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コンテはフランスを代表する大型ハードタイプチーズ
フランスは、1つの村に1種類の名産チーズがあると揶揄されるほどに、多くのチーズの産地となっています。世界3大青カビチーズの1つであるロックフォールの原産地であり、日本でも人気の高いカマンベールチーズやミモレットの原産地でもあります。
チーズの生産量は世界2位、消費量は世界1位となっているフランスは、まさにチーズを語る上で外せない国といえるでしょう。そんなフランスで、最も愛されているチーズは?というと、本記事でご紹介する「コンテチーズ」なのです。
フランスのAOPチーズの中で生産量NO1
コンテチーズは、フランスの中で最も愛されているチーズという事を証明するかのように、AOPの中では最も生産量が多いチーズとなっております。具体的な生産量はというと、なんと多い年で年間60000トンも作られることもあるといいます。
ちなみに、AOPとは保護原産地呼称をフランス語で表記した略称です。指定された地域で、指定された製法に則って作られた物のみ、AOPのラベルを付けることが出来るのです。
コンテってどんなチーズなの?
それでは、コンテチーズとはどのようなチーズなのかをご紹介していきます。コンテチーズはフランスで生まれたハードチーズの1種で、製法や産地はもちろん、使用する牛乳を採る牛の品種まで規定されています。
そしてさらに、出来上がってからも厳しい品質チェックがあり、コンテチーズを名乗れるようになるチーズはさらに限られます。このように厳重な規定で守られているのが、フランスのコンテチーズなのです。
ふるさとはフランスのフランシュ・コンテ地方
コンテチーズが盛んに作られている場所は、フランスの東部にあるジュラ山脈一帯と、スイスの国境付近にかけてです。上記の範囲はフランシュ・コンテ地方と呼ばれており、コンテチーズの名前にも一部が入っております。
コンテチーズは、コンテ地方の様々な場所で作られていますが、AOPによって定められている生産地域はジュラ県、ドゥー県、アン県のみとなっています。
重量32~45kgの大型チーズ
スーパー等では小さくカットされて売られていますが、カット前のコンテチーズは非常に重く、大きいチーズです。直径約60cm高さ10cmの丸い形で、重量は約40kgにもなります。
これだけの量のチーズを作るとなると、原料となる牛乳はかなりの量が必要となります。それこそ、並の酪農家1件で賄える量ではないほどです。そこで、コンテチーズは複数の酪農家とチーズ熟成士が力を合わせて作り上げていく、という方法でコンテチーズを作っています。
記事の前半で、コンテチーズに使う牛乳を出す乳牛の品種も定められていると記載した通り、コンテチーズにはモンベリアード種とフレンチ・シメンタール種という品種の乳牛から採れる牛乳しか使えません。
つまり、尚更1つの酪農家だけで賄うことが難しく、幾つもの酪農家で協力してコンテチーズ用の牛乳を集める必要があるのです。
季節によって味や風味が変わる
コンテチーズは、水気が少ないハードチーズ特有のほろほろとした食感、豊かな風味と香りなど、コンテチーズには様々な魅力があります。中でも、最も特筆すべきコンテチーズの特徴が、季節によって味や風味が変わるという点です。
コンテチーズの味や風味が変わる理由は、季節の移り変わりによる牛たちの食事の変化といわれています。夏には瑞々しい青草を、冬にはじっくり乾燥させた干し草を食べて過ごします。含まれる栄養素の変化で、牛乳、ひいてはコンテチーズの味に変化が出るといわれています。
夏はフルーティーな香りで冬はヘーゼルナッツの香り
作られた季節によって香りが異なるコンテチーズは、夏に作られたコンテチーズはフルーティーな香り、冬に作られたコンテチーズはヘーゼルナッツのような香りがするといわれています。
商品であればパッケージに作った時期が記載されていることもあるでしょう。しかし、記載が無い時もあります。そんな時の見分け方は、コンテチーズの色を見れば良いのです。
夏に作られたコンテチーズは黄色が強く、冬に作られたコンテチーズは白色が強いという特徴があります。見分けるのは難しいかもしれませんが、作られた季節が分かる時にじっくり観察してみると良いでしょう。
コンテのおすすめの食べ方
