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また、ウイスキー館の展示を抜けた先にある「ウイスキー倶楽部」では、高級感ある空間に並ぶ、世界の様々なウイスキーの様子が壮観です。ウイスキーの一部は有料の試飲が出来るので、ウイスキーについてあらゆる角度から知ることが出来ます。
さらに「ニッカ館」で見られる、創業者夫婦の遺品や家を再現した展示は歴史的に面白いものであるだけでなく、現在のニッカウヰスキーがどうやって出来上がったのかをより詳しく知ることが出来るようになっています。
竹鶴政孝の妻リタの生家におけるクリスマスを再現した様子などは、レトロなものやアンティーク感が好きであればウイスキー関係なく楽しんで見られるポイントです。
蒸溜棟
ポットスチルという名の、巨大な蒸溜器が並んでいるのが蒸溜棟です。発酵が終わったものを加熱し、アルコール高めて取り出すために行うのがこの蒸溜という行程ですが、ポットスチルの形や大きさによってウイスキー原酒の出来上がりに違いが出ます。
余市が他のウイスキー蒸留所と違うのは、ポットスチルに注連縄がかけられていることです。創業者である竹鶴政孝の生家は日本酒の蔵元で、お酒造りには神様が関わっているという考えから注連縄がかけられており、余市蒸溜所の特徴として、見どころの一つとなっています。
このポットスチルですが、スコットランドで使われているようなものを日本で再現するまでにも相当な努力と壮大な物語があり、ドラマでこの奮闘の様子を見たことのある人にとっては「これがあのポットスチルか」と感慨深く感じる設備でもあります。
また、余市蒸留所の蒸溜方法の特徴として燃料に石炭を使い、直火で加熱をしてウイスキーを蒸溜させる「石炭直火焚蒸溜」を現在も続けているという点があります。この蒸溜棟では、実際に石炭が使われているところも見ることが出来ます。
現在、世界中で余市蒸留所でしか行われていない蒸溜方法なので、見学に来たら現役で石炭が使われている様子を一度は見る価値があります。
貯蔵庫
余市蒸留所内に貯蔵庫はいくつもありますが、創業当初に建てられた一号貯蔵庫は見学用として空樽があるため、中に入って見学出来るのが見どころです。ちなみに貯蔵庫自体の数は、現在は26棟にまで増え、何樽ものウイスキーが熟成されています。
ウイスキーの熟成に適した湿度と気温を保つため、貯蔵庫の床は土のままにし、外壁は石造りにして冷気が内側に留まるように設計されています。夏でもひんやりした貯蔵庫の中の空気は、実際に行って体験するとよく分かります。
登録有形文化財となっている建物そのものも見どころですが、こういう貯蔵庫でウイスキーが熟成してあの深みのある味になっていくのか、と目で見て知ることでこれから飲むウイスキーの味も変わってくるような施設です。
旧事務所
かつて、ニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝が事務所として使っていた建物が「旧事務所」です。これが建てられた当時はまだ「ニッカウヰスキー」は生まれていませんでしたが、全ての原点となった施設として、大切に残されています。
ニッカウヰスキーに「ニッカウヰスキー」の名前がつく前「大日本果汁株式会社」という会社として、リンゴジュースの生産を行っていた時期がありました。ウイスキーを熟成させる期間も事業を継続させるためにリンゴジュースで運転資金を稼ぐ、というのがその目的です。
リンゴジュースの生産で経営は良くならず赤字が膨らんでいく中、何とかウイスキーの製造が完了し、「大日本果汁株式会社」を略して「ニッカウヰスキー」という名前になりました。
旧事務所は単なる事務所というだけでなく、建物にはニッカウヰスキーが生まれるまでの忍耐と努力の歴史が残されています。当時生産していたリンゴジュースの瓶や第一号となったウイスキーも工場内の展示にあるので、実際に見ることが出来ます。
余市の工業の発展を示すものとして、旧事務所の建物は余市町の指定文化財になる程に貴重で歴史あるものとされていますが、建物に関するストーリーを知ると、よりたくさんの見どころがあり楽しめる施設です。
旧竹鶴邸
創業者である竹鶴政孝の邸宅を、工場の敷地に移したものがこの旧竹鶴邸です。見学可能なのは入り口のホール部分と庭園だけですが、そのホール部分に建物全体の模型があり、簡単な間取りや部屋の構造は知ることが出来ます。
また玄関ホール内には竹鶴政孝・リタ夫妻の使用していたティーセットやリタ愛用の聖書、夫妻の間で贈られたプレゼントなどが説明付きで展示されているので、かなり詳細に夫妻の生活の様子を知ることが出来ます。