【シャインマスカット】の旬な時期を徹底解説！地域によっては差はある？

ヨーロッパ代表種とアメリカ代表種から誕生したハイブリッドぶどう「シャインマスカット」は、夏から秋にかけて多く出回る人気種です。

栽培に手間がかかるため値段は高めですが、時期ものになるとお手頃な価格のシャインマスカットも出てきます。そのためおいしいシャインマスカットを少しでも安く手に入れたいなら、時期ものを狙うのがおすすめです。

非常にデリケートなシャインマスカットは、収穫した直後に食べるのがおすすめの食べ方です。そのため収穫しながらその場で食べられるシャインマスカット狩りは、時期もののシャインマスカットを最もおいしく食べる方法ともいえます。

ただしシャインマスカット狩りの時期は、産地や地域によって違います。そもそもシャインマスカットは全国各地（一部地域は除く）で栽培されている人気品種です。

収穫時期は産地の気候によって変わりますから、時期もののおいしいシャインマスカットが食べられるタイミングも産地ごとに違います。

そのためシャインマスカットおいしい時期について質問すると、地域によって「夏がおいしい」「秋がおすすめ」と異なる答えが返ってくるのです。

シャインマスカットには「夏に収穫時期を迎える地域」と「秋に収穫時期を迎える地域」がありますが、この違いは地域の気候・環境によるものが多いです。

栽培しているシャインマスカットの種類は同じですが、植え付け時期や生育状況は地域・産地によって変わりますから、結果として収穫時期も異なります。そんなシャインマスカットは、春の終わりや冬の初めにも出回ることがあります。

これは産地・地域の違いではなく、栽培方法の違いが主な原因です。産地・地域によって夏と秋に収穫時期が分かれますが、収穫時期のピークは夏～秋です。

夏～秋に時期ものが出回るのは、一般的に「露地もの」と呼ばれるシャインマスカットで、露地栽培法で育てています。これに対して夏～秋以外に時期ものとして出回るシャインマスカットは、「ハウスもの」のシャインマスカットです。

ハウス栽培法によって育てられるものを「ハウスもの」といいますが、「気温や天気に左右されず栽培ができる」という点が最大の特徴でしょう。さらにハウスものでは「収穫時期をずらし希少価値の高いシャインマスカットが作れる」という特徴もあります。

ただしハウスものはハウスを管理するためのコストがかかるので、時期ものでも露地栽培の時期ものと比べると値段が高めです。

とはいえハウスものであれば、6月下旬には時期ものの出荷が始まりますし、遅いものだと12月に時期ものが出回ることもあります。

ハウス栽培の技術は近年改良が進んでいるため、「露地ものでなければおいしくない」「ハウスものは味が薄い」ということはありません。

ハウスもののシャインマスカットでも時期ものはおいしいですし、出荷時期のピークであれば値段も手頃になります。ですから露地ものに限らずハウスものでも、時期もののシャインマスカットを選ぶのがおすすめです。

シャインマスカット畑の面積およびシャインマスカット収穫量が全国1位の山梨は、ブドウ狩りができる農園や直売所の数も非常に多い地域です。ぶどう栽培に適している山梨のシャインマスカットは大粒で糖度の高いものが多いので、ギフト用としても人気があります。

ぶどう農家が多い山梨では、露地もの・ハウスものの両方が楽しめます。露地ものの収穫時期は9月に集中しますが、山梨でも温暖な地域では8月中旬に時期ものが出回ります。

シャインマスカット狩りを実施している農園が非常に多いのですが、露地もののみで対応している農園もあれば、露地ものとハウスものの両方で実施している農園もあるため、実施期間で旬の時期を判断するのは難しいです。

ちなみに山梨でハウス栽培されているシャインマスカットは5月から収穫時期に入りますが、5月に収穫されるシャインマスカットは「初物」とよばれ高値がつきます。

そのため5月にシャインマスカット狩りを実施する農園はほとんどなく、露地もので早生種のシャインマスカットが収穫時期のピークに入る8月中旬以降が多いです。

なお通常のシャインマスカットは緑色をしたぶどうの代表種ですが、中には赤いシャインマスカットもあります。時期ものの赤いシャインマスカットの収穫時期は、一般的なシャインマスカットよりも約1ヶ月遅れです。

そのためタイミングが合えば、赤と緑のシャインマスカット狩りが同時に楽しめます。露地ものの収穫時期が終わった後も山梨ではハウス栽培が盛んなので、例年12月までシャインマスカットの収穫が可能です。