せっかくのコンテチーズも、食べ方が分かっていなければ、魅力を十分に感じることができないかもしれません。チーズには、フレッシュやハード等様々な種類があります。種類によって最も美味しい食べ方が異なるため、それぞれの美味しい食べ方を知っておく必要があります。
そこで続いては、コンテチーズの由来や特徴がわかってきたところで、いよいよおすすめの食べ方のご紹介です。
そのまま食べておいしさを味わう
コンテチーズの最もおすすめの食べ方は、やはりそのままです。コンテチーズの芳醇な香りやハードな食感等の魅力を隅々まで感じたいのであれば、やはりそのままに限ります。
適当な大きさに切って食べても美味しいですが、実はコンテチーズのようなハードチーズには、さらに美味しくなる適した切り方も存在するのです。
コンテチーズ等のハードチーズは薄く切るのがおすすめ
ナイフで薄く切っても良いですが限界がありますので、おすすめはスライサーを使ってスライスすることです。コンテチーズ等のハードチーズは、薄くスライスすることでよりくちどけが良くなり、旨味が口の中一杯に広がりやすくなるのです。
注意としては、ハードチーズは元々水分が少なく乾燥しやすいので、スライスした状態で保管が出来ないという点です。パリパリに乾燥してしまいますので、食べる直前にスライスするのがおすすめです。
食べる約30分前から室温に戻し食べる直前カット
コンテチーズに限らず、チーズは常温に戻してから食べた方が良いといわれています。何故かというと、冷えた状態だとくちどけや風味が半減してしまうからなのです。なので、食べる30分ほど前から室温(理想は15℃~18℃)に戻しておくことをおすすめします。
グラタン・オニオングラタンスープなどのオーブン料理
コンテチーズは熟成期間によって溶けやすさも変化します。最も多く出回っている一般的なコンテチーズの熟成期間は、4か月ほどの物が多いです。熟成期間が短い、いわゆる若いコンテチーズはミルキーで溶けやすいため、グラタンやクロックムッシュ等のオーブン料理に向いています。
加熱することで、よりコンテチーズの豊かな香りを感じることが出来ます。また、料理の味を邪魔するほどクセも強くないため、料理の味もしっかり引き立ててくれます。
チーズフォンデュ
同様の理由で、コンテチーズをチーズフォンデュにするのもおすすめです。コンテチーズをスライサーでスライス、もしくはチーズおろしですりおろしながら溶かしてあげると非常によく溶けます。
コンテに合うおすすめのワインは?
チーズのお供と言ったらワイン、と言っても過言ではないほど、チーズとワインは非常に相性が良く、多くの方が好む組み合わせといえます。
しかし、一言にワインといっても品種によって全く風味も味も異なります。そこで、本項ではコンテチーズにターゲットを合わせ、コンテチーズと相性の良いワインをピックアップしてご紹介していきます。
同じ出身地のジュラワイン
最もおすすめのワインは、コンテチーズの原産地に指定されているジュラ県で作られているジュラワインです。白ワインの仲間ですが黄色っぽい特殊な白ワインで、シェリーと似たような特徴を持っています。
コンテチーズと同じ様なクルミやアーモンドなどのナッツの風味を感じるワインで、コンテチーズと相性の良いワインを聞くと真っ先に名前が上がるほど有名で間違いない組み合わせです。
サヴァニャンを使った白ワイン
最も相性が良いのは先に紹介したジュラワインですが、ジュラワインは癖が強く万人受けしにくく、さらに入手しづらいという難点があります。
誰でも手軽に手に入るコンテチーズと相性のワインとするならば、ジュラワインと同じ品種のブドウ、サヴァニャンを使用した白ワインがおすすめです。サヴァニャンを使ったワインの多くがナッツのような香りとハチミツのようなエレガントさを持っております。
そのため、コンテチーズとの相性も抜群です。そしてなにより、手軽な価格から高級品まで価格帯に幅があり、かつ入手しやすいため、日常的にコンテチーズと共に楽しみたいのであればジュラワインよりもおすすめ度は高いです。
コンテははちみつやナッツとの相性も抜群のチーズ
コンテチーズは、フランスはもちろん世界中で愛されているチーズです。ナッツと併せても、はちみつをかけても美味しく、そのままでも調理しても美味しい、どんなシーンにも合わせられる汎用性の高さです。
コンテチーズは、チーズ初心者の方にとりあえずで買っても損しないチーズとしておすすめしたい逸品といえます。