「孤独のグルメ」は、お隣の韓国でも大人気です。
韓国ロケで使われたお店は、ドラマ放送後地元の人たちの間でも話題になりました。
五郎さんが訪れたお店は、ドラマのファンが「聖地巡礼」に訪れています。
今回は「孤独のグルメ」韓国編に登場したお店と料理をご紹介します。
グルメドラマの金字塔・孤独のグルメ
テレビ東京系の深夜ドラマといえば、グルメドラマ枠といわれています。
たくさんの作品が放送されていますが、そのなかでも人気があるのが「孤独のグルメ」です。
「孤独のグルメ」は、原作が久住昌之さん、作画が谷口ジローさんによる漫画で、主人公の井之頭五郎が、出かけた先で見つけた店で食事をする様子が描かれています。
テレビ東京によるドラマは、俳優の松重豊さん主演で2012年に放送が始まりました。
深夜の飯テロドラマとして話題になり、ドラマシリーズは第8シーズンまで、スペシャルドラマも放送されています。
ドラマに登場したお店は、放送後必ず話題になります。
ファンの間では「聖地巡礼」といい、「孤独のグルメ」のロケ地になったお店に食事に行くのも人気です。
「孤独のグルメ」は、グルメドラマのなかでもトップクラスの人気を誇るドラマといえます。
出張編でロケ!韓国でも放送されて人気
「孤独のグルメ」は、主人公の井之頭五郎が仕事で出かけた先で見つけたお店に入って食事を楽しむというのが趣向のドラマです。
五郎さんは国内だけでなく海外にも出張で出かけています。
「孤独のグルメ」は海外でも放送されており、韓国や台湾といった国で高い人気を誇ります。
特に韓国では、2012年のシーズン1の放送開始直後から注目を集めていました。
韓国ロケが行われたシーズン7が放送された2018年には、韓国のテレビドラマの賞「Seoul Drama Award 2018」で、招待作品賞を受賞しています。
韓国における「孤独のグルメ」は、最も人気がある海外ドラマといえます。
韓国でロケ地になった料理店とメニューをご紹介
「孤独のグルメ」の韓国編は、2018年のシーズン7の第9話と第10話、2019年の大晦日スペシャルです。
シーズン7は全州とソウル、大晦日スペシャルでは釜山でロケをしています。
「孤独のグルメ」韓国編で登場するお店も、日本と同様に地元の食堂や屋台でロケを行っています。
五郎さんが行ったお店は、韓国でも話題になりました。
日本人だけでなく、韓国の人たちも「孤独のグルメ」を見て訪れたという人が少なくありません。
「孤独のグルメ」韓国編で話題になった、五郎さんが行ったお店と食べた料理のメニューをご紹介します。
本場の味が食べられるお店なので、韓国旅行に行く時には利用してみてください。
孤独のグルメ韓国編・2019大晦日スペシャル(釜山)
「孤独のグルメ2019大晦日スペシャル緊急指令!成田~福岡~釜山弾丸出張編!」は、海外出張から戻った五郎さんが、急遽福岡に行くことになります。
そこで、アクシデントが起こり韓国の釜山まで行かなければならなくなったのです。
2019年の大晦日スペシャルは、シーズン8の最終回に関連するストーリーで、連続ドラマの続きにもなっています。
「孤独のグルメ」の大晦日のスペシャルドラマでは、成田、福岡、釜山と各地で五郎さんが食事を楽しみます。
韓国の釜山では、仕事の合間に食事をすることになりますが、ここで名物のタコ料理を食べます。
釜山は港町ということもあり、タコや魚介類を使った料理を食べさせるお店がたくさんあります。
食堂での食事の後は、屋台で韓国のスイーツを食べて、仕事を済ませた後は福岡に戻ります。
ロケ地の韓国料理店「オリュットナッチポックム」
「孤独のグルメ」の大晦日スペシャルで、五郎さんがタコ料理を食べたのは「オリュットナッチポックム」という食堂です。
釜山名物の海鮮料理を専門にしたお店で、普段から地元の人たちで賑わっています。
「孤独のグルメ」のなかでは、いくつかのお店で迷っていましたが、タコ料理が食べられることが決め手になったようです。