ちなみに12月に収穫時期を迎える山梨産・シャインマスカットは冬の高級ギフトとして人気が高く、時期もののシャインマスカットと比べると値段も高めになっています。

「晴れの国」と呼ばれれている岡山は、シャインマスカットの栽培面積は全国3位ながら、品質の良いシャインマスカットが多くとれるおすすめの産地です。

「晴れの国＝晴天が多い地域」とイメージしがちですが、正しくは「降水量が少ない（1ミリ以下）日が多い地域」のため、強い日差しが苦手なシャインマスカットの栽培に適しています。

岡山で収穫されるシャインマスカットは、一般的なシャインマスカットと、井原地区の地域ブランド「氷温ぶどう」の2種類があります。2種類のシャインマスカットの違いは「栽培法」です。

シャインマスカットの栽培といえば露地栽培とハウス栽培の2種類が一般的ですが、氷温ぶどうは独自の栽培技術「樹成り熟成」で熟成させて育てます。

収穫時期を迎えたシャインマスカットを木にぶら下げた状態で長期熟柿させるため、岡山県内で栽培される一般的なシャインマスカットの収穫時期よりも遅く出回るのが特徴です。

地域ブランドのシャインマスカットもある岡山では、一般的なシャインマスカット（露地もの・ハウスもの）の収穫時期と、井原地区ブランド・氷温ぶどうの収穫時期が違います。

通常は7月上旬～11月下旬が収穫時期ですが、樹成り熟成させる井原地区・氷温ぶどうの収穫時期は11月中旬～12月中旬です。

ちなみに氷温ぶどうは、同じ地域で積極的に栽培している紫苑とともに「井原冬ぶどう」として販売することもあります。独自の熟成技術により糖度が増している氷温ぶどうは、冬の高級ギフトとしてもおすすめです。

シャインマスカットの栽培面積が全国第2位の広さを誇る長野は、県北部にシャインマスカット農園が集中しています。特に中野市は長野県内でもフルーツの産地として有名で、シャインマスカット栽培も盛んです。

例年9月下旬に中野市内にあるJA直売所でぶどう祭が開催され、時期もののシャインマスカットがお得な価格で販売されます。

中野市以外でも県北部には多数の直売所があり、旬の時期には県内だけでなく県外からもおいしいシャインマスカットを買い求める客の姿が目立ちます。

長野のシャインマスカットの収穫は、早ければ7月頃には出荷が始まります。ただし7月に出荷されるシャインマスカットは時期物よりもやや値段が高く、8月頃から本格的な収穫時期に入ります。時期ものの出回りがピークを迎えるのが9月中旬です。

県内に設置されている直売所では、ピーク時になると時期もののシャインマスカットがお得な価格で買えるイベントを開催します。なおハウスものであれば12月でも収穫できるので、12月に収穫されるシャインマスカットは冬のギフトにおすすめです。

ぶどうの生産量が全国第3位の山形は、シャインマスカットの栽培も盛んです。シャインマスカットは、皮の色で熟成度が判断できます。未熟の場合は緑が濃いのですが、熟していくと黄色がかかるのが特徴です。

そんなシャインマスカットの特徴をもとに、山形県内のシャインマスカット農家では専用のカラーチャートを使って熟成度を判断します。

シャインマスカットの皮の色はブルームの有無でもかわるので、カラーチャートはブルームあり・ブルームなしの2種類があります。そのため店頭に並ぶシャインマスカットはどれも糖度が高いところが、山形産シャインマスカットの特徴です。

山形産のシャインマスカットは7月から収穫が始まりますが、ピークは9月初旬～10月下旬です。収穫量が最も多いのは10月で、県内の直売所や農園では時期もののおいしいシャインマスカットがお手頃価格で購入できます。

山形産シャインマスカットの特徴は、12月まで収穫時期が続くことです。ピーク時に比べると収穫量は少ないですが、時期もののシャインマスカットが12月でも食べられるので、冬ギフトに人気があります。

人気のシャインマスカットは、時期ものがおすすめです。時期ものはシャインマスカットのおいしい魅力が存分に楽しめるだけでなく、値段も手頃なのでたくさん食べられます。

産地からお取り寄せする場合もできるだけ時期ものを選ぶようにするのが、おいしいシャインマスカットをお取り寄せするポイントです。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。