、ニョクマムの方が味がやわらかいといわれます。ナンプラーは、若干ですが塩辛い味付けです。色や香りは大差ありません。イタリアのコラトゥーラもニョクマムやナンプラーと同じ原料です。
日本のしょっつるは、カタクチイワシではなくハタハタという魚が原料となっており、塩漬けにして発酵させます。ニョクマムやナンプラーとの原材料の違いはありますが、魚を発酵させるという作り方には変わりはありません。
ニョクマムは、18世紀頃から料理に使われるようになったといわれます。南北に連なり南シナ海にも囲まれているベトナムは、ニョクマムのような魚醬や海老をペースト状にしたマムトムなど発酵調味料が豊富です。ニョクマムは家庭で手作りをする所もあります。
ニョクマムはベトナム全土で料理に使われており、特にハノイを中心とする北部の料理に多用されます。ニョクマムの独特の風味と味付けを活かした北部の料理は、塩味をベースにしたさっぱりとしたものです。
また、ベトナム南部のフーコック島は、高品質のニョクマムを作られていることでも有名です。ベトナムでもおいしいニョクマムを求める人は、フーコック島まで訪れて購入する人もいるといわれます。また、日本にもフーコック島産のニョクマムが輸入されています。
風味豊かなニョクマムは、ベトナム風の生春巻きのタレに添えるだけでなく、肉料理など煮込み料理にも使われます。いわゆる発酵調味料は世界各地で作られていますが、ニョクマムはそのなかでも歴史がある調味料といえます。
ニョクマムの作り方は?
魚介類を発酵させた食品というと「イカの塩辛」や「アンチョビ」をイメージする人もいるでしょう。特にアンチョビは、ニョクマムと同じカタクチイワシから作られます。これらの食品とニョクマムやナムプラーといった調味料は、何が違うのでしょうか?
発酵にかかる時間が異なるのです。ニョクマムの作り方は容器に入れたカタクチイワシにたっぷりの塩をまぶして発酵させます。発酵にかかる期間は1年以上で、2年ほど貯蔵されているものもあります。対してアンチョビは、1ヶ月~2ヶ月とニョクマムよりは短期間で完成します。
ニョクマムは長期発酵させることで、イワシの形状がなくなり、液体になります。熟成期間が長くなるとそれだけ味が柔らかくなり、風味も豊かになるのです。これは、ニョクマムに限らず、ナンプラーやコラトゥーラ、しょっちゅるにもいえます。
魚に限らず、肉や大豆製品も熟成させることで旨みが増すといわれます。発酵調味料であるニョクマムは、長期熟成という点でも、その最たるものです。ニョクマムは塩味を付けるだけでなく、出汁のかわりにもなる調味料になっています。
ベトナム料理ではどんな時にニョクマムを使うの?
ニョクマムは、日本料理で使う味噌や醤油と同様に、ベトナム料理の味付けに使われます。本場ベトナムでは、ニョクマムにも度数があり、数字が大きくなると味が濃くなります。ベトナムでは、数字が高い方が上等といわれています。
例えば、生春巻きやベトナム風お好み焼きの「バインセオ」に添えられているタレには、濃度が高めのニョクマムを使用します。味が濃く、香りも強いので、希釈して使うのが一般的ですが、ニョクマムの旨味をダイレクトに感じられます。
希釈したニョクマムは、ベトナム風のなますの味付けに使うのもおすすめです。なますというと日本ではお節料理で食べるイメージがあります。ベトナムでは、サンドイッチのバインミーの具にも使われており、日常的に食べられているお惣菜です。
ベトナム風のなますは、バインミーの他に、唐揚げや魚のフライと合わせて甘酢漬け風にするなど、アレンジもできます。和風のなますとはひと味違っておいしいので、料理のレパートリーを増やしたいという人にもおすすめのアレンジ方法です。
また、濃度が低いニョクマムは、鶏肉料理や焼き魚の下味に使われます。下味用に砂糖やみりん、日本酒などの調味料と組み合わせることで、料理にコクをプラスします。ベトナム料理では、スープや煮込み料理にもニョクマムを使用し、風味付けをしています。
一気にアジアの味!ニョクマムを使ったソースのレシピ
生春巻きやバインセオのソースは「ヌクチャム」といい市販されたものもありますが、手作りをすると自分好みの味付けができ、おいしいものが作れます。レシピを覚えておくとサラダのドレッシングやアレンジもできるのでおすすめです。
ヌクチャムの材料は、ニョクマム、レモン汁、スライスをした赤唐辛子、砂糖、おろしニンニク、みじん切りをした玉ねぎです。本来はライムを使用しますが、手に入りやすいレモンで代用して作ります。同じレシピで、柚子やすだち、カボスなど季節の柑橘で作ってもよいでしょう。
みじん切りをした玉ねぎ、おろしニンニク、砂糖、赤唐辛子を入れたボウルにニョクマムとレモン汁を加えて混ぜるだけでなので、簡単に作れます。ヌクチャムは、甘くて辛いというのが前提になるので、砂糖は気持ち多めに入れるのがポイントです。
食べる時に、パクチーを加えてアレンジしてもおいしいと評判です。生春巻きやバインセオに使う以外にも、スライスしたトマトや蒸し鶏にかけるだけで、料理がアジアン風に変身します。ヌクチャムの基本のレシピを知っていると、お家でエスニックが気軽に楽しめます。
おすすめ!ニョクマムを使ったおいしいアレンジレシピ
ニョクマムは、ソースやドレッシングに使うだけでなく、炒め物の味付けにもおすすめの調味料です。ここでは、野菜やシーフードと一緒に組み合わせて作る、簡単でおいしいベトナム風の焼きそばのアレンジレシピをご紹介します。
材料は、焼きそば用の麺、パプリカ(赤)、セロリ、紫たまねぎ、細ネギ、シーフードミックス、ニンニク、ショウガ、スライスをした赤唐辛子、ニョクマム、オイスターソース、砂糖、醤油、日本酒、サラダ油、レモンです。
作り方は、パプリカは、半分に切って、種を取ってください。さらに、半分にカットし、斜め切りをします。セロリも茎の部分を斜めにスライスしていきます。紫たまねぎは薄くスライスをしたら、水にさらしてください。細ネギは小口切りにしましょう。
ニンニクとショウガはみじん切りにしてください。焼きそば用の麺は半分に切ってから電子レンジで温めてほぐします。ニョクマム、オイスターソース、砂糖、醤油、日本酒で合わせ調味料を作ります。
フライパンにサラダ油とニンニク、ショウガ、赤唐辛子を入れて温めます。香りが出てきたら、セロリとシーフードミックスを加えます。シーフードミックスにある程度火が通ったら、パプリカと麺を入れてください。
麺と具になる野菜やシーフードが混ざったら、合わせ調味料を入れて味付けをします。紫たまねぎを加えたら火を止めます。焼きそばをお皿に盛り付けたら、細ネギを入れて完成です。お好みでレモンをかけて食べましょう。
ニョクマムを使ってお家でベトナム料理を楽しもう!
ベトナムの調味料ニョクマムは、独特の風味があり、料理にエスニック感を出したい時におすすめです。お店だけでなくご自宅でおいしいベトナム料理を食べたいという時には、アレンジレシピにも挑戦して、おうちでアジアンメニューを楽しみましょう。