五郎さんは、ここで韓国風の海鮮料理を食べたことで、短い時間ながらも釜山の滞在を満喫しています。
1:おかず(6種)
「オリュットナッチポックム」で料理を注文すると最初に出てくるのが、パンチャンと呼ばれる韓国のおかず類です。
基本はキムチやナムルで、複数の種類がテーブルに並びます。
「孤独のグルメ」の大晦日スペシャルで登場したのは、キムチが3種類、もやしのナムル、海鮮春雨のサラダ、もやしのスープです。
水キムチやニラのキムチは、韓国だからこそ食べられるメニューといえます。
「孤独のグルメ」に登場したお店の「オリュットナッチポックム」のパンチャンは、季節で内容が変わります。
旬の食材を使ったキムチやおかずが食べられます。
2:ナッコプセ
「孤独のグルメ」韓国編で五郎さんは「ナッコプセ」という手長タコを使った料理を食べています。
韓国でもソウルや釜山では、手長タコを使ったナッチ料理が有名です。
特に「ナッチポックム」と呼ばれる手長タコをニンニクと唐辛子味噌で炒めた料理は名物になっています。
「孤独のグルメ」韓国編で五郎さんが食べていたナッコプセは、手長タコにエビや牛ホルモンが入ったナッチポックムの豪華版です。
「孤独のグルメ」韓国編では、煮込み料理として登場しています。
釜山のナッコプセは、ソウルのものよりも辛さは控えめに作られているそうです。
目玉焼き(セルフサービス)
「孤独のグルメ」韓国編で、五郎さんはナッコプセを丼にして目玉焼きをのせて食べていました。
「オリュットナッチポックム」では、店内にコンロを設置しており、セルフで目玉焼きを作ることができます。
ナッコプセの上に目玉焼きをのせて、半熟の黄身、ご飯と一緒にかき混ぜて食べれば、韓国風卵かけご飯になります。
卵のサービスは1個までですが、「孤独のグルメ」の五郎さんのようにナッコプセを堪能したい人は、セルフ目玉焼きを試してみましょう。
〆のウドン
釜山式のナッコプセは鍋風になっているので、〆にごはんやうどん、ラーメンを入れて食べます。
「孤独のグルメ」韓国編で五郎さんは、最後にうどんを入れています。
魚介の出汁とピリ辛のつゆにうどんの組み合わせは、お腹がいっぱいでも食べられる黄金メニューです。
屋台「釜山元祖インオパン」
韓国の冬の定番スイーツといわれるのが、鯉の形に焼いた「インオパン」です。
「孤独のグルメ」では、五郎さんが鯉焼きの屋台を見つけて食後のデザートに食べています。
「孤独のグルメ」に登場した「釜山元祖インオパン」は、アンコとシュークリーム味の2種類のメニューがあります。
五郎さんは、インオパンの定番であるアンコを選んでいます。
韓国ではインオパンの他に、鯛焼きの意味を持つブノパンもあります。
こちらも冬の定番スイーツになっています。
孤独のグルメ韓国編・シーズン7第9話(全州)
続いてご紹介するのは、2018年に放送の「孤独のグルメ」シーズン7の第9話「韓国チョンジュ市の納豆チゲとセルフビビンパ」に登場したお店です。
韓国に出張で訪れた五郎さんは、全州の家具店を回っている内に食事をしていなかったことに気付いて、特に知識もなく入ったのが「トバン」になります。
「孤独のグルメ」のなかで、五郎さんがメニューの韓国語がわからなくて適当に注文した料理は、全州名物の「ビビンパ」です。
おかずの数とセルフスタイルのビビンパに五郎さんは驚いていました。
「全州ビビンパ」は、盛岡冷麺の基になった「平壌冷麺」や「開城クッパ」とともに朝鮮半島の三大名菜といわれます。
韓国で全州ビビンパは、無形文化財にもなっています。
ロケ地の韓国料理店「トバン」
「孤独のグルメ」韓国編で五郎さんが入った「トバン」は、地元の人たちで賑わう人気店です。
ドラマ放送後は反響も多く、地元全州だけでなく韓国各地や日本からもたくさんの人が訪れています。
メニューは、「孤独のグルメ」のなかで五郎さんが食べたビビンパやボッサムと呼ばれる豚肉料理や韓国の家庭料理が食べられます。
お手頃価格で美味しいと評判なので、地元の人が集まるお店といわれるのも納得です。
1:セルフビビンパ
「トバン」は、セルフでビビンパが作れるお店です。
「孤独のグルメ」のなかでは、キムチやナムル、豚肉を唐辛子味噌で炒めたチェユックポックムや韓国風のおでん、目玉焼きといったおかずがご飯と一緒にテーブルに並びました。
「孤独のグルメ」の五郎さんは、セルフビビンパとは気付かずにごはんとおかずを別々に食べていたので、ドラマの中ではお店の人が食べ方を教えるシーンも登場します。
このセルフビビンパが気に入った五郎さんは、お替りもしています。
おかず以外にも、サンチュやニンニクスライス、味噌、青唐辛子、海苔、コチュジャンもあり、ご飯の上でしっかりかき混ぜて食べるのがポイントといえます。
ビビンパに必要な調味料やハサミ、トングといった道具もテーブルの上に揃えられています。
2:チョングッチャン(納豆チゲ)
「孤独のグルメ」で五郎さんがビビンパと一緒に飲んでいたスープは「チョングッチャン」といわれるものです。
ドラマの中では、お店の人がスープをご飯にかけるように指示していました。
チョングッチャンは、日本の納豆のように大豆を発行させた食品です。
韓国の健康食品で、スープに入れて食べます。
そのため、ドラマ「孤独のグルメ」の中では「納豆チゲ」と訳されていました。
一般的なチゲに比べるとマイルドで、食べやすくなっています。
「トバン」では、日替わりメニューでチョングッチャンとキムチチゲが選べます。
「孤独のグルメ」韓国編の聖地巡礼で訪れた人の間では、五郎さんが食べていたチョングッチャンが人気です。
3:ヌルンジ(おこげ)
「孤独のグルメ」で五郎さんが、セルフビビンパ後の〆に食べたのが「ヌルンジ」というおこげスープです。
お釜の底に残っているおこげにお湯を注いで飲みます。
ヌルンジも韓国の食堂の定番メニューです。
優しい味のヌルンジは、お腹一杯でもスッと喉に通ります。
孤独のグルメ韓国編・シーズン7第10話(ソウル)
「孤独のグルメ」韓国編で最後にご紹介するのは、2018年に放送されたシーズン7の第10話「韓国ソウル特別市の骨付き豚カルビとおかずの群れ」で訪れたソウルのお店です。
五郎さんの韓国滞在2日目の朝は、ソウルの屋台で朝食を食べる所から始まります。
その後「孤独のグルメ」シーズン7の第9話で放送された全州出張の結果を報告のために五郎さんはクライアントを訪ねます。
「孤独のグルメ」のなかで五郎さんは、訪問先の会社の社員たちが食べていたランチを見て、お腹を空かせてしまいます。
仕事を終えた五郎さんはソウルの街に繰り出し、韓国式の焼肉をお店を見つけて入ります。
ここでは「孤独のグルメ」ソウル編で登場したメニューをご紹介します。
ロケ地の韓国料理店「チョンジョムスップルカルビ」
「チョンジョムスップルカルビ」は、ソウルの下町普光洞にある韓国風焼肉お店です。
「孤独のグルメ」のなかでは、看板メニューの「テジカルビ」と「チャドルバギ」を食べていました。
ドラマ放送後は、韓国の「孤独のグルメ」ファンが「聖地巡礼ツアー」で訪れる人気店になっています。
日本からの観光客には、ドラマで五郎さんが食べていたメニューの他に「サムギョプサル」も人気です。
ロケ地になったことで、お店の看板にも漫画版の五郎さんのイラストと松重豊さんの写真が飾られるようになりました。
店内には、原作者の久住昌之さんや韓国の有名人のサイン色紙が貼られています。
1:おかず(9種)
料理を注文するとテーブルに並ぶのが、韓国のおかずことパンチャンです。
「孤独のグルメ」の中では、キムチ3種類に渡り蟹のキムチのケジャン、チャプチェやナムル、リンゴのサラダ、海苔の和え物とおかず9品が並びました。
テーブルの上におかずが並ぶ様子は圧巻です。
こちらのお店ではパンチャンはお替りもでき、2杯目はたっぷりめに盛ってもらえます。
パンチャンの内容に関しては、季節によって異なります。
2:テンジャンチゲ(味噌チゲ)
「孤独のグルメ」10話では、全州の時と同様におかずの多さに五郎さんは戸惑います。
パンチャンとともに登場したテンジャンチゲ(味噌チゲ)とサンチュを見て、心の声で「おかずの群れ」とつぶやきます。
テンジャンチゲは日本のみそ汁のような料理で、韓国の家庭料理では定番です。
具は豚肉や海鮮、野菜とたくさんの食材が使われています。
サンチュは、おかずを包むのに使うもので、チシャといわれる葉やえごまの葉と種類も豊富です。
3:テジカルビ(骨付き豚カルビ)
「孤独のグルメ」で隣の人が食べている料理を見て、五郎さんが注文をしたのが「テジカルビ」です。
「チョンジョムスップルカルビ」の名物料理で、骨付きの豚肉を焼いて食べます。
豚肉を焼くのはスタッフのため、焼きあがるまで少し待たなければなりません。
スタッフからOKが出た後は、小さくカットしてご飯と食べても、骨付きのままワイルドに食べることもできます。
韓国式焼肉の醍醐味が感じられる料理といえます。
4:チャドルバギ(牛トモバラのスライス)
「チャドルバギ」は牛トモバラのスライスで、テジカルビを気に入った五郎さんが追加で注文をした料理です。
「孤独のグルメ」では、周りの人が食べている料理が気になった五郎さんが追加をすることはよくあります。
チャドルバギを追加した時は、ご飯もお茶碗半分の量でお替りしています。
チャドルバギは、しっかり焼かなければならないテジカルビとは違い、サッと焼くだけで食べられます。
「孤独のグルメ」の五郎さんは、ソウルでガッツリと韓国風焼肉を堪能しました。
屋台「トッポギトラック」
「トッポギトラック」は、ソウル地下鉄の2号線宣陵駅の近くに出ている屋台のお店です。
「孤独のグルメ」のシーズン7の10話で五郎さんが朝食を食べていたお店になります。
ここでは、トッポギの他にイカ、春雨海苔巻き、サツマイモの天ぷら、韓国式のソーセージのスンデに、屋台で食事をしていた青年が勧めてくれたおでんのスープを食べています。
前日の全州への出張の疲れが残っていた五郎さんは、トッポギトラックでしっかり朝ごはんを食べて元気を取り戻しました。
「孤独のグルメ」のなかでは朝食を食べていたトッポギトラックは、普段はお昼が終わった頃に出ていて、ビジネスマンや学生が利用しています。
孤独のグルメ・韓国の食文化
近年は、ライフスタイルの変化やドラマ「孤独のグルメ」の影響で、韓国でも1人で食事をする人が増えてきました。
しかし、韓国では長い間、食事はたくさんの人と楽しむのが当たり前で、1人でご飯を食べるのはタブー視されていたのです。
韓国では人が集まって食事をするのを良しとしているのが、食堂で出てくるパンチャンというおかず類です。
テーブルの上にキムチやナムルが複数並ぶスタイルは、韓国流のおもてなしの意味を表します。
パンチャンは、歓迎の気持ちを表現したものでもあります。
韓国には「韓定食」と呼ばれる文化があり、メインの料理の他にたくさんのおかずが並びます。
1人ではなく、複数で食べることを前提にしているため、料理の品数も豊富です。
パンチャンは、こうした韓定食の文化を継承しているといえます。
料理を注文したらテーブルにたくさんのおかずが並ぶシステムは「孤独のグルメ」の五郎さんでなくてもビックリするでしょう。
ただ、パンチャンにはおもてなしの気持ちがあると知っていれば、気兼ねなく食事を楽しむことができます。
「孤独のグルメ」の韓国編に登場したお店の聖地巡礼ツアーをする時は、ビビンパやテジカルビといった料理だけでなく、食文化についても理解をしておきましょう。
食事の時のマナーや文化を知っておくと韓国でのご飯も楽しめるはずです。
孤独のグルメに登場した韓国料理店に行ってみよう
「孤独のグルメ」の韓国編に登場したお店は、ドラマ放送後、日本だけでなく韓国でも話題になりました。
聖地巡礼ツアーでファンが訪れるお店は、リーズナブルで美味しいと評判です。
韓国を旅行する時は「孤独のグルメ」に登場したお店で食事を楽しみましょう